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第42話 嘘だろ~っ!(挿絵有り)

一矢の家でネガティ部メンバーとの勉強会...あっという間に一週間が経ち、そして二日間にわたる中間テストも無事に?終わりました。

そして本日は順位発表の日...果たして一矢はどうだったのか!?


 中間テスト結果発表の日


 あぁ…。どうしよう…不安しか無い!


 俺の家で一週間のテスト勉強......


 結局、全然関係の無い話や夕飯の手伝いばかりで、ろくに勉強教えてもらえなかったからな!


 でも毎日一つだけ『ここだけは暗記してね』と先輩達に各教科毎に言われた箇所は全部、出題されてたよなっ!


 さすが得意教科って言ってただけの事はあるよな。

 だから各教科毎の七問は全部合っていると思うんだが……


 ただ、それだけなんだ......


 後の問題は全然自信が無い!

 七問だけ正解だったら一体、何点なんだろうか!?


 きっと赤点では無いよな? なっ!?


「おーい、フツオ~」


「な…何だよ。モブオ?」


「今から廊下に貼り出されている中間テストの結果を舞奈ちゃんと見に行くんだけど、フツオも一緒に行こうぜ!」


「えっ!? いっ、嫌だよっ! 俺は別にいいよ」


「なんでよっ一矢っ!? 一緒に行きましょうよ!」


「嫌だよ! どうせ俺なんか学年で下から数えた方が早い順位だろうし…」


「きっと一矢は大丈夫よ。それにせっかく先輩達が一矢の為に一週間も勉強教えてくれたんだし、自分の目でしっかりと順位見ないと失礼だと思うわ!」


 オイオイ!


 そもそも俺が勉強遅れた原因を作ったのは、その先輩達のメール攻撃じゃないかっ!!


 舞奈、お前もだがなっ!


 それに五人が一週間もうちで夕飯食べて帰って…。きっと、我が家の家計は火の車だっ!


 でもまぁ…。楽しかったけどさ…。母さんも喜んでたし…


「わ、分かったよ。一緒に見に行くよ。行けば良いんだろっ!? 俺が下の方の順位でもお前等絶対笑うなよなっ!」




 

 


 あ~…。めちゃくちゃドキドキするぜ。

 本当に俺、大丈夫なのかな?


 たしか、一年全員で五百人位いたっけな?

 それの半分で二百五十…。うーん、おそらく俺はもっと下だろうな。


 仮に五百番台だとしたら、俺はもう終わったな……



「舞奈ちゃん、凄い! 学年総合一位じゃないかっ!! それにどの教科も全て一位だなんて! まさにパーフェクトバディ…いや、『ミス・パーフェクト』だっ! これは良い記事が書けるぞ~っ!」


「えっ? イッ、イヤ…そんな事無いよ~。たまたまだし~。それに私の事は記事にしないで!」


「まっ、舞奈! お…お前…。全教科一位なんて、たまたまでとれる訳ねぇだろっ!? それに一週間遅れで学園に登校したんだし、他の人より勉強が遅れていたはずなのに…。舞奈、お前...実は『やればできる子』だったのかっ!?」


「なっ...何が『やればできる子』よっ!? 私が日頃何もやらない子みたいじゃないの! 私も頑張って勉強したのよっ!?」


 そうだったな!!


 お前は勉強をしっかりやってから、毎晩俺にメールしていたもんなっ!

 そりゃあ追いつけるだろっ!


 でも全教科一位って凄過ぎないか?

 やはり美代部長と従姉妹同士だし、頭の良い血筋なのか?


「あ~っ!俺は二百位丁度だわ~。結構頑張ったつもりだったんだけどなぁ…。でも、まぁいっか。全体の半分よりは上だしね。ところでフツオは何位なんだ?」


 バ、バカ野郎!簡単に何位だなんて聞くなよっ!


 俺はさっきから下の方の順位を必死で見ているところだっ!


 幸い最下位では無かったけど、一体俺は何位なんだ!?

 もしかしてランク外かっ?

 そんなのある訳無いよなっ!!


 トントン…


「ちょっ、ちょっと、布津野君…」


「えっ? あっ、ああ、和久塁わくるいか。どうしたんだ? っていうか和久塁は何位だったんだ?」


「えっ! わ、私は総合二位よ」


「なっ、何だって~っ!? 総合二位だとっ!? お前も凄いなぁ!! 見た目、負けず嫌いそうな感じだから勉強は出来るだろうとは思っていたけど…。まさか総合二位だなんて…」


 オイオイオイ!


 うちのクラスに総合一位、二位と居るのかよっ!

 凄過ぎるわっ!!


「負けず嫌いっていうのは当たっているけど、そんなあっさりと私の性格をズバッと言わないでよ!」


「えっ? あ~ゴメンゴメン…。なんか、和久塁には思った事が言いやすいんだよ。悪かったな」


「えっ? 私には思った事が言いやすい? ま…まぁ、別に良いわよ。思った事をずっと隠して言われない方が嫌だから…」(ポッ)


「そうなのか? 助かるわ~。やっぱ和久塁は話が分かる奴だな。これからも色々話そうぜ! っていうか大きな声では言えないが、例の件(舞奈と友達になる)は良い方法があるから、もうしばらく待ってくれないか?」


「その件は了解よ。それも大事だけど、さっきから布津野君見ていたけど、アナタ、順位表の下の方ばかり見ているけど、一体誰の順位を探しているの?」


「えっ? そりゃぁ、俺の順位に決まってるじゃん」


「でしょ~、だったら顔を上げてみて」


「えっ?」


「ねっ」


 

 ・・・!!!


 

 うっ…嘘だろ…??


 おっ…俺が…、この俺が……






 総合十位だと―――――――――――――――――――――っ!!??


挿絵(By みてみん)


お読み頂き有難うございます。

一矢がまさかの総合十位。これも先輩達が要点を抑えた教え方をしてくれたお陰?ですかね。

これで一矢は追試などを受けずに済みました。というより普通の少年が総合十位...またしても周囲からは『何か凄くて勉強もできる普通の奴』って言われそうですね(笑)

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