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第10話 嫌な予感しかしねぇよ!

ようやく『ネガティ部』に仮入部して一週間が経ちました。

一矢にとっては長ーい長い一週間だったでしょう(笑)

そして今回は新キャラ?一矢の友人が出てきます。

そしてもう一人......

 あ~疲れたあぁぁぁ......


 『ネガティ部』に仮入部してからまだ一週間だけど......

 俺、結構頑張ってるよなぁ…?

 いや、ホント俺頑張ってるわ!!


 先輩達、俺の提案を素直に聞き入れてくれたのは良いけど、早速全員のスマホ購入に付き合わされて......


 で、ようやく全員購入できたかと思えば、今度は......


「使い方が分かりません」やら......

 

 ショップ店員の説明ちゃんと聞けや!!


「難しくて悩み事が増える」やら......

 

 アンタの悩みが減った分、逆に俺の悩み事が増えてるぜ!!


「着信拒否のやり方教えて」やら......

 

 まだ誰からもかかってないだろ!! 

 着信拒否は誰かからかからないと出来ないから!!


「画面が見づらい」やら......

 

 それはあんたが横向いてるからだろっ!!


 とは突っ込めず......


 あぁ、今日はホント疲れたなぁ......


 そしてグループを作るのも一苦労だったしなぁ......


 ホント俺、このまま『ネガティ部』の部員でいられるのだろうか? 


 今ならまだ『仮入部』だし、辞めやすいよな??


 で...でもなぁ…、冷静によ~く考えたら俺は今、性格はともかくとして学年一の美男美女達と同じ部活で更にメール友達でもあるんだよなぁ......


 これを手放すのは何か勿体無さ過ぎるような気もするし......

 

 う――――――――――ん!!

 

 難しいぜっ!!




「おい『フツオ』、何深刻そうな顔してんだよ?」


「だっ...誰が『フツオ』だ!? そういうお前こそ「モブオ」だろうが!!」


「うるせ~『フツオ』! 俺は『ノブオ』だ!!」


 こいつの名前は『多田野ただの 乃武男のぶお』クラスメイトであり、小学校の時からの親友(?)でもある。


 こんな謎めいた『名染伊太学園』には俺くらいしか行かないだろうと思っていたが、何故かこいつも受験したんだ。


 ホント変な奴だ。

 

 あっ、俺もかっ!?


 ちなみにこいつは日頃は明るくて人当りも良く、生まれ持った才能なのか『情報収集』には長けている。


 俺も今までこいつの情報のお陰で色々助かった面がある。


 しかし、こいつにも笑顔が消えることがある。


 それはこいつの名前をいじって『只のモブ』って言うとめちゃくちゃ怒る。


 まぁ俺が『普通の人やん』って言われるのが嫌なのと同じって事さ。


 でも俺達二人の間だけはお互いに『フツオ』やら『モブオ』やら言い合うのは許し合っているところがある。


 まぁ、それが『親友』ってもんだろ?


 そんな『モブオ』が俺に話しかけてきた。


「そう言えばどうよ? お前が『仮入部』している部活は? 『ネガティ部』だったよな? その『ネガティ部』って言えばさ、この学園では色々な意味でかなり有名みたいだぞ?」


「えっ、そうなのか? それは知らなかったよ。でも、あのメンバーなら有名になってもおかしくないかなぁ......」


「そっ...そうなんだよ!! 俺が調べたところによると三年の部長さんは見た目は『地味』で『大人しそう』だけど、髪型や服装を今風にすれば、学園一の美女になると言われているらしいぞっ!!」


 やっ...やはりそうか!!

 

 俺も初めて美代部長と出会った時にそう感じたからなっ!!

 メチャクチャ納得だわ。


「それと、二年の副部長さんも部長に負けず劣らずの美女で、本人は全然気付いていないと思うけど、二年の男子の中では『人気投票』一、二位を争っているらしいぜっ!!」


 まぁ、当然そうだろなぁぁ......


 弥美先輩は性格が『あんな感じ』なだけで見た目も今風の感じだし、本人が自覚さえすれば学園のアイドルにもきっとなれるだろうな......


 イッ...イヤ、冗談抜きで。


「そして、そしてだ一矢っ!! その副部長さんと『人気投票』一、二位を争っているのが、何を隠そう同じ『ネガティ部』の『金髪ハーフ美少女』なのさっ!!」


 おいおいモブオ、説明している内に段々興奮していないか?

 大丈夫かよ?


「最後に登場するのが二年ではあるが学園一の『超絶イケメン』誰も近付けない男...。別名『沈黙の四五度』!!」


 なっ...何だよその『沈黙の四五度』って!?


 ん?


 あれか? 


 首の事かっ!? 


 だっ...誰だ、そんなウマイ『異名』を考えたのは!?


「以上が、俺の調べた最新の情報だけど、これで合ってるか!?」


「あぁ…、まぁそんな感じかな。『沈黙の四五度』だけは、今初めて知ったけどな。それ本人は知ってるのかな? まぁ知らない方が本人の為には良いとは思うけどな......」


「いずれにしてもだ。お前はそんな超有名人達がいる部活に『仮入部』したわけだっ!! お前みたいな何も取り柄の無い『超普通』のお前がなっ!!」


「お前、メチャクチャ失礼な奴だな!! 俺にだって一つくらい取り柄ぐらいあるんだぜっ!!」


「ほぉ~、それはどんな取り柄かな~? 言ってみろよ〜」


「お前だって知ってるだろ!? 俺が突っ込みが得意だって事...?? この人達はメチャクチャ突っ込み甲斐があるぜ~...。この一週間、口に出した突っ込みと心の中での突っ込みを合わせたらどれだけの数になるか......。それが理由で俺は今、超絶お疲れ中なんだよ......」


「あっ! ところでさ......」


「何だよモブオ!? 急に話変えるなよ!!」


「いや、そうなんだけどさ、この間から気になっていたんだが、お前の席の隣の子の事なんだけどさ、入学式当日に病気になって欠席してから、まだ一度も学園に登校してないよな?」


「そう言えばそうだな…。名前なんだっけな? なんか難しそうな苗字だったよな気がしたけど......?」


「フフフ…。そこはこの『情報や』の俺に任せてくれ!! その子の苗字は「寿」「志」「光」この3つを合わせて『寿志光すしこう』と呼ぶ!! そして下の名前は「舞奈」。そのまま「舞奈」と呼ぶ。そしてフルネームで呼ぶと「寿志光 舞奈」・・・ちなみに女子だ!!」


「それくらい分かるわっ!!」


 ん?


 でも待てよ......?


『すしこう まいな』……


「……おいモブオ」


「ん? なんだ?」


「悪い…ちょっと窓の外に向かって大きな声で突っ込み入れるけど、良いか?」


「えっ? 別に良いけど…。きゅ...急にどうしたんだ?」


 

 俺はモブオに何も言わずに静かに教室の窓の方に近づいて行く。


 そして顔をゆっくり窓の外に出し、こう叫んだ......


 いっ...嫌な予感しかしねぇ――――――――――よっっ!!!!


読んでいただき有難うございました。

もしよろしければブクマ&評価をしていただくと私のネガティブな性格がポジティブな性格へと生まれ変われます(笑)

どうぞ宜しくお願いいたしますm(__)m

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