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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第3章 少年王とゲルニアン帝国との戦い。激突!公帝戦争っ!!編
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第23話 少年王と進撃のっ!キリヤ公国連合国軍っ!! 2

マギアンティア世界統一暦・1555年・7月24日・午前8時00分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・キリヤ公国連合国加盟国・メイルシュルフラッド独立自治公国・アルクス山脈の北部麓地域・ゲルニアン帝国との国境都市・ハイネン市・ハイネン城内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ゲルニアン帝国軍を国内から駆逐したメイルシュルフラッド独立自治公国の公女であるリィーゼ・メイルシュルフラッド。



 彼女は1万の遠征軍を編制する。


これはメイルシュルフラッド独立自治公国軍の予備役を入れた全軍である。


 防備はキリヤ公国連合軍のナデシコ自治統合軍が守ってくれて居るので、彼女は全力でゲルニアン帝国へと攻め掛かる事が出来ていた。


「ではリィーゼ殿、先陣は我が第一武士軍団が承る。」


「頼むわね、剣信。」



 角笛とほら貝が響き渡り、ラッパ手によって高らかに出撃のラッパが吹かれていた。


 剣信が率いる第一武士軍団2万人を先鋒軍としたメイルシュルフラッド独立自治公国軍は、メイルシュルフラッド独立自治公国とゲルニアン帝国と接して居るランドー地方へと侵攻を開始した。




 軍勢はゲルニアン帝国軍から奪還したハイネン市から3手に分かれて北侵を開始。


 上杉剣信の総大将とするキリヤ連合公国軍・第一武士団を始めとする軍勢に加え、第二武士団の津軽乃為とリィーゼが率いるメイルシュルフラッド独立自治公国軍の機械化軍団を併せて5万人が、ゲルニアン帝国・ランドー地方へと続いて居る中央の街道を侵攻を開始して行く。



 


 西側の街道からは第八武士団の前田慶南を併せた4万人が進み、東側からは第九武士団の村上清美と第十武士団の真田幸恵の4万人が侵攻する事に成っていた。




 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月24日・午前9時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸・ゲルニアン帝国・フェリス侯爵領・アルベルゴ・フェリス侯爵直轄領・キリヤ公国直轄軍所属・キリヤ公国武士軍団・第三武士団・正木時奈隊にて・・・・・・・・・・・・・・



 東口街道からサポート軍として命令受けてやって来た第三武士団の正木時奈がランドー地方東口街道の村落を制圧して進軍をして居た。



その途上で第三武士団の正木時奈は、キリヤ公国連合国軍・総司令部から命令での追撃戦に措ける一環で、メイルシュル山脈東側から逃げて来たゲルニアン帝国の一隊と遭遇し、奮戦して居た。


「はあああぁぁぁーーーっ!!!」


「ぐふっ・・・・・・・」


 時奈は馬上にて、敵将や騎乗する騎士を次々と槍で1合を合わせるだけで、首や胴体を一撃で仕留めていた。


「アマテラスの武士とは、化物か?」


「誰一人・・・奴に勝てないとは・・・・・・」


 髪をロングストレートの中間で結っており、薄紫のマントと陣羽織に武者鎧を着込んだ美しい姫武者は、息切れ一つせずに、100人の騎士騎兵を討ち取って居た。



 周囲では、武士や足軽兵が、槍を突き刀を振るって死闘を繰り広げて居る中での勇将の奮戦は、敵方の士気を下げさせ、更なる混乱と総崩れに陥れる事にも成ったのであった。



 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月24日・午前10時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸・ゲルニアン帝国・フェリス侯爵領・アルベルゴ・フェリス侯爵直轄領・メイルシュルフラッド独立自治公国及びキリヤ公国連合国統合軍にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 メイルシュルフラッド独立自治公国の方面のキリヤ公国連合国軍は、反転攻勢の為にランドー地方の主要な拠点や町を落としつつ、主都であるランガル城塞市へと向う事と成っていた。


 メイルシュルフラッド公国方面攻略軍の将軍で、ランガル城塞市を本国軍の方面軍拠点として使っていたシェーミッヒ・バンデル将軍は、メイルシュルフラッド独立自治公国内でキリヤ公国連合軍の奇襲を受けて、敗走に次ぐ敗走を繰り返してしまう。


 その後、彼は逃散して国内へと逃げ込んだ将兵を纏め上げて、5万人の軍勢で迎え撃つ積もりで居るらしいとの情報も有ると事だ。



 一週間後、シェーミッヒ・バンデル将軍が率いる軍勢は、メイルシュルフラッド独立自治公国から侵攻して来たキリヤ公国連合国軍13万人とランガル城塞市とその周辺の平原地帯で激突する。


「各全部隊・・・・・撃てえええぇぇぇーーーーーーーーっ!!」



ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。



 リィーゼは、キリヤ公国連合国軍のメイルシュルフラッド独立自治公国軍の本隊である5万人の軍勢で、ランガル城塞市を半包囲した状態で囲み、大砲大隊と戦車大隊で砲撃を仕掛けた。


ヒュウウウゥゥゥゥゥーーーーーーーッ・・・・・・・・・・・


ヒュウウウゥゥゥゥゥーーーーーーーッ・・・・・・・・・・・


ヒュウウウゥゥゥゥゥーーーーーーーッ・・・・・・・・・・・


ヒュウウウゥゥゥゥゥーーーーーーーッ・・・・・・・・・・・


「だんちゃーーーーーくっ・・・・・今っ!」


ドカドカドカッカーン。ドカドカドカッカーン。


ドカドカドカッカーン。ドカドカドカッカーン。


ドカドカドカッカーン。ドカドカドカッカーン。


ドカドカドカッカーン。ドカドカドカッカーン。



「各隊っ効力射っ始めっ!!」



ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。




ヒュウウウゥゥゥゥゥーーーーーーーッ・・・・・・・・・・・


ヒュウウウゥゥゥゥゥーーーーーーーッ・・・・・・・・・・・


ヒュウウウゥゥゥゥゥーーーーーーーッ・・・・・・・・・・・


ヒュウウウゥゥゥゥゥーーーーーーーッ・・・・・・・・・・・



ドカドカドカッカーン。ドカドカドカッカーン。


ドカドカドカッカーン。ドカドカドカッカーン。


ドカドカドカッカーン。ドカドカドカッカーン。


ドカドカドカッカーン。ドカドカドカッカーン。



 此処を含めたその他の戦線では、ナデシコ製の38式小銃2式と99式軽機関銃改による一斉射撃を開始されていた。


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!



ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!


ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!


ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!


ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!



パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!




ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!


ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!


ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!


ズダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダッ!!




 銃撃と砲撃で、将兵達はどの戦場でも蜂の巣と化し、血みどろの死体の山を築き上げて行く。


 また防衛拠点での戦いでは、鉄壁の城壁や都市内部の建物は、敵からの攻撃で穴だらけと成り、城塞都市の上空と周囲は、火災の炎上よって真っ黒にに染まり切っていた。



 既に住民は、戦闘開始前にシェーミッヒ将軍の判断で、安全地帯へと避難を終えていた。



「怯むなっ!」


「撃ち返せっ!」


シェーミッヒ将軍は、必死に将兵を鼓舞し、奮戦を促す。


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!



 単発式のマスケット銃とカルバリン砲クラスの大砲の装備と騎士甲冑が主な装備であるゲルニアン帝国軍では、火力の差は歴然と成って居る。



 だが、彼らは退く事は叶わない。祖国と自分達の名誉の為に、決して退いてはならないのだった。


「シェーミッヒ将軍閣下っ!我が方の大砲大隊の2割が消失してしまいました。」


「くっ、それでもこの地で敵軍を死守せよっ!」


「敵に隙を見せては成らんっ!」


「ははっ!!怯むなあああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!撃ち捲くるのだあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーっ!!」



「「「「「「「おおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」



ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。


ダダッ、ダダアァァーーーーン。ダダッ、ダダアァァーーーーン。



「くっ!だが、敵の大砲や銃の連射速度が尋常ではないぞっ!?」



 シェーミッヒ将軍側の大砲大隊も必死に撃ち返すが、彼の大砲部隊の一門の大砲が1発撃ち放つと、キリヤ公国連合軍側は100発は撃ち返して来るから堪ったものでは無かった。



「山岳地帯のメイルシュルフラッド公国内で、攻撃を受けた時は、奇襲や武器の弾込めの速度に工夫をしただけかと思った物だが、あれはそう言った類の物ではない。」


「あの軍勢には、完全に連射が出きる銃砲を以ってして、我が軍に攻撃をして来て居る。」


「一体如何なって居るのだ、この戦は?我が国は、一体全体、何所の誰と戦って居るのだっ!?」



 シェーミッヒ将軍は、3日間ほど粘ってランガル城塞市を死守しようとしたが、最終的に火力の違いと守り切れないと判断して、撤退を開始。



 この攻城決戦で出た死傷者は、3万人だと言われている。



 リィーゼは、追撃をせずにランドー地方の掌握する事に勤めた。


 ゲルニアン帝国は、この地を捨てて逃げ出した為に、統治者が必要に成ると判断したからだった。


 

 後にランドー地方は、今回の公帝戦争の戦功が有ったとして、キリヤ公国連合国中央政府は、メイルシュルフラッド独立自治公国の地方州の一つとして編入される事と決めたのだった。




斯くしてランドー地方の戦いは終結した・・・・・・・・・・




 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月24日・午前10時35分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸・ゲルニアン帝国・フェリス侯爵領・アルベルゴ・フェリス侯爵直轄領・ガントー地方・ガントー地方領・キリヤ公国本軍・伊達・毛利・上杉連合軍にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 ガントー地方の中心地へと進軍を始めたキリヤ公国連合軍は、伊達・毛利軍を中心とした軍勢が海岸沿いを進んでいた。



 内陸方面は、ナデシコ自治統合陸軍が中心と成って突き進んで居た。



 キリヤ公国本軍と伊達・毛利・上杉連合軍は、北へ70キロの地点に有る都市、ガーナ市へと到達し、同市への降伏を勧告した。


 この町には3万の守備隊が篭って居たが、頑強に抵抗する意思を見せ、近づけば銃砲と弓矢を撃ち掛けて来る。



 その海上にはナデシコ自治統合海軍の第三艦隊から派遣されて居る戦艦霧島を旗艦とし、重巡古鷹、加古。


 それに加えて毛利軍の巡洋艦厳島、駆逐艦宮島を含めた7隻からなる艦隊が派遣されていた。


 そして、巡洋艦厳島と駆逐艦宮島を含めた7隻の艦隊は、小早川隆美に下賜された艦隊で、通称は小早川艦隊と呼称されて居る毛利海軍艦隊も随伴して居た。


 各艦の旗には重ね鎌の紋章と毛利家の紋所である一文字三ツ星の紋所が、海風に煽られて、はためいて居た。


「お嬢っ!ガーナの街が見えやしたぜっ!」


 厳ついおっさんと言った風体をしている村上武吉が、小早川艦隊旗艦である巡洋艦厳島の副艦長と艦隊副司令官を務めていた。


「ナデシコ自治統合海軍・ガーナ市派遣制圧艦隊旗艦霧島へ、これより我が小早川艦隊は、予定通り味方陸軍支援の為に、攻撃を開始する。」


「了解っ!」と霧島艦長から返答が有った。



 小早川艦隊を率いている隆美は、近代艦を使って戦は、初実戦である。


 艦内の主な操船場所には、小早川家の家臣や村上水軍の猛者達とナデシコ自治統合海軍関係者が協力し合って操船をして居る。



 何れは自分達だけでもと、考えては居るが、今の小早川家は仮免と言った所の様な感じなのだ。


 この戦に参加して居るのも、少しでも経験を積むのが主な目的で、実力が格下と成ってしまって居るゲルニアン帝国を相手に実戦訓練を兼ねた戦いをしにやって来て居たのだった。


 小早川艦隊の全艦が、ガーナ市を射程に入れると、砲塔が旋回して、照準を合わせて行く。


「各砲座うちーかーたよーい・・・・・・・・」


「照準良しっ!距離1万5千っ!発射準備完了・・・・・・」


「侵攻中の陸軍から連絡有り。ガーナ市のゲルニアン帝国軍3万人は、降伏勧告を拒否。」


「了解です。敵の戦意を削ぐ為にも、ゲルニアン帝国軍の軍事施設を叩きますっ!!」


「砲戦態勢はこのまま維持っ!!」


「目標っ!ガーナ市、ゲルニアン帝国軍の軍事港湾施設地区っ!!!」


「撃ち方はじめっ!!」


「撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!!」



ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!


ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!


ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!


ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!ズドドーーンッ!



ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーン!!



ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーン!!



ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーン!!


ドカドカドカッカーンッ!!ドカドカドカッカーン!!



「決して、都市部中央には流れ弾を当てては、いけませんっ!!」


「全艦確実に敵の軍事施設だけを狙い撃ちしなさいっ!!」



 普段はやや、温和な目付きがキリッとした目付きと成って居る隆美が、真剣な表情で、的確な命令を発して居た。


ハッキリ言えば緊張して居たのである。


「勇治陛下・・・・・必ず貴方様のご期待に・・・・・」


 隆美は新しい時代を家族と共に、新たに盟主国であり祖国と成ったキリヤ公国連合国の為に尽くすと決めて、懸命に任務をこなす姿が、其処には有ったのである。



 一方の陸軍の進撃状況はと言うと・・・・・・・・・・・・


「全軍っ!!撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーっ!!!」


「伊達のチビガキには、絶対に負けるなあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!!」

 

パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!


パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!



ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!


ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!


ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!


ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!


ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!


ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!


ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!




 先陣で戦う春美と成美のコンビが、お互いに手柄を争って敵と激しい戦いを繰り広げていた。



「全くあの二人と来たら・・・・・・・・・」


「まぁ、ホンと家の妹が済みません。」



「それを言うのなら家もだ。成美の奴は従姉妹と言え、私の妹も当然だ。」



「しかし・・・・あれでは、他の者にも手柄を立てさせては、やれないな。さて、如何したものか・・・・・・・・・・」


「助かっては、居るんですけどね。」



 二人の張り合いのお陰で、進軍スピードが飛躍的に上がって居るのだが、他の者からして見れば、手柄を独り占めにして居ると言えた。



 流石に政実と輝実もこの状況が続くのは、軍隊の体裁としては不味いと感じて居た。


「伊達大将殿。」


「?!」と声の発せられた方へと振り返る政実。


「才華殿か。何か御用ですか?」と輝美も振り返る。


 声を上げたのは、アマテラス皇国の美濃国出身者の武将で、167センチの背丈とボブショートヘアーをして居て、クールで気が強そうな顔立ちをして居る第七武士軍団の軍団長たる可児・才華・長吉だった。 



「はっ、先ほどから吉与と話して居た所なのだが、戦況は完全に、こちらに有利の様子。」


「それならば、近隣の砦や町を制圧したいとご進言に参った次第。」


「才華殿の提案は、悪くないと思います。彼女達に出陣を命じに成られて、近隣を押さえれば、敵への圧力となる筈。」


「それに相手に降伏をさせるのに良い判断材料にも成るでしょう。」


「ガーナ市は、先方の二人と喜多に任せて置けば良いか。それに周辺地域が未だに未制圧なのは返って相手方からすれば、まだ戦には負けて居ない。反撃の機会も在り得ると誤解を与えてもしまうからな。」



「我ら上杉軍も参ろうか?」


「ふむ。景勝殿が別動隊の大将を務めて下さるのか?」


「・・・・・・・・・・」


 景勝は其処までの事を考えての発言では無かったので、少々困惑してしまった。


 彼は政実や武士軍団達のフォローに回ろうとしたたげで、上杉軍も他の軍団達と共に何所かに派遣されると思って居たからだった。


「景勝様ならば、その大役には適任です。政実さま、隆宗さま。此処はドーンと我が上杉軍と景勝さまにお任せ下さいっ!!」


 上杉家の才人たる直江・愛華は、また根拠も無く、大風呂敷を広げて、主の考えとはちょっとだけ違った回答を代弁してしまった。


 寡黙な景勝は、これでは今さら言いたい事が違うと言えずに押し黙ってしまうのであった。


「分かった。上杉軍と随伴して居る各武士軍団には、それぞれ毛利軍の3千人と機甲機械化軍団3千人つづを付けて、ガーナ市以外の拠点を押さえて欲しい。」


「機甲機械化軍団の総指揮は、小田殿に任せる。」


「了解でありますっ!」




 上杉軍と藤堂吉与、可児才華にキリヤ公国機甲機械化軍団を指揮する小田・春奈らは、他方面への拠点制圧作戦を開始する事にした。


 手柄を独り占めしている春美と成美のコンビがガーナ市に掛かり切りな状況を利用しての、別の将兵の活躍の場を作ると言う悩み事は、才華と吉与に由る見事な妙案によって解決されたのであった。




 その後、侵攻軍を支援するべく、ナデシコ自治統合陸海空軍による大規模な空爆作戦が実施される。



 空爆作戦には、日本では幻の爆撃機開発計画で設計されたと言う富嶽型の爆撃機が使用され、内陸の城や砦に要塞は壊滅的な被害を受ける事と成った。



「此方はナデシコ自治統合空軍の第一爆撃大隊よりキリヤ公国連合国軍総司令部へっ!!」



「これより我が隊は、敵地への爆撃を開始する。」


「了解。攻撃を許可する。各方面の爆撃大隊は、指定目標への攻撃を開始せよっ!」



 ヒュウウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーッ・・・・・・・・・・ドカドカドッカーン!!



ヒュウウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーッ・・・・・・・・・・ドカドカドッカーン!!


ヒュウウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーッ・・・・・・・・・・ドカドカドッカーン!!



ヒュウウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーッ・・・・・・・・・・ドカドカドッカーン!!


ヒュウウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーッ・・・・・・・・・・ドカドカドッカーン!!


ヒュウウウウゥゥゥゥーーーーーーーーーッ・・・・・・・・・・ドカドカドッカーン!!


 弾薬庫の蓋が開けられ、中から大量の爆弾が、ゲルニアン帝国の南部各地へと降り注がれ、地上を焦土と化して行った。



 キリヤ公国連合国・国防総省では、「民間人と農村への攻撃に付いては、成るべく避ける様にっ!」との通達がされて居たので、今の所は目立った被害は報告されて居ない。




 そして、開戦から7日が経過した7月27日、キリヤ公国連合国と同盟諸国らが南部一帯を制圧した頃に成ると、ゲルニアン帝国はキリヤ公国連合国と同盟諸国に対して、停戦を申し入れる事に成る。


 南部の主だった地域を取られたゲルニアン帝国は、これ以上の北部侵攻を許せば、自分達が大国から転げ落ちると言う事を流石に理解したらしい。




 それでも上流階級の者達に取って、成り上がりに過ぎないキリヤ公国に負ける事は、腸が煮えくり返ると言っても良い程に、口惜しい想いをして居たのである。


 こうして、後の歴史書に公帝戦争と呼ばれる戦いは終わりを告げたのであった。


 キリヤ公国連合国の圧勝である。


 異世界マギアンティアの世界各国は、この戦いを制した新興国と、この先どう付き合えば良いのかを模索し始めたのであった。

 

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