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第46話 何でアンタが居るんだよっ!(挿絵有り)

ついに来ました。『謎めいた合宿』当日

一矢達は観光バスに乗り込みます。

 某六月某日、金曜日 『謎めいた合宿』一日目の朝



「さあ皆さんっ!早くバスに乗ってちょうだい!出発まであまり時間無いわよっ!」


 ほ~お!凄い豪華なバスだな!トイレもついてるし…。さすが私立高校だっ!


 それにしてもバスの座席から同じ班一緒というのは有難い話だなっ!

俺とモブオ、そして舞奈と和久塁わくるい…。完璧じゃないかっ!


「まっ、舞奈…。今日は…よっ、宜しくね…」


「こっ…こちらこそ宜しく…せっ、聖香…」


 うわ~あの二人、メチャクチャ緊張してるじゃないかっ!大丈夫かいなっ!?


 これから数時間、隣同士で会話とか出来るんだろうかっ!?それよりも舞奈が数時間もこの状況に耐えれるのかっ!?


「ところでモブオぉ~、俺達は今からどこに向かうんだ?」


「えっ?さあね…。俺も全然行き先は知らないよ。先輩達が言うには毎年行き先が違うらしくて、到着するまで分からないらしいぜ」


「えっ?そうなのかっ!?まさに謎めいているよなっ!っていうか、バスツアーでよくある『ミステリーツアー』と同じじゃないかっ!!」



「まっ、舞奈…。お…菓子食べる?」


「あっ、有難う聖香…。い…いただくわ…」


 ぎこちないけど、二人共それなりに頑張ってるな!二人を見ていたら微笑ましすぎるぜっ!ていうか俺、なんか保護者感覚になっているんですけど!



「それでは、一日目の予定をここで説明しておくわね。現地にはお昼前に到着すると思うから、まずは全員合宿所の各部屋に行って体操服に着替えてください。そしてその後、合宿所にある集会所に集合して所長さんのお話を聞きます。そして班ごとに分かれて昼食を作ってもらうから、その時は特に火の取り扱いに気を付ける様に!」


 ほほ~、まずは班ごとで昼食作りかっ!ここで舞奈と和久塁が共同作業の中で親しくなれるチャンスだなっ!


「ところでモブオぉ。昼食って、俺達一体何を作るんだ?定番のカレーライスか何かか?」


「さあな。これもまた謎なんだよ」


「ふ~ん…。しかし変な学校だよな。でもまぁ、そんな学校を選んだのは自分だから文句は言えないけどなっ!」


「まぁ、そういう事さ…」




「そして昼食が終わり、片付けが終わったら全員、広場に集合してもらいます。そこで食後の『軽い運動』をやってもらう事になってます。なので、あまり昼ご飯を食べ過ぎると動きにくくて大変かもしれないから気を付けてね」


 『軽い運動』?う~ん…。その言葉を本当に素直に鵜呑うのみにして良いのか?これは『名染伊太学園なぞめいたがくえん』主催の『謎めいた合宿』なんだぞっ!


 それに昼食だって怪しいからな…。普通はカレーライスとかなんだろうが……



 

 

 そして数時間後…….


「ハイっ!合宿所に到着したわよ~っ!さぁ皆、早くバスから降りて合宿所の前の広場に集合してちょうだいっ!」


「あぁ~疲れた~っ!三時間くらいバスに乗ってたよな~っ!」


「ほんと、疲れたぜっ!腰とお尻が痛いなぁ…」


 ところでアノ二人はどうだったんだっ!?っていうか舞奈は爆睡かよっ!!


 そして和久塁はその寝顔をずっとニヤニヤしながら眺めているしっ!?アッ、アイツまさかヤバイ奴じゃ無いだろうなっ!?


「おいっ!舞奈っ!起きろっ!合宿所に着いたぞっ!」


「うっ…う~ん…。やっ、やっと着いたの~…?あ~ん…眠い…」


 しかし舞奈の奴、なんて可愛らしい寝顔なんだっ!ホントは『舞奈…起きろよ。着いたぞ…』みたいな事を耳元でささやいてみたいものだが…。俺には絶対似合わないセリフだなっ!

子龍先輩が『普通の人』だったら一番似合うセリフなんだけどなぁ……





 

 二年一組 三時限目


 ハッ…ハッ…ハックションッ!!


 !?…。か…風邪かな?それとも一矢君が僕の噂でもしているのかな?イヤッ、噂をしてもそれはきっと悪口だろうな…。でもこんな僕が話題にのぼるだけでも嬉しい事だけど…。

 

 一矢君達、そろそろ合宿所に着いた頃かな……?



「いっ、今の子龍君のクシャミよね!?」(ポッ…)

「そっ、そうよね?今のは子龍君のクシャミだわ!」(ポッ…)

「子龍君のクシャミなんて初めて聞いたわ!凄くレアじゃないの!?」(ポッ…)

「久しぶりに仁見ひとみの声を聞いたぞっ!クシャミだけど…」

「常に無表情なのに、何か表情がにやけていないかっ?」


『今日は私達、とても珍しい光景を見れて一日幸せな気持ちになれるわぁ~……』


挿絵(By みてみん)




 


 

合宿所前広場


 ハッ…ハッ…ハックションッ


「おっ?なんだフツオ、風邪か?」


「いっ、いや風邪じゃないと思うけど…何か一瞬寒気がしたような……。まぁ大丈夫だろっ!この二日間俺は病気になっている暇は無いからなっ!」




「おぉーーーーーーーッ!!クズ共!やっと到着したかっ!!あまりに待ちくたびれたから家に帰ろうかと思ったぞーっ!!」


 なっ、何だ!?今の聞き覚えのある声はっ!?


「お~っ!ヒトヤン!何かシケたツラしてるなーーっ!!バス酔いでもしたのかぁ〜!?」



 な…な…何で…


「何で、ルイルイがこの合宿所に居るんだよーーーーーーーーーーッ!!??」



挿絵(By みてみん)

お読みいただきありがとうございます。

ルイルイ、まさかの登場!

部活は!?まぁあまり居ても関係ないですが(笑)


前話で初めて一日1000PV達成しました。

ありがとうございました。

本日は作者の誕生日という事で今回も引き続きどうぞ宜しくお願いいたします(笑)

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