第四章≦きらきら星≧四部∞出発の朝
さてはて、これから出発ですけどなにやら…
目が覚めたら鳥のさえずりが聞こえる。目を擦りながら重たいからだを無理やり起こしベットに座る。
あのまま寝てしまったのか。昨日考えていた魔法をまったく覚えていない。いい感じだったんだけどな。
そんな事を考えていてもしょうがない。立ち上がり頭から膝まで隠れる薄茶色のマントをかぶり、その下に剣を隠すように腰に巻く。長めの癖っ毛を手櫛で直す。準備万端。
と、そこで溜め息をつく。昨日ひさしぶりにだいぶ飲んで来たのだろう。大きなイビキをかきながら気持ち良さそうに寝ている奴がいる。どうするか。
【時雨】
奴の顔だけに水を掛けてやった。すると咳き込み、飛ぶように起き上がり顔を犬のように小刻みに振る。
「なにすんのよ!死ぬところだったじゃない!」
いいきみだ。笑いが止まらない。
「笑いごとじゃない!」
「とにかく準備をしてよ。もう時間よ。」
今日は機嫌が良い。
「先に外で待ってるから。」
片手を上げて再び大笑いをして外に出た。
外に出るとジェネシスがすでに待っていた。
「早いね。」
スキップしながら木陰が出来ている木に寄りかかっているジェネシスに近寄る。
「私より早い行動するなんて、らしくないじゃない。まったくそんな事してると死ぬよ。」
私がペラペラ喋っているのを黙って聞いている。
「それでね、さっき顔に水ぶっかけてきたの。」
ただ、返事はない。まるで、ただのしかばねのようだ。
【時雨】
イヴと同じように顔に水を掛ける。
ただそれだけで起きないのがジェネシスだ。私は拳を固く握りしめる。
【紅蓮】
その拳に火を灯す。そして大きく振りかぶり一歩出しそのままジェネシスのみぞおちにアッパーをいれる。
無駄に6年やってきてなかったようだ。見事に空までぶっ飛び、落ちたら地震のように地面が震えた。
「いい加減起きやがれ!」
「ん?朝か?」
さすがジェネシス。傷一つない。
「朝よ、朝。まったく、せっかく誉めてあげたのに。」
「お前に誉められても嬉しかねぇよ。チビ。」
「もう、チビじゃない!」
ジェネシスの肩まではあるんだから。
「オレより小さいんだからチビには違いねぇだろ。」
笑いながら言うジェネシスにポコポコと猫のように叩く私。
イヴがそんな私を風で飛ばしジェネシスの隣を捕った。
「ここは私の場所よ。おちびさん。」
「うるさい!乳デカ牛!」
私はイヴにおもいっきし顔を近づけ捨てるように吐く。
「なによ、無いよりかはましだと思うけどな!」
メンチをきり火花を散らせた。
「はいはいはい、さっさと行くぞ。」
私を肩に担ぎ上げ、言うジェネシス。
「離せ!」
私は再びジェネシスをポコポコと殴り、足をばたつかせる。
「少し黙ってろよ。」
「離せ!離せ!」
「落ち着きがない子。本当におこちゃま。」
「うるさい!お前をロウ人形にしてやろうか!」
「やれるもんならやってみなさいよ!」
ジェネシスは足早に歩き始める。
「先が思いやられる。」
ジェネシスは呟いた。
私だって可愛いんだから。ちゃんと読んでよね。じゃなきゃ、君に【紅蓮】入れるわよ!byキララ