第145話 これで戦うってのか!?
結局、ルイルイは俺達に『エグゼクティ部』に勝てる『秘策』を教えてくれなかった。
まぁ俺は別にどうでもいいのだが、他の部員達は『綱引き』でも何が何でも一位になりたいらしく、ギリギリまでルイルイに『秘策を教えて!!』と詰め寄っていたなぁ……
「何よ、ルイルイ!! 勿体ぶっちゃってさ……。次の試合でうちが負けてしまったら意味ないじゃん!!」
「そうですよね、菜弥美部長!! なんでルイルイ先生は『秘策』を教えてくれないんでしょうか?」
「それは決まりきったことよ、紅伊奈!! ルイルイ先生は私達が決勝まで残ると思っているのよ!!」
おっ? 舞奈の奴、名前と違って『プラス思考』なことを言うじゃないか。
もしかしたら、さっきの『マラソン一位』で自分に自信が持てたのかもしれないな?
うんうん、とても良いことだ……って、俺は舞奈の父親かよっ!?
「 「 「ウギャ――――――ッ!!!!」 」 」
ん? 何だ!?
『おーっと!! 二回戦第一試合の『エグゼクティ部』対『クリエイティ部』の試合だが、スタートと同時に『クリエイティ部』の津田君だけが吹っ飛んでしまったぞぉぉおお!! ということで一秒で『エグゼクティ部』の勝利となりました~っ!!』
「えっ? 一体何があったんだ? 何故、津田弟だけが吹っ飛ぶんだ!?」
「イテテテテッ……。なっ…何で姉貴たちはスタートと同時に綱から手を放すんだよ!? 俺だけが吹っ飛んでしまったじゃないか!!」
「悪い悪い、津田……。試合前に津田さんに言われてさ、アンタ以外は手を放すことになってたんだよ……」
「はぁああ!? 井羅須戸部長の言ってる意味が分からないんですけど!? っていうか姉貴!! 何でそんな指示を出したんだ!? そして何で俺だけには言ってくれなかったんだよ!?」
そ…そうだよな。あれじゃさすがに津田弟が可哀想過ぎるぜ……
「ハッハッハッハ!! まあ、アタシ達が綱から手を放した理由はいたって簡単だ。ただ『綱引き』ごときで怪我をしたくなかっただけさ。来月には『学園祭』も控えているのに今、アタシ達『一流アーティスト』が怪我をしている場合じゃないだろぉぉ? アタシ達の『メイン行事』は『名染伊太学園祭』なんだからなっ!!」
「なるほど!! ってか、それじゃ何で俺にはそのことを言ってくれなかったんだよ!?」
うわぁぁ……何か理由が分かった気がするぞ……
「フン!! お前はバカか? アタシはさっき『一流アーティスト』が怪我をしている場合じゃないと言っただろうが!! お前は『一流』か? 違うよな? 未だに自分の彫刻刀で怪我をするバカなんだからな!! アタシはただ負けるのは面白くないから、お前だけ吹っ飛んだら会場は大うけすると思ったんだよ。これはアタシなりのサービスさ。役に立てて良かったじゃないか。お前、目立ってたぞぉぉ」
なっ…何て姉ちゃんだ!!
ヒドすぎないか!?
さすがの俺も津田弟に同情してしまうぜ……
「えっ? 今、俺そんなに目立ってたのか!?」
「あぁ、めちゃくちゃ目立ってたし、会場もバカうけだったじゃないか。アタシからしても羨ましい限りだよ。なっ、井羅須戸?」
「えっ? ああ、はい……そうですね。津田はとっても目立ちましたね……はぁ……」
「そ…そうなのかぁ……まぁ、それならいいか……」
はぁああ!? アイツはバカか!? バカなのか!?
俺の『同情してしまった心』を今直ぐ返してくれ!!
そんな『姉弟コント』を見せられた俺達だったが次々と勝ち抜いていく。
『アグレッシ部』……こんな名前の部もあったのかよ?
『インプレッシ部』……よく意味が分からねぇ……
『ストー部』……ふざけるな!! ってか、名前を考えるのに行き詰ったのかよ作者!?
いずれにしても俺達は『決勝戦』まで残ってしまった。
対する『エグゼクティ部』も『準決勝』で『クリエイティ部』同様にあまりやる気が感じられない『ポジティ部』に勝利し『決勝戦』へ……
ついに『ネガティ部』対『エグゼクティ部』の対決になっちまった。
ピロロン
「あっ?」
「どうされたんですか、前妻木部長?」
「掛端君、私、ちょっと急用ができたから少しの間抜けるから。最後の『文化部対抗リレー』までには戻って来るからそれまで皆をよろしくね? あっ、それとこれ渡しておくわ。『リレー』の出場選手の名前が書いてあるから『大会運営』の人に提出しておいてちょうだい」
「はい、分かりました!!」
で、うちは『リレー』に誰が出場するんだ?
フムフム……えっ?
え――――――っ!!?? マッ…マジっすか!?
「さぁ、ルイルイ!! 私達は決勝戦まで勝ち残ったわよ!! 約束通り『エグゼクティ部』に勝つ為の『秘策』を教えてちょうだい!?」
「まぁまぁ慌てるんじゃないよ、ヤミヤミ……。決勝戦まで十分の休憩時間があるから、それまでにお前達には更衣室に行って着替えてもらおうと思う」
「えっ? どういうことですか、ルイルイ?」
「更衣室に行けばわかる。あっ、男子は関係ないからな。女子だけでいいぞ」
「久地川先生、私もですか?」
「そうだな、フルフル。お前も来い!!」
「フルフル?? 私のことですか?」
「他にフルフルっているか? お前のことだ。さぁ、ゴミくず共付いて来い!!」
相変わらず口が悪いよな!!
でも女子だけ着替えるってどういうことだ??
ってか、何に着替えるんだろうか?
それが『秘策』ってことなのか?
【十分後】
ガヤガヤガヤガヤ!!!!
ん? 何か女子更衣室の方からガヤガヤした声がするんだが……
「ひっ…一矢君!! あれを見て見なよ!!」
「えっ、ナンスか子龍先輩? ……って、あっ…アレは!!??」
「ルイルイ、何で私達がこんな格好をしなくちゃいけないのよ!?」
「ハッハッハッハ!! テルテルよく似合っているぞ!!」
「ルイルイ……私……とても恥ずかしくて死にそうなのですが……」
「何を言ってるんだ、ミヨミヨ!! お前もよく似合ってるじゃないか!!」
「ルイルイ先生!! こんな格好をしたら、『マラソン』の時以上に皆から見られるじゃないですか!?」
「でもこの格好はきっと、ダーリンも好きだと思うぞ……フフフ……」
「えっ、一矢が!?」
「ルイルイ先生、これ少しサイズが小さくないですか? 胸のところが苦しいんですけど……」
「フン、だまれ泥棒黒猫!! お前はただ胸が大きいのを自慢したいだけだろう!?」
「ルイルイ、こんな格好が『秘策』なの!? 私、全然理解出来なくて悩み事が増えそうなんだけど!!」
「大丈夫だヤミヤミ!! まもなくそんな悩み事も吹き飛んでしまうさ」
「久地川先生……私もこんな格好をしなくてはいけないんでしょうか?」
「諦めろフルフル!! 今だけはお前も『ネガティ部女子』の一人だ。覚悟を持って『助っ人』としているんだろ?」
「えっ? まぁ……そうなんですけど……」
ちょっ…ちょっ…ちょっと待て……
なっ…何で『ネガティ部女子達』が全員、『テニスウエア』姿になっているんだ!?
ってか、全員めちゃくちゃ可愛すぎるじゃねぇか!!!!
これは『綱引き決勝戦』は読者サービス回になるのか――――――っ!!??
お読みいただきありがとうございました。
ついに『綱引き対決』も決勝戦!!
そしてルイルイが考えた『秘策』はなんと女子全員がテニスウエアに着替えるということだった?
果たしてこれで本当に『ネガティ部』は『エグゼクティ部』に勝てるのか!?
どうぞ次回もお楽しみに(^_-)-☆




