第43話 学園名、ちょっと長過ぎるだろっ!
まさかの中間テスト、総合十位の一矢。
勉強を教えてくれた先輩達にお礼を言うべく部室へ...
「皆さん、有難うございました!まさか俺なんかが総合十位になるなんて…今でも信じられませんよ!」
「本当に良かったですね。私もとても嬉しいです。これも一矢君の努力の結果だと思いますよ。私は一矢君のお母様とほとんどお話していましたし…」
「そうそう。美代部長の言う通りだよ。私達はそんなに教えていないからね。少しだけ要点を教えただけで、あとは一矢君の実力だよ」
「そうね。私達はほとんど夕飯のお手伝いをしていたしね。味見するの、とても楽しかったわ」
「一矢君、毎晩夕飯を御馳走になってしまった後に、こんな事を聞いても失礼かもしれないけど、布津野家の家計は大丈夫なのかい?」
ぜっ、全員その自覚はあったんかいっ!!
「子龍部長。それは大丈夫だと思いますよ。多分ですが…」
「そうなのかい? それなら良いんだけど…。しかし僕も一矢君のお母さんと、あの『何も問題の無かった時代』の話が出来て本当に楽しかったよ。これからもテストがある度にお邪魔させてもらいたいくらいだよ」
「そっ、そうね。子龍! アンタ、たまには良い事を言うわね。顔は横向いてるけど…」
「一矢! 私も是非お願いしたいわ! 一人で勉強するより、皆で勉強する方が楽しいし、お互いに苦手な教科を教え合えるメリットもあるから」
「ああ、そうだな。舞奈…。俺も今回はつくづくそう思ったよ。こんな『普通』の俺が…いやっ、『普通風』の俺が総合十位を取ったんだからな。絶対メリットはあるよな」
でも本当はデメリットもあるんだぜっ!
皆、いつもの調子の会話だから部活だけでなく家でも突っ込みまくらないといけないから、皆が帰った後の俺の疲れは相当なもんだ!
「ところで皆さんは将来何になりたいとか、夢はあるんですか? 皆さん勉強教えるのがとても上手だし、教師とかはどうですか?」
「一矢君! バ、バカな事を言わないでくれ! 私からすれば教師という職業は『悩み事の巣窟』みたいな職業だよ! 生徒の事、教師間の事、保護者達との事…あぁっ! 考えただけで悩み事が増えそうだっ!」
「もしかしたら、生徒から告白されるかもしれませんね。菜弥美先輩、美人だから」
「なっ、なっ…! 何て事を言うんだ君はっ! わっ、わっ、私が生徒に告白されるだなんてあり得ないよっ! それに私は全然美人なんかじゃ無いからねっ! 一矢君、私をからかうのは止めてくれないか!? ちょっ、ちょっと私はお手洗いに行って来るよ!」
ガラッ…ガラガラッ…バシッ
あらぁ…。菜弥美先輩、顔をめちゃくちゃ赤くしてお手洗い行っちゃったよ。
俺、流石に言い過ぎたかな?
でも、本当の事を言ったんだけどなぁ……
「それじゃあテルマ先輩はどうですか? 教師とかに興味ありますか?」
「そうね。私も教師は無理だと思う。だって教壇に立つと目の前には生徒が何十人も居て、一斉に私の方を見るのよ。私が彼等の視線に耐えられるとでも思っているの、一矢君?」
「そっ、そうですね。今のテルマ先輩でしたらちょっと厳しいかもしれませんね。それに生徒に向かって『何ジロジロ見てるのよ!』って理不尽な事を言いかねないし…しばらくは俺だけの視線でトレーニングですね」
「そっ、そんな理不尽な事を私が言う訳無いじゃない! 一矢君、私の事バカにしているわね。それにしばらくの間、一矢君が私の事をずっと見つめてトレーニングだなんて…(ポッ)…。わっ、私もちょっとお手洗いに行って来るわ!」
ガラッ…ガラガラッ…バシッ
あれ~?
テルマ先輩まで顔を赤くしてお手洗いに行ってしまったぞ?
俺、余計な事言ってしまったのかな?
後でちゃんと謝らないと…
「一矢君! 僕も教師は無理だよ。ずっと横を向いて授業をする訳にはいかないからね」
「そっ、そんな事は分かってるよ!! そんな事より早くその人見知りを克服しろっ!」
「ひ…一矢君…。最近、僕に対しての君の突っ込みがタメグチになる時があるけど、何だか慣れてきて、それがとても気持ち良くなってきたよ。これからは僕に対しての突っ込みは是非ともタメグチで宜しく頼むよ」
「いえ、お断りします。俺は絶対、子龍先輩が気持ち良くなる事はしたくありませんので!」
「そっ、そんなぁ~っ! それはあんまりだよ~っ! ちょっと僕もお手洗いに行って来るよ〜」
ガラッ…ガラガラッ…バシッ
イヤ待て!!
子龍先輩もお手洗いかよ!?
別にどうでも良いけどな。
しばらく戻って来なくてもいいからなっ!
「ひっ…一矢! 私はお手洗いには行かないからねっ!!」
「な、何の宣言だよ舞奈? 別に無理にお手洗いに行かなくても良いよ!」
「…で、美代部長はどうなんですか? っていうか教師とかよりもまず三年生だから『進路希望』とかも提出されてるんですよね?」
「そうですね。私は提出していますよ」
「ですよね~。それでは美代部長は進学されるんですか? それとも就職ですか? 学年一位の美代部長ですから勿論進学ですかね?」
「一応進学で考えているのですが、どの学校に行くかで悩んでいます」
「そうなんですか? もし宜しければ教えていただけませんか?」
「はい。良いですよ。私が悩んでいる学校は全部で三校ありまして、いずれも来年春開校の新設校なんです」
「そうなんですかっ!? なんか凄いですね。で、その三校の名前は何と言うんですか?」
「まず一つ目が『名染伊太大学』、二つ目が『名染伊太女子短期大学』、そしてもう一校が『名染伊太専門学校』の三校です。ちなみに来年からこの学園の名前も『名染伊太大学付属名染伊太学園高等学校(なぞめいただいがくふぞくなぞめいたがくえんこうとうがっこう)』に変更されるそうですよ」
・・・・・・
がっ...学園名、メチャクチャ長過ぎるわ――――――――――――――っ!!
それに…
名染伊理事長!
アンタ、凄いやり手だな――――――――――――――っ!!!!
お読み頂き有難うございます。
『中間テスト編』が終わり、次は『謎めいた合宿編』へと進みます。
また感想いただけたら嬉しいです。こんな話を書いて欲しいとかの要望でも良いですよ。
宜しくお願い致します。
あまり意識はしていませんが、ブクマ、評価も宜しければお願いします。
やはり評価が無いとランキングにすらのりませんので(汗)
ブクマはしてるけど評価はまだという方もそろそろお願いいたします(笑)




