第19話 俺、あんた嫌いだ!
いよいよ『ネガティ部!』顧問との戦い?やり取りが始まります。
いきなり何なんだ、この人はっ!?
これで本当に先生なのか!?
しっ…、信じられないぜっ!!
「ルイルイ…。お…お久しぶりです…」
「お~『ミヨミヨ』!! お前はいつも変わらず暗い顔した残念女子だな!!」
「は…はい…。スミマセン…。ルイルイに残念な思いをさせて申し訳ありません…」
「バーカ…残念なのは、お前だよ!」
わ~…この人、何て口が悪いんだっ!!
で...でも美代部長も流石だな。
『残念』やら『バカ』やら言われても笑顔で応対してるもんなぁ......
やっぱり部長って凄いよな。…っていうか『ミヨミヨ』って......
フフッ…
でも、『ミヨミヨ』ってなんか可愛いよな......
「んで? 『ヤミヤミ』はまだ悩み事が二桁あるのか?」
「い…いえ…、今は悩み事は一桁よ…。でも、この瞬間に二桁に戻りそうになったわ......」
「そっかそっか~、ハハ…。じゃあ、いっその事悩み事を三桁に増やしたらどうだ? その方が多過ぎて訳が分からなくなって、逆にどうでもよくなるんじゃないのか!? でも、下手をすれば『ヤミヤミ』なだけあって『闇』に落ちるかもしれんな!! ハッハッハ!!」
わ~…ホントこの人、言いにくい事をズケズケと言うよな~…
って『ヤミヤミ』って…!?
いくら『菜弥美』だからって何故『ヤミ』をチョイスしたんだ!?
まぁ、でも『ナヤナヤ』だったらもっと変だけどな!!
「で、『テルテル』はどこに居るんだ? 全然見えないぞ! っとぉ…、こんなに下の方に居たのか? スッゲエ小っちゃくて、全然分からなかったよ!ハッハッハ…」
「る…ルイルイ…。毎回来る度に、そ…その『ネタ』止めてくれないかしら…? それに、『テルテル』って呼ばれるのも…、凄く気にしちゃうし…恥ずかしい…」
わ~……このルイルイ先生は、我が愛しのテルマ先輩に毎回そんなクソ面白くも無い『ネタ』でいじっているのか!?
くそーっ!
羨ましい!!
…いやっ、なんて奴だ!
俺がテルマ先輩を守らなければ!
っていうか『テルテル』って......
街の自転車屋かよっ!!
「それと、『シリシリ』は居るのかい!?」
「は…はい! ここに居ます!ルイルイ…」
アレ―――――――――っ!?
子龍先輩、このルイルイに対しては顔が正面向いてるじゃん!!
な…何で??
あと、何『シリシリ』って......?
まぁ実は分かっているんだが、分りたくないんだよ!!
どうせ『シリュウ』の『シリ』を取ってるんだろっ!?
でもな……
俺は最近の子龍先輩を観察していると『シリシリ』ってよりも『尻尻』に聞こえるんだよ!!
何か怖いんだよ!!
そしてさ、そう連想してしまう俺自身も怖いんだよ!!
「しっかしお前達はさぁ〜…せっかくの美男美女なのにホント勿体無いよなぁ~……。もっと自分に自信を持って人生を楽しめば良いのに…」
おっ!
ルイルイ先生、意外にも良い事言うじゃんか。
その意見には俺も賛成だぜ。
もしかして、口が悪いだけで中身はとても良い先生なのか?
「ホンッと、お前達は救いようのないクズだわ!!」
ゴメン訂正!!
アンタ最悪だわ!!!
「ところで、見かけない顔が二つあるが…見習いか何かか?」
みっ...見習いって何だよ!!??
俺達はどこかのこだわり職人の弟子かよっ!?
「あっ…初めまして『ルイルイ』…。私は先日入部したばかりの『スシコウマイナ』と言います。どうぞ宜しくお願い致します......」
や…やっぱコイツ、順応性が超高いな!!
もう先生のこと『ルイルイ』って呼んじゃってるよ!
「ほぉ~? 初対面で私の事を『ルイルイ』って呼んでくれるとは…、なんか嬉しいねぇ…。それに美人でスタイルも良いし……ヨシ! 『ワシ』の嫁になれ!!」
「えぇ―――っ!? ルイルイのお嫁さんにですか!? そ…それは…その~……。最初に良い顔しようと思って『ルイルイ』って呼んだら意外な返しが来てしまって…でも、それに返さないと私が今度は『できない女』と思われるのも嫌だし…『先生、女性ですがな~』って突っ込むのも超恥ずかしいし…ブツブツブツ……」
「『マイマイ』!! お前は『賢い』のか『バカ』なのか『天然』なのか『純粋』なのか『腹黒』なのか、よく分からん奴だな!! でも、私はそういう『よく分からん奴』が好きなんだ。これからも期待してるぞ!!」
なんちゅう意味の無いやり取りだ!!
それに、舞奈の奴もいきなり『マイマイ』で確定しちゃったし......
まぁ、この流れだったら俺が名前付けても『マイマイ』にするけどな!!
「んで、この『普通』の彼も新入部員なのか?」
い...いきなり『普通』って言いやがったぞコイツ!!
「あ…ハイ…。『フツノヒトヤ』と言います。ルイルイ先生、どうぞ宜しくお願い致します」
「ほぉ~、『フツノヒトヤ』君か?......」
「はい…『フツノヒトヤ』です......」
プッ…フフッ…
!?
なっ…何だ?
この人、急に笑い出したぞ!!??
「フ…フツ、ノ…ヒト…」
???
「普通の人や―――――――――んっ!! ギャハッ…ハハハハハハ……ギャハハハハハ!!!!」
ブチッ…………
こ...この女......、予想通りの事を言いやがって......
それも今までにない位の大笑いまでしやがって......
いくら大人しい?俺でもな、こ...これだけは許せないぞ......
だから俺は......、アンタの事が......
「俺…アンタが大っ嫌いだぁ―――――――――ッ!!!!」
お読み頂き有難うございました。
顧問対一矢...どういう展開が待っているのか?
乞うご期待です!




