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忘れ去った
名を失った花は
記憶はしずかに過ぎ去り
枯れ果て
溺れてしまう
咲き誇っている者も
花弁は欲にまみれ
根は地を食い込み
最期には 下敷きになってしまう
そんな現実から 目を逸らしたかった
《あとがき》
なんか、平家物語っぽくなりました。
同じ言葉でも、平仮名にしたり、片仮名にしたり、漢字にしたり、形式を変えると、その作品の雰囲気も違ってくるんです。
詩のネタって、意外と身近にあるものです。
道端に咲いてる花だったり、電柱に止まっている雀だったり…。