エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 決戦っ!!三度ヶ原の戦いっ!! 13
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月14日・午後14時35分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・徳川大名王家国・徳川大名王家・徳川大名王家領・遠江国・東遠江地方・浜松市・浜松城・浜松城内・織田・徳川連合軍及び武田・北条連合軍・三度ヶ原・三度ヶ原坂街道沿い付近にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
武田・北条連合軍は、三度ヶ原へと通じて居る三度ヶ原坂街道へと軍勢を進めて行く。
先鋒軍である山県・虎三・昌景と馬場・春香・春信の二人が、各々の自軍部隊を先に三度ヶ原へと向かわせ、後続軍を東側間道である三度ヶ原東間道へと向かわせる。
「後は任せる。」
「はっ!!」
「後は拙たちにお任せをっ!!」
武田・春夜が先鋒軍大将達等に、信頼して居るとの声を掛けつつ、本隊軍は東間道へと突き進んで行く。
「春信殿。」
「正成殿。」
「もう少ししたら、こわーい猛将達が来るわ。敵の先鋒軍は本多と佐々よ。」
「予想通り、此方は粛々と任務をこなす呑みです。」
北条軍の殿部隊である北条・勝実・正成が、後ろの様子を斥候を放ちつつ、その動きを気にしながら、此処まで来たらしく。
その様子を馬場・春香らに報告した頃。
「待てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」
「待つで御座るうううぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーっ!!」
「噂をすれば・・・・・」
「ですな。」
「後はお任せを・・・」
「ええ、それじゃね。」
北条・勝実も、何所へ行くのか姿を見られまいと、己が軍勢を進ませた。
「忠勝殿っ!!」
「おうっ!!本多隊っ!!突撃いいいいぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーっ!!」
「佐々隊も続けえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」
「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」
本多・佐々軍は、武田先鋒軍である山県隊と馬場隊を発見するや否や、それら目掛けて突撃を仕掛けた。
「ほう、間を置かずに突撃か?」
「忠勝っ!!先の磐田ヶ原での借りを何倍にして返してやるぜっ!!」
「望む所で御座るっ!!」
「着いて来なっ!!」
山県・虎三と馬場・春香の二人は、最後まで残って居た馬周り衆達と供に、三度ヶ原坂街道を更に突き進む。
本多・八重と佐々・海未の二人が、必死に成って追い掛けて行く。
それから12分後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
本多・八重と佐々・海未の二人の後を追う形で、柴田・朱里・勝家と井伊・直虎・直政と言った織田・徳川連合軍の猛将達が、三度ヶ原坂街道のど真ん中へと差し掛かって来た時である。
「ん?!」
「あれは?」
「全軍止まれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と柴田・朱里が叫ぶ。
「佳代姉さま?」
「久しぶり、万千代・・・ああ、元服が終ったから、直虎だったわね。」と佳代は、久しぶり会った妹分との再会を喜ぶ。
「之綱殿。貴女は如何して此処に?」
「遠江国は我が庭も同じ、だからこそ前もって我が松下軍を伏せて置きました。」
「武田・北条連合軍は、この先には居ません。」
「何っ!?」
「それでは、これは罠?いけないっ!八重殿たちをっ!」
「まぁ、そちらの方に付いては大丈夫です。それよりも皆さんは、此方の三度ヶ原坂街道の西間道へっ!!和紗様。千代様達がお待ちして居ります。」
「それに、あの本多・八重・忠勝が、そう簡単に武田の武将達らに、討ち取られる事は有り得ない事でしょうしね。」
「何んとっ!?ああっ!?そうか、そう言う事だったかっ!!」
「まんまと、あのお二方に騙されるとは・・・・・・んん?と言う事は、もしかして、継美さんも?」
「そう言う事よ。直虎。貴女はムキに成ると、周りが見えなく成るから、血気に逸るなと、幼い頃から言って居たでしょう?」
「申し上げ御座いません。」と直虎は、尊敬するお姉さんたる佳代の言葉に、肩を落としてしまう。
「ともかく、此処からは私が案内をしますから、後に続いて下さい。」と言うと、織田・徳川連合軍の猛将達は、遠江国の出来人と謳われる松下・佳代・之綱の後に続くのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月14日・午後14時45分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・徳川大名王家領・遠江国中部地域・三度ヶ原にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
騎馬軍団と並行して移動する歩兵軍と供に、物凄い騎馬の蹄と歩兵の足音による轟音が三度ヶ原へと入って来た。
武田・北条連合軍の先鋒軍である山県・虎三・昌景と馬場・春香・春信の二人は、三度ヶ原へと通じて居る三度ヶ原坂街道を駆け抜け終えると、直ぐに東方向へと軍勢を方向転換させた。
「春香姉御っ!!忠勝の奴は、上手い具合に追い掛けて来て居るんだぜっ!!!」
「ああ、このままお館様の所まで引き付けるぞっ!!」と更に騎馬隊を急がせる二人。
だがしかし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そう簡単には、行かなかった。
「忠勝殿っ!!成政殿っ!!このまま山県・馬場両名の後を追い掛けて進むと危険ですっ!!」
「浅井殿?」
「如何して、此処に?」
頭に血が上って敵を追い掛けて居た二人は、織田・和紗と義妹と成った浅井・真心・長政が止めに入る事で、冷静さを取り戻す。
「義姉上からの指示で、お二方を止めに参りました。取り敢えず、私の後に続いて来て下さい。」
「「・・・・・・・」」
二人は浅井・真心に言われる儘に、その後を追い掛けて行く。
武田・北条連合軍の先鋒軍である山県・虎三と馬場・春香の二人が武田・北条連合軍本隊と合流する頃。
ようやく本多・佐々隊が浅井軍と供に、三度ヶ原へと入って来た。
「二人とも、ご苦労様です。」
「お館様。これで織田・徳川連合軍を一気に蹴散らて、やれるんだぜっ!!」
「本多・佐々の両名に引き釣られる様にして、続々と後続が追い掛けて来る事でしょう。」と自分達の成果を説明しつつ、春夜の軍略の高さを改めて褒め称える二人。
だがしかし、其処に冷や水を掛けられる事態が起きてしまう。
「ちょっと待て、二人を追って来た本多・佐々隊が、三度ヶ原西側方向へと方向転換して行くぞっ!!」と内藤・凜乃・昌秀が、本多・佐々らが何者かに、導かれる形で、武田・北条連合軍本陣所に突っ込んで来ずに、その反対側へと移動して行く姿を指さして居た。
「お師匠さま。これは・・・・・・・・・・・・」
「不味い。これは・・・・・・嵌められたっ!!」
「軍師殿っ!!どう言う事なんだぜっ!!」
「まさか・・・・嵌められたと言うのは?」
「如何やら我々は、信長の作戦にまんまと乗せられ、罠に嵌められたと言う事のようです。」
その奇妙な行動が罠である事に気が付いた武田家軍師である山本・晴幸・勘助と、その弟子である高坂・春日・昌信の二人は、主である春夜と共に、しまったと言う顔付きに成って居た。
「はぁ~、やってくれたわね、あの虚け姫殿は・・・・・・」
「姉上、これでは・・・・・・・」
「この戦・・・我らの負けよ。」
「伯母上っ!!母上っ!!如何言う事なのですかっ!?」
「判らないの?こちら側が罠に掛けた積りが、信長は最初から我らを罠に掛け・・・陥れる事を目論んで居たと言う事よ。」
「そそっ、そんな馬鹿なっ!!!」
北条家の面々もやられたと言う感じで、本多・佐々らが向かった先を見詰めて居た。
玉縄北条家の現当主である北条・紗英・綱成は、伯母と母らの意味深な言葉が、当初は理解し難い物であったが、その答えが直ぐに明らかと成った。
「今ですっ!!」
「各隊っ!!一斉に隊旗を掲げ、馬防柵を仕上げるのですっ!!!」
竹中・黒田の両名らの合図と共に、三度ヶ原西側に在る平原地域一帯から、一斉に人が芝生に偽装させた布切れを外し、塹壕から立ち上がると各武将らの隊旗を掲げ、その旗が埋め尽くされ、織田・徳川連合軍が此処に在りと示した。
「ううっ、又もや竹中・黒田らにしてやられるとは・・・・・・・・」と武田・春夜は悔しがって居たと言う。
恐るべし、羽柴軍の2枚参謀看板たる雫半軍師と略され並び呼ばれる名参謀たる名コンビである。
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月14日・午後17時05分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・徳川大名王家領・遠江国中部地域・三度ヶ原・三度ヶ原東部地域・武田・北条連合軍本陣所にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その日の夕方のこと、三度ヶ原東部地域に集った武田・北条連合軍は、織田・和紗の罠に、まんまと一杯食わされてしまったと溜息を吐いて居た一同は、最後の作戦会議を開いて居た。
「はぁ~、流石に落ち込みます。」
「でも春夜、良い経験には成ったじゃ無いかしら?」
「伯母上・・・・ですね。こうなれば明日は真正面から堂々と戦って勝つのみです。」
「悪いけれども、その一件に付いて、私は反対させて貰うわ。」
「伯母上?」
「此処は一旦、仕切り直す為にも引き上げた方が無難よ。これは年の功として助言から来る意見ね。」
「・・・・・ですが、それでは・・・・・・」
「武田の面子が立たないと言うのも理解が出来るわ。でもね、あの信長と言う姫大名王は、並大抵の虚け姫では無いわよ。」
「あのような切り替えの早さと突拍子も無い発想を持った姫大名王は、アマテラス神皇国地方の歴史上には、今まで居なかった型の人物よ。」
「正に怪物。あの者に戦いを挑んで散って行った、並以下の大名王や武将達等は数知れず。義本も細川、浅井・朝倉と言った輩も。あのトンデモナイ信長に舐めて掛かった事が、そもそもの間違いなのよ。」
「信長は、彼女に掛けられた二度に渡る織田家包囲網ですら、持ち前の頭脳と運の良さとしぶとさで、死地から生き残って来たからよ。」
「それが出来て居るのは、民や家臣を二分化する政策。戦専属に特化した将兵達を可能とし、継続的な農業を可能とした事で、食料生産の安定化と常備軍の永続的な保持を可能とする兵農分離。」
「国内の税収入と好景気を持続可能とする楽市楽座。」
「そして、大陸間貿易と言った、様々な政策を成し遂げた事に由る所が大きいわ。」
「そんな織田家を相手にして居る我らは、無尽蔵に近い形で、何時でも戦が出来て、資金調達と食料自給率の大幅な増加が可能と成った、化け物を相手にして居る様な物。」
「だったら此方も、相当な覚悟と準備を整える必要が有るわ。」
「今の武田家は、甲斐金山と駿河国から水運交易で成り立って居るだけで、武田軍は旧態依然のままな上に、駿河国以外では食料自給率も悪い。」
「それに織田家と戦をするには、上杉家との戦が長引いた事と人口格差のせいもあって、とてもじゃないけど真正面から戦ったら、織田家もタダでは居られないけれど、この三度ヶ原の戦で武田家が、織田家と戦って敗戦か引き分けと言う結果に陥る事が確実と見られる状態と成るわ。」
「このままでは、武田家は、二度と立ち上がれない状態へと陥る事に成るわ。」
「だから春夜、此処は退きなさい。」と伯母である九江は、諭すかのように言う。
「・・・・・・済みませんが、伯母上。わたしはアマテラス神皇国の天下統一を武田家が成し遂げたいと固く決意して居ます。」
「それが・・・キリヤ公国へと渡海して行った剣信への近いなのです。私は必ずやこの国の一国の将軍王と成って、彼の少年王と相見えるのです。」
「例え、それがどの様な苦難の道であってもです。」
「はぁ~、ホンとそう言う所は信虎殿とそっくりそのままね。面倒くさい性格よ。」と呆れてしまう九江。
「あははは、耳が痛い言葉です。」
「ですが、今は退けません。それが父上を追い出して、姫大名王として、追い掛けたわたしと武田家としての意地なのですから・・・・・・・・・・・・・・・・・・」と締め括り、伯母と姪の対談を聞き入って居た両家の家臣団たちは、明日の三度ヶ原での戦いは、天下分け目の戦いと位置付け、小細工無しで堂々と戦う事に決着したのであった。
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月14日・午後17時05分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・東海地方・徳川大名王家領・遠江国中部地域・三度ヶ原・西三度ヶ原西部地域・織田・徳川連合軍本陣所にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その日の夕方のこと、三度ヶ原東部地域に集った織田・徳川連合軍の面々は、羽柴軍の2枚参謀看板たる雫半軍師と略され並び呼ばれる名参謀の名コンビの笑い声が聞こえていた。
「はっはっはっはっ!!まんまと上手く行きましたね。」
「信玄殿達らは、あんぐりとした顔付きで、地中から現れた我らの姿に啞然として居たらしいですな。」と武田・北条連合軍を監視して居る間諜部隊。
忍び衆では無い和紗が忍び衆を頼らない間諜部隊である織田散兵偵察隊からの報告を面しろ可笑しく話して居る竹中・半那と黒田・雫の両名。
因みに織田散兵偵察隊とは何かと言うと。
アマテラス神皇国内に在る忍びの里に隠れ住む忍び衆の事を便利な輩だが、敵に回す厄介な存在であると考えていた和紗が組織した織田専属の諜報活動機関部隊のこと。
普段の任務は、偵察部隊と諜報部隊に別れて行動して居り、その組織の取り仕切りには、主に甲賀地方出身者である滝川家が仕切って居ると言う。
「和紗さまっ!!!我らを騙すとはお人が悪いっ!!!」
「継美殿もで御座るっ!!!」
柴田・朱里と本多・八重の両名は、敵を騙す為に、味方すら騙して見せた大芝居をやってのけた和紗と継美の両名を怒って居た。
「アハハハっ!!!朱里っ!!八重っ!!貴様らを始めとする猛将達は、我らの中核だが、同時に、これ程までに乗せ易い輩の者共も、他には居るまい。」
「だ~か~らこそ、和紗様と口裏合わせをするのも容易かったのよね。」
「そんなーっ!」
「酷いで御座るっ!」
「まぁまぁ、そうぷりぷりと怒るな。これで我らに有利に事が運ぶ。」
「そうですよ、お二人とも。この度の戦は騙し合いの戦。事前にお互いの腹を読み合うのが如何に重要な事なのかを物語って居ます。」
「その結果は上々と成りました。」
「さて、後は仕上げと成る明日。」
「我らは武田・北条連合軍と真正面から決戦を挑んで討ち破るのだっ!!!」
「和紗様・・・・・」
「それは本当なので御座ろうか?」と、猛将達は疑いの目で騙した者達を見て居た。
謀略も過ぎると人間不信を招く恐れ有り、騙さされてしまった朱里と八重らは、和紗の言う武田・北条連合軍を真正面から決戦を挑んで討ち破ると言う言葉を信じられないと言ってしまうのであった。
だが、それはある意味では嘘を言って居た。
それは何故かと言うと・・・・・・・・・決戦を見て貰えば分かるから、此処では差し控えさせて頂こうと思う。
明日は決戦、両軍は真っ向勝負の激しい戦いが予測されるが、織田・和紗は、真っ向勝負を挑むと言って置きながら、別の真っ向勝負を用意するのだから、意地の悪い虚け姫なのであった。




