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第182話 責任取ってよね!?

 ふぅぅ、やっと嵐が静まったぞ……

 しかしあれだけのキャラが揃うと凄いよな。


 ってか、俺達の学園祭で『同窓会』なんてするんじゃねぇよ!!


 親父達、次は花持先輩達『エグゼクティ部』の『メイド喫茶』に行くって言っていたけど、花持先輩……ご愁傷様です……


「一矢君……」


「えっ? ああ、美代先輩どうされました?」


 しかし何度見ても『金髪ギャル風』の美代先輩はいつもとはまた違った形で可愛いよな!!


「私、先程から皆さんの会話に全然入れなくて……大先輩達に何一つ接客ができなくて……本当に最上級生として失格ですね……」


「な、何を言っているんですか美代先輩!? 普通の人はあんな濃いキャラ相手に会話なんてできませんよ!!」


「でも、二年生の菜弥美ちゃんやテルマちゃんは会話に入っていましたし……」


「イヤイヤイヤッ、それは俺もあのお二人も親が『元ポジティ部』だから会話に入れただけですし……だから美代先輩は何も気にすることは無いんですよ」


「そう言ってもらえると救われます。一矢君は本当に優しい方ですね……」


「えっ? そ、そんな優しい方だなんて……ハハハハ……」



「一矢、何照れてるのよ? 『濃い人達』が出て行ってくれたお陰で再びお客さんが殺到してきているんだからお話している暇なんて無いのよ!! 『ポジティブ応援部隊』の二人はもうとっくに調理をしているわよ!!」


「おーっ、舞奈ゴメン……」


 なんか本物の『タマランピンク』に説教されているみたいで感無量だな。

 ん? そんな風に感じる俺は変態なのか?


「それと美代お姉ちゃん、さっきの『濃い人達』と私達は関わりが無いからお話は出来なかったけど、もうじき私達のお母さん達が学園にやって来るのよ。そうなれば今度は私達が振り回される可能性があるんだから、今のうちに『コスプレ喫茶』を頑張っておかないと」


「そ、そうでしたね……。舞奈ちゃんのお母さんも来られるのでしたね? でも私のお母さんはとても大人しい性格ですからそんな大変な事にはならないとは思いますが、叔母様は……」


 そっか。今日は美代先輩や舞奈の母親も学園祭に来るんだったよな?

 親父達のお陰ですっかり忘れていたぞ。


 でも今の美代先輩の口ぶりじゃ、舞奈の母親は『うちの親父寄り』の人なのか?


「美代お姉ちゃん、それは大丈夫よ。今日はひいらぎ叔母様も一緒に来てくれるから」


「えっ、そうなんですか? まぁ、柊叔母様も一緒なら風羅ふうら叔母様もそんなに無茶はされないでしょうね……」


「あ、あのぉ…..お二人、ちょっといいですかぁ……?」


「何でしょうか?」「何よ、一矢?」


「い、いや……もしかして今日は前に『夏合宿』の時に美代先輩に聞かせていただいたことのある『寿志光三姉妹』が揃うということですか?」


「は、はい……そうみたいですね……」


「そうよ、一矢。さっきの人達に比べればうちのお母さんはまだ可愛い方かもしれないけど、口は達者だから気を付けてね?」


「へっ? 俺が何を気を付けるんだ?」


「えっ、べ……別に……」


 何だよ、舞奈のやつ……


「そういえば紅伊奈のところは誰も来ないのか?」


「うん。うちは誰も来ないわ。まぁ、来てもらっても困るけどね」


「えっ、そうなのか?」


「まぁ、私の家の事は別にいいじゃない、一矢君。それよりも部屋の端っこで疲れ切っている菜弥美部長とテルマ先輩をなんとかしてくれないかしら?」


 あーっ!? ほ、ホントだ!!

 菜弥美部長とテルマ先輩、壁際にしゃがみ込んでグッタリしているぞ!!


「二人共、大丈夫ですか!?」


「ひ、一矢君……私、とっても疲れたわ……まさか私のお父さんがあんなにも『いじられキャラ』だっただなんて……」


「そ、そんなことないですよ、菜弥美部長!! それに俺はケシケシ先生のことをメチャクチャ尊敬していますし……」


「菜弥美のお父さんはまだマシよ……。うちは最悪だわ。今までずっと隠していたのに……メチャクチャ口の悪いママだってことを知られないようにしていたのに……それなのに……」


「でもテルマ先輩のお母さん、口はアレですけど、凄く美人じゃないですか」


 そう、『顔だけ』は凄く美人だったよなぁ……

 何となくだけど俺は話しやすかったしさ……


「一矢君分かるかな? 自分の母親が『元占い師』で尚且つ、あのルイルイの師匠だったことを今日初めて知らされた娘の気持ちが……?」


「お、お察しします……」


「でしょ? 本当に私はショックだわ。ショック過ぎて『フランス人形風』の衣装なんか着て客に愛想を振りまきながら紅茶を注ぐ気にはなれないわ……」


 愛想を振りまきながらって……


「テルマ、おかしなこと言わないでよ!! あんたお客さんに全然、愛想なんて振りまいていないじゃない!!」


「ふ、振りまいてるわよ、菜弥美も失礼なことを言うわね!?」


「ど、どこがよ!?」


「まぁまぁ、二人共落ち着いてくださいよ。今日は学園祭なんですよ。楽しくやりましょうよ。ねっ?」


「 「一矢君の顔に免じて喧嘩はやめておくわ……」 」


「二人の意見が一致していただいて助かります。それじゃ、お客さんも再び増えてきたことですし、改めて『コスプレ喫茶』頑張りましょう!!」



 ガラッ…ガラガラッ


「ふっ、布津野君!!」


「あっ、花持先輩? どうされたんですか? っていうか花持先輩の『メイド服姿』を見るのは『夏合宿』以来ですけど、やはりよく似合っていますよね」


(ポッ)「あ、有難う……って言っている場合じゃないんだよ!! そんなことよりも何なんだ、あの集団は!?」


「えっ? 集団? あっ!! もしかして……」


「そうだよ、そのもしかしてだよ!! さっきまで『コスプレ喫茶』にいたけど追い出されたんだと君のお父さんが言ってたんだけど、一緒にいる人達、ヤバくないか!? 見た目は大人だけどノリはどう考えても『やんちゃな高校生』だぞ!! それに津田姉弟までもれなく付いて来ているしさ!! 他のお客が委縮してみんなお店から逃げる様に出て行ってしまったんだ!! どうしてくれるんだ、布津野君? 息子なんだから責任を取ってもらうからな!?」


 あちゃー、親父達は花持先輩のところでもあのノリなのかぁ……

 ってことは今うちに来ているお客の大半が『メイド喫茶』から逃げてきた人達なのかも……


「花持先輩……」


「ら、蘭那……」


 えっ、美代先輩?


「何よ、美代?」


「蘭那、アナタ達に御迷惑をおかけしまして申し訳ありません。本当に『ネガティ部』の傘下であるアナタ達に迷惑をかけるなんて……一矢君に忠誠を誓っている蘭那に迷惑をかけてしまうだなんて……傘下のアナタに……」



「わっ、分かったわよ!! 美代、アナタの言いたい事は分かったから、もうそれ以上言わないで!! そ、それじゃ私は『メイド喫茶』に戻るわ!! それじゃね!!」


 ガラッ…ガラガラッ ピシャッ!!


 花持先輩がアッサリ戻って行ってしまったぞ。


「み、美代先輩……凄いですね?」


「えっ? 何のことでしょうか? 私は蘭那にお詫びを申し上げただけなのですが……(ニヤリ)」


 み、美代先輩……


 女性って……いざとなったらやっぱり男性よりも怖いよな!!


お読みいただきありがとうございました。


近々、『寿志光三姉妹』が登場するみたいですね(笑)

そして久しぶりに登場した美代先輩ですが、これまた久しぶりの花持先輩に優しくもキツイ言葉で追い返してしまいましたね(笑)


まぁ、素直な花持先輩も可愛らしいですが.....


ということで次回もお楽しみに(^_-)-☆

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