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第192話 先輩達も出るのかよ!?

 はぁ……まさか、テルマ先輩のお母さんが俺達を振り回していた『あの番組』の元プロヂューサーだっただなんて……


 でも、よく考えればテルマ先輩のお母さんは『元ポジティ部 部長』でルイルイの占いの師匠だもんな。繋がりがあって当然といったところか……


「さて、みなさーん、そろそろ『コスプレ喫茶』のお着替えをしましょうか~? あっ、でもまだアニユニ先輩達が来ていなかったわね? あの二人遅いわねぇ。何をしているのかしら?」


 ガラッ…ガラガラッ


「 「遅くなってゴメンねぇ?」 」


 あ、アニユニ先輩……


「遅いですよ~、何をされていたんですか~?」


「ゴメンね、ドンちゃん。実は津田先輩に引き留められてさ、少しお話をしていたのよ」


「そうそう、さすがに津田先輩に呼ばれたら無視はできないからねぇ」


 津田先輩が二人に話って何だろう?


「まぁ、津田先輩なら仕方ないですね。まぁ、それは良いとして時間があまりないので早くネガティ部女子達のお着替えをしましょう!!」


「 「オッケー!! それじゃぁ順番に着替えましょうか?」 」



 【学園祭二日目・コスプレ喫茶開店】



 ガヤガヤ ガヤガヤ ガヤガヤ


 二日目も大盛況だな?


 まぁ、学園の美少女達がここに集結しているから当然と言えば当然なんだが、紅伊奈が『マイクロビキニ』を着て接待をしているから余計に鼻の下を伸ばした客が殺到しているみたいだ。


 一応、ミスコンで披露する為にガウンは羽織っているけど、紐でくくらずに羽織っているだけだから前は結構見えているから隠しているとはいえないし……


「紅伊奈ちゃんはそんな恰好をして恥ずかしくはないの?」


「正直、少しは恥ずかしいですけど、これもミスコンで優勝する為です。テルマ先輩も同じ気持ちでミニのドレスに変えたんでしょ?」


「ええ、そうよ。でも別に優勝して一矢君と付き合いたいとかじゃないからね」


「フフフ……ここへきて『ツンデレ』は止めてくださいよ。もうネガティ部女子全員が一矢君の事を好きなのはバレバレなんですから」


「うっ……まぁ、好きか嫌いかで言えば好きなのは間違いないわ。でも付き合うとなると……」


 ん? 何か紅伊奈とテルマ先輩がお茶を客に注ぎながら真剣な顔で話をしているけど、こぼさないでくれよ。


「えぇ? テルマ先輩は一矢君と付き合いたくないんですか? だったら別にミスコンで優勝を目指さなくてもいいじゃないですかぁ?」


「私は他の誰かが一矢君と付き合うのを見たくないだけよ。だったら私が……仮だし、期間限定だしさ……」


「ふーん、そうなんですねぇ……まぁ、別にテルマ先輩の気持ちは私には関係ないですけどね。それに優勝するのは私ですし……」



 ガラッ…ガラガラッ


「いらっしゃいま……あっ、津田先輩?」


「お、おはよう、布津野君……ポッ」


 津田先輩、俺の顔を見て顔を赤くしないでくださいよ?

 昨日は津田先輩から俺にキスしてきたんですからね!!


 本当は俺の方が恥ずかしいんですから……


「それで津田先輩、何か御用ですか?」


「ああ、布津野君に報告しに来たんだよ」


「え、報告ですか?」


「そう、報告さ。昨日、親父から聞いたんだけど、昼からのミスコン優勝者が布津野君と付き合えると聞いたから……」


「はぁ……やはり聞いちゃいましたか……?」


 で、津田先輩は何を報告するんだ?


 も、もしかして……


「それで、初めてのキス相手になった者としては黙っていられないというか、絶対に他の女と仮でも付き合わせたくないっていう思いが強くなったからさ、アタシも本気でミスコンに参加する事にしたから!!」


「えーっ!? マ、マジっすか!?」


「 「 「えっ!?」 」 」


 美代先輩や菜弥美部長、舞奈も驚いているぞ!!


 まぁ、そうだよな。ミスコンなんて一番興味が無さそうな津田先輩が参加宣言をしたんだからな。


 ドボドボドボ……


「ぎゃっ!! く、紅伊奈ちゃん!? お茶がこぼれているんだけど!!」

「き、木西さん!! 僕の手の上に、紅茶を注いでいるんだけど……」


 紅伊奈やテルマ先輩も聞こえていたのか……


「フフフ……みんな驚いたみたいだね?」


「そ、そりゃぁ驚きますよ」


 しかし、津田先輩が前髪を上げると超美少女だというのを知っている学園の人ってどれくらいいるんだろうか?


 これは凄い事になるぞ。ネガティ部女子最大の強敵が現れたって感じだ。



「つ、津田さん……」


「ああ、みっちーかい。アタシに何か言いたげだね?」


「い、いえ……お互いに最後の学園祭ですので良い思い出をつくりましょうね?」


「ハハハ、そうだな。みっちーは本当に優しい子だな? でも優しいのは良いけどさ、たまには何があっても自分の気持ちを貫き通すのも大事だよ。だからみっちーの気持ちにそういったものがあるんなら本気でかかってきな」


「ほ、本気ですか……分かりました。ご忠告ありがとうございます……」



 ガラッ…ガラガラッ


「ちょっとアンタ達!!」


 ん? 花持先輩?


「どうされましたか、蘭那ちゃん?」


「どうしたもこうしたも無いわよ!! アンタ達でしょ、あの妙に色気のある熟女達を私達の『メイド喫茶』に送り込んだのは!」


「す、すみません……うちの母が何かご迷惑を?」


「はぁ? そ、そういえば美代に似ている黒髪美人がいたけど、あんたのお母さんだったの? でもその人は問題無いわ!! っていうか、その人も被害者かもしれないわね」


「ひ、被害者?」


 うわぁ、花持先輩が何を言おうとしているのか分かった気がしたぞ。


「美代のお母さんと一緒に来たピンク髪のショートで全体的にムチムチした……そう、寿志光さんに似た感じの人よ!! その人が来た途端にメイド服に着させろって言うから仕方なく着てもらったけど、急にうちのメイド喫茶を仕切り出してさ!!」


「それで『エグゼクティ部』の人達に迷惑をかけているんですか?」


「一矢君、少し違うわ。お店は違う意味で大繁盛なのよ。でもね……」


「でも?」


「でも、来るお客さんが男の保護者や先生達ばかりで、若い子達がお店に入りにくくなっているのよ。だからあの人達をそろそろなんとかしてくれないかいら!?」


「すみません、花持先輩……そのお店を仕切っている人は私のママなんです……」


「ん!? その髪色といい、その腹が立つくらいの胸!! あの熟女は舞奈お嬢様のお母さんだったの!? ってことは、あ……『あのお方』は『寿志光グループCEO』!?」


「はい、そういう事です……それと舞奈お嬢様ってう呼び方は止めて下さい……」


「フフフ……なるほどね……それなら話は別だわ。『あのお方』には気が済むまでメイド喫茶で働いていただきましょう!! うん、それが良策ね!! まぁ、あの方達にお店をお任せした方が私も昼からのミスコンに参加しやすいしね!!」


「えっ!? は、花持先輩もミスコンに参加するんですか!?」


「な、何よ、そのリアクションは!? 一矢君は私みたいな女子はミスコンに参加する資格が無いと思っているわけ!?」


「い、いえ、そういう事では無くて……」


「蘭那ちゃん? あなたはミスコン優勝者にはどんな特典があるのかご存じなんですか?」


「え? し、し、知らないわよ。特典なんかあるんだぁ……へぇ、そうなんだぁ……」


 あんた、さては絶対知っているだろ!?


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