第四章≦きらきら星≧九部∞待ち人
『大人の魔術書』を手に取る。中身をパラパラとめくって本棚に戻す。
「ねぇ、イヴ。やっぱそれ読みたい。」
イヴはイスに座り机に向かったままの状態。まったく動いていないような。
「いや。まだ読んでるの。」
「だって他の当たり前なのばっかじゃん。」
イヴは私に顔を向けてニヤリとする。
「当たり前なのばっかだけどあなたはそれさえも出来ていないでしょ。」
でた。得意の人を見下す。
「しょうがないじゃん。剣術と魔術どっちも一緒にやるの大変なの。」
私はもっと難しい本を探す。
「いいわけ?あたしだって扇術と風戦術と治癒術を取得してんよ。」
「歳が違うじゃない。オバサン!」
いいかげんムカついてきた。
「何を!チビガキ!」
火花が飛び散る。
「うるさいぞ。」
そこにジェネシスが帰ってきた。私は勢い良くイヴを視界から外し本棚を眺めだす。
「見つかったのか。」
「ワシの事か?」
かわいい子供の声。私は顔を本棚に向けながらジェネシスの近くを見る。
「すまんかったな。どうしてもドラゴンの牙が欲しくて探し回ってたんじゃ。」
私は目を疑った。私より小さい、女の子!
「こいつか?」
「そうだよ、婆さん。」
ジェネシスの近くにいると思ったらいつのまにか私の近くにいてまじまじと眺められていた。背丈は私の胸辺りだろうか。
「その呼び方はやめろと言っとるじゃろ!坊主が。」
ジェネシスは笑いながらイスに座る。
「今何歳だよ。」
「永遠の10じゃ。」
威張ったように両腕を腰に当てて言う。
「嘘つけ、オレの五倍はあるだろ。」
五倍?単純計算100は超えてるけど…
「そんなこと言わなければ誰も気づかん。しかし、お前も歳を食ったな。」
ジェネシスにゆっくり近づきジェネシスの隣のイスに座り片手の人差し指と親指でアゴをさすり、上目遣いでジェネシスをまじまじ見詰める。
「ははは、まだ36だよ。まだまだだって。」
以外だった。私にもっと近いと思っていた。私も適当に本を取り余りのイス(イヴの隣だが)に座る。
「お前さん、名前はなんだ?」
私?驚いて少し女の子?を見詰めた。少しの沈黙に気づき名前を言う。
「キララ。」
少しトーンの低い声で答える。すると彼女は笑う。私はなぜ笑われているかわからなかった。
「そんなに警戒せんでもよいぞキララ・マクドライブ。」
なんで私のフルネームを!
「名前を聞けばわかるわい。ワシはレイ・ディルシス・マグナーじゃ。」
「ディルシス・マグナー!」
私は驚いて思い切り立ち上がりイスを倒してしまった。
「驚く事じゃないぞ。もぅ隠居よしのぅ。」
ディルシス・マグナー、それは中部地区の第一権力家である。ディラン王国の王の座は代々ディルシス・マグナー家が着いている。要は、レイ様は王家のもので、隠居でも一部の国家権力を動かせるのだ。
「気にするな。レイはそんなに偉くないから。」
そんなかたを呼び捨てにするジェネシスはなんなんだ!
「これでも王女じゃったんじゃぞ。お前は少しくらい敬え。」
「嫌だ!」
なんでだ!そんなジェネシスを見て笑うレイ様。
「お前は相変わらず変わらん奴じゃのぅ。まったく。」
昔を思い返しているかのような遠くを見るような目線。そして目をつむり一間おいて開ける。
「よし、来るんじゃキララ。お前の力を見せろ。」
なんでそうなるの?!!
新たな人が出てきました。スゴいくらいが高いですね。