ここは魔法具店『マグティア』
ふと思いついたので書いてみたくなって書いてみました。ぜひ楽しんでもらえると嬉しいです。
ここは魔法が存在する世界マグナロム。魔力が溢れるこの世界では、様々な国で魔法を使うことができる人が大勢いる。魔力を扱い、様々なことができるのが魔法である。しかし、魔法は人間にとってとても不安定なものであった。昔は成功する確率の方は少なかったという。そんな状況を改善するためにやっと50年前に作られたのが
「この魔法具なのである。この魔法具はある偉大な技術者アーム・ステイムが開発した偉大なものである。故にワシたちは・・・」
と話を続けている老人がいた。世界マグナロムの国の一つイスティアのある店の中。外の看板には魔法具店『マグティア』と書いてあった。小さな店の中には様々な道具が置かれている。
「あのぉ・・・ロングスさんそこらへんで・・・」
ロングスと呼ばれた老人が話しかけていたのは黒い髪のまだ若い青年であった。背は175ぐらいでやせ型で大体17、18歳くらいであろう。特徴的なのは黒い手袋をつけていたという点ぐらいであった。青年は冷や汗をかきながら恐る恐る老人に声をかける。しかし、その青年の声も虚しく、
「何を言ってるのかい!この話をせずにはいられないよ!わしは君にいかに君の作っているものがすごいものなのかを伝えたくてだね・・・」
「はは・・・なるほど・・・」
話は続く。青年は困りながらも話を聞きながら杖のようなものの部品を手馴れた手つきで確認していく。そして、丁寧に組み立てられていく杖は形を整えていく。そして、周りに部品がなくなっていき、杖が完成した。
「ロングスさんできましたよ」
「それでじゃな、その歴史を・・・ってお、さすがじゃな!」
のりのりで話していた老人は青年に手渡された杖を見るとやっと話すのをやめた。それに少しホッとした様子で青年はニコリと笑う。
「あの一応試してみてもらってもいいですか?」
「?今日は調子が悪いのかい?」
「いえそういうわけじゃないんですけど、やっぱり本人が使いやすくないとなので。それに僕じゃ確かめられないので」
「ふふ、なるほどのお。君が整備したのだから大丈夫だと思うがの。さてと、『ブースト』」
老人が杖先端をを下に向けてそう唱えると光の板のようなものが下に出てきた。そして、その板は老人とともに浮かび上がった。老人が杖を左右に動かすと浮かんだまま光の板は老人を移動させていく。
「ふむふむ、大丈夫そうじゃ!」
「ならよかったです」
「さすがじゃな!では、わしはこのまま帰るかの」
「はい。また調子が悪くなったら言ってください」
「ありがとうのお」
扉を出ていく老人を見送りながら青年はそう声をかける。この青年はだれも店にいないことからこの店の店長のように見える。そうこの店『マグティア』は、
「では、またのお、アル坊」
「はい、またのおこしをお待ちしてます」
この青年アル・ステイムの魔法具店である。