第31話 友達できたぞっ!
今回は『ネガティ部』の上級生達はお休みです(笑)
「お~い!どうした? 遅刻の『フツオ』君! 今日もお疲れ気味だね~?」
「う…、うるせぇよ!『モブオ』!」
「まぁまぁ…怒るなよフツオ。俺はお前の疲れが取れるかもしれない情報をいっぱい持ってるんだぜ!」
「フンッ! それはホントかよ?」
「あぁホントだとも! お前が今、一番気になっている『ポジティ部』についての情報だぜ!」
「ポ…『ポジティ部』だとっ!? …。でっ、でも俺も菜弥美先輩達から色々と情報は聞いてるからなっ! あのテンテ…いや、『天翔高雄』部長は非常にヤバイ奴だ…」
「あぁ、そうだな。あの天翔さんは強者だわ。あのテンションで話しかけられたら誰も勝てないぜ。まぁ唯一、対等に話が出来るのは生徒会長さんくらいだろうなっ! それは良いとして、俺の持っている情報は他の部員の事だぜっ!」
「!?…。他の部員だとっ!? それじゃぁ副部長の前妻木先輩の情報も有るのかっ!?」
「ほ…ほほぉ~…前妻木先輩ねぇ…。やはり気になると思っていたぜ。今朝、フツオは校門の前で前妻木先輩と楽しそうに話してたもんなっ!」
「!!!…お…お前…見てたのかよっ!? どっ…どこで見てたんだっ!? って言うか友達なら『遅刻するぞっ』ってくらいの事、言ってくれよっ!!」
「あぁ…ゴメンゴメン…。ついついお前達の様子を真剣に観察していたからさぁ…な〜んか、とても楽しそうに話していたよな。あんな笑顔のフツオは久しぶりに見たような気がしたよ」
「ま…まぁな…。そんな事はどうでも良いから早く前妻木先輩の情報を教えろよっ!!」
んっ?
でも待てよっ!
何で俺は遅刻でモブオは遅刻じゃ無いんだ?
そこらへんも聞いておかないと......
「ぜ…是非、私も聞きたいわ…」
・・・・・・!?
「!?…っワ―――っ!! 舞奈! な…何でお前が此処にいるんだ!?」
「な…何でって、私も一矢と同じクラスだからじゃないの! アンタ『普通にバカ』なの!?」
「『普通』は余計だ!! でもそうだな。舞奈とは同じクラスだ! それは間違いない。じゃあ何で俺とモブオとの会話に入って来るんだ!? お前、同級生で俺以外とは友達にならないって言ってたじゃないかっ!?」
「そ…そうなんだけど…。二人の会話がとても気になって…それに一矢の昔からの友達の多田野君なら他の人達よりは話しやすいかなぁ〜って思って…。でも一矢がダメだって言うんなら私、今から屋上に行って先輩達とランチするけど…」
「いっ…嫌じゃないって! 逆に全然良いんだよっ! 俺もせめてモブオくらいとは話が出来る様になって欲しいと思ってたからさ…」
んっ!?
オイオイ、モブオ!
何固まってやがるんだっ!?
お前らしくもない!
まぁ、俺もお前も今までこんな美人と友達になる事なんて無かったから仕方ないと言えば仕方無いけども……
「オイッ! モブオ! 生きてるかっ!?」
「ハッ!! …俺、生きてるのかっ!? …俺、今夢の中なのか? ま…まさかあの『寿志光』さんから話しかけてくれるだなんて......」
「生きてるし、現実だよっ! 舞奈がお前となら話が出来るかもって言ってるから、今から二人共友達なっ!」
「まっ…マジか―――っ!?」
「えっ…えぇ…。た…多田野君…、よろしくね…」
「あっ! ハイ!! こちらこそよろしくです、寿志光さん!」
「た…。多田野君、私の事は『舞奈』って呼んでくれていいから......」
「え―――っ!? 無理無理無理~っ! …それは絶対無理っ! フツオみたいに呼び捨てでは絶対呼べないよっ! せめて『舞奈ちゃん』って呼ばせて貰っても良いかな?」
「べ…別にそれでも良いけど…多田野君、意外と真面目なのね?」
「まっ…真面目かどうかは分からないけど…やっぱ呼び捨てに出来るのはフツオだけの方が良い様な気がするんだよ…あっ! でも『舞奈ちゃん』は俺の事『モブオ』って呼んでくれて良いから! 俺の事、『モブオ』って呼んで良いのは昔からフツオだけだったけど、今日友達になった証に俺の事は『モブオ』でよろしく頼むよ!」
「う…うん…分かった…。でも私もやはり呼び捨ては呼びにくいから、『モブオ君』って呼ぶ事にするね…。こっ…これから宜しくね。モブオ君!」
よしっ!!
話はまとまった!
何とか舞奈に俺以外の同級生の友達ができたぞ!
あとは、さっきから俺の方を熱い視線で、ず―――っと見ている和久塁と舞奈を友達にする事だなっ!
これはモブオ以上にハードルが高い様な気がするけどなっ!
「そ…それじゃぁフツオ。俺は今、最高に良い気分だから、このまま食堂に行って最高のおばちゃんが作った最高の学食を最高の気分で頂いてくるわっ! そんじゃまた後でっ!!」
・・・・・!?
「ちょっ…ちょっと待てモブオ!! 話の続きをまだ聞いてないぞっ!!」
ま…前妻木先輩の情報を早く教えてくれ――――――――――――っ!!!!
お読み頂き有難うございました。
なかなか話が前に進みませんが書きたいネタが沢山有りすぎて毎回こんな感じになってしまい申し訳ありません。
でも毎回、少しでも皆さんに笑ってもらおうと私の持っているギャグセンス?を最大限に出そうと努力しておりますので、気長に見守っていただけたらなぁ...と(笑)
これからも引き続き宜しくお願い致します。
今後は高一らしいイベントとかも出てきますのでどうぞお楽しみに(^_-)-☆




