第四章≦流れ星≧六部∞砂漠の男
「マモリ!」
目を覚ます。オレは2人を見た。
マモリは倒れていた。
「マモリ!」
オレは走ってマモリの所に寄った。
息が上がっている。オレはマモリの首に手を当てる。
「熱い、」
気付けばマモリから汗が出ていない。
「脱水症状だな。」
不意にかけられた言葉。オレは反射的に後ろを向く。
「誰だ!」
「今はそいつを助ける事だけを考えろ。」
髪が長い男。それを一本にまとめられていた。
そいつが腰のバックから水筒を出しマモリの首もとをもち頭を少しあげて飲ませる。
「少し安静にしておきたい。どこか日陰で休ませよう。」
そいつはマモリを背負う。そしてゆっくりと歩きながらどこかに向かっている。
「どこに行く。」
突き刺さる声で聞く。歩きながらそいつは答える。
「カラカラ国だよ。一番近いからな。」
カラカラ国…逆に都合がいい。着いていこう。
「お前ら、即歩術使えるか?」
「できる。」
「なにそれ?」
ジンが首を傾げる。
「ちっこいのなら平気だな。」
「あぁ、早く入れ。」
バックをあける。
「え、入るの!」
「はやく。」
嫌々だが入るジン。バックをしっかり閉じて、
「暴れるなよ。」
地面を蹴る。カラカラ国に向けて。
数時間で着いた。オレもさすがに限界のようだった。立っていることもままならない。
「大丈夫か?」
男はオレにてを差し出して来た。
「大丈夫だ。だから触るな。」
その手を払い除ける。きっとあっという表情をしているのだろうな。
「はやく、やどに…」
オレはたどたどしく足を運ぶ。
「宿屋よりオレの家に案内しよう。その方が安全だ。」
「どこでもいいから、早く案内しろ。」
男はオレを見て、足早に歩いていく。
大通りを避けなるべく裏道を進む。
「ここだ。」
そんな誰もいないような場所で暮らしているのかこの男は。
男は扉の無い入口から入りマモリを藁の上に寝かせる。
「お前も寝たらどうだ?」
「オレはどうでもいい。とにかくマモリを…」
倒れたくなかった。しかし、この環境に慣れていないせいか意識が勝手に飛んだ。
こんな得体の知れない奴に身を任せなければならないとは。惨めだ。
ちゃんと読めよ。byシューティングスター