第一章≦きらきら星≧一部∞砂漠の旅人
きらきら星編です。
空には幾億の星が綺麗に煌めく。
一筋の流れ星が見える。
当たりには何もない。
あるのは足下の幾億の砂だけだ。
風が吹けばそれにしたがって飛んでいき、そこに身を落とす。
「ねぇ、ラクダ。いい加減に動かない?」
そして風が吹いても身動き一つしないラクダ。
最悪の状態が今にも起こりそうだ。
「お嬢さん、そこのラクダ一匹置いてきな。」
予想的中。賊だ。私はマントのフードを深く被る。
「嫌です。お引き取りを。」
賊は三人。近くにアジトがあるのだろう。
真夜中にしかも少人数で普通はあり得ない。
「何がいやだぁ!なめてんのかぁ?」
一番細いやつが言う。
「いえ、あなたたちの事を思って言っています。」
「生意気なクソガキが!」
全員で殴りかかってきた。
私はすぐに身を屈めた。
前から襲ってくる賊は飛び上がり、拳を私に向ける。
私の後ろからメラメラという音が聞こえた。
真っ赤に光る炎が無数の矢のようになって賊に当たる。
ドタバタと賊三人は倒れていった。
「ありがとう、ジェネシス。助かったよ。」
寝ているラクダの後ろから手が出てきた。
ジェネシスは男だ。私と二人で旅をしている。
ジェネシスは私が雇った用心棒らしいのだ。覚えてないのだが。
とても強いぞ。さっきみたいに炎を操って、炎で鋭い矢を作ったり、剣から炎をあげたり、とにかくカッコよいのだ。
まぁ、ぐぅたらじゃ無かったらの話だがな。
そんなことより、やらなければならないことが見つかった。
「おい、ジェネシス!起きろ!」
なんだと言わんばかりに立ち上がり一言。
寝る。
また姿を消した。
私は急いで近付き持っている杖でおもいっきし殴りかかった。
ぼこぼこにし終わり。
「なんだよ!キララお嬢!今何時だと思ってるんだ!?」
情けない声で訴える。
虫のような戯れ言は無視をして用件を言う。
「近くに賊のアジトがあると思うのだ。潰しに行くぞ。」
「オレの話し聞いた?ねぇ、オレの話し聞いた?」
奴の事は無視して無造作に歩き始めた。
そしたら後ろからため息が聞こえる。
「そっちじゃねぇよ。あっち。」
ダルそうに言う。これを待っていた。
「行くよな!行くよな!」
迫り寄った。
意地悪く上目線で、というより奴がデカイのが悪いのだが。
「今回だけだぞ、チビ。」
私の頭を軽く撫でながら言った。確かに私の背はジェネシスの頭1個分小さいかも知れないが、奴だってたまに民間の入口に頭ぶつけるぐらいデカイぞ。態度もな。
ラクダを置いて、てか起きなかっただけだが、数分歩き光が出ている洞穴を見つけた。
「あそこだ。何人いるんだ?ひー、ふぅ、みぃ…」
確かにかなりの数が黒い棒のようにある。
「行ってこい。」
「無茶言うな!さすがにきついだろ!」
「叫ぶなバカ!気付かれるだろ!」
「あそこにだれかいるぞ!」
すでに遅かったようだ。
「みつかったわよ。」
「誰のせいだよ!まったく。」
「ジェネシスよ。」
ジェネシスは背中に掛けていた体より大きい大剣を取り、両手で柄をしっかりと握りかまえた。
私は地道に杖の先を使って地面に絵を書き始めた。
「逃げられると思うなよ。」
あっという間に囲まれた。
全員同じような体格で、汚くて、うるさくて、ウザくて、見分けがつかなかった。
「誰が逃げるかよ。うるさいから寝てろ。」
【紅蓮】
ジェネシスの声が響き、大剣が炎に身を包んだ。
珍しいのか賊たちは動揺しているようだ。
ジェネシスが飛び掛かるよりも私の方が早く出来上がった。
【月光の雨】
私は描いた丸い絵の真ん中を杖で突く。
辺りは急に明るくなり、見えなかった月は姿を表した。急にだ。空から真っ白な光が賊に降りかかる。
「なんだこれは!」
それを最後に言葉を発する者はいなくなった。
回りには黒焦げの賊が転がっていた。
私は笑いが止まらなかった。
そのまま、賊が使っていた洞穴に足を向けた。
今後も【きらきら星と流れ星】をお願いいたします。もし宜しければ感想等をよろしくお願いいたします。