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第3話 悩み事が多過ぎるだろっ!(挿絵有り)

仮入部という事で美代部長の命を救った?一矢だが...

 美代部長が部室に案内してくれたのは良いけども......


 えっ...えらく薄暗い部室だなっ!?

 なんかカビ臭いし......

 おちこ先輩は臭くないんだろうか?

 

 んっ!?


 ぶっ...部室の奥に誰かいるぞ!? 

 お...女の人に見えるけど......?


「なっ...菜弥美ちゃん喜んでください!! 遂にネガティ部も私の命も救われましたよ!!」


 おいおいオイオイオイッ!!


 おちこ先輩、それは大袈裟過ぎるでしょ!?

 部の存続はともかくあなたの命まで救っただなんて......

 どんだけ星占いの言うこと信じているんだよ?


「えっ? ほんとですか美代部長! 部長の命が救われたんですね!?」


 奥からまたどえらい美人さんが現れたぞ!!

 っていうかアンタも占い信じてたのかよっ!?


 それにしてもこの人も美代部長に負けず劣らずの超美人さんだなっ!!

 

 目は大きいし、髪の色は茶髪でポニーテール、そしてスカートの丈も短いし......

 

 今どきのJKって感じがするんだけど、こんな人が本当に『ネガティ部部員』なんだろうか!?

 


「ひとや君、紹介させて頂きますね。この方は二年生で『ネガティ部副部長』の『大石菜弥美おおいしなやみ』さんといいます」


 えっ?

 この人が『副部長』なのかっ!?


「あっ、ど...どうもです...。この度『ネガティ部』に『仮入部』しました布津野一矢といいます。』どうぞよろしくお願いします......」


「こちらこそよろしくね。『普通』の?......」


「いえ布津野です!」


「あっ、『ふつの君』ね。ゴメンなさい。うちの部は下の名前で呼び合うルールだから布津野君のことはこれから「ひとやん君」って呼ばせてもらうわね。で、私のことは菜弥美って呼んでちょうだいね」


 大石先輩!!


 アナタ絶対、『普通』って言い間違えた続きで俺の名前を「人やん」って言いたかっただけじゃないんですかっ!?


「あの~大石先輩......。お...俺の名前は『ひとやん』じゃなくて『ひとや』ですのでどうか、お間違えなく......」


「えっ? そうなの? ごめんなさい。『ひとや』君ね? わかったわ。もう間違えないから大丈夫よ。それと私の事は「な や み」って呼んでねっ!?」


 はいはい......アンタも部長と同じく下の名前呼びをすぐに求めるんですね!?

 何か意味があるんだろうか......?


 しかし一見、性格が明るそうな、なやみ先輩も部長と同じでネガティブな性格なんだろうか?

 

 どう見ても俺と一緒で『普通』の......

 いや、ちょっと天然っぽいところはあるけどあっさりとした感じのように見えるんだが......


 それに美代部長と同じくスタイルも良くてめっちゃ美人だし......

 

 何でこんな人が『ネガティ部』の部員なんかしているのだろうか......??


「美代部長ほんと良かったですね。これで私の『悩み事』が二つも減りましたよっ!! 本当にホッとしました!!」


「そうですね。本当に良かったです。菜弥美ちゃん『悩み事』が二つも減って私も嬉しいです。まぁ一つは今朝の星占いのせいで一つ増えてしまったんですけども......」


「これで私の『悩み事』も一桁に戻すことができましたので今夜はいつもよりはよく眠れると思います......」


「ということはあと九つは悩み事があるのですね? 分かりました......。そ...それでは今からお茶でも飲みながらゆっくり残りの悩み事を聞かせてもらえますか? まあ私みたいな『ドジ』で『ノロマ』で『ブス』では何もお役には立てないかもしれませんが......」


「美代部長ありがとうございます!! 聞いてもらえるだけで十分ですよつ!!」


 今のは何......??

 この人達の会話は一体何なの......??


「あ...あのぉぉ...すみません......。ところでこの部はいったい何をする部なんですかね? そろそろ教えていただきたいんですが......?」


「あっ、そうでしたね。それでは一矢君もそこに座っていただいて私達と一緒にお茶を飲みながら部活動をしましょうか......」


「えっ? お茶を飲みながら部活動ですか?」


「ええ、そうよ! さぁ、一矢君...、早くここに座ってちょうだい! 私の悩み事、一矢君にも聞いてもらいたいし......」


「おっ...俺なんかが大石......、いやっ、菜弥美先輩の悩み事を聞いても構わないんでしょうか!? 他人に聞かれたらまずい事とかは無いんですかっ!?」


「別にいいわよ~っ! 部活の仲間に聞かれるのは全然気にしないし...。部活の仲間はもう家族みたいなものだし...。それに一矢君に私の悩みを聞いて貰えなかったら......。逆に部活の仲間に話を聞いてもらえないという悩み事が増えてしまうじゃないっ!!」


「そうですよね~...。菜弥美ちゃんの悩み事がこれ以上増えると部の存続にかかわる事に成りかねないですし......。ここは一矢君には菜弥美ちゃんの悩み事をしっかり聞いて頂きたいですね......」


 いっ...いや美代部長、それも言い過ぎではないかと俺は思うんですけど......


 それに菜弥美先輩もそれくらいの事で悩み事が増えるなんて......

 どんだけネガティブな人なんだっ!?


 あっ!


 そういえばここは『ネガティ部』の部室だったよな......。


 それに先輩の名前は「大石菜弥美」......

「おおいしなやみ」......


 もしかして......!?


 な......名前をひっ繰り返すと......

「なやみおおいし」......


 なっ...『悩み多いし』じゃねぇか――――――――――――っっ!!!! 



挿絵(By みてみん)

お読み頂き有難うございます。

副部長の大石菜弥美おおいしなやみの登場です。

彼女は悩み事が多い、副部長さんみたいですね。

今後の彼女の動きにも注目です!

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