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第7話 寝違えじゃ無かったら、こっち見てくれっ!(FA有り)

さぁ「ネガティ部」最後の一人の登場です。

果たして彼はどんな属性?性格なんでしょうか(笑)

 ハァ~ッ…


 な〜んか一気に疲れたなぁ......

 俺が変な夢を描いてたのが悪いんだけど、でもなんだかなぁ......


『普通五人目も女子だろ!!』って、突っ込んでも仕方ないしなぁ……


「一矢君、どうかしたんですか? 大丈夫ですか? なんだか顔色悪いですよ…?」


「ほ...ほんとだ一矢君! 保健室に行こうか? 良かったら、私が付いて行くけど......?」


「私が保健室に付いて行くわよ。菜弥美と美代部長は部室にいて......」


 オイオイ…、なんか先輩達が凄く俺の事、心配してくれてるぞ!?


 それもこんな超美人達に心配してもらえるなんて、俺はなんて幸せものなんだ......


 まぁ三人でもいっか…って、俺はなんという上から目線なんだろう......


 ホント身の程を知らないよな。俺はっ!


「一矢君、もし私があまりにも楽しいお話ができなくて、体調崩したんだとしたら…、そして、それが原因で大きな病気になってしまったら…。それで『ネガティ部』辞めちゃうって事になったら…。私、責任を取って学校退学してでも一矢君の看病をしないと......」


 いやいや美代部長!それは考え過ぎでしょ!!


「一矢君が体調悪くて、このまま部活に来なくなってしまったらと思うと…、私の悩み事が三倍に増えてしまってどうにかなりそうだよ!!」


 いやいや菜弥美先輩!


 さっきより更に悩みが増えて三倍っておかしいでしょ!?


「私と同じ、名前のコンプレックスがある人とせっかく出会えたのに、もしこのまま一矢君が消えてしまったら…。私は一体誰とコンプレックスを分かち合えばいいのよ…!?」


 いやいやテルマ先輩!!


 いつの間に俺と分かち合ってたんですかっ!?

 っていうか、俺は消えませんから!!


「先輩達、ご心配して頂き有難うございます。俺は全っ然大丈夫ですから! ほらねっ!? この通り、ピンピンしてるでしょ!?」


 …何で俺はこの人達に、こんなに気を使ってラジオ体操の真似事をやらなきゃいけないんだ!?

 

 あまりにも三人の先輩が美人過ぎるからかなのかっ…!? 

 これも男の悲しい佐賀県…いや…さがか......



 ガラッ…ガラガラーーーッ


 ん?


 部室の戸が開いたぞ?


 そしてそこには男性がいる。

 もしかしてこの人が最後の一人の......??


「あらっ、『しりゅう君』こんにちは~」


「よっ、『しりゅう』遅かったな」


「『しりゅう』遅過ぎよ。新入部員が待ちくたびれてるじゃない!!」


「ゴ...ゴメン…。ちょ…チョット先生に呼ばれて、職員室に行ってたもんだから......」


 わ~、この人…、噂通りのイケメンだわーっ!!


 いや、イケメンの更に上をいく『スーパーイケメン』だわコレ!!

 

 同性の俺が見てもそう思うんだから、きっと学園中の女子達が放っておかないぞコレは!!


「はっ...初めまして『しりゅう先輩』。俺は『布津野一矢』って言います。今は仮入部の身ですけど、どうぞ宜しくお願いします! それにしても『しりゅう』って、カッコイイ名前ですね!?」


「あ...あぁ......、よ...宜しくね......。な...名前を褒めてくれて有難う......。何でも分からない事があったら…いつでも…、いや…たまになら聞いてくれても良いから......」


 た...『たまに』って!!


 それと何でこの人はさっきから横を向いたまま話をしてるんだろうか…?


 全然こっちを向いてくれないぞ…それと、『しりゅう』先輩は身長も高いよなぁ…百八十センチはあるんじゃないか?


 俺みたいに実際は百六十八センチしか無いのに、サバをよんで百七十センチと言いまくってるのとは訳が違うぞっ!!


 あぁ〜、羨ましっ!!


「ところで子龍君。職員室には何の理由で行ってたんですか?」


「えっ? ま...まぁ、先生が僕の事を心配してくれての事なんですが......」


「心配? あぁ、そういう事か子龍。一年の時の事があるからだな?」


「う...うん......。そういう事みたい......」


「あの~、どうかされたんですか? 一年の時に何かあったんですか?」


 しかし、子龍先輩はいつになったら顔を俺達に向けてくれるんだろうか…?


「まぁ、一矢君にも知って貰った方が今後一緒に部活をする上で良いと思うから、私の方から説明しよう。実は子龍はテルマと似たところがあるんだが......」


「チョ、チョット待ってよ! 私、子龍とは全然違うから!!」


「分かってるって。『最初だけが同じで、後は全然違うから』…だよね?」


「まぁ、それを分かってるなら良いけど......」


 いっ...一体何があったんだろうか!?

 菜弥美先輩、早く教えてくださーいっ!!


「一矢君ゴメンね…本当は部長である私が、子龍君の事を説明しないといけないのに…私はいざとなったら説明が『ヘタクソ』で、『ブス』で、『ノロマ』で、『面白い話も出来ない』女で......」


 みっ...美代部長、何もそこまで自分を落とさなくても......


 それに、そのセリフを言う度に自分を下に落とすネタ増えてませんか?


 あっ! ネタって思ってしまってスミマセンッ!!


 それにしても子龍先輩、こんなに周りがガヤガヤしててもずっと横向いているよなぁ......


 マ...マズイ...、またしても俺の突っ込み病が......


 何とかして心の中で抑えなければ......


「子龍先輩、寝違えたのかよ!? 寝違えだったら『右向け右』しろよ!! そうすれば、せめて顔だけはこっち向くだろ―――――――っ!!!!」

挿絵(By みてみん)

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