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第54話 え―――っ!としか言いようがないわっ!(挿絵有り)

一矢の部屋、別名『仮部室』から始まります(笑)

「という事で、『謎めいた合宿』での出来事はこんな感じですかね……」


 っていうか、本当にみんな俺の部屋に来ちゃったよ! せっかくの振替で学校休みだから、一日中家でゆっくりしようと思っていたのに……

 

 コレ、マジで俺の部屋を『仮部室』と思っているんじゃないだろうなっ!?


「そうなんですね~舞奈ちゃん。その和久塁(わくるい)さんというお友達ができて本当に良かったですね。私なんか、『ブス』で『のろま』で『全然面白くない』人間なので、同級生のお友達は一人もいませんからとても羨ましいです……」


 美代部長、友達が出来ない理由は他にあるんじゃないですかっ!? おそらく、美代部長が美人過ぎて誰も近付けないだけですって!!


「でも、美代お姉ちゃん! 所詮女友達なんて、ちょっと都合が悪くなれば平気で人を裏切るから、私と聖香がいつまで『友達』として続くかなんて分からないわよ!」


 おいおい舞奈っ! お前どんだけ『マイナス思考』なんだっ! ってか、小中学生時代に一体何があったんだ!?


「ま、舞奈……、聖香はお前を裏切る様な奴とは俺は思わないけどなぁ……」


「そりゃあ私だってそう思いたいわよ! そんな事より、前から思っていたんだけど……。ひ、一矢は聖香にとても優しいよね!? 二人でお話している時もとても楽しそうだしね!」


「えっ? そっ、そっかなぁ……?」


「絶対そうよ!」


 まっ…舞奈の奴、一体何なんだよ!?それは俺に対してのヤキモチなのか?本当にそう思っても良いのかっ!?でもなぁ……。正直、俺が『普通』に話がしやすいのは『聖香』や『前妻木(まえむき)先輩』なんだよなぁ……。ってか、俺が『普通の奴』って認めた訳じゃ無いけどなっ!!


「その和久塁さんって子、とても気になるわね……。これは一度会わないといけないわね……」(ボソッ)


「テッ、テルマ先輩まで何なんですか~? 別にそんなのじゃ無いですから! あまり気にしないでください!」


「一矢君、『そんなの』って『どんなの』?」


 やっ、ややこしい聞き方をするなっ!!


「でも私も少しは気にはなるかなぁ……。一矢君とはよく話はするけど、そんなに楽しそうな表情をあまり見た事が無い様な気もするし、いつも疲れてる様な感じが見受けられるし……。あまり考え過ぎると、私の悩み事が久しぶりに増えそうだから考えない様にしないといけないけど……」


 ...菜弥美先輩! 俺をいつも疲れさせているのはアナタ達ですからっ!! その事を十分に理解してくださいっ! いや、ほんとマジでっ!!


「菜弥美先輩、ホントあまり考えない様にしてくださいね。俺はしっかり者の菜弥美先輩の事を一番頼りにしているんですから……。俺のどうでも良い様な事で悩み事だけは、絶対に増やさないでください! お願いします!!」


「えっ? 私がしっかり者で頼りにしているって!? そっ、そうなの? ホッ、ホントに~っ!? ウフ♡ わ、分かったわ。私、頑張ってあまり悩まない様にするわね」(ポッ……)


「菜弥美ちゃん、良いですねぇ……。一矢君に頼ってもらえて……。私なんか、部長なのに一矢君に御迷惑ばかりおかけしてばかりで……。本当に私は部長失格ですね……」(ショボン……)


 あちゃ~、しまったな! 菜弥美先輩の機嫌を取ろうとしたら、今度は美代部長を落ち込ませてしまったぞっ! マッ、マズイよなぁ……。あぁしかし、女の人ってホント難しいよなぁ……。それとも『ネガティ部部員』だから難しいのかな!?


「あ...あの~、そろそろ僕も話をしても構わないかな~?」


「ぁ~あ、居たのかよっ!! って、しまった! 子龍先輩すみません! 思わず普段思っている様な感覚で言ってしまいました!」


「べ、別に構わないよ一矢君!! それよりも普段君が僕の事をそういう感覚で思っているって事が……」


「すみません。ショックですよね……?」


「いや……最ッ高に気持ち良いよッ!!」


「はぁーっ!? 何言ってるんですかこの『変態イケメン』がっ!!」


「その突っ込みも最高だよッ!!」


「もっ...もういいから今すぐ帰れ、子龍!!」




 コンコン……


 ん? 誰だ? 母さんかな?


「は~い、どうぞ」


 ガチャッ……ギ―――ッ……



「っっ!!??」


「たっだいま~っ! 一矢―――っ!!」


「えっ!? おっ、親父―――っ!?仕 事はどうしたんだ? 帰って来るの早くないか!?」


「あぁ、大阪の出張は午前中までやったから、直ぐに新幹線に乗って会社に寄らずにそのまま家に帰って来たんや~。まぁ、会社には連絡入れてるけどな!」


「それにしてもビックリしたよ。っていうか親父の顔を見るの、久しぶりの様な気がするぜ」


「ホンマやなぁ。俺も我が家に帰って来るのが久しぶり過ぎて迷子になるかと思ったわ!」


「んなこたぁねぇだろっ!!」


「それよりも一矢! こちらに居てる人達はクラスメイトの子達か?」


「えっ? 一人はそうだけど、みんな同じ部活の先輩達だよ!」


「へぇ―――っ! そうなんか!?」


「は、初めまして……一矢君のお父さん。私は一矢君と同じ部活の部長を務めさせていただいております、『越智子美代(おちこみよ)』と申します。いつも一矢君にはお世話になりっぱなしで……ホント私は『ブス』で『ノロマ』で『頼りない部長』でして……もうクビになった方が良いのではと……」


 ワ―――っ! また美代部長のネガティブ発言が始まったぞっ!!


「待ちぃ『ミヨミヨ』、スト――――――ップ!!」


 えっ!? 親父? まさか美代部長の事をミヨミヨって……さすがルイルイの師匠だなっ!


「ミヨミヨ~、君はもっと自分に自信を持った方がええで! いっつも鏡は見てるか~?ま ぁ見てても気付いてないやろうけどさ、君はメチャクチャ美人さんなんやでっ! もし俺が独身やったら今ここで口説いてるトコやわっ!」


「えっ? 私が美人だなんて…それは絶対あり得ません……」(ポッ……)


 こっ、この『チャラ親父』! !あんた、昔、四歳児のルイルイと結婚の約束をした事あるけど、どれだけ『ストライクゾーン』が広いんだっ!?


「ミヨミヨもメチャクチャ美人やけど、この部屋にいてる子はみんな美男美女やで~。いやホンマに! 俺が妻子持ちじゃ無かったら、全員俺の彼女にしたいトコやわっ!!」


「えっ!? 僕もですかっ!?」


「アホかっ!! 君はいらん! ウチの一矢にあげるわっ!」


「イヤ誰がいるか―――っ!!」


 ショボン……


「ん? それはそうと一矢。お前の部屋に入るの久しぶりやけど、このポスターまだ貼ってあんねんなぁ?」


「えっ? ま...まぁな。小さい頃に可愛がってくれた俺の中の『アイドル』だから……。なんとなく恩みたいな感じで貼ってるみたいな感じかな。顔も別に嫌いじゃないし……」


「ホンマ、懐かしいな~元気にしとるんやろかな? このポスターの子はなぁ、君達と同じ『名染伊太学園』の生徒さんなんやで~」


「えっ? そうなんですか?」


「そうなのか、親父!?」


「ああ、俺がそんな事で嘘つくかいな。この子は昔、俺が小さい時から面倒見てた子でな、『自分、メッチャ可愛いから大きくなったらアイドルになり~』って言うたらホンマにアイドルの世界に入った子やねん!」


「えっ!? ま...まさか……『ルイルイ』……!?」


「おっ? 一矢ぁ〜、なんや~お前、この子の呼び名も覚えてたんかいな~。そうや!『ルイルイ』やっ!久地川瑠衣(くちがわるい)! 俺と同じ、『元ポジティ部部長』やっ!!」


 ・・・・・・・・・・・・


(全員)えっ...え――――――――――――――――――――――――っ!!??


挿絵(By みてみん)

お読み頂きありがとうございます。

前々回から少しずつ色々な謎が解明されてきています。

でも、まだまだ謎はあるんですよ(笑)

それが全て解明されるまで、どうか皆さんお付き合いくださいませ。

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