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リュカと創世の姫君

作者: マコモ

リュカと創世の姫君


これは遥か遠い未来のお話

あるお城に創世の姫君と呼ばれるお姫さまが住んでいました

そのお姫さまは何百年も長い間

人々のために世界を作っていました

その世界で人々は自由で幸せな毎日を過ごしていました

ある日のことです

いつも通りにお姫さまは世界を作っていました ところが、その世界に異常が起きてしまいました

その異常は、今は小さいものだけれど、やがて大きくなることをお姫さまは知っています

お姫さまは、何も気にすることなく

その世界を消してしまいました


その世界を消してから数日が経ちました

ある日いつものように世界を作っていると

お姫さまの部屋に少年が入ってきました

何百年もお姫さまは1人だったので少年をみて驚きました


少年はお姫さまにむかって

おまえ!世界を作ってる姫だな!

おまえがこの前消したのは俺の家族の世界だ!俺の家族をかえせ!

少年の目から大粒の涙が溢れ出しました


彼の名前はリュカといいました

リュカは、家族と離れて住んでいたため

自分が助かったこと

家族を戻して欲しくてここに来たことをお姫さまに話しました


お姫さまは自分は人々に幸せと自由を長年与え続けていたと思っていたので、とても驚きました

まさか、自分のしたことに悲しんでいる人がいるなんて

もう家族を戻すことができないこと

自分は何も知らず何百年もここで世界を作っては壊し作っては壊していたことをリュカに話しました


君の名前は?

エマ…


エマ…君はここにいたらダメだ

その話を聞いたリュカは

エマの手を引き外に連れ出しました

部屋の外を出ると機械仕掛けの街が姿を表しました


部屋を出るとエマを取り戻そうと追ってがやってきます

その機械仕掛けの街をリュカはエマの手を引いて走り出します 追っ手がきて危ないこともあったけど、なんとか2人力を合わせてこの機械仕掛け街を出ようとします。エマはリュカと一緒にいると暖かい気持ちになりました

なんだか、とっても楽しい


何百年も笑わなかったエマは、初めて自分が笑ったことに驚きました。リュカもエマが笑って嬉しかったのか、暖かい気持ちになりました。


幾たびも来る追っ手をくぐり抜け

とうとう2人は機械仕掛けの街のはじの門までくることが出来ました

とてつもなく大きな門です

この先はリュカもエマも知らない世界です


エマ この先には行ってはダメだ

2人の前に1人の青年が現れました

エマにそっくりなその青年は

ルイといいます

ルイはエマの対になる存在

エマが世界を創生しルイがその世界の秩序を作ります


何百年も作ってきたんだ!幸せで幸福な世界を!人々が渇望していたんだ、この世界を!これを失わせていいのか?

エマは困惑して言葉がでてきません

自分はあの部屋から出て、本当に良かったのか?答えがみつかりません



リュカはエマの前に立ち、ルイに向かって叫びました!


こんなのが人が渇望した未来なのか?

そんなんだったら大笑いだ!大勢の幸せを得るために小さな犠牲は仕方なのか?小さな犠牲には自分の大事な人がいるのに!

自分の意思と関係なく消されてしまう世界なんて、そんなの無くなってしまえ!


何も知らない人間のくせに!

ルイは怒りたち、自分の兵隊たちに攻撃の命令を下そうとした瞬間

やめて!ルイ!

エマは大きな声で叫びました

私は…私はリュカと出会って思ったの

私は自分の未来を選択したい


真剣な眼差しをみてルイは

溜め息をついて目を閉じました





見てみればいい自分の目で、この先の世界を


ルイの後ろにあった大きな門が開きました

もうエマの戻ってくる場所はないぞと、ルイは去り際に言いました

エマは頷き、門の先を見ました

眩しく光り輝いた

その先は





草花がおおいしげる草原が広がっていました


何もないね


リュカは足元にある白い花を渡しました


さぁ行こう

エマは頷き

2人は手をつないで歩き始めました

あとがき

リュカと創世の姫君読んで下さって、ありがとうございます。

ジャンルをSFファンタジーとしていすが、遥か未来に起こる出来事なのかもしれません。4G、5G、6G…と、テクノロジーの進化は止まることなく日々進歩して、我々の世界をより豊かにしています。そして、我々人類の目指す先は、きっと、苦痛、不安、悲しみへの脱却、時間やお金、命の制約から抜け出すことにあるのかもしれません。

それは、我々が渇望する世界なのかもしれません。でも、私は思います。

その人類が渇望する世界が、自分が選択できるような世界であってほしいと

他人の意思で、むやみに命が失われる世界であってほしいと願います。

この物語でリュカとエマは、自分で選択する世界を選択します。でも、それは正しいことなのでしょうか?それは、きっと誰にも分からない。

選択した自分自身にしか。

この物語が少しでも、読んでくれた人のこころに残る作品であってほしいと思います。


これを絵本にしようと構想中です。

協力していただける人募集中です。

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