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第9話 『茶』って意味があったんだなっ!

部員も出揃い今回は日常回です。

なので一矢の突っ込みはすくないかも?

いやそうでもないか...(笑)

 子龍先輩が極度の人見知りってことが分かったから少しホッとしたけど、でもこれから俺はこんなネガティブな人達と部活動をやらなくちゃいけないのか......


 それも『超』がつく程の美男美女揃いとは......

 あぁ~、何だかなぁ......

 普通の俺がなぁ......

 

 あっ! 

 いやっ、普通じゃない俺が普通以下に感じてしまうよ......


「どうしたの一矢君? 大丈夫…?」


 わっ…!!

 ビックリした!!


 テッ...テルマ先輩、顔近過ぎですって!!


 それも子猫のような顔をして俺の事を心配してくれるなんて......

 マッ...マジで『惚れてまうやろー!!』

 でもまぁ、さっきまで寝てたけどなっ!!


 子龍先輩の話は全然聞いてなかったのかな?


「そう言えば、テルマ先輩は子龍先輩とは逆に周りからジロジロ見られて困ってるんですよね? それって、何故かご存じなんですか?」


「わっ...分かる訳ないじゃない!! 逆に私が教えて欲しい位よ! まぁ予想だけど、結局私がチビで金髪だし、日本人離れした顔をしてるから皆バカにした感じでジロジロ見てるんじゃないかしら......?」


 えーっ!?


 そんな風に思っているんですかテルマ先輩!?


 「みんなアナタのことが可愛い過ぎてついつい見てしまうんですよ!」って本人に言いてぇ~! 

 

 でもそれを言うと逆に怒られそうな気がするぞ。

 絶対そうだ......


 きっとこの人は自分が『可愛い過ぎる』なんて認めるどころか、怒るんだろうなぁ~......

 

 危うく口にしちゃうところだったぜっ!!


「ところで、今さっき思い出したんですが、俺が最初に言った質問の答えをまだ聞いてませんよね?」


「えっ? 一矢君すみません。どんな質問だっだでしょうか? 私がどうしようもない『バカ』で、『ノロマ』で、『ブス』だから忘れてしまいました......」


 美代部長、「ブス」は全然関係無いし、それに俺達の前では「ブス」って言っても良いですが、このメンバー以外に『自分はブスだ』なんて絶対言っちゃダメですよ!! 

 

 きっと美代部長の周りが一斉に敵だらけになってしまいますからね!!




「一矢君、申し訳ないがもう一度質問の内容を言ってくれないか? じゃないと私の悩み事がまた増えそうなんだ......」


「えっ!? ス、スミマセン菜弥美先輩!! すぐ言います、言いますからっ!!」


 ヤバイ、ヤバイ......!!


 ホント油断してたぜ......

 菜弥美先輩の悩み事を俺が増やしてしまうところだった......


「あっ、それで俺からの質問はですね、この『ネガティ部』は一体どんな活動をするのかって事です」


「あぁ…そうでしたね。うちの部の活動内容の質問でしたね。それはですね......」


「それは私が説明しよう!!」


 え―――――――っ!?


 なっ...菜弥美先輩、いきなり美代部長の活躍の場を奪っちゃうんですかっ!?


 美代部長が泣きそうな顔してますよ!!

 っていうか、子龍先輩はいつまで顔を横に向けてるんですか!? 


 それとテルマ先輩も、また眠たそうな顔してるんですけど大丈夫っスか!?


「ネガティ部の活動内容はいたって簡単!! そこのテーブルを囲み、皆でお茶を飲みながら自分達の今思っている事とかを口に出したり、部員に聞いてもらって心をスッキリさせて家に帰るという部だが…何か?」


 なっ...「何か?」って何がだよ!?


 俺が「何!?」って言いたいよ!!

 

 ん?

 そういえば『根我茶部』の『茶』って…あっ、そゆこと!!?


「なっ、菜弥美先輩…それだけなんですか? 活動内容って『皆とおしゃべりをして、お茶を飲む』…本当にそれだけなんですか......?」


「あぁそうだが、何か問題でも?」


「い...いや別に、活動内容について『仮入部』如きの俺がとやかく言う事ではないですけど…。ただ、それだけの内容の部活やってて皆さん、楽しいんですか?」


「ひ...一矢君…。ぼ...僕はそれだけで十分に楽しいよ......。教室ではいつも一人ぼっちだからね...。だから部室で皆と会話が出来るだけで、僕はとっても幸せなんだよ......」


 しっ...子龍先輩にそんなこと言われたらマジ過ぎて俺、泣いてしまうじゃないですかっ!!


 でも、幸せに感じてる人が横を向いてる場合じゃ無いでしょ!? 

 

 どうにかして、この人の顔を正面に向けれる様にしたくなってきたぜっ!!


「ひ...一矢君、申し訳ありません…。私があまりにもつまらない部長だから、一矢君が思っている様な部活に出来なくてホントに申し訳ありません......。わ...私、部長失格ですね......」


「い...いや、待って下さい美代部長!! 俺、全然気にしてないですから!! ホント、だっ...大丈夫ですからっ!! お願いです。そんなに落ち込まないで下さい!! そ...それにアレですよ...。これから皆で色々と変えていけば良いじゃないですか!?」


 落ち込んでいる美代部長も、たまらない位に素敵過ぎるけど、あまり落ち込まれると何をしでかすか分からないよな!?


 俺、この人達の事、全然分かってないしなぁ......


「あっ、そうだ皆さん!! ス...スマホは持ってますよね? 部活でグループ作りませんか? そして、部活外でも色々と情報交換なんかしたり相談し合ったりしませんか? 今以上(?)に楽しい部活にしませんか!?」


 シ――――――――――――――ン……


 ん、何だ…? 

 この沈黙は……??



「ご...ごめんなさい......。わ...私、スマホ持ってないんです…。やっぱり、私は部長失格ですよね?」


「わっ...悪い一矢君......。私は今までスマホなんて持っていても使う事も無いし、必要無いと思っていたからスマホ持ってないんだよ......」


「私は以前に持ってたけど......。でも変な電話ばっかりかかってくるし......。あまりにも鬱陶しいから解約してしまったの......」


「ぼっ...僕も必要無くて......。電話やメールをする友達もいないしさ......」


「・・・・・・」


 ハァ――――――ッ…………


 思わずため息が出ちまったよ......

 まぁ、何となくそんな気はしてたけどさぁ……


 しかし、またしても俺は、この人達に突っ込みを入れるのか…?

 入れなきゃいけないのか……?


 まっ...まずスマホ買うところからスタートしないといけないのかよ――――――――――――っっ!!??

 

感想いただけたら嬉しいです。

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よろしくお願い致しますm(__)m

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― 新着の感想 ―
[良い点] ここまで読んだ感想ですが、一人称でちゃんと書かれてる小説を久しぶりに読んだ、というのが素直なところです。 他の一人称の作品は視点がコロコロ代わって読みにくかったのですが、それがなくて迷わず…
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