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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第3章 少年王とゲルニアン帝国との戦い。激突!公帝戦争っ!!編
93/321

エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝 決戦っ!!三度ヶ原の戦いっ!! 12

 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月13日・午前10時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・武田大名王家国・武田大名王家領・東遠江国地方・高天神山・武田家遠江国平定派遣軍本陣所・高天神城・謁見の間にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 甲斐国・武田家に措いてのアマテラス神皇国地方とマギアンティア世界に措ける情報収集を行い、取り仕切って居る忍び衆は、歩き巫女とも呼ばれる忍び衆である甲斐稲荷隠密衆が存在して居る。


 その忍び衆の頭領である鎌田葛葉が、甲斐稲荷隠密衆を率いて居たのだが、武田・春夜・信玄の姪っ子である武田・寿和・勝頼と考えの違いから、互いに口論と暴力沙汰を興した事に由りる大きなトラブルを起こしてしまった。


 武田・寿和は、命懸けで武勲を立てる上で、偵察活動をするのは構わないが、卑怯な手立てを請け負う忍び衆は無用の長物と考えて居るらしく。


 事あるごとに忍び衆を蔑んだ物言いで、武田家臣団とは見なさないと公言して居ると言う。


 流石に現武田家当主である武田・春夜・信玄と重臣たちの前でも、要らない物扱いと言う公言を吐いた挙句。


 それに同調する派閥勢力の武将たちも春夜に対して、甲斐稲荷隠密衆の国外放逐を進言すると言う大問題に発展してしまう。


 其れが元で鎌田葛葉と甲斐稲荷隠密衆達等は、長きに渡り武田家に尽くして働いて来たのに、待遇と扱いが悪く何ったと言って、出て行ってしまった。


 この事に流石の武田・春夜は、姉であり、姪っ子である武田・寿和の母親である武田絹姫と共に、寿和を叱り付けた。


 母親にまで叱られた寿和も、流石に反省をしたが、改めて春夜は鎌田葛葉と甲斐稲荷隠密衆達に謝罪をしようと甲斐稲荷隠密衆の隠れ里を訪れてたが、既に遅かった。


 甲斐稲荷隠密衆の隠れ里を訪れた春夜と武田家重臣たちが見た者は、もぬけの殻と成った隠れ里である。


 失敗したと悟った時には、もう遅く、姪っ子である武田・寿和に、些細な事で家臣を失うと言うのはこう言う事なのよとィって聞かせたと言う。


 しかしながら、出て行ってしまった鎌田葛葉と甲斐稲荷隠密衆達ら呼び戻す事は適ない。


 何故なら彼女たちは、再就職先にキリヤ公国と桐谷勇治の下へと行く事に成ってしまったからだ。


 その後は、山本・晴幸・勘助と高坂・春日・昌信によって、信濃国更科郷に隠れ住むと言う 伊賀栗衆の流れを汲む望月千代女を棟梁に頂く信濃望月衆を大慌てで雇入れる事で、何んとか密偵網の再建に至ったと言う武田家。


 その望月千代女の配下である信濃望月衆のくノ一の一人が、織田・徳川方の情報収集の為に、浜松城に女中奉公人として潜入して居た所。



 重要な情報を素っ破抜いて来たらしい。



「確かに信長と忠次の二人は、我らは磐田ヶ原を決戦場にすると読んだと言って居たのね?」


「はい。浜松城に潜入して居る手の者が確かに、そう聞いたとの事です。」と千代女は言った。


「・・・・・・確かに、武田騎馬隊を自由に動かせるだけの広さが在る土地が在るのは、浜松の東側の磐田ヶ原と北側の三度ヶ原の二カ所だけ。」



「我らとは真逆の読み方をして居る。」


「それも戦上手な信長と徳川家筆頭家老である酒井・継美・忠次の二人がそう言うのならば・・・・・罠とは言いたいが、天下の雫半軍師しずはんぐんしと呼ばれし二人が何やら企んで居るとも言われると、磐田ヶ原に罠を張って居ると考えるべきね。」



「それに我らは先の陽動作戦に措いて、織田・徳川の連合諸将軍らに、磐田ヶ原にて罠を掛けられ、四天王の二人が敗戦して居る。」


「そうねぇ、だけど春夜。時に罠って言うのは、単純であれば有るほどに、引っ掛かり易くなる物なのよ。特に貴女みたいな娘はね。」と伯母である九江は諭す様に忠告をする。



「ご心配には及びません。伯母上。こうして裏付ける情報が取れた事で、確実に織田・徳川連合に罠を仕掛けられます。」


「信長たちが、家康の本拠地である浜松城を囮にして、我ら武田・北条連合を誘き出して来ると言うの為らば、逆にそれを利用して、三度ヶ原へと釣り出すまでですっ!!」



「この戦、我らに勝機と成りました。」


「狙うは織田・徳川の猛将たちです。浜松城に立て籠もって、近付いて来た我らを包囲殲滅戦を仕掛けて来るのが、竹中・黒田の狙いの筈。」


「その口裏合わせをして居るのが、信長と忠次なのです。」



「だからこそ、信長は勝家に合図が在るまで決して動くなと念を押して居るのでしょう。」と和紗らの企みを看破して見せた春夜は、自信満々に九江に言ってのけた。


 だがそれは、三国志に措ける魏の曹操が、赤壁の戦いを含めて、ここぞと言う勝負所で、諸葛孔明と言った軍師たちが仕掛ける罠に良く引っ掛かった事が見られて居る。


 それは才能ある者が故に、単純な罠が仕掛けられて居る事に気付いて居ないと言う罠に引っ掛かる事だった。


「申し上げます。二俣城から竹中・黒田が率いる羽柴軍の別働隊が、二俣川に放置された丸太を引き上げて、南下を始めたとの事に御座います。」と新たに現れた信濃望月衆のくノ一の一人が報告をして来た。


「その丸太は、二俣城の飲料水を防ぎ、我らが二俣城へと攻め入る足場として浮かび並べましたが、先の陽動作戦が失敗し、二俣城攻略作戦すらも失敗してしまった事に由り、我らは撤退する際に、嫌がらせ行為として二俣川掘りに捨て置いて来ましたが・・・・・・もしや我ら武田騎馬軍団と戦う野戦で使う馬防策にでもする積りなのでょう。」


「それくらいの事で、我ら武田騎馬軍団の猛進を止められる筈も有りません。捨て置いも問題無いでしょう。」


「それよりも竹中・黒田らの軍勢の行き先は?」


「三度ヶ原を通り過ぎ、そのまま三度ヶ原丘陵間道を真っ直ぐ進んで居るとの事に御座います。」


「なるほど、浜松城を含めた防護柵に丸太を再利用すると言う事でしょう。それでも余るほどに丸太を放置して置きましたから、残る分は磐田ヶ原にでも持って行くのでしょう。」


「しかし、これで我ら武田軍は勝ったっ!勝を得ますっ!!伯母上っ!!」


「はぁ~、分かったわ。好きになさい。これき貴女の戦なのだから、我ら北条は、その手伝いをするだけよ。親戚としてね。」と功を焦る姪っ子の顔を建てようとする九江だったが、物凄~く嫌な予感がして為らない気がして居た。



「これより出陣します。各軍は命令通りに軍勢を展開して下さいっ!!」と春夜は命じた。



 其処へ・・・・・・・・・・・・・・・・・



「信玄さまっ!!」と現れたのは、春夜の御側衆の一人で、近習をして居る小姓であった。



「何か?」


「はっ!!頭陀寺町やその周辺に住まう漁師や村衆から、贈り物だそうです」と木箱に箱詰めされて居たものを開けると・・・・・・・・・・・


「はああぁっ!!アワビっ!!!それに近海で取れた魚介の幸を干物の数々がっ!!!・・・・・・ごほんっ!!!」と、大好きな魚介類の干物を見た事で、普段は堅物な春夜が、年頃の女の子の様に、はしゃぐ醜態・・・・では無く喜んでしまう姿を晒してしまう。


「お礼をキチンと申して起きなさい。これは美味しく頂きます。丁度、これから出陣儀式を行うので、打ちアワビの贈り物は非常に助かります。」


「ははっ!!それでお納め下さい。私は郷の衆たちにお礼を言って来ますので、それでは失礼致します。」と言って、春夜の御側衆の一人で、近習をして居る小姓は、その場から立ち去って行く。


 出陣儀式とは、日本戦国時代にも在った、出陣の門出を祝う酒の肴として、三つ重ねの盃と一緒に、三方に乗った打鮑(打つ)・勝栗(勝つ)・混布(喜ぶ)を食べ飲みする儀式の事である。


 要するに武将が戦で敵に打って勝って喜ぶと言うゲン担ぎをする事で、負け戦をしません様にとお願いする事である。



しかしながら、これも実は罠である事を付け加えて置く。


 これを仕掛けたのは、竹中・半那と黒田・雫の両名軍師であり、仕掛人は遠江国の出来人と称される松下・佳代であった。


 そうとは知らずに・・・・・・「あーん。美味しいっ!!!遠江国のアワビは最高に美味しいっ!」と非常に喜んで食べて居る春夜であった。


 春夜は時より、魚介類でお腹を壊しやすいと、従姉妹である今川・鞠華・氏真からの情報が取れて居た為、この様な罠が仕掛けられて居た。



「春夜さんってば、魚介類が大好きな割には、お腹が弱いんですのよっ!ホンと可笑しいですわねっ!!おーっほっほっほっほっほっ!!」と春夜との昔話を語った時に、大きな声で笑って居たと言う。  



 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月14日・午後13時13分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・徳川大名王家国・徳川大名王家・大名王家本拠地・徳川大名王家領・遠江国・浜松市・浜松城・浜松城織田・和紗の客室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 織田・徳川連合軍と武田・北条連合軍とが熾烈な謀略合戦を繰り広げられる中で、織田・和紗は、その時を待って居た。


それは丸ので、あの岡ヶ狭間の戦いの時のようにである。



そして、その時は、突然にやって来るのであった。


 ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタッ!!!!


「和紗様っ!!」


「サルかっ!!」


「はいっ!!」


「半那と雫からの間者と佳代さんの密偵網に掛かった情報によれば、半時前(一時間前)に武田・信玄。北条・早雲の両名の軍勢は、高天神城を出陣し、磐田ヶ原へと進出する模様っ!!」


「バカな信玄め。物の見事に、この俺や竹中・黒田の小娘どもの計略と継美の小芝居の罠に掛かったなっ!!」


「それと佳代さんから、信玄殿には頭陀寺町の港で獲れた細やかな贈り物を送って置きました。嘸かし喜んで貰って居るかと思います・・・と言って居らます。」


「余計な事を・・・・と言いたいが、俺たちとは別に事を勝手に進めたと言うならば、気が利く。」


「鞠華が良く信玄の昔話を面白おかしく話して居るのを見聞きして居るからな。」


「信玄に上手く毒が当たれば良いがな。それも飛び切り上手そうな毒がな?」


「それでは?」


「ああ、サルっ!!出陣の支度を整えて置けっ!!それと別働隊には、武田・北条連合軍が、真っ直ぐ三度ヶ原にやって来れない様に見張れと言い含めて置け。此方から仕掛ける事は無い様にともな。」


「それと千代には、先走って出陣した織田・徳川の猛将らは放って置けと言うのだ。」


「猪どもが、武田を睨みながら対峙し、その後を三度ヶ原へと釣り出されるだろうから、そいつらを目くらましつつ、織田・徳川連合本隊軍は、浜松城の西門からコッソリと三度ヶ原西入口へと向かう。」


「後は竹中・黒田の小娘ども差配しだいだな。」


「はいっ!!それではっ!!」と言うと陽菜は再び駆け出して行くのであった。



「信玄。貴様は優秀な姫大名王だ。だがな。優秀過ぎる秀才は、簡単な手口の罠にコロリと引っ掛かる物なのだ。この俺がかつて岐阜のオヤジ殿を罠に嵌めてやったようにな。」と和紗は、かつて揖斐川の戦いで斉藤道三を罠に嵌めてやった時と似たような簡単な手口で討ち取ろうとして居た。



 それが決戦場と成る三度ヶ原へと至る事に成るのだから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月14日・午後13時13分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・徳川大名王家国・徳川大名王家・大名王家本拠地・徳川大名王家領・遠江国遠州灘沖近海域・キリヤ公国連合国軍・第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍・ナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊・北条・武田連合水軍船団艦隊・織田水軍・九鬼嘉隆連合水軍船団艦隊らの邂逅地点・キリヤ公国連合国軍・第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍・ナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊・第四戦隊旗艦・撫子型戦艦・尾張艦橋にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



キリヤ公国連合国軍・第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍・ナデシコ自治統合海軍艦隊・第四戦隊を中心とした連合艦隊は、三度ヶ原の戦いでぶつかる織田・徳川連合軍。



 そして、新たに加わった北条軍を加えた武田軍から成る武田・北条連合軍との戦いの成り行きを見守って居た。


 ナデシコ自治統合海軍艦隊の第四戦隊・司令官・黒島亀代大佐と草鹿美佐枝大佐の二人は、先の遠州灘沖合紛争と言うトラブルに見舞われた物の。



 概ね外交での話し合いで武田・北条両家とは手打ちと成った為、事無きを終えていた。


 そんな第四戦隊・司令官・亀代と美佐枝の二人は、以前と同じく、第四戦隊・撫子型戦艦・尾張に在る司令官室で、テレビモニターが備え付けられつつ、下士官が操作して居るドローン偵察機を飛ばし、遠江国の様子を伺って居たのだった。



「・・・・武田・北条連合軍が動いたようだね?」


「うーん。亀代君。これだと・・・・・・」


「うん。武田・信玄破れたり。」


「やっぱり?」


「あの信長さん。本当の虚け姫。侮ったら大怪我するだけでは済まない怪物。」


「天性の・・・いや、天賦の才と言う方がしっくり来るね?」


「アマテラスの信玄は才が有れども、生まれた時期の運と相手が悪かった。」


「ドローンと言う模型飛行機で、僕らは丸判りだから言える話だけど、見えて居ない信玄には同情するよ。」とやれやれと言う美佐枝は、空から見えて居る。


 武田・北条連合軍の軍勢は、高天神城を出陣し、磐田ヶ原へと進出する隊列をハッキリと映して居た。


 反対に織田・徳川連合軍は、本隊軍が浜松城とその周辺に居座りながらも、幾つかの別働隊がコッソリと隠密行動を取って居るのが身と取れて居た。



 特に竹中・半那・黒田・雫の両名を中心とした別働隊は、コッソリと忙しなく蠢て居た。


 三度ヶ原の西部地域には、夥しい数の丸太が組まれ、鉄砲・大鉄砲・火薬・弾丸も大量のに運び込まれ、野戦の準備体制が進められて居た。


 万が一、武田・北条連合軍が予想外の行動を取った場合に備えて、幾つかの妨害作戦と陽動作戦も展開が可能な部隊配置も組まれて居た。


そう、織田・和紗。


竹中・半那と黒田・雫。


 酒井・継美らは、長篠の戦いの如く野戦築城戦を主軸とする鉄砲合戦を武田・北条連合軍に仕掛けようとして居たのである。



 その事に気が付けない武田・春夜は、自分ん゛思い描く戦略により、磐田ヶ原方面から浜松城を横切って、三度ヶ原へと織田・徳川連合軍の猛将たちを誘い込み。


 其処で地球世界の日本戦国時代に在った様な三方ヶ原の戦いの如く、織田・徳川連合軍を纏めて葬り去ろうと目論んで居る。


その作戦が成就出来ない事を知らずに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




マギアンティア世界統一暦・1555年・7月14日・午後14時04分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・中部東海地方・遠江国・徳川大名王家国・徳川大名王家・徳川大名王家領・遠江国・東遠江地方・浜松市・浜松城・浜松城内・織田・徳川連合軍及び浜松市東側地域・磐田ヶ原付近・武田・北条連合軍にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 東遠江国地方・高天神山・武田家遠江国平定派遣軍本陣所である高天神城を出発した武田・北条連合軍は、武田軍団に措いて、侵略する事を火の如しと謳われし姫武将、山県・虎三・昌景を先鋒軍大将としつつ、織田・徳川連合軍を浜松城から三度ヶ原へと誘い出す作戦を遂行するべく。


 真っ直ぐ三度ヶ原へと行ける事の出来る東海道を避けて、高天神城の西側にある磐田ヶ原を突っ切る形で、浜松城へと向かって居た。


武田・北条連合軍の陣容は以下の通りと成って居る


第1陣 山県・虎三・昌景


第2陣 馬場・春香・春信


第3陣 内藤・凜乃・昌秀


第4陣 一条・涼香・信龍 


第5陣 武田・春夜・信玄 


第6陣 武田・夏夜・信繫


第7陣 内藤・凜乃・昌秀


第8陣 高坂・春日・昌信 副将・遊撃隊 山本・晴幸・勘助


第9陣 北条・紗英・綱成


第10陣 北条・種夜・綱高 


第11陣 笠原・美晴・政尭 


第12陣 北条・九江・早雲 


第13陣 北条・勝実・正成 


 以上と成って居る。



「お館様からは、浜松城から敵が出て来たとしても、構わず三度ヶ原へと進めと言われてるんだが、果たして本当に出て来るんだか心配なんだぜっ!」と言う山県・虎三は、浜松市へと近付きながらも、浜松市東口へは入らず。


 ワザと市外を掠める様にして、浜松城を無視する行軍をコースを通って北へと北上して行く。



 幾つもの戦場に措いて、先陣を切って戦って来た経験を持って居る山県・虎三は、緊張こそしては居なかったが、行き成り攻められるかも知れないと言う覚悟を持って浜松城下市街の真横ほ通過して行く。



 その10分後、山県・虎三は無事に浜松市から離れ、三度ヶ原のど真ん中に入って行ける街道へ入って行く。


「・・・・何も無かったんだぜっ!はぁ~、折角の先陣だって言うのにっ!これじゃ、拍子抜けたんだぜっ!」と愚痴を溢しつつ、武田・夏夜に命じられた道へと突き進む。



 その道とは、三度ヶ原のど真ん中へと入って行ける街道を突き進み、その街道入口と三度ヶ原との中間点に在ると言う東周り間道へと入る事だった。


 この時、武田・北条連合軍は、その反対側に織田・徳川連合軍の別働隊が隠れて居る事に気がつかなかった。


いや、気が付けなかったと言うべきだうろ。


 何故ならば、浜松城と浜松市には、これでもかと言うくらいに旗印が、掲げられて居たからであった。


 しかも、織田・和紗と徳川・千代の両名も居るのだから、疑われる事も無く、武田・北条連合軍は、三度ヶ原の東側へと向かう事に成る。




 一方の織田・徳川連合軍では、浜松城と浜松市をガン無視し、更には眼前を横切って行くと言う大胆不敵な行動を取って見せた武田・北条連合軍の行動を各所の防御陣地から眺め見て居た。



「くっ!!我らを無視するとは・・・・・・・・・・・・・」


「許せないで御座るっ!!」


「待て二人供っ!和紗様も千代様も何の御下知を出されては居らぬっ!!!」


「あれは奴らの挑発だっ!!わざわざ罠に掛かりに行く事も無かろうっ!」と井伊・直虎・直政と本多・八重・忠勝の両名を始めとする徳川家の猛将達は、武田・北条連合軍らの大胆不敵な行動を取って居る事に。舐められていると豪語し、挑発で在ると諌めて居る冷静沈着な姫武将たる榊原・康江・康政の諫言すらも聞きていはくれそうに無かった。



「もう半分は過ぎだぞっ!!」


「まだ奴らは攻めて来ない積りか?」


「ああっ!?信玄すらも何も仕掛けずに、悠然と我らをガン無視するだとおおおおぉぉぉぉーーーっ!!」



 佐々・金森・滝川と言った織田家を代表する猛将達は、歯軋りを立てながら武田・北条連合軍からの挑発行為を悔しがって居た。


 徳川家に付いては今後も触れる機会が多いので、此処で少しだけ織田家臣団に付いて触れて置く。


佐々・海未・成政。


 和紗の馬周り衆として取り立てられて以来、出世を続ける人物で、織田家内でも早くから鉄砲隊を組織して居る珍しい姫武将。


 気が強く出世欲が在り、自分よりも大名王クラスの領土を賜った羽柴・陽菜・秀良事が気に食わないらしい。



 その見姿は、スラリとした高い背丈と恵まれたスポーツウーマンタイプ型の体型に加えて、整った凹凸の在る身体つき。


 ミディアムヘアースタイルで、ツリ目のクールビューティーな俺っ子口調の女の子タイプ。


 性格は生真面目で、真っ当な方法でのし上がって行く事を信条として居る性格であるせいか、奇策や裏方仕事で、自分自身の手を殆んど汚す事無く出世して行く羽柴・陽菜とは衝突をしがち。


前田・利美・利家と尾張の馬周り衆時代からの付き合い。



金森・近恵・長近。 


 美濃国を支配下に置いて居た土岐頼純の東遠に当たる家柄で在るが、過去のお家騒動のせいで金森・近恵の一族らは、近江国野洲郡金森へと移住し、其処で金森性を名乗ったと言う家柄出身。

 金森・近恵の一家は尾張国へと移住し、仕官先を探して居た所、織田信秀が和紗の家臣団募集中の高札を目にして応募し、織田家へと仕官する。


 その縁で 和紗直属の馬回り衆の前田・利美・利家、佐々・海未・成政と言った近衛部隊の部隊長の一人と成り、後に黒母衣隊の隊長と成った。


 その見姿は、やや小柄体型を有し、ベリーショートカットヘアーでキリリとしたクールビューティーな僕っ子な女の子で、性格はこざっぱりとして居る姫武将。




 滝川・咲枝・一益


甲賀の滝川家の流れを組む家柄で、滝川資清の長女。 


 甲賀地方では父である滝川資清が、口減らしの為に滝川家一族の領地から溢れ出てしまった事に由り、尾張国の織田家では家臣団増強の公募がされて居るとの話を聞き付け、滝川資清と弟の滝川益氏の二人は一旗を上げようと職を求めて織田家へと仕官した。


 織田家では甲賀滝川家と言う家柄である事から諜報活動を主な任務として居たが、織田・和紗が跡取りと成る少し前から、和紗の進言により織田家で導入を急がれて居た鉄砲に目を付けた。


 滝川家もそれに倣う形で、戦場での武功を逸早く勝ち取る為に、鉄砲隊を組織して居る。


 その見姿は、小柄な幼女の様な風貌を持った姫武将で、冷静沈着性格と勇敢な一面を持った人物。


 忍び武術に長けた素早い動きが出来る身体つきを持ちつつ、小柄体型ながらも女性らしいボデイスタイルを持って居る。


 滝川益氏の娘である前田・慶南・益利とは一つ違いの従姉妹同士で、大柄でバインバインなボデイスタイルを持った慶南の事を羨ましがって居る。 


 そんな二人が互いを見比べられると、必ず前田・慶南の方が姉と勘違いされると言う。




 ・・・・・・・・と言った感じの面々らも、自分達を相手するまでも無いと言われて居るかのよう、武田・北条連合軍の隊列は最後尾の北条軍が見えなく成りそう所にまで達して居た。  

 

 そんな中で織田家随一の問題児?と言うか脳筋の戦バカとも言うべき柴田・朱里・勝家は、和紗の直臣衆である織田軍本隊である佐々・海未・成政・金森・近恵・長近・滝川・咲枝・一益と言った者達等が、徳川軍の猛者たちと共に暴走しそうな雰囲気が漂う中で、和紗に言われて居た事を思い出す。



 此処で柴田・朱里・勝家に付いても触れて置く。


 織田家の筆頭家老で、とても強い武人として知られて居る人物。常に先頭を切って戦う事を誇りとして居る。


 その見姿は、175センチを誇る大柄な身体つきと爆乳を有するボデイスタイルだが、スポーツウーマンタイプ風の筋肉体型でもある。


 ロングストレートヘアースタイルの髪型を何時もポニーテールで結って居り、目付きはキツイツリ目と声色はハスキーボイスで、ビックリしたり、怖がったりした時は可愛らしい声色と成ってしまう。


 性格はハッキリ言って脳筋タイプの武力バカで、考えて行動する事は部下と同僚の丹羽・米実・永秀に任せてしまって居る。


 気が強く、こうと決めたら必ずやり遂げる頑固な一面を持ち合わせて居るが、恥ずかしい事やエロティックな憂き目に遭うと泣き出してしまうと言うギャップ萌え的な一面を持って居り、特にお色気シーンとかで辱しめを受けて居る時が一番に可愛らしいと言う困った部分があったりする。

 


 そんな脳筋バカとも言うべき大将さんは、和紗からの命と敵からの挑発行為の狭間で揺れ動いてしまう。


「貴様は、合図が在るまで織田軍本隊を動かすな。この浜松城を囮にして、信玄どもを磐田ヶ原に釣り出す。」


「良いか?勝手に動くなよ?朱里の織田本隊軍と俺の与力衆は、浜松城にやって来た武田軍の待ち伏せだ。やつらが城下町まで迫って来たら、コッソリ死角から攻め掛かるのだっ!!!」ち言われて居たが、何処かの世界に在る日本国のお笑い芸人が言う様に、やるなよっ!!押すなよっ!!動くなよっ!!と言われると、何だかウズウズやりたくなるのが人情と言うもの。


(うーんっ!!うーんっ!!うーんっ!!)


(あたしは、一体どうしたら良いんだっ!!)


(和紗様は動くなと仰せられた。だが、此処は打って出ないといけないのではないか?)


(だがしかしっ!!それでは筆頭家老であるあたしが軍律を・・・・・・)とか言ってるが、ここぞとばかりに軍律を破ってしまうことが多い柴田・朱里は迷う。


 迷うが・・・・と、そんな事で迷い捲って居たら、徳川軍の井伊・直虎と織田軍佐々・海未の二人が、自らの部隊軍と供に、浜松城東城門から飛び出してしまった。



「もうっ!!我慢ならんっ!!」


「そうだっ!!和紗様がやらんと言うの為らばっ!!」


「「我らの手で信玄の首を討ち取ってみせんっ!!」」


 佐々家軍旗である扇の様な葉っぱの形を持つ棕櫚紋軍旗と井伊家の軍旗である橘家紋と黄金井文字赤軍旗が翻って、2000人の軍勢が飛び出して行った。


 そう成ると、誰が何を言おうと猛将達は止められない。


 猪突猛進と言う言葉が在る様に、雪崩を打って我先にと浜松城を飛び出して行く。


 それを取り押さえ様とも考えた柴田・朱里だったが・・・・・・・・・・・・・・・


「もうっ!!迷うのは止めだっ!!こうなったら若い奴らと供に、信玄の首を討ち取らないと馬鹿にされた儘に成ってしまう。」


 柴田・朱里は、和紗達が信玄達等に、武田・北条連合軍を恐れて浜松城に閉じ籠って居たと言われる方が我慢が成らないらしい。

 

しかしながら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「やっと言ったか?あの馬鹿者共がっ!!」


「あははは、家の子達も殆んど全員が飛び出してしまったですぅ・・・・・・」


「これで良い。これで俺達は勝ったぞっ!!千代っ!!」


「はいっ!!姉さま。」


 武田・春夜の挑発に乗らず、浜松城に居残って居た織田・徳川連合軍は、織田・和紗と徳川・千代と供に、浜松城西門からコッソリと三度ヶ原へと向かって行く。



 そして、戦いは三度ヶ原へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




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