第62話 全員、キャラ濃すぎだろっ!(挿絵有り)
いよいよ『四大茶部総会』開催!!
うわぁぁぁぁぁぁぁ~メチャクチャ緊張してきたぞっ!
で...でも美代部長は俺なんかよりも、もっと緊張した表情をしているから絶対に俺は『普通』の顔をしなくちゃな!
って、誰が『普通』だっ!!
「美代部長、大丈夫ですよ! 俺が傍にいますから!」
「あっ、有難うございます。一矢君が一緒に参加してくれて私はとても安心です。少し緊張はしていますが、一人で参加する事を考えれば全然マシですよ。ホント、学園長に感謝しないといけませんね……」
俺は逆に学園長を昨日から恨みまくりだけどな…っ!!
ガラッ…ガラガラッ
「し……失礼します。遅くなりました……」
「しっ、失礼します! 本日、越智子部長の補佐として参加します、一年の布津野です。宜しくお願いします!」
「お~、元気な一年生だねぇ~。よく来てくれた。さぁ、二人共席についてくれたまえ。それに他の部長はまだ誰一人来てないよ。越智子君達が一番乗りさっ!」
わぁ~っ!!
この人がこの学園の『生徒会長』かっ!?
結構イケメンのメガネ男子だなっ!
髪も真っ黒でオールバック……でもメガネの奥のあの鋭い目は只者では無いような気がする……敵に回すと怖いタイプだな。
俺の『動物的勘』がそう言ってるぜっ!
まさに『エリート』を絵に描いた感じの人だなっ!!
「そ...そうなんですか? 海藤君……」
あっ、会長の名前は『かいどう』って言うんだ……。
「さぁ、こちらの席へどうぞ……」
ん?
この女性は誰かな?
生徒会の人には間違いないだろうけど……。結構美人だな。
姿勢も良くて何か『できる人』って感じだな!
それに……胸も大きい……って、俺はこんな時に何を考えているんだっ!!
「あ...有難うございます。卯馬さん……」
『ううま』!?
なんか凄い珍しい苗字だな?
それとも名前のほうなのか!?
いずれにしてもこの学園には『へんてこりん』な名前の奴ばかりが集まっているよなっ!!
まぁ、俺も人の事は言えないけども……
ガラッ…ガラガラッ!!
「お―――っス!! 俺が一番乗りかいっ!?」
「残念だな。『根津兄』……君は二番乗りだ」
「へっ!? 『ねずにぃ~』??」(しまった!口に出してしまった!)
「フフフ……そう、彼は『根津にぃ』だ。簡単に説明すると彼は『ダブり』だっ! 私よりも一個上だから苗字の『根津』に『兄』を付けて『根津にぃ』なんだよ」
「オイオイオイッ! 海藤、全然簡単な説明じゃないな! はっきり『ダブり』って言われると照れるじゃないかっ!」
「フッ……照れてる場合じゃ無いだろ。今年は大丈夫なんだろうな? 学園内で成人式っていうのは勘弁してくれよ……」
「分かってるって! 大丈夫大丈夫! 来年はちゃんと卒業するから大丈夫さっ!」
しかし、この根津さんって人は子龍先輩並みに背が高い人だなぁ~それにどこか『天翔部長』に近い感じがするな。でもあの人よりはマシな性格っぽいけど……
「おっ! 君は越智子部長の付き添いの子かな?」
「あっ、はい! 一年の布津野といいます。本日はよろしくお願いします!」
「お~っ! 布津野君か~っ! 噂はよく聞いているよ! 『何か凄い普通の奴』という異名で、尚且つ元気があって礼儀正しくて……天翔が君を欲しがる気持ちが分かる気がするよ! で、どうかな? うちの『アクティ部』に来ないか!?」
「えっ!!??」
ガラッ…ガラガラッ!!!!
「オイッオイオイオイッ!! 『ゲンゲン』! 抜け駆けはダメでしょう!! 彼は前から僕が狙っているんですから~っ!! って、あっ! ミヨミヨ~!! いつも綺麗だねっ! 今日は宜しくね~っ!! それとヒトヤン君、君も元気そうで何よりだよ―――っ!!」
あぁ~ついに来ちゃったよ。一番ややこしい人が……
それに根津部長の事を今『ゲンゲン』って呼んだよなっ!?
あと俺はどちらの部にも行かねぇしっ!!
「うるさいぞ天翔! さっさと席につけ! それにお前は人一倍声が大きいんだから、もっと声のトーンを下げて話してくれっ! 分かったか!?」
「は~いっ! 分かりました~っ!『 カイカイ』には逆らえないもんねぇ~っ!」
すっ、凄いっ!!
さすが生徒会長だっ!!
あの天翔部長が海藤会長の言う事を素直に聞くなんて……
なんか『夢』を見てる様だ……ってか、天翔部長!?
海藤会長の事を『カイカイ』って呼んでるんですかっ!?
ガラッ…ガラガラッ……
「おっ、来たか? 津田君……今日も相変わらずマイペースの登場だな?」
「フンッ。当たり前だ。芸術家が人に合わせてどうする? 人に合わさせるってのが一流の芸術家っていうもんだっ!」
わぁ~っ、また変な人が来たよ~っ! どう考えてもこの人が『クリエイティ部 部長』だなっ!
「フフフ、まぁいい。とりあえず早く席についてくれたまえ。早く総会を開催したい。あまり時間が無いのだよ」
「フンッ。アタシがアンタの言う通りにするとでも思っているのかい? まぁでも、部室からここまで歩いてきて少し疲れたから座ってやってもいいけどな」
「それなら丁度良いじゃないか。冷たい飲み物も用意してある。さっさと席についてくれ」
「フンッ。『クールメガネ』にしては気が利くじゃないか……」
なっ、何ちゅう会話だよっ!?
この津田部長も大概な人みたいだけど、それをいとも簡単に相手をしている、クールメガネ…いやっ、海藤会長はやはり凄い人だっ!
「チョットチョットチョット―――ッ! カイカイ~ッ! 僕はミヨミヨの隣の席が良いんだけどな~っ!! なんで僕がゲンゲンの隣なんだよ~っ!?」
「えっ? 私は嫌です。隣は一矢君で良いです」
「え―――っ!? ミヨミヨ、そんな無理をしなくても良いんだよ~っ! たまにはわがまま言っても良いんだよ~っ!」
「べ...別に無理はしていません。私はテンテン君の隣だけは嫌なんです……」
「ハッハッハッハ! 天翔! こんなにはっきり言われてるんだから諦めなよっ!」
「何を言ってるんですか~っ! ゲンゲン! 諦めたらそこで試合終了じゃないですかっ!!」
マジで『ポジティ部』の人間はこの言葉大が好きだなっ!!
「あのさぁ、アンタバカ? 一年の頃から『オッチー』の事、口説いているけど全然相手にされてないじゃない。もう二年も経つんだから、そろそろ諦めたらどうなの?」
オッ、『オッチー』!? いやっ! 今はそこに引っかかっている場合じゃねぇな! このままでは総会がなかなか開催されないぞっ!
「あ、あの~、ちょっと良いですか? 僕は部長でも無いのに総会用の席に座るのもどうかと思いますので……。僕は越智子部長の後ろに立ってボディーガードをするという形でいかがでしょうか? それでこの場は丸く収まると思うのですが……」
「フフフ……まぁ、布津野君がそれで良いなら私は構わないよ。それに早く総会を始めたいしね。越智子君も天翔もそれで良いかい?」
「ひ、一矢君に立って頂くのは申し訳ありませんが後ろに居てくれるのはとても心強いです」
「さっすがっ、ヒトヤン君だな~っ! 『ボディーガード』ってのが引っかかるし僕がやりたい役目だけど、今回はそれで構わないよ~っ! ミヨミヨの隣に座れるだけで最高だしねっ!!」
「よしっ! 決まりだ! それでは総会を始める前に、津田君! テーブルの上に足を乗せるんじゃない! 彼女が足を下ろしたら総会を始めるとしよう!」
「あ、あの…ちょっとだけ待っていただけませんか!?」
「ん? どうしたんだい、布津野君?」
「はい。さっきから気になってたんですが、皆さんのお名前……『フルネーム』を教えていただけませんか? 色んな呼び名が飛び交って頭の中がゴチャゴチャしてきまして……。それにそろそろ読者からも早くフルネームを発表しろって言われそうですし……」
「ん? 読者? 言っている意味が分からんが……まぁ、そうだね。まずは君の為に自己紹介をしようか。では最初に私から自己紹介をしよう。私は『名染伊太学園生徒会長』の『海藤襟斗』だ。そして私の横で立っているのが『副会長』の『卯馬霧亜』
『かいどう えりと』に『ううま きりあ』……?
う~ん……
あっ!!
もしかしていつもの苗字と名前を逆さにしたらどうなる?……
『えりと かいどう』に『きりあ ううま』……
……!!!!
まずは生徒会に突っ込み一発だなっ!!
もしかして『エリート街道』に『キャリアウーマン』かよっ!?
ってか……
今回、難し過ぎるわ――――――――――――っ!!!!
お読み頂きありがとうございます。
今回はまず、生徒会長&副会長だけフルネームを発表しました(笑)
次回は残りの二人のフルネームがわかります!
どうぞお楽しみにしてくださいね(^_-)-☆




