第四章≦流れ星≧四部∞キャピダル盗賊団
幾日にも渡る修行。それによってオレも大人になった。紙を腰まで伸ばし、耳に穴を開けて魔力調教のアクセサリーもつけた。今のオレはかっこいいか?
「なに言わせとんじゃわれ!」
マモリとジンは地面を転がりながら腹を抱えて爆笑している。
「かっこいいか?だって…」
「いたって普通ですよ。」
いい加減我慢出来ない。
「てめぇら。死ぬか。」
剣を抜き振りかぶる。
「ごめんなさい。カッコいい人。」
「許してくだせぇ、お代官様。」
「てめぇら、謝る気ねぇだろ!」
剣を振り回し追っかけ回す。
「あの?」
楽しそうに逃げる2人。
「すみません。いいですか?」
オレたちはなにやってんだ?
「静かにしろ!ガキども!」
3人は気づいてはいたが無視をしていた女性の声の荒げるのを聞いて、無愛想な顔で見た。
「どこに行くのって聞いてるの!」
その女性はマントからして神の使いであった。一人であるから勝てない相手では無い気がする。
「砂漠だ。」
「なぜです?あんな危険な場所に。」
「だから友達に会いに行くの!」
「名前はなんて言うんです?」
「ガモだよ。」
この質問も十回は聞かれて同じことを何回も言っている。めんどくさくなってオレを弄りだしたのがさっきの状況だ。
「もぅ、さっさと吐きなさい!窃盗をして逃げますと。」
なぜここで冤罪をかけられなければならないのか。
「やっぱ、無理矢理いかない?」
「僕賛成!」
残念だがオレも同意見だ。
「逃げようたって無理だからね。なんせ神の使いなんだから。」
「なら、オレの顔に見覚えがあるはずだが?」
オレは黒いマントに隠していた顔を見せつけた。
「………窃盗?」
オレは2人に目をやる。
「こいつ本当に神の使いか?」
小声で2人に聞く。2人して首を傾げる。
「お前は神の使いか?」
「当たり前よ。私を誰だと思ってるの?」
「嘘つきおばさん。」
「おばさんじゃ無いわよ!」
正解だ。単なる盗賊団の一人。追い詰められてヤバイのだろう。
「もう我慢ならないわ。そうよ、神の使いじゃ無いですよ。私たちは!」
「キャピダル盗賊団!」
なんか他にでぶいちびとガリガリノッポの男2人がどこぞとなく出てきて3人は決めポーズをしてきた。
「2人とも行くぞ。」
「おー!」
「ちょっとまてぃ!」
いい加減にめんどくさい。
「有り金全部置いてきな。命だけは助けてやるから。」
【氷塊】
大きな氷を奴等に落とした。悲鳴が聞こえたような。
「よし、行こう。」
「楽しかったね。」
「うん。」
オレたちは砂漠に入る。目的地はカラカラ城。
「覚えてろよ!また出てきてやるからな!」
「姉さん。カッコ悪いっす。」
「うるさい!お前は!」
「痛いよ姉さん!」
「名前も出せない悔しさったらありゃしないわよ。」
「うぅ…」
みんな!僕と遊ぼう。byジン