第四章≦流れ星≧五部∞人形
オレもだが、慣れない砂漠で死にかけていた。
「水…」
「水…」
「それを言うな。我慢してんだ、」
出る汗も飲みたくなるほど喉が張り付いている。
「あ…」
マモリが指差し掠れる声で叫ぶ。
「湖…だ!」
本当だ。しかし、今まで見えなかったのになぜ急に?
そう思っている隙に2人は走り出していた。
「こら!待て!罠かもしれないぞ!」
オレの声を聞かず一直線に湖に走る2人。
マモリが消えた。一瞬にして。嫌な予感がして急いで近寄る。
「た〜ス〜け〜てー!」
涙目のマモリ。円場に穴が空いた場所の中心にドデカイアリジゴクがいた。そいつの触覚に捕まり今にも骨だけにされそうな状態だった。
「ジン、援護しろ!」
「アイアイサー!」
オレは急いで跳び込む。無数の触覚が一斉にオレの方に向かってくる。
【爆炎塵】
後ろから火の玉が飛んできて触覚たちを焦がした。
その隙に砂地に着地し地面を蹴りマモリに巻き付いている触覚を斬ろうとした。
しかし、慣れない砂地に足をとられてそのまま転けてしまい、斜面を転がる。転がった先にはやつの口がある。ヤバイな。
“自分を信じて”
左の胸辺りが熱なり蒼白い光を放つ。
【月光鳥】
背中から蒼白い光が放たれそれをおもいっきし羽ばたかせると宙を飛ぶことが出来た。
「この力は?一体?」
考えている暇がなかった。今にも食べられそうな位置でもがいているマモリ。
オレは翼に任せマモリの所まで飛ぶ。
やはり触覚が邪魔をしてくる。なぜだかわからないがこいつの使い方がわかり触覚を避けながらマモリの所まで行く。
一回転、左に、上に、右に、
マモリをつかんでいた触覚を斬りマモリを抱える。
「大丈夫か?」
「死ぬかと思った。」
オレはジンが待っている場所まで飛んでいった。
「マモリ、大丈夫か?」
「ありがとう、ジン。大丈夫だよ。」
だてに親父にしごかれてないな。強くなったものだ。
「マモリ、アイツにかましてやれ!」
【火山の理】
オレはマモリを見守る。さぁどのくらい強くなったか。
【狐火】
一本だけ弓を放つ。ゆっくりだがやつの所に飛んでいく。
それを触覚が押さえつけようとする。マモリは目をつむりながらなにかを念じている。
触覚から避ける矢。面白い。あの矢はマモリなのだな。狐のように野を駆けながら外敵から逃れるための感覚。オレは笑いたい気持ちを抑える。
無数の触覚を避けきりやつの目ん玉に突き刺さる。と同時にやつは燃え出す。
「マモリスゴい!」
「ジンのおかげだよ!」
抱き合う2人。オレもなぜか嬉しくなる。
純粋な笑顔だ。羨ましいとまで思う。オレはもう笑ってはいけないのだ。
殺人者だから。
人を殺めるのにオレは人間でいてよいのか。だからオレは人間であることをやめた。誰かのための人形でいようと。
「マモリ!」
目を覚ます。オレは2人を見た。
マモリが倒れていた。
僕はラララ〜、みんなまラララ〜楽しいな♪また見てね♪byジン