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第130話 部室が修羅場じゃねぇか!

【ネガティ部 部室内】


ダラ~~~~~~ン…………


「おっ? ウジ虫共どうした? ダラ~~~ンとして??」


「あっ、ルイルイ……。なんかさぁ……、昨日の一矢君との『デート』にパワーを使い過ぎてなんだか脱力感があるというか……」


「そうですね。菜弥美部長のおっしゃる通りです。私も一矢君との『デート』で今出せる力を全て出した感がありますから……」


「ハッハッハッハ!! 大袈裟な事を言う奴等だな!! たかが『私のダーリン』とデートしたくらいで……」


「ルイルイ!!」


「何だ、テルテル?」


「誰も一矢君がルイルイの『ダーリン』だなんて認めていないんだからね!!」


「ほぉぉ? テルテルも言う様になったじゃないか。でもお前の母親には程遠いがな!!」


「えっ? ルイルイ、私のママを知っているの!?」


「ハッハッハッハ!! なんだテルテル? お前、母親から何も聞いてないのか?」


「だって最近ママとは全然口をきいていないし……。で、何でルイルイがうちのママの事を知ってるのよ!?」


「まあ、いずれ分かる事だ。今は別に知らない方が面白いじゃないか」


「えーっ!? ルイルイ先生、そんなもったいぶらずに教えてくださいよ!!」


「マイマイ、ちなみに私はお前の母親とも少しは面識があるんだぞ」


「えーっ!? そっ…そうなんですか!?」


「ちょっ…ちょっとルイルイ!? アンタは一体何者なのよ!?」


「ハッハッハッハ!! ヤミヤミ、いや『大石武志の娘』!! そんなに興奮しなくても良いじゃないか。もう少し部長らしい聞き方ってもんがあるだろう?」


「なっ…何でルイルイがうちのパパの名前を知ってるのよ!?」


「知っているに決まっているだろ? なんてたってお前の父親と私は『元ポジティ部』の先輩後輩の間柄なんだからな!! ハッハッハッハ!!」



「 「 「え――――――――――――――――――っ!!?? 」 」 」


「ちょっ…ちょっと待ってよ!! うちのパパは私がこの学園に入学する前に『絶対にポジティ部だけには入部するんじゃないぞ』って言っていたのよ!!」


「そんな事、私に言われても知らん!! 自分の父親、通称『ケシケシ』に家に帰ってからでも聞くんだな……。それよりも今日はとても『面白いモノ』を持って来たんだよ......」



 


 【生徒会室内】



「ごめんね、一矢君……。私のわがままの為に部活に行く前に生徒会室に顔を出してもらって……」


「い…いや、それは聖香が会長になる時の約束だから別に良いんだけどさぁ……」


 しかし聖香の奴、何で『普通』に俺と会話が出来るんだ!?

 昨日俺にキスをしたあとなのに……

 

 俺なんて変に意識してしまって聖香の顔をまともに見れないのにさ……

 やはり女子は強いよな!!


「聖女様!! 別に部外者の布津野君が毎回、生徒会室に来なくてもいいと僕は思うんだけどさぁぁぁ……」


「すっ…すみません、仙道副会長……」


「一矢君が謝る必要は無いわ!! 仙道さん!! 今度そんな事を一矢君の目の前で言ったら副会長クビにしますから!! それに私の事を『聖女様』って言わないでって前にも言いましたよね!?」


「ヒッ、ヒエ――――――――――――ッ!! ゴメンなさい、聖女様ぁぁあああ!! あっ、しまった!!」


 うん、やはり女子は強い!!


 でも、そろそろ部室に戻らないとマズいよな。

 俺が居ないところにルイルイなんかが居たら何を言うか分からないからな!!


 それに昨日の『デート』の事もある。

 特に紅伊奈には『キス』をされたから、そんな事を皆に知らでもしたら……


 早く部室に行かないと……


「せっ…聖香、俺そろそろ部室に行くよ……」


「えーっ!? もう行っちゃうの!? 仙道さんの言う事なんて気にしなくていいんだからね!?」


「分かってるって……。明日もちゃんと生徒会室に顔を出すからさ。ちょっと部活が気になるんだよ。俺、副部長だしな」


「そ、そうよね。ゴメンさなさい、一矢君。それじゃまた明日もよろしくね。明日は『体育祭』の事を少し話し合う予定だから一矢君の意見も聞かせてね?」


「えっ? あ…ああ、分かったよ。それじゃまた明日な。それと他の皆さんもまた宜しくです」




 ガラガラッ


 ダラ~~~~~~ン ドヨ~~~~~~ン


「えっ? 皆さんどうされたんですか? 何だか『ダラ~ン』や『ドヨ~ン』とされているみたいですが……」


「ひっ…一矢!! アンタ、紅伊奈にキスされたって本当なの!?」


「舞奈、いきなり何だよ!?」


 ゲッ!! もうバレてるし……

 くっ…紅伊奈の奴、皆に言いふらしたのか!?


「ひ…一矢君。もしかして私が皆さんに言いふらしたとでも思っているんじゃない? 私は何も言っていないし、問い詰められても白を切っていたのよ。でも……」


「一矢君、この写真を見てください……。先程、ルイルイがこんな写真を出してこられまして……」


「うげっ!!??」


 なっ…何なんだ、この写真は!? 紅伊奈が俺のほっぺにキスをしている写真じゃねぇか!? こんなのいつの間に撮られていたんだ!?


「ルイルイ!! まさか、全員のデートの様子を隠し撮りしてたんじゃねぇだろうな!?」


「フフフフ……。そのまさかだ。フフフフ……」


 うわっぁぁあああ!! なっ…何て奴だ!!

 こいつは悪魔か!?


「どうだ? お前達みたいな『恋愛音痴』の『仲良しクラブ』には刺激があってとても良いだろぉぉ? クイクイに『妬きもち』も沸いて来るだろ? 『あの時、自分もっとああすべきだった』とか思ってしまい、後悔もするだろ? もう一度やり直したい気持ちにもなるだろう? それが『恋』というやつだ」


「ルイルイ!! カッコイイ事を言ってるつもりなんだろうが、アンタがやっている事は卑劣なんだからなっ!!」


「フフフフ......他にも色々な写真があるぞ」


「うわぁぁあああ!! やめてくれ―――っ!!」


「これはダーリンとマイマイが一つのジュースを二本のストローで一緒に飲んでいる写真だ」


「わっ!! この時のも撮ってたんですか!?」


「舞奈も私と大して変わらない事をやってるじゃない……」


「(ポッ)なっ…何を言ってるのよ!! 紅伊奈の方が大胆過ぎるじゃないの!?」


「私は『普通』よ。だって私は一矢君に以前、ちゃんと告白しているのだから……。キスくらいしても不思議じゃ無いでしょ?」


「うっ……それを言われると……(ポッ)……」


「でも紅伊奈ちゃん……。アナタは一矢君に告白はしたけど、一矢君からの返事はまだ『保留』よね? って事はこの行為は『反則』じゃないのかしら?」


「テルマ先輩、それはルイルイ先生が言っている『妬きもち』と受け止めて良いんですね? テルマ先輩も一矢君の事が好きだという事なんですね?」


「うっ!! そ…それは……(ポッ)……」


「まあまあ、二人共少し落ち着こうじゃないか。なっ?」


「そうだよ。僕なんかさっきから会話に全然入れなくて、とても暇なんだからね!!」


「そ…そうですよね、菜弥美部長? 皆さんなんかギスギスしてておかしいですよ。うちの部はそんな部じゃないじゃないですか? それに昨日の『デート』は皆さんが先で好きな人が出来て『本当のデート』をされた時に戸惑わない為に行った練習でしょ? 俺はその練習相手をしただけなんですから……」



「 「 「れっ…練習なんかじゃないわっ!!!!」 」 」


「えーっ!!?? 菜弥美部長や美代先輩までそこは一緒に言うんですかっ!!??」


 なんだか『ネガティ部』の部室内が『修羅場』になっているじゃねぇか!!!!


お読みいただきありがとうございました。


まさかルイルイにデートの一部始終を撮られていたとは!?

っていうか、そう思っていた方も多いのでは?(笑)


しかしそのせいで部員達に今まで無かった感情が少しずつ芽生え......

一矢はこの修羅場と化しかけている『ネガティ部』を正常に戻す事が出来るのか?


それに『体育祭』も近づいている。

果たして聖香を含めた彼等の運命はいかに!?


次回もお楽しみに(^_-)-☆

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