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第110話  お前、腹黒だな!(挿絵有り)

次期生徒会長候補にまさかの聖香が!!

そして『ネガティ部』『ポジティ部』あげての応援という事で、これまた色々と起こりそうな予感......


果たして聖香は生徒会長に当選できるのか!?

「 「 せっ…聖香!! アナタ、生徒会長に立候補するってホントなの!? 」 」


「う…うん……、本当よ……」


「 「 「 え――――――っ!? 」 」 」


「聖香、凄いじゃない!!」

「わっ…私、応援するからっ!!」

「和久塁さんなら絶対に当選するよっ!!」

「俺達、三組は全員、和久塁さんの味方だからね!!」


「み…みんな有難う!! 私、頑張るわ!!」


 フフフ……。


 やはり俺が思っていた通り、聖香はクラスの人気者だな。

 美人というだけの舞奈とは全然違うよなぁ……


 って、今俺…口に出してないよな!? なっ!?

 

 フゥー…、やばいやばい……


「一矢?」


「はっ、はいっ!!??」


「どうしたのよ? そんな驚いた顔をして?」


「い…いや別に何でもないぞ……」


「ふーん……。まぁ、別に良いんだけどさ……。それよりも一矢? 聖香が『生徒会長』に当選できる作戦は考えているの? せっかく聖香がやる気を出してくれたんだし、友達としては絶対、当選して欲しいしさ……」


「『友達』? フフフ……。そうだな。舞奈の『大切な友達』だもんな?」


「なっ…何よ、その言い方は? 何か嫌な言い方に聞こえたわ!!」 


「そ…そんな事は無いよ。 考えすぎだよ、舞奈。そんな事よりも聖香を当選させる為の作戦を聞きたいんだろ?」


「そっ…そうよ、作戦よ!! もしかして何か良い作戦を思い付いたの!?」


「ああ、まぁね……」



 ガラッ…ガラガラッ


「一矢君……」


「えっ? あっ!? くっ…紅伊奈!! どうしたんだよ!? どうして紅伊奈が三組の教室に来るんだよ!?」


「そうよ! アンタは八組でじっとしておけばいいのよっ!!」


 まっ…舞奈!! それは言いすぎだろ!?


「二人にご報告があって来たのよ。でもその前に舞奈。ハイ、これアナタにあげるわ……」


「えっ? これを私にですって!? なっ…何のつもりよっ!?」


 なっ…何なんだ、この大量のお菓子はっ!?


「くっ…紅伊奈!! こんな大量のお菓子、どうしたんだよ!? ワザワザ舞奈にあげる為に買ったのか!?」


「えっ? う…うん、そうよ……。舞奈はお菓子が大好きだって美代部長から聞いたから……。舞奈は私の事を嫌っているみたいだけど、私は同じ『ネガティ部一年生』として、これから舞奈と仲良くしていきたいと思っているし、お…お…お友達にもなりたいから……。だから、せめてもの私の気持ちよ……。舞奈、受け取ってくれないかな?」


 紅伊奈のやつ、本当にそう思っているのか?

 本当に舞奈と友達になりたいのかな……?

 

 な~んか怪しいぜぇ……

 何か別の目的があって、とりあえず舞奈の機嫌をとろうとしているんじゃないのか?


 でも舞奈のヤツはきっと……


「えっ? いいの!? ホントに私に、こんなに沢山のお菓子をくれるの!?」


 うっわぁぁぁぁ!!


 舞奈、めっちゃ嬉しそうな顔してるし!!

 日頃は『マイナス思考』だから、何でも人の事を疑うクセに何故か、食べ物がからむと『直な性格』…いや違うな。『単純な性格』になっちまうんだよなぁ……



「うん、本当よ。明日も違うお菓子を持ってくるわね……」


「うわぁぁぁ、ホントに~っ!!??」


「本当よ。だから、これからは私とも仲良くしてくれないかしら? たまに『女子トーク』ってのもしてみたいわ……」


「おっ…オッケー、分かったわ。それじゃあ、今日から私と紅伊奈は『お友達』という事で!! それと、こんなに沢山お菓子あるから、聖香達にも配っても良いかな?」


「ええ、それは全然構わないわよ……」


「あ…有難う、紅伊奈!! それじゃあ、配って来るね!?」


「おーい、聖香~っ!!」


 ハハ…舞奈のやつ、めちゃくちゃ嬉しそうに聖香達のところに行きやがったぞ……




「オイ、紅伊奈?」


「何かしら、一矢君?」


「紅伊奈は本当に舞奈と友達になりたいのか? それとも何か企んでいるのか?」


「フフフ……。『企んでいる』だなんて人聞きが悪いわね、一矢君……」


「ごっ…ゴメン……」


「でも当たりよ……」


「えっ!?」


「基本的にこれからの私の動きは全て一矢君に私の事を好きになってもらう為よ。だから舞奈と仲良くできない私なんて、きっと一矢君からすればマイナス要素だろうし……。という事で舞奈と仲良くする事は損じゃないとは思ってるけど、実際は一矢君に私を振り向いて欲しいから……。それが本当のところね……」


 うわぁぁぁ、やっぱり紅伊奈は他の女子部員達よりも『策士』、いや『腹黒』なところがあるぞ!!

 コイツには下手な事を話せないかもしれないな……


「ま…まぁ、そうとはいえ、あれだけのお菓子を舞奈の為に買ってきたんだから、偉いじゃないか……。結構、お金もかかっただろうし……」


「ああ、あのお菓子は私が一学期中に食べる予定に買いだめをしていたお菓子よ。でも急遽、ダイエットをする事になったから食べれなくなってしまって、ずっと処分に困っていたのよ。で、この際だから『お菓子好き』の舞奈にあげて、いっぱい食べてもらって前の私の様な体型になってもらおうかなって思ったのよ……」


「なっ…何て事を考えていたんだ!? おっ…お前は『悪魔』かっ!?」


「フフ…。『悪魔』じゃないわよ。私の事は『小悪魔』って言ってほしいわ……」


「じっ…自分で『小悪魔』って言うなよ!! それに『小悪魔』はテルマ先輩の……、あっ…いや、テルマ先輩は『小悪魔天使金髪美少女』だったな……」


「でも一矢君? 舞奈が前の私の様な体型になってくれたら、私の『恋のライバル』が一人消えるのよ。だから私の『お菓子作戦』は仕方のない事よ……」


「えっ? 『恋のライバル』だって?? 一体、何の事だ?」


「はぁっ!? もしかして一矢君? アナタ気付いてないの? 舞奈も一矢君の事が好きだから私は今のうちにあの子を脱落させようと思っているのよ……」


「はっ…はぁぁあああ!? 舞奈が俺の事を好きだって~っ!? いや、それは絶対に無い無い無い無いぞっ!! あ…あの舞奈が俺の事を好きな訳が無いじゃないか!! いつもいつも俺に事あるごとに突っかかってくるし、俺にはワガママばかり言ってくるしさ……。大体、舞奈のどこに俺の事を好きだっていう要素があるんだよ!?」


「はぁぁぁぁぁ……。一矢君って本当に呆れるくらいに『鈍感』な人なのね? まぁ、別にいいわ。一矢君自信は舞奈に対して『恋愛感情』が無いって事だけでも分かったから、私にとつてはある意味、収穫だし……」



 く…紅伊奈のヤツ、いきなり何を言い出すかと思えば、舞奈が俺の事を好きだって?


 バッ…バカな事を言うなよ!!

 あの舞奈が俺なんかの事を……


 まぁ、『部活仲間』『クラスメイト』としては俺の事をどちらかと言えば好きだとは思うけど、まさか『恋愛感情』の『好き』とかはあり得ないだろ~っ!!


 で、俺はどうなんだろうか……?

 俺は舞奈の事が『好き』なのか?


 まぁ、嫌いではないと思うけども……

 舞奈に対して俺は『恋愛感情』があるのか……?


 うーん……、どうなんだろう……?

 舞奈は『美人』だし、『ナイスバディ』だし、『勉強もできる』し……

 好きになってもおかしくない要素はたくさんあるけども……


 ほらっ、舞奈のやつ、あんなに嬉しそうな顔をして、聖香達にお菓子を配ってるよ。

 自分で買ったお菓子でも無いのにさ……


 でもアレだな。舞奈の家は『超お金持ち』なんだからお菓子くらい好きなだけ買えるんじゃないのか? 

 何で紅伊奈がくれたお菓子でアレだけ喜ぶんだろうか……?


 そう言えば、前の『夏合宿』の時も『超金持ち』なのに、スーパーで安売りのお菓子を大量に買っていたよな。


 よく分からん奴だな。

 まぁ今は別にそんな事を考える必要は無いんだけどな!!


 しかし、舞奈がクラスメイトと笑顔で話しをしている姿を見たら、なんだかホッとするよなぁ……


 『友達は一矢だけでいいっ!!』って言ってた舞奈だからな。


 あの時はどうなる事かと思ったけど、『謎めいた合宿』以降、聖香を初めクラスの奴等とは仲良くできる様になったもんなぁ……


 本当に良かったよ……。っていうか、俺は舞奈に対して『恋愛感情』というよりも、どちらかと言えば『娘を心配している父親』みたいな感覚に近いかもしれないな!?


 でもこの感覚は舞奈には絶対に言わない方が良いって事くらいは、流石の俺でも分かっているぜっ!!


 あっ、思い出した……


 だっ…誰が『鈍感』だっ!? 紅伊奈の奴め……



「それと一矢君、言い忘れていたけど、八組の男子達は和久塁さんを支持してくれる事になったから。それを報告したくて一矢君の所に来たの......」


「えっ? そうなのか? あ...有難う紅伊奈......」


 でも何で八組は男子だけが聖香の支持をする事になったんだ......?

 う~ん......


 あっ! そっかっ!! そういう事か......


 これもまた俺が心配している『ネガティ部』特有の理由って事かもしれないな......






【ネガティ部 選挙対策本部】


 ガラッ…ガラガラッ


「オイ、虫けら共!! 『ネガティ部 選挙対策本部』って看板飾っているけど、なかなか面白いじゃないか!! ハッハッハッハ!!」


「うるせぇよ、ルイルイ!! 静かにしてくれ!!」


「おっ? ダーリン、今日はやけに真剣な顔をしているじゃないか!?」


「あっ…当たり前だ!! 今日は聖香が『生徒会長』に当選する為の話し合いをする大事な会議なんだからなっ!! で、俺の考えた作戦を成功させるカギを握っているのは『子龍先輩』ですからねっ!!??」



「えっ…え――――――っ!? ボッ…ボッ…ボス!! この、ぼっ…僕が『カギ』を握ってるって言うのかい!?」



「ボッ…『ボス』じゃねぇぇぇぇよっ!!!!」


挿絵(By みてみん)


お読みいただきありがとうございました。


さぁ、本格的に生徒会選挙戦が始まります。

聖香が当選する為に考えた一矢の作戦とは!?

そして、その『カギ』を握っているのは子龍??

その意味とは一体!?


面白ければ☆(評価)を宜しくお願い致します。

また続きが気になる方は是非ともブックマークしてくださ~い(≧▽≦)


感想やレビューもお待ちしておりますm(__)m

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