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第39話 ネガティブじゃねぇな!

一矢君、いつになったら勉強できるのでしょうか(笑)

 子龍先輩!…なっ、何で母さんの前では顔を正面に向けられるんだっ!?


「ホント、懐かしいわねぇ~。主人の実家が大阪にあるから、よく帰省していてね、その時に一矢を近所の公園に連れて行った時に仁見さん御家族と偶然出会ったのよ…。そしてそこから親しくお付き合いさせていただく事になったんだけど、まさかあの時の可愛らしい坊やが、こんなに大きくなってぇ~……。それも凄いイケメンになってるじゃない! おばさんとてもビックリしたわ!」


「お…おばさん…。スミマセン…。僕はおばさんの事を全然覚えていないのですが…」


「そりゃあ仕方無いわよ~。最後に会ったのはあなたが小学生の低学年くらいの頃だもの。それに私はたまに大阪に帰るだけで住んでいたいた訳じゃ無いし、それにあなたのご両親と親しくさせていただいてただけで、あなたとはそんなに顔を合わせていないから。東京に住んでるのも全然知らなかったわ」


「そ…そうなんですか? でも、嬉しいです。僕の小学生の頃を知っている人に会えるだなんて…。なんか泣きそうなくらい嬉しいです」


 そっ、そっか~分かったぞっ!


 子龍先輩が何の問題も無い、一番楽しかった時代の頃を知っているのが俺の母さんだから嬉しさの余り体が…いや、首が勝手に当時の良い状態に戻れるんだなっ!?


 間違い無い!絶対そうだっ!!


「しかし、世間って狭いわね……」(ボソッ…)


「そ…そうよねテルマ! 私、感動の再会を目の前で見れて…。それに私は中学生の頃から子龍の暗い顔ばかりしか見てきていないから…。何だか私も涙が出て来たわ!」


「あ…あの~…。感動の再会はこれくらいにして、そろそろマジで勉強を始めませんか? それと、皆さんがどこに座るかはジャンケンで決めましょうよ…って、美代部長まで何で号泣してるんですかっ!?」


「だ…だって…。子龍君が正面を向いてお話されている姿はルイルイを目の前にした時しか見た事がありませんでしたし…。それで年上のお姉さんとなら正面を向いてお話して頂けるのではと私もそれなりに頑張ってみましたが全然叶わず……それなのに、やっぱりルイルイより『更に年上の方』とは正面を向いてお話されていて…私、なんだかそれが悲しくて…悔しくて……。やっぱり部長失格だなぁ〜と思うと、涙が止まらなくて止まらなくて……」


 そっ…そっちの涙かよっ!?

 てっきり感動の涙だと思ったわ!!


「えっと~……。あなた、越智子おちこさんだったかしら?」


「グスン…。は、はい…、グスッ…」


「『更に年上』は余計なお世話だっ!! 私はおばさんだけどなっ!!」


「ヒィッ、ヒーーッ!! スッ…スミマセン!! 私、とても失礼な事を言ってしまいました!! ほっ、本当に…、も…申し訳ありませんでしたぁっ!!」


「かっ、母さん! 美代部長に何て突っ込みを入れるんだ!! ビックリしているじゃないかっ!!」


「フフ…。ゴメンね越智子さん。私も久しぶりに大きな声で突っ込みたくなってしまって…。つい、あなたの言葉に乗っかって思わず突っ込んでしまったわ。ホント、私全然怒ってないし、気にしていないから…こちらこそゴメンなさいね。さぁ、そろそろ私は退散させてもらうわね。皆さんごゆっくりね~…。あっそれと一矢。お父さんは今朝から大阪に一週間出張になったから今週は皆さんさえ良ければ夕飯も一緒に食べてもらっても良いからね!」


「えぇっ!!? 一週間も!? それは流石に無理だろっ!!」


『えーっ!? 良いんですかっ!? 有難うございます! 一週間、お世話になります!!!!』


 ちょっと皆さん!?


 図々し過ぎるだろっ!?


 っていうかさっきのセリフが全然ネガティブな性格じゃねぇなぁ!!



「なんだか一矢君のおうちに居ると、とても楽しくて明るい性格になれますね」


「美代部長…有難うございます。でもまだ全然勉強始まってませんからねっ!」


「なぁ一矢君…。一矢君の家に居ると、悩み事なんてどうでもよくなってきたよ。でも、悩み事が減ると一矢君に相談する事も減るから、とりあえずどうすれば悩み事が減らない様になるかをこれから悩んでみるよ!」


「いっ…言ってる意味分からんわっ! な…菜弥美先輩、悩み事が減るならそれで良いじゃないですかっ!」


「ねぇ一矢君…。私、この家にずっと住みたい……」(ニコッ……)


「テッ…テルマ先輩…っ!? こっ…この『小悪魔天使』め…っ!!」


 ギィッ、バタンッ!!


「ひっ…一矢ぁっ! お…お手洗いってどこにあるの!?」


「お前、何処に何があるのか知らずに飛び出したのかよ!!」


「一矢君、中間テストが終わったら次は『謎めいた合宿』だね」


「しっ…子龍先輩、いきなり話を変えないでくださいよっ! 非常に突っ込みにくいじゃ無いですかっ!! それにもう顔が横向いてるし!」


 ・・・・・・んっ?・・・・・・でっ?


 『謎めいた合宿』って何?


 めっちゃ気になるけど勉強を早くしなければ…。


 でも何で『名染伊太合宿』じゃ無くてあえて『謎めいた合宿』と言ったんだっ!?


 ヤバイ…これじゃメチャクチャ気になって勉強に集中できねぇじゃないか――――――――――――っ!!!!


お読み頂き有難うございます。

いつの間にか39話です。次が節目の40話!

更に面白い話にしたいと思っていますのでどうぞ宜しくお願い致します。


しかし、『謎めいた合宿』って何やねんっ!?(笑)

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