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第28話 ポジティ部!

テンテンのテンションに一矢達はタジタジです...

な…何なんだ…この人は!?


無理…!絶対無理無理…!!この人には全てに於いて勝てる気がしない!!


「テンテン先輩…あの~…もう少し小さな声でお願い出来ませんか…?」


「お~っ! ゴメンよ~ヤミヤミちゃん! 君も相変わらず美人だねぇ~っ! 僕が後一年、入学が遅かったら君に一目惚れするところだったよ!!」


 なっ!…何だコイツ!?

 もしかして『たらし』かっ!?


「テンテン先輩…。毎回ソレ言うの止めていただけませんか?…もう聞き飽きましたので…」


 この人、毎回言ってるのかよっ!?


「そっ、そうだねっ! ヤミヤミちゃん! ソレを言うと、毎回ミヨミヨがヤキモチを妬いてしまうからねっ! 今度からは二回に一回にするよっ!! それで良いかな? ミヨミヨ!」


「あの~…。テンテン君…私は全然ヤキモチなんて妬いていませんから…それはテンテン君の勘違いですから…」


「そっ…そうですよっ! 美代部長はテンテン先輩の事は好きじゃないって毎回言ってるじゃないですかっ! どうして諦めてくれないんですかっ!?」


 わ~っ…ヤバイっ!


 このままだと菜弥美先輩の悩み事が増えてしまいそうだ!

 この状況で俺が割って入っても良いんだろうか?…


「諦める?…この僕が諦める?…別に嫌われている訳でも無いのに諦める必要はないじゃないか~っ! ハッハッハッハ~ッ! そ・れ・に、こんな格言があるだろう?」


 か…格言!?…


「『諦めたらそこで試合終了だよ…』っていう格言がねっ!!」


 そ…ソレ…


「ソレ、格言じゃね――――――よっ!!!!」


 しっ…しまったーっ!!

 声に出して突っ込んでしまったっ!!


「んっ? ムムムのムッ!?」


 わぁ~どうしよう~…


 怪しげな笑顔で俺に近づいて来たぞ…ヤ…ヤバい…逃げよっかな…


「君~!! 見た事の無い顔だけど、もしかして『ネガティ部』の新入部員かいっ?」


「は…はい…。そうです…。」


「お~っ! そっかそっかっ~!! 君は新入部員か~っ! で、名前は何て言うんだいっ?」


「ふ…布津野一矢ふつのひとやって言います…」


「ふ…ふ…『ふつのひとや』だって~っ!!??」


 うわぁ…。どうせこの人も俺の名前で『いじる』気だな…。毎回そんな感じかよっ!


「すっ…す…すっごい良い名前だ~っ!! な〜んて素晴らしい名前なんだっ! 『アンビリバボー』だよ~っ!!」


「えっ? ホ…ホントですか…? 俺はいつもこの名前をバカにされるんですけど…」


「君の名前の何処をバカにする要素があるんだいっ!? とても素晴らしい名前だよっ!! だってそうだろっ!? 僕にあんな素晴らしい突っ込みが出来るのに名前が『ふつのひとや』だなんて素晴らし過ぎるだろっ!? うちの部員でも、あ〜んな鋭くキレのある突っ込みが出来る者はいないよ~っ!! 君は『普通の人』じゃない!『凄い人』だよっ!!」


 ???…。今俺は褒められたのか?それとも、バカにされたのか?…。


「ただねぇ~…実に勿体ない…非常に勿体ない…勿体なさ過ぎるよ~っ!!」


「えっ!? な…何が勿体ないんですかっ!?」


「だってそうだろ~っ!? あれだけ素晴らしい突っ込みが出来るのに『ネガティ部』の部員だなんて! べ…別にミヨミヨが悪いって事じゃないからね~っ! 僕が言いたいのは君は『ネガティ部』向きじゃ無くて、どう考えても絶対僕のいる『ポジティ部』向きだって事だよ~っ!! どうだろう? 今からでも遅くは無いと思うんだっ!! 僕が復活した記念として、この際『ネガティ部』を退部して我が『ポジティ部』に入部しないかっ!? 大歓迎だよっ!君なら将来、絶対僕と同じ部長も務められると思うぞ~っ!!」


「え――――――っ!? お…俺が…、俺みたいなのが『ポジティ部』に向いてると言うんですかっ??」


「そうだともっ!! さぁ~……!!」


 ギュっ…


 えっ!?


 テンテン先輩、俺の右腕を掴んできたぞっ!?

 な…なんて力だっっ!!



『だ…ダメです――――――っ!! 絶対ダメです――――――っ!!』


 わっ!?


 舞奈や先輩達も今度は俺の左腕を掴んで来たぞっ!!?

 皆、いつもとは全然違う必死な顔をしてくれている…


 美代部長…、部長があんなに大きな声を出して俺を引き留めてくれるなんて……

 もしかしたら俺の事が…って、コレ妄想している場合じゃ無いなッ!!


 菜弥美先輩…、悩みは多いけど部員の中では一番しっかり者なのに、少し半泣きな状態じゃないかっ!


 こっ…これはいわゆる『ギャップ萌え』というヤツかっ!?

 …って、萌えている場合じゃ無いなッ!!


 テルマ先輩も、小さな手で俺の腕を掴んでくれているぞっ!?


 メチャクチャ可愛い~…。って、キュンキュンしている場合じゃ無いなコレ!!


 し…子龍先輩…、俺の腕を引っ張っている姿は顔が四十五度だから、一番引っ張っている感があるよなぁ…。って、関心している場合じゃ無いって!!



 舞奈……。お前も必死で俺の腕を引っ張ってくれているなぁ......


 でも、俺の事より一年が自分だけになるのが嫌だから引っ張っているんじゃ無いのかっ?…って!疑っている場合じゃ無いんだよ!!



 ガラッ…ガラガラ!!


「そこまでだ!ウジ虫ども――――――っ!!」


 !!!??


 げ―――っ!


 さっ…最強コンビが揃っちまったよっ――――――――――――っ!!!!

お読み頂き有難うございました。

テンテンのテンション...もうしばらく我慢してください(笑)


もし面白ければブクマ、評価など頂けると私のテンションが上がります(笑)

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