第一章≦流れ星≧五部∞強くなく
朝、外に出ることも出来ないオレは二本の剣を研いていた。マッシュは部屋の掃除をしている。まったくこんな狭い部屋に二人とは息苦しいものだ。
「なぁ、」
喋りかける。
「はい?」
振り向くマッシュ。オレは剣に目線をおきながら、剣越しにマッシュの表情を見る。
「なぜオレを助けた?」
疑問だった。
「たまたま通り掛かったからですよ。」
そんなはずがない。神の使いの側を通ったら殺される可能性がある。神の使いが近くを通っているだけで危険なのに自ら目の前を通るなんて。
「お前は嘘しか言えないのか。」
「失敬な。産まれてこのかた嘘をついたことがありません。」
「それも嘘だ。」
白い剣<ディア・レム>を終えて鞘にしまう。次に黒い剣<ジア・レム>を引き抜く。
「敵いませんね。」
困ったように雑巾をバケツの上で絞る。
「さっさと吐け。」
いい加減にムカついてきた。この剣で一刺し…
「痛いのはやめて下さいよ。」
後ろ向いてるのに、さすがだてに名を馳せていないか。
「お前が吐かないのがいけない。」
バケツを玄関の近くに置くマッシュ。掃除が終わったようだ。
「お父様ですよ。」
オレの近くに座る。
「君のお父様が私を呼んだんです。」
剣を研いている手を止めた。
「なぜだ?」
冷静、あくまでも冷静に。
「私も元は地虎の一員でしたから、連絡は出来ますよ。」
違う。そうじゃない。
「なぜ親父はお前にオレを助けさせた!?」
冷静に。
「言いたくありません。」
親父は死んだ?
「親父は?…親父は死んだのか?」
苦しいとはこの事か。
「はい。」
笑顔をつくるマッシュ。オレにとっては嘲笑っているようにしか見えない。
「神の使い…」
「今の君では無理ですよ。」
こいつはオレの心を読んでいるのか?
「子供がいましたね。あれでもしたっぱですよ。」
あの時の…殺されかけた…
「まだまだ強いのがゴロゴロいますよ。今の君ではすぐに殺られますよ。復讐なんて考えない方が良いですよ。」
ふたたび手を動かし始める。今は無理ならどうすれば。
「仲間を集めなさい。きっとあなたはたくさんの友達が出来ますよ。」
何を言っている。
「信じられませんか?星詠みの占い当たるんですけどね。」
意味がわからない。
「それとも復讐出来ないと言われたのが悔しいんですか?」
確かに間違ってはいないが。
「なんなら戦う?」
は?
今後もキラキラ星と流れ星をよろしくお願いいたします(*^ー^)ノ♪