第三章≦流れ星≧五部∞理の赤
グロテスクな表現があります。ご注意下さい!
「かかって来やがれぇ!」
「かかって来い!」
2人の声は轟音のように鳴り響く。緑の甲冑も流石に怖じけずいたように一歩下がった。
「なにをしてんだ!」
金髪の男が叫んだ。
「さっさとかかれ!」
しかし誰一人としてかかって来ない。
「隊長さんかい〜?お前が来いよぉ!」
親父は笑いながら言う。
「なにを!そんな挑発に乗るかよ!」
乗ったな。ちょろい奴だ。
「弱虫。かかって来いよ。」
オレは小さく叫ぶ。金髪男はムッとした顔になる。
「うるさい!デッカイのがいなけりゃただのチビだったクセに!」
好きに言ってろ。オレにはもう、空いた背中はない。
「黙ってかかって来い!」
オレが叫ぶと奴は退いた。
「弱く出てりゃ図に乗りやがって!行け!」
緑が一杯来た。
【地土割】
親父が斧を地面に落とすと地面が相手に向かってスゴい勢いで盛り上がる。それによって半分は地面に伏せる。
【円舞】
一体づつ打ちのめす。そしていつのまにか金髪男だけになっていた。
「あと一人。」
左の<ディア・レム>を奴に向ける。
「生意気な小娘。」
奴は槍を取り出した。
「1対2じゃ可哀想だぁ。お前だけでやれぇ。」
「最初っからそのつもりだ!」
オレは地面を蹴り斬りかかる。
鉄の交わる音が響く。
「なめるなよ。」
「黙れ。」
奴を弾き、後ろに動いた奴に向かってまた地面を蹴る。
宙を移動しながら斬る。奴はオレの攻撃を全て防ぐ。
奴が着地すると同時に槍を振り回す。オレはそれを避けるように地面を蹴り真上に飛び一回転して2つの剣を振り落とす。
かすりはしたがうまくよけれた。
「なかなかやるじゃん。」
矛先をこっちに向ける。
【無闇】
辺りを響く声。それと同時に奴が3つに分身している。
「どれが本物かな?」
ち、これじゃぁ攻められない。
【火山の理】
バックの中で声が聞こえ、オレが赤く光る。力が沸き上がるようだ。
「光った所で勝てるのかよ!」
三体がバラバラに攻撃をしてくる。避けたり防いだりするが間髪入れずに来るから切り返せない。
「よく見て。必ず見えるから。」
バックから天使の声が聞こえる。その通りにする。すると段々相手の動きが遅くなっていく。確かに間髪ないが、隙はある。そこに!
【円舞】
一発突き刺した。するとそいつが消えた。
「ちくしょう!」
しかしまだ2体。しょうがない。2体とも崩すか。
【螺旋】
かかって来た2人は乱舞のように振り回す剣に当たりそのまま近くの木に当たった。そのうち一体は消えた。
残った奴に近づく。<ディア・レム>を首の前に出す。
「勝ちだ。」
そのまま喉元に剣を刺した。
今回、私の出番が…byマモリ