第1話 変な勧誘だなっ!(FA・挿絵有り)
俺の名前は布津野一矢っていうんだ。
決して大阪弁で「普通の人や~」なんて言わないようになっ!!
俺は昔からそう呼ばれるのが一番嫌なんだよ!!
そう言われる度にこんな名前をつけた両親をついつい恨んでしまうぜ......
話を戻すが、俺は今日からこの『名染伊太学園』に通う高校一年生だ。
えっ?
学園の名前なんて読むのって?
それは勿論「なぞめいたがくえん」って読むに決まってるじゃん!!
フフフ......。まぁ、どう考えたって『なぞめいたがくえん』って聞けば漢字は誰だって『謎めいた学園』って思い浮かべるだろうが、今は気にしないでくれ!!
実は俺も学園名についてはずっと違和感があったんだよっ!!
でも、入学するまでの間、俺の必死の努力の甲斐(?)があって、入学前日ギリギリになってようやく学園名が気にならない様になったんだからなっ!!
まぁ、多少の違和感はまだあるけども......
そして無事に入学式も終わり、教室での担任の挨拶も終わったし、一緒に来た母さんは説明会があるからという事でそのまま教室に残っているから俺は一人で学園内を見学しているところなのさ......
で、今学園内は先輩達が自分達の部活に俺達、新入生を必死に勧誘しているところなんだけど......
流石、入学初日だな。
色々な部活の先輩達が勧誘をしているなぁ......
野球部、サッカー部、テニス部、水泳部、卓球部......どの運動部もとても華やかに見えますなぁ......
ただ、残念ながら俺は運動はからっきし駄目なんだよ。
特に球技は全然ダメだなっ!!
マジで、あんな丸いものを自由自在に操る奴はホント尊敬するぜ!!
更に言うと俺は走るのも遅いし、力も全然無い情けない男なんだよ......
『じゃあお前は何の特技も特徴もない普通の人以下か?』と思っただろうが、実はこんな俺でも二つだけ得意な事があるんだぜっ!!
聞きたいだろ?
それじゃあ、教えてやるよ。
まず一つ目に俺が得意なものは絵を描く事なんだ。
意外かな?
でも、こう見えても小学生、中学生時代に絵のコンクールでよく賞をとったものだぜ......
佳作、努力賞、奨励賞、特別賞......
......はいはい。一度も入賞、金賞、優勝などの一番は取った事無ですよっ!!
ほっ...ほっといてくれ!!
きっ...気を取り直して、俺が二つ目に得意なものだが、これにはけっこう自信があるぜっ!!
それは何かというと......
「突っ込み」だ!!
い...意味わかるよな!?
あの突っ込みだよ!!
漫才師とかがボケに対して使うあの突っ込みなっ!!
俺は大阪生まれでお笑い好きの親父の影響で、小さい頃から大阪の漫才や新喜劇などのDVDを観せられて育ってきたんだ。
だからさ、俺は結構お笑いにはかなりうるさい男なんだぜっ!!
ただ、俺としては本当は『ボケ』をやりたかったんだけど、持ち前の『恥ずかしがり屋』の性格が邪魔をしちまって、ボケたくても恥ずかしさのあまりいつもボケる事が出来なくて、結局先にボケてきた奴に思わず突っ込みを入れてしまう日々の繰り返し......
何故か『突っ込み』をする時だけは恥ずかしくなかったんだよなぁ......
で、そうこうしている内に俺はいつの間にか自称『突っ込みマスター』になったという訳なんだ......
という事で、早い話俺は運動部には全然興味が無いって事さ。
まぁ、必然的に文化部の方に気持ちは行ってしまうよな。
でも、絶対に部活に入りたいっていう事でも無いんだけどな......
別に『帰宅部』でも構わないんだけども......
まぁ、『この学園はユニークな文化部が多いから色々と見学してみろ』って学園OBでもある親父から言われていたから、一応俺は今、文化部が活動しているらしい『別館』の方へと向かっている。
ほぉぉぉおお!!??
こ...これが文化部が活動している『別館』かぁ~っ!
それにしても本館と違って、別館はなんと歴史を感じる建物なんだ……
簡単に言うと「ボロっちぃ」って事になるんだけどな。
何なんだ、運動部と文化部とのこの扱いの差は!?
まぁいいかっ!!
ここで突っ込んでも何も得なんてないしな。
早いこと『別館』の中に入るとしようか......
どよ〜〜〜〜ん......
なっ...何だ!?
この『どよ〜ん』と言いたくなる様なこの暗い『別館』の中は......??
みんな『部活』の勧誘はしているっぽいけど、なんか全然活気が無いよなぁ......
この人達はちゃんと部活動しているのか??
何かテンション下がって来たぞ。
やっ...やっぱ、帰ろうかな......。もういっそ『帰宅部』でいっか.....
「あ...あの~……。すっ...すみません……。す...少しだけ宜しいでしょうか......?」
えっ…?
なんか蚊の鳴く様な声が聞こえた様な気がしたんだけど......
一体、どこから聞こえるのだろうか??
キョロキョロ......
おっかしいなぁ......。どこを見ても俺を呼んでいる様な人はいないよな……?
よしっ、これは空耳だな......。間違い無いぜっ!!
かっ...帰るとしよう!!
!!!!????
…っとォ、後ろを向くといるじゃないか!?
そっ...それも女の人がっ!!
っていうかメチャクチャ、ビックリしたじゃないかっ!!
ずっと俺の後ろにいたのかっ!?
っつうか、おたくは誰なの!?
そういう風な顔で俺が彼女を凝視したんで彼女も俺の気持ちがわかった様で......
「す...すみません......。わ...私、あまり人前に立つのが苦手なもので......。相手の方が私の方を見ると、ついつい体が勝手に動いてしまい相手の背後に回ってしまう癖があるみたいなんです......」
いやいやいや、それって逆に凄くないですかっ!?
俺、かなり体動かしてキョロキョロしてたんだぜっ!?
そ...それなのに俺はあんたを全然見つけられずにいたんだからな......
どう考えても、あんたの瞬発力というか、動くスピードとか半端無くないっスか!?
で...でもアレだなっ!!
よ~く見るとこの人、メチャクチャ美人じゃないかっ!!
色白で黒髪ロングヘアーで目は大きくて、口は小さく......
ただ、せっかく美人なのになんか色々なところが残念でもあるよなぁ......
髪型とか、服装とかさ......
簡単に言えば『かなり地味な美女』って感じだなっ!!
「んで、俺に何か用ですか? 部活の勧誘ですか?」
彼女は小さくうなずき、こう言ったんだ.....
「じ...実はそうなんですが......。ただですね......。ただ、ま...誠に申し上げにくい事なのですが......」
部活の入部の誘いを申し上げにくいっていうのか!?
っていうか、こんな声が小さくて気の小さそうな人に部活の勧誘をさせるなんて......。この人の部活の部長は一体何を考えているんだよっ!?
「で、何が申し上げにくいのですか?」
「じ...実は......」
「実は......?」
「あ...あっ......、アナタにうちの部に入部していただかないと......」
「ほぉ〜、入部していだだかないと何ですか?」
「わ...私...、し...死んでしまうんですっ……!!」
・・・・・・
!!??
いっ...いや、チョット待てくださいよっ!!
いっ...今のは俺の聞き違いなのか?
でも昨晩、ちゃんと耳掃除もやったしなっ!!
って事はだよ?......
よしっ!!
ここは冷静になって大きく深呼吸をしようじゃないかっ!!
スー...ハー......
オイ俺!!
そろそろ得意の突っ込みの準備はできたのかっ!?
口に出して突っ込むのか!?
それとも心の中で突っ込むのかっ!?
さぁどうする俺っ!?
チラッ...
だ...ダメだ。この人、今にも泣きそうな顔をしているぞっ!!
でもそんな事よりも、暗そうだけど、こんなメチャメチャ美人に対して俺の鋭い突っ込みを口に出して浴びせることなんて......
こ...心優しい俺には絶対できないぞっ!!
じっ...自分で心優しいなんて言うんじゃねぇよっ!!
って思わず自分で自分を突っ込んでしまったぜっ!!
よしっ!!
ここは心の中で突っ込むとしよう......
その方が無難な様な気がするしな......
それでは......
な...な...な......
なっ...なんちゅう勧誘なんだっ!!??
俺が入部しなかったら死ぬだなんて、ほとんど脅しじゃねぇかっ!!
もしかしてこれは新手の詐欺か何かなのかっ!!??
挿絵 dia様
お読み頂き有難うございます。
いかがでしたか? 面白かったでしょうか?
まだ始まったばかりですので......こ...これからメチャクチャ面白くなっていきますので......
ここで諦めず、私を見捨てずに(笑)是非とも、続きを読んでみてくださいね。
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私に『レビュー・ブースト』というのを味わせてください(笑)
何卒、宜しくお願い致しますm(__)m
これからも『自称突っ込みマスター』こと、一矢とネガティ部の面々達とのドタバタラブコメをどうぞお楽しみくださいませ(*^▽^*)