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第22話 また占いかよ!

まだ一矢がネガティ部に入部してから二週間しか経っておりません(笑)

 チュンチュン… チュンチュン…


 ん? もう朝か…。って、今何時だ!?

 はぁ…まだ六時かよ!

 前にもこんな事があった様な…


 結局昨日は…イヤ、今日だな。

 皆のメールの相手をしてて…

 んで、いつの間にか寝たんだよな?

 俺…一体どれくらい寝てたんだろう……


 グル…グゥ~


 あっ!

 そういえば昨日の夕飯食べてないぞ!

 確か机の上に置いたままだったな。

 完璧冷えてるけど、腹減ったから食べとかないと…



「母さん、おはよう」


「あら一矢、おはよう。今日は随分と早起きね? ちゃんと夕飯は食べたの? 昨日はアンタ、何とも言えない様な顔して眠っていたから起こさなかったんだけど…」


「あぁ…ありがとう。さっき昨日の夕飯食べたから、朝ご飯はいらないよ」


「そ...そうなの? アンタ最近、凄く疲れてる様に見えるんだけど大丈夫なの? 学校で何か大変な事とかあるの? お母さん、一矢の事がとても心配だわ......」


「あ…ありがとう…。だ...大丈夫だよ母さん。学校は楽しいから大丈夫さ」


「それなら良いんだけどね......。でも、何かあればちゃんと言いなさいよ」


「あぁ…、分かってるって」





蠍座さそりざのあなた…』


 あっ!

 まーだこんなくだらない占いやってるのか!?


『蠍座のあなたは、今日も周りの人達に振り回され、家に帰っても疲れは全く取れず、夕飯も食べられずに朝を迎えるでしょう......』


「それ昨日の俺じゃねぇか!! っつうか今日も同じ事を繰り返すのかっ!? フザけんじゃねぇッ!!」


「ひっ、一矢…どうしたの? 急に大きな声を出して…。アンタ最近、お父さんに似てきたわねぇ…。テレビに向かって突っ込むところなんか、もうお父さんソックリだわ」


「ご…ゴメン…。俺、この占いを聞いたらメッチャ腹が立ってくるんだ......」


「でもこの占い、結構当たるって評判よ」


「そ…そうなのか? 俺は信じてないけど...。まぁ…す、少しだけは気にしてしまうけど…」



『次に射手座いてざのあなた!』


 はっ…!

 今度は美代部長の番だ!!


『射手座のあなたは、上司と後輩に挟まれて複雑な思いになり、いつしか複雑な感情が芽生えると同時に、好きでは無い人から告白され続け、更に複雑な気持ちになるでしょう!』


 こっ、細か過ぎるわ!!


 この占い、まさか今日も美代部長は観てるんだろうか…?


 なんか、めちゃくちゃ複雑な内容だったぞ。

 ただ、今回は『死ぬでしょう』ってのは無かったから少し安心はしたけれど……



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 


 はぁ…、やはりこんな早い時間に学校に来たって誰も居ないよなぁ〜…

 みんなが来るまで時間あるから、少し寝よっかなぁ〜…


 そういえば昨日、舞奈からは一度もエールが来なかったよなぁ......??

 

一体どうしたんだろう?


 ガラッ…ガラガラ


 んっ!?

 誰だ?


「お...、おはようございます。一矢君」


「あっ! 美代部長! こんな早くにどうされたんですか? それも一年のクラスに?」


「ひ…一矢君に…、どうしても会いたくなって…慌てて来ちゃいました」


 えーっ!?


 俺に会いたいだなんて…、美代部長…俺マジで勘違いしちゃいますよ!!


「えっ? 俺なんかに何か用なんですか?」


「じ…実は私…、今朝の星占いで…」


 あっちゃ―――っ!!

 やっぱ美代部長、あの占い観てたのかー!!


「今朝の占いによると、私が死ぬ事は無いみたいなんですが、今日は何だか複雑な日になるみたいなので、とても不安で不安で…それで居ても経ってもいられずに、一矢君にこの事を相談をしたくて早く来ました。でも…私、一矢君よりも二歳も年上で、『ネガティ部』の部長でありながら、まだ一年生で新入部員の一矢君に相談するなんて…。見るに堪えられない『ブス』で、『ノロマ』な私は部長失格ですよね…」


 ヤバイ、また始まったよ......

 美代部長はこのネガティブ発言さえ無ければ、完璧な美人なんだけどなぁ......


「みっ、美代部長! 分りましたから、ここは一旦落ち着いて下さい! でも、俺なんかに相談されてもどうする事も出来ないんですが......」


「い...いえ。そんな事は無いですよ…。最近の私は、一矢君にお話を聞いてもらえるだけで心が落ち着くというか…。夜のメールでも同じ事なんですが、本当に心が落ち着くんです。そして、とても楽しくて…。あっ! でも、一矢君は逆にしんどい思いをさせてるかもしれませんね。ホント私は『ブス』で、『ノロマ』で、『クズ』で、『相手の気持ちが全く分からない』ダメダメな部長ですよ......」


「だっ...だから美代部長…、最後のセリフはもう良いですから。全然ダメダメ部長じゃありませんから!! 俺は美代部長の事、凄いなぁ〜って思っていますよ。美人だし、優しいし、素早い(?)し、そして、あれだけ個性豊かな部員達をまとめているんですから!!」


「ひ…一矢君…、ありがとう…グスッ…。私…とっても嬉しいです…グズッッ」


「あぁ~美代部長、それくらいで泣かないで下さいよ~」



 ガラッ…ガラガラ


 んっ?

 次は誰だ?


「ひっ……一矢ぁぁあ――――――っ!!」


「だっ、誰かと思ったら舞奈かよ!? どうしたんだ? こんな早い時間に?」


「どっ…どうして昨日はメールしてくれなかったのよぉぉおおお!? わ…私…私……!ずっと寝ずに待ってたのに!! ひっ……一矢の、バカァ――――――ッ!!」



「えっ……えぇ―――――――――――――――――――――ッ!!!?」 

お読み頂き有難うございました。

これから新たな展開が進むはずです(笑)

引き続き『ネガティ部!』を宜しくお願い致します。

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