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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第3章 少年王とゲルニアン帝国との戦い。激突!公帝戦争っ!!編
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第25話 少年王と公帝戦争の終結と勇治の秘密 2

マギアンティア世界統一暦・1555年・8月2日・午前10時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・キリヤ公国連合国本国・キリヤ公国本国・公王都キリヤ市郊外・公王都キリヤ市秘密地下大要塞総合司令本部基地にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 レイチェル・フェリスとフェリス家の戦後処分を決める面会を終えた勇治は、キリヤ公国連合国に中心的な政策に関わる首脳陣と目された人物達を引き連れ、ゴッドタブレッドの力で造られた、公王都キリヤ市秘密地下大要塞総合司令本部基地へと案内していた。


 此処は勇治が密かに作ったキリヤ公国本国の公王都キリヤ市郊外に設置された大秘密要塞で、この中には最新の軍事兵器や、その他あらゆる物資の生産設備に、食料庫や各種資源の備蓄庫が設置されて居る。


 勇治は、この大要塞に来る前に、こう言って居る。


 転移災害に向けての必要な地下秘密大要塞の施設設備を主要な都市の地下に設置し、万が一事態に備えて居る。



 そう・・・・・何時の日にか、異世界からやって来ると言う、この世界に迫る来る次元級の超厄災に備える為にだとね。


 既にキリヤ公国連合国に中心的な政策に関わる首脳陣と目された人物達には、勇治の素性を詳しく知らされて居る。


 それも世間一般にわざと流されて居る噂とは別の真実を伝えていた。


 特に新参者であるレイチェルとアマテラス組の者達には、驚愕の事実であった。


 

 勇治は天界で引き起こされた神クラスの天災である神災に巻き込まれ 世界神・女神アルテジアの手によって、その災害が手違いで引き起こされ為。


 その償いの代償として生き返るのと引き換えに、この世界へと遣わした転生者である事が伝えられ、何れはもっともっと大きな災いがこの世界へと引き起こされると予言されて居ると言う事が伝えられた。



「此処が勇君が言って居た、我が国の最高の秘密地下基地の設備ね。」

 

「ええ、本当なら、政府幹部と加盟国の元首と政府幹部のみんなには、もっと早く案内すべきだったんですが、僕も含めて、ここ最近はみんな色々と立て込んで居ましたからね。」



 軍の最高司令官である五十鈴を先頭に、キリヤ公国連合国の主だった重鎮達は、キリヤ公国の真の秘密が明かされ様としていた。



 秘密地下施設へと案内された一行は、10個在るエレベーターを使って分乗し、地下二十階へと降り立って行く所である。



「所で良いのか?お前の事を盟主と仰ぐ私まで連れて来て?」


「此処はお前の国の国家最高機密だろう?」


「そうですね。私達、毛利家も勇治くんと出会ったから、付き合いが浅いのに・・・・・・・・・・・」


「それを言うなら、敵であった私も場違いな様な・・・・・・・・・」


 

「輝美さんと政実さんも十分関係者ですよ。」


「お二人を含めた此処に居る人達は、みんなキリヤ公国連合国の大事な主要加盟国で、王様と重要な責人者の方々ですからね。」


「レイチェルさんも、そう固く成らずに、貴女も立派なキリヤ公国連合加盟国家で、家の家族みたいな一族と成ったんですから、お気に成らずに・・・・・・・・・・」

 

 最近入ったばかりの政実と輝美に加え、公帝戦争後にゲルニアン帝国から切り捨てられる形でキリヤ公国連合国へと移籍加盟して来たレイチェルは、キリヤ公国連合国の幹部扱いで、その機密に触れられると言う事実に困惑しながら皆の後に着いて行く。


「えっ?家族ですか・・・・・」と赤らめるレイチェル。


「そう言ってくれるのは嬉しいが・・・・」と何だか嬉しい政実。


「勇治くんは、人が良過ぎるわよ。」と少々呆れてしまう輝美は、笑顔で答えた。


 政実は思わず顔を赤らめていた。付き合いの浅いの彼女が、勇治に頼られているのが、堪らなく嬉しいのだ。


 この秘密地下要塞に通されて居るのは、キリヤ公国の重鎮と連合加盟国家の盟主と重臣等は国家幹部と見なされ、その秘密に触れる事を許されて居る。


 メイルシュルフラッド独立自治公国。奥州独立自治王国。毛利独立自治安芸藩王国。上杉独立自治北陸藩王国。フェリス侯爵独立自治領国。ナデシコ地方自治州区。


 近衛近習衆軍。キリヤ公国秘密工作諜報情報部局。キリヤ公国直轄軍。キリヤ公国近衛軍。キリヤ公国近衛騎士団。キリヤ公国武士軍団等と中央政府首脳陣と幹部関係者がキリヤ公国連合国の国家を担う重鎮幹部と見なされて居る。


「良く言われます。ですが、皆さんは僕から見限る様な真似は決してしません。」


「何が何でも守り抜く所存ですから。」


「ばっ、バカっ!」と慌てる政実。



「ううっ・・・・・・」と、更に恥ずかしく成るレイチェル。



「流石に真顔で言わるとね・・・・・」と更に呆れる輝美。



 レイチェルと政実、輝美の三人は、大まじめに大事にして居ると告白されると、勇治の魅了効果で、益々良い男に見えてしまうから、とんでもない女垂らしな少年だった。



「さぁ、着きましたよ。皆さん。」


「此処が僕の国と、この世界を守る為に作り上げた秘密基地です。」


 ぞろぞろとエレベーターから下りて行くキリヤ公国連合国の幹部一行。



 その下りた先には、巨大な兵器の工場や格納庫を始めとした、軍事施設が広がって居た。


「すげぇな。」


 ナデシコ自治統合海軍幹部・第五戦隊司令官である祥子が、辺りをキョロキョロと物珍しそうに見て回っていた。


「うわああぁっ、凄いわっ!これって鉄の竜ね。」


「ああ、セレジア。それはね。メカジラスって名付けたロボット型の怪獣兵器だよ。」


「高火力なロボロット兵器で、口からビームを発射出したり、ミサイルや電磁アンカー、反射光線ギガスマッシャーを装備し、マッハ5で空をも飛べるんだ。」



 勇治が趣味で作ったメカジラス。


 そのモデルは、彼の有名な怪獣映画に出てくる奴を参考にして作ったスーパー怪獣ロボット兵器である。


「こっちの戦車は随分と大きいのね。」


 リィーゼは、故国のメイルシュルフラッド公国に近代兵器を導入したばかりなので、目の前にある洗練された造り戦車が珍しいらしい。


「それは10式戦車だよ。」


「蛇行行進射撃、スラローム走行射撃が可能で、狙った目標には100発百中の性能誇って居るんだ。」


「僕の生まれ故郷に有った最新戦車だね。」


「他にも色々と有るな。二束歩行の巨人だの。各種大砲類に、この筒だらけのは?」と色々と見て待って居た祥子は、見たこともない兵器に興味が惹かれて、何なのかを勇治に聞いて見た。


「祥子さん。それはミサイルって奴だよ。鉄の槍が飛び出して来る奴だよ。五十鈴ねえ達にしてみれば、ロケット弾だね。」


「ふーん。」



 魔導師にして、魔法学者でもあるレイラは、先進的な技術力の塊である文物を勇治から説明されても、理解が追い付けないらしく、話を聞き流す様にして説明を受けていた。


「さて、この場所にみんなに来て貰ったのは、他でもないんだ。」


「もぅ、僕の素性は粗方説明したんだけどね。」


「異世界人って話よね。」


「セレジアには、ざっくりとした説明の話しか言って無かったけど、故郷の地球世界、母国日本で暮らして居た中学生に過ぎない僕は、平和に暮らして居たんだけど、ある日突然、宇宙の彼方から隕石の落下の天災に巻き込まれたんだ。」


「その時に、隕石落下の衝撃と周辺に有った科学物質の貯蔵庫や燃料類の爆発で、膨大な爆発エネルギーが発生し、時空の捩れが生み出され、僕は爆発の衝撃波に吹き飛ばされる形で、時空の亀裂へと飲み込まれた。」


「そして、その時空間を彷徨う中で、女神アルテジアと言う女神様が、自分達の手違いで様々な世界が、このマギアンティア世界に災いを齎すって言って来てね。」


「勇君その災いって?」



 五十鈴が災いに付いて聞いて来た。



「まあ、その女神様が言うには、世界の管理をしている時に、世界球と言う大宇宙を世界球儀的な物で、その事をみんなに判り易く説明すると、僕達の住む世界の玉みたいな物らしいんだ。」


「その玉を持って歩いて居た時に、誤って転倒し、盛大に転がして、幾つもの世界球をぶつけ合っちゃったらしいんだね。」


「「「「「ああっ!!・・・・・・・・・」」」」」


 其処に居た一同は、その後の展開に付いて、容易に想像が付いてしまったのである。


「分かったぞっ!詰まり、複数の世界球とやらと我々の住んで居るマギアンティアの世界球が衝突した影響で、何が起きるか分からんのだな。」


「政実さんの言う通りです。」


「これからもその影響のせいで、この世界で様々な厄介事が、起き続けるらしいんです。」


「それを如何にかして欲しいと僕に、この便利な物が作れたり、取り寄せたり出きる神のタブレット、ゴッドタブレットを貰ったと言うのが、事の顛末なんです。」



「勇治の行動が、今まで色々と挙動不審だった理由が、ようやく分かった気がするわ。」


「確かに神様とか、異世界とか、神の道具とか言われても。」


「頭が大丈夫とかしか言われても可笑しくわ無いわよね。」



 セレジアとリィーゼは、勇治と出会って以来の彼の素性やコソコソとして居た単独行動をしていた謎がようやく解けたらしい。


 色々と隠し事をしているなぁー、位には思って居たのだが、本人が言いたくないなら、言いたくなるまで、放って置こうと婚約者である二人は決めていた。


 その他の女の子達も、何となく訳ありだと言う事は薄々は感じて居たので、取り敢えずは、勇治が言いたくなるまで、距離を取って様子を見る事にしていた。


「それでね、みんなには、これから僕に協力して行くかどうかは、各々判断に委ねるよ。」


「撫子皇国の地方が現れた時点で、確実にこの世界は色々な事件が待って居る。」


「厄介事に、何時巻き込む事に成るのかは、誰にも分からないからね。」


「命の危険すら有るんだ。」


「はぁ、勇治。それはもう遅いわよ。」


「そうそう。」


 セレジアとリィーゼの二人は、今更と言う感じで溜息を付いて頷いて居た。



「勇くんってさ、意外と鈍いわよね。」


「そうですね。」


「俺達の事を信じて居ないのか、それとも単にお人好しが過ぎるな。」



 五十鈴に肇。それに祥子を始めとしたナデシコ自治統合軍の幹部らは、勇治の朴念仁振りに半ば呆れていた。


「勇治、此処に居る私達は、お前が世界を牛耳る暴君では無いから、力に成りたいと思って集まったんだぞっ!」と政実は言う。


「そうよ、勇治くんは、もっと私達を頼るべきなのよ。」と言ってくれた輝美。


 勇治とキリヤ公国連合国の支援で、アマテラス神皇国の大名王家として独立させて貰った正実と輝実も彼の人柄を気に入ったからこそ、キリヤ公国連合国内部の政務に参加したいと思っているし、勇治だからこそと言う理由も有るのだ。


「前に言った筈だぞ、勇治。助け合うのが国と人だとな。」


「一輝さん・・・・・・・・・・・」


「分かりました。そのご好意と覚悟を無駄にしない為にも、僕は全力で頑張らせて頂きます。」



 勇治はこの世界で得た仲間達と元に、神が引き起こしてしまった天災に、立ち向かう決意を改めてしたのだった。


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