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第17話 顧問って居たのかよ!

一矢と舞奈が正式に『ネガティ部』に入部して数日...

少し落ち着いてきたと思ったら...そうもいかないみたいです。


新キャラ登場の予感!

そして複雑な乙女心!?


『普通』改め『なんか凄い普通』の一矢にとっては関係ない事だと思っているが...


「一矢~、そろそろ部活行こっ!」


「あぁそうだな。でもまだ教科書をカバンに入れて無いから、少しだけ待ってくれないか舞奈?」


 舞奈は最近『ネガティ部』の部室に行くのが毎日楽しみで仕方が無いらしい。

 まぁ、そうだよな。教室にいても話し相手は俺だけだし......

 部室に行けば他に四人も話し相手が居るんだからな。


 でもなぁ…、そろそろ......


「おーい、お二人さん。今から部活か?」


「何だ、モブオか…あぁそうだ。今から部活に行くトコだ」


「何だとは何だよ!? しっかしお二人さんは仲が良いよねぇ…。どう見たって付き合っている様に見えるけど、ホントに付き合って無いの??」


「まっ...前にも言っただろ!! そうだ、俺達は付き合ってねぇよ!! なっ!? 舞奈っ!?」


 …プイッ。


 えっ?

 今の『プイッ』は何かな? 舞奈さん......??


 あぁ~そういう事ね。モブオとも話はしたくないってか?

 でも…せめて俺の親友なんだから、少しくらい会話してくれても良いじゃんか。


「モブオも今から部活だろ?」


「あぁ、そうだよ。でもその前に今日は、野球部の取材をしてから部室に行くって感じかな」


 さすが『情報屋』のモブオだ。今までみたいにコソコソ調べなくて良いから、こいつには『新聞部』がピッタリだな。


 堂々と本人達に色々と質問出来るもんな。


「ちなみに今年の野球部はかなり強いらしいぜ。甲子園も夢じゃないらしい」


「マッ...マジかっ!? それは凄いな!!」


 しかし、やはりさっきから舞奈の奴、全然俺達の会話に見向きもしないよな。

 ホントにこれで大丈夫なのか?

 毎年初春に先輩達は卒業していくんだぞ。二年後は俺達だけになってしまうのに......


「じゃあ俺、取材に行ってくるよ。また明日な!」


「お~! また明日」


「ひ…一矢......」


「えっ? 何?」


「あのぉぉ...、今の子の名前何だっけ?」


「あぁ…。モブオ…いや、多田野がどうかしたのか? っていうか、クラスの奴の名前覚えてないのかよ!?」


「だ...だって仕方無いじゃない!! 私、まだ登校してからあまり日も経って無いし…覚える気も無いし......」


「いやいやいや~、少しは覚える気になれよ!!」


「で…でも、一矢の友達の多田野君だったら、何だか喋れそうな気がするわ。彼、表裏無さそうな性格みたいだし......」


「おっ! それは良かった。俺も舞奈には、せめてモブオとは会話くらいして欲しいと思ってたんだ…ん? でも待てよ? じゃあ何でさっきモブオが俺達に話し掛けてきた時、舞奈は『プイッ』と顔を横に向けたんだ!?」


「えっ? あっ...あれは…そのぉぉ......。べ...別に大した理由は無いわよ!! 一矢はそこまで気にしなくて良いのっ!!」


 なっ...何なんだ?

 女子ってよくわからんなぁぁ......

 特に超マイナス思考の舞奈の気持ちは全然わからん!!


「そっ...そんな事より、早く部室に行きましょうよ!!」


「お...おぉ......」



 ガラッ…ガラガラ


「お疲れ様で~す」

「皆さん、こんにちは~」



 どよ~~~~ん……



 なっ...何だ!? 

 この久しぶりに感じる『どよ~~~~ん』とした部室は!?


「あのぉぉ、美代部長、どうかしたんですか?」


「あ…、こんにちは…一矢君......。じ…実は......」


「ひっ...一矢君!! つつ...ついに…ついに、『この日』が来てしまったんだよ!!」


 あちゃーっ!


 菜弥美先輩、また美代部長のセリフを奪っちゃうんですかっ!?

 美代部長、凄く喋りたそうな顔をしてますよ!!

 喋れない寂しさで、もう既に半泣きになってますよ!!


「えっ? 菜弥美先輩、『この日』って何の事ですか?」


「こ…『この日』というのは…、うちの部の…『ネガティ部』の顧問が海外旅行から帰って来る日なんだ!! そして『菜弥美の悩み事ランキング第二位』でもある!」


「え―――っ!? あのランキング二位のヤツですか!? って、俺何も詳しい事教えてもらってませんが......。でも顧問が帰って来るだけで悩み事ランキング二位ってどういう事っすか!? っていうか顧問なのに入学式から今日まで海外旅行に行ってたなんて......。嫌な予感しかしないんですけど......。それと今更ですがうちの部にも、やっぱ顧問って居たんですね!?」



「ひ…一矢…。その『菜弥美の悩み事ランキング』って何? 私、全然知らないんだけど......??」


「わ…私もその『なんちゃらランキング』って知らなかったですよ。ひ...一矢君、私にも教えて頂けませんか......?」


 わっ、何!?


 急に舞奈と美代部長が『菜弥美の悩み事ランキング』に食い付いて来たぞ!

 それに、二人とも何だか体が微かに震えている様に見えるんだが......


 でも俺は、そんな事よりも顧問の事を聞きたいんだけどなぁ......


「あっそれはですね......。毎晩、菜弥美先輩から送られて来るメールのタイトルで、そのタイトルが『菜弥美の悩み事ランキング』って言うんです。でも今まで第三位から第九位までしか教えて貰っていませんけどね…ハハ…」


「そ…そうだったんですね…。一矢君に毎晩メールをしていたのは私だけではなく、菜弥美ちゃんもされていたんですね......? し...知りませんでした......。そうだっんですかぁ......。私だけがメールをしていたわけでは無かったのですね……」


 えっ?

 ちょっと美代部長!?

 段々声が小さくなって聞き取りにくいんですけどー!!


「そっ...そうだったのね!? 毎晩に美代部長と菜弥美先輩は一矢にメールされてるんですね!? 全然知りませんでしたよっ!! っていうか私、一矢とメールのアドレス交換してないんだけど!! それは私の事はまだ部員として認めていないとか......、実は友達とも思っていないとか......、今まで私に優しく接してくれたのは全て演技だったとか......、ブツブツブツ……」


 オイオイ舞奈!?

 マイナス思考が炸裂しているぞ!!

 それに最後の方は何かもう『ブツブツブツ』しか聞こえてないしっ!!


 っていうか何なんだこの二人は?

 一体何が言いたいんだろうか......??



 ガクガク…ブルブル…ガクガクブル…ガクガクブルブル...


 ん?

 何の音だ??



 !!??



 テッ...テルマ先輩と子龍先輩......!!??


 二人共、いないなぁって思っていたけどそんな部室の隅っこに隠れて......


 なっ、何で二人でガクガク、ブルブル震えているんだよ――――――っ!!??

お読み頂き有難うございました。


新たなネタ...いや...ストーリーの始まりです(笑)

楽しんでいただけると書いた甲斐があります。

また感想いただけると励みになりますので宜しくお願いしますm(__)m

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