9話 ゴブリンテイマーを試す
「ぎぎぎぎぎぎーーーーー」
いつもどおりゴブリンどもが牢屋の前に現れた。
「さあ~今日も切り刻まれにいくな」
「おい嫌なこと言うなよ」
ガチャン
牢屋の扉が開かれ、俺たちを切り刻む部屋に連れて行った。
切り刻まれる部屋には複数のゴブリンとゴブリンシャーマンがいた。
いつも通りに、剣を持った複数のゴブリンの前に、連れて行かされた。
「ぎぎぎぎぎぎーーーーー」
「ががががががががーーー」
こいつらを何としてもテイムしてやるぞーーー。
そうだ実際にテイムできるか、試してみようーーー。
俺は早速魔力をコントロールして、両手をゴブリンにかかげて、
「テイムーーーー」
すると、急に光りだした。
パァー―――――
ゴブリンどもは動かなかった。
どうなったのかはわからなかったけど、能力が効いたのか、試しに小さな声で指示してみた。
「ゴブリンどもよ回れ右!!」
するとゴブリンどもは自分の支持通りに回れ右をした。ゴブリンシャーマンも回れ右をしていた。どうやらテイムするのに成功したようだ。
しかし、ここでゴブリンテイマーの能力があると他のゴブリンに気づかれてしまうと、すきをつかれてこっちが制圧されてしまう危険性があった。
そこで、ゴブリンどもにいつもの行動をするように命令した。
勿論今夜には味方につくようにも命令した。
こうしていつものように切り刻まれることになった。
「ぎぎぎぎぎぎぎぎーーーー」
「がががががががががーーー」
ブスブスブス、ザクグチュザクザク
「ぐは、がは」
「うわーーーーー」
「くっ」
いつものように切り刻まれるのが終わると、牢屋へと戻された。
「どうやら、テイムすることに成功したようですね。」
ゴブリン博士が嬉しそうに話しかけてきた。
「ええ、これならこの巣にいるゴブリンどもを使役できますよーーーー」
俺は笑いながら答えた。
「それにしても命令できたのに、いつものように行動させるとは。いくら今夜のためとはいえ、君は忍耐力がありますね。」
「ありがとうございます。この忍耐力こそが俺のもう一つの長所ですよ。」
「「はははははは」」
ゴブリン博士と俺は笑っていた。
「おい、二人とも何を笑っているんだ。」
「「なっなんでもないですよ。」」
「本当に変な奴らだぜ。」
さあ、今夜ゴブリンどもに復讐するのが楽しみだ。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
「面白そう」「続きが気になる」と感じましたら、「ブックマーク」と「☆☆☆☆☆」を「★★★★★」にしていただけると嬉しいです。
是非協力よろしくお願いいたします!