第五章≦きらきら星≧三部∞準備はいったい何を?
いつになく美味しくないご飯を食べていた。いつもと味付けを変えていないのになんで?
しかし食べなければならなかった。
「どうした?浮かない顔して。」
唯一、同じ釜の飯を食べているジェネシスが聞いてきた。
「なんでもないわよ。」
「そうかい。」
沈黙が起きてしまった。まだ固かった肉を切ろうとしている音と、スープをすくうときの接触音が鳴り響く。
「あのさ、」
私はその空気に釘を差す。
「生きてる動物を食べてるんだね。私たちって。」
何を今更な事を聞いているんだろう。私は我に戻る。
「ごめん、変なこと聞いちゃって。」
まったく私を向いてくれないジェネシス。なんで、
「めし!」
ドアが急に開き飛び出してきたのはイヴだった。
「チビ、あたしにもめしを、」
こんなばばぁにはなりたくない。
前よりは痩せ細っていた。魔力が無くなるとこうなるのか…
「ワシにもくれ。いい加減に腹が減ったわ。」
私は二人分の肉を出した。
「ドラゴンか、おぬしもやるようになったの。」
キシキシ笑うレイ様にもうすでに食べ終えているイヴ。
「おかわり!」
食べる暇がなく肉を出す。
「キララ、ぬし大会に出ろ。」
急な話だった。私は思わず声を裏返した。
「へ、ではない。全国から集まる強者どもに勝てと言っているのじゃ。」
そんな急に飲み込めるはずが無いじゃないか。
「そうと決まればさっさと出発じゃ!」
「イヴ、復活しました。」
「もう少し寝かせろ。」
もうめちゃくちゃだった。私の心も、この場も。
「さっさと準備を済ませてこい、キララ。ぬしが準備出来たら出るぞ。」
そんなこと言われても。
「あたふたするな!」
とりあえず自分の部屋に行く。
「剣と何がいるんだ?」
旅用の服を着る。マントを被る。剣を腰に差す。マントの首紐を結ぶ。
そうだ、髪も長くなってたんだった。どうしよかな。腰まである髪を…
小刀を机の上から取る。
ドアを開けて中央の間に入る。
「準備出来たか?」
そこには準備を終えている3人がいた。まぁあまり変わっていないのだが。
辺りの空気が固まった。
「なに?」
いつもと変わらない服装。変なところはないはずだ。
あるとしたらでザッパリと切った髪であろう。
腰まであった髪を肩より短くして動き回っても邪魔にならない。はずだ…
「似合うではないか。」
「あたしもそう思うよ。」
バカにされている気もするが…
「さっさと行くぞ。」
ジェネシスは外に出ていった。何も言わないで。
「無愛想な男じゃな。」
「恥ずかしいだけですよ。」
腕を組むレイ様。私は外に出るために歩き始めた。
「我慢することはないぞ。」
レイ様を過ぎた所で足を止めた。
「思うことがあるんじゃったら言ったらいい。」
拳を握りしめる。
「我慢していません。いつもの事ですから。」
振り返って笑って見せた。
そのまま外にでる。
真上に上がった太陽がまぶしい。
「遅いぞ。」
「ジェネシスがはやいのよ!べー。」
私は山を下りる道を走る。
「転ぶぞ!」
ゴテ、
「言わんこっちゃない。」
主人公なのに最近後書きに出てこない私…
もう少し出してよね!もぅ
まだまだ私の魅力を見てよね♪byキララ