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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第3章 少年王とゲルニアン帝国との戦い。激突!公帝戦争っ!!編
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第15話 少年王とキリヤ公国連合国軍出陣観閲行進式

マギアンティア世界統一暦・1555年・7月14日・午後9時00分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・キリヤ公国連合国本国・キリヤ地方・キリヤ公国・公王都キリヤ市にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 対ゲルニアン帝国と戦争に備え、キリヤ公国連合国としての国力と国民増強計画。


その一環として、アマテラス神皇国や近隣国家からの移民公募計画は、順調に進んで居た。



 単一国家で、まだ国名がキリヤ公国だった頃の初期の人口は、たったの5万人だった人口が、それが連合国制へと移行し、ナデシコ地方自治州区を編入した際には人口が4055万人に成った。


 準独立国扱いの特別独立自治州行政区であるナデシコ地方自治州区を国土編入した事で、その国名をキリヤ公国連合国へと変更する。


 更にその後も国土や連合加盟国は増えて行く事で、次第に勢力圏を増して行くキリヤ公国。


 次に隣国でセレジアの実家であるガリアナ王国の分家筋の独立自治公国であるメイルシュルフラッド公国がキリヤ公国を盟主国とし、キリヤ公国連合国の傘下に1100万人が入ると、更に人口が増え続けて行く。


 その人口はその時点で、ザっと5155万人と成る。



 更にアマテラス神皇国を含めた移民者が合計で40万人と成り、キリヤ公国連合国民の人口は、85万人に達する。


 更に新たに加わった連合加盟国であるアマテラス神皇国の1ヶ国の独立王国と2ヶ国の藩王国なんかの国民達、893万人が住んで居る地域を編入すると、その総人口がキリヤ公国本土と連合加盟国を合わせた人数が6133万人と成った。




 これ等で構成された国家が、キリヤ公国連合国であり、キリヤ公国連合国制度法の始まりでもあった。


 これはキリヤ公国連合国の保護下や同盟連合を組む、又は勇治を宗主国王と仰ぐ事を決めた独立国が、キリヤ公国連合国の影響下に置かれる事を承知した上で、連合国加盟条約にサインする事で、その国はキリヤ公国の連合構成国と言う事に成るのだ。



 連合構成国に成れば、キリヤ公国連合国から様々な援助が、破格の価格と惜しみない援助が受けられ、巨大な軍事力を以てして、自国を守っても貰える様に成る。


 デメリットとして、加盟国としての軍の出兵や盟主国への税金の一部納税と中央政府国との法律調整をしなければ成らない制約も在る。


 だが、勇治は其処まで阿漕な事は言わないので、キチンと中央政府が定めた決まりさえ守って居れば、宗主国との諍いに成る様な事態や連合加盟国に不利と成る条件は、決して有り得ない事だろう。


 

 人口と国力の増強が叶い、キリヤ公国連合国としては、幸先の良い事と成ったと言えた。


 食料問題や各種物資に移民者の移住先問題等の解決は、緊急時に使用すると決めて居る神のタブレッドたるゴッドタブレットを用いて対処して居る。


 これを使用するに当たって、国内が過度に混乱しない程度に手助けをする形で、物を取り寄せたり、作ったりしてゲルニアン帝国との戦いや国民と国家の将来に備えていた。



 そして、今日は公王都キリヤ市西側に在るキリヤ城。


 その正門広場から東へと通じるキリヤ中央大通りに、たくさんの公王都キリヤ市民が集まって来ており、街中がお祭り騒ぎと成って居た。


 何せ、キリヤ公国連合国が始まって以来の最初の国家公式の式祭典である。


 キリヤ公国本国民と連合国民に取っては、北の大国との戦争が近いとは言え、今日行われるキリヤ公国連合国軍出陣観閲行進式を出汁にして、一儲けしようとする者達が居るのも当然と言えた。


 キリヤ城正門広場には、キリヤ公国宰相内閣府の閣僚や主要な軍の幹部や将校、それに公国連合に加盟して居る国家の元首や大臣閣僚や軍幹部と国軍代表部隊が集まって来ていた。


 公王都キリヤ市郊外には、3万人以上もの各部隊の代表を集め、指揮官と共に軍隊が参列し、出番が来るまでの間は、じっと待機をしていた。



 対ゲルニアン帝国との大戦争に出陣するキリヤ公国連合国軍の出陣式を兼ねた公王都キリヤ市で行う軍事パレード。


 見る者は見て、興味の無い者は、見聞きもしないキリヤ公国連合国内の実情を国内外にしっかりと喧伝する事が、この軍事パレードの最大の狙いである。


 その行進コースの順路は、公王都キリヤ市・キリヤ中央通りを通って、キリヤ城内へと入り整列。


 最後は勇治から出陣に際しての訓令と出陣命令を聞く形で市外へと出発して行く姿をキリヤ公国連合国民と諸外国にお披露目して終わりと成る。


 

 時刻は午前9時、出陣式典は派手な行進曲と共に始まった。


 栄えあるキリヤ公国連合国軍の軍事パレード先頭を行進して行くのは、キリヤ公国王が直轄している2つの直轄軍。



 キリヤ公国直轄軍とキリヤ公国近衛軍から成る軍が現れる。



 キリヤ公国近衛軍は公王都キリヤ市の最後の守りと王族やキリヤ公国連合国の各国国家元首や軍の重鎮に加え、キリヤ公国宰相内閣府に関わる人物を直接護衛するのが任務と成って居る。



 特にキリヤ公国連合国本国と加盟国の王族や国家元首等が直接指揮を執る国外遠征の戦争に向かう場合は、その護衛戦力として共に付き添う事に成って居る。



 キリヤ公国近衛軍の先頭を行くのは、煌びやかな銀色で包まれた騎士甲冑を着こなし、歩兵と騎馬隊、騎士隊で構成されるキリヤ公国近衛軍所属・キリヤ公国近衛騎士団である。


「おおーーっ!!すげええぇぇぇーーーっ!」


「あれって確か、勇治陛下の次期第一正妃に成られるセレジアーナ王女殿下様の近衛隊の方々だよな。」



 キリヤ公国近衛騎士団の前身は、セレジアの御付きだった近衛騎士隊の者達が、そのままキリヤ公国へと移籍して来た者達と勇治自らが近衛騎士団とキリヤ公国騎士団の公募を出して、それに応募して来たキリヤ公国本土の住んで居た国民の中から選ばれたのが始まりである。


 その初期メンバーで主要な指揮官だったと言うのが、セレジアの御付きだった貴族出身の女性騎士達だった。


当時の騎士団長たったのは、セレジアの一つ年上の幼馴染みで、キリヤ公国と隣接しているテレジア侯爵領の跡取り娘であるマリアナ・テレジアが、キリヤ公国軍からキリヤ公国連合国軍へと再編に伴い。


 新設再編されたキリヤ公国近衛軍内のキリヤ公国近衛騎士団の近衛騎士団長に移籍する形で務めていた。


 燃える様な真っ赤な頭髪で、ウェーブの掛かったロングヘアーをしているクールで頼れる感じの騎士と言った感じの女性である。



 その後に続くのは、キリヤ公国内で初めて創設された軍隊であるキリヤ公国・第一・第二キリヤ公国騎士団から成る騎士団を合わせて千人。



 キリヤ公国建国の際に創設された騎士団で、出自を問わずに集められた騎士達で、キリヤ公国直轄軍の傘下に在る勇治直営の騎士団。


 今は国防を担ったり、近衛軍の様な主君護衛戦力と言うよりは、勇治が国外に遠征した時に置かれる本陣の外周部を攻防を担う歩兵陸軍戦力の立ち位置と成って居る。


 例えるのならば、戦国大名の軍隊に在る様な主君旗下の直営軍に属する様な旗本侍様な人達と言える。



 その次にお目見えしたのは、首都所在地方自治州区である平穏京地方自治州区を守る地方州軍である平穏京地方自治州区軍が500人の歩兵隊と騎兵隊が500人。



 続いて首都である公王都キリヤ市を守護する州軍のキリヤ公国首都外周防衛軍500人の騎兵と500人の歩兵騎士団と共に白い騎士甲冑姿と共に現れる。


 この二つの軍は前線へとは行かないが、今回は首都で行われる軍の出陣式典の祭典でも有るので、首都防衛軍であるこの二つの州軍は、この出陣式に花を添える為に参加して居るのだった。



 次にキリヤ公国近衛軍に所属して居る近衛近習衆軍である。


 主に勇治の直属の護衛を勤める者達で纏められ、この軍の総大将にアマテラス神皇国の先の将軍王であり、キリヤ公国連合国・国防大臣と成って居る足柄一輝が第一軍を率いて現れる。


 近衛近習衆軍は、公王である勇治の内政・軍事の周りの補佐と戦時の際に最前線へと出向く時に、本格的な護衛をするのが役目で、万が一に騎士団、近衛軍、近衛騎士団が突破されれば、勇治を直に守る近衛近習衆軍が最終的な公王の防衛ラインと成る。


 これを創設した理由には、ゴッドタブレットの存在が有り、万が一にも勇治が戦地で戦いやアサシンによる暗殺で、倒れる様な事が有れば、キリヤ公国本国の王位は宙に浮いてしまうからだ。


 そうした事態を避けるべく、勇治の護衛には、何重もの防衛隊で守られて居るのである。


 そのキリヤ公国近衛軍や国防大臣の職務を担って居る一輝は、アマテラス神皇国の先の将軍王としての経験も在るので、勇治から絶大な信頼を得た形で、中央軍の需要な三職たる国防大臣に任命され、キリヤ公国近衛軍の総司令官と近衛近習衆軍大将も兼務して居る。



 後の世では、キリヤ公国・国防大臣を務める場合は、キリヤ公国近衛軍と近衛近習衆軍とキリヤ公国近衛騎士団等の三つを纏め、近衛軍隊全体の総司令官を務める事とされて居る。


 

 その横にはキリヤ公国・公王専属護衛総隊長と近衛近習衆・特別顧問二足の草鞋を履く塚原伝江が正装姿で、馬に乗って現れた。


 塚原伝江は、先に述べた2職の職務に従事する近衛護衛官長と言う役職に就く事と成った。



 今回は出陣式典と言う晴れ舞台と言う事も有り、普段は公の場から一歩引いた形で居る彼女がパレードに参加し、勇治や愛弟子達に、出陣の優美と言う花を添えてくれて居た。



 それに続くのは第二軍に長野業乃。第三軍に結城梅晴。第四軍に柳生冬香。第五軍に上泉伊澄。第六軍に細川藤夜が後に続いて居る。



 その次に現れた同じくキリヤ公国直轄軍の所属であるキリヤ公国武士軍団と言う大陸の騎士と並ぶ身分の出自と同等の者達で、構成された軍団が行進して行く。


 侍達はそれぞれ家に伝わる甲冑や自身に見合った甲冑を作った物を身に纏って、公王都・キリヤ市のキリヤ中央大通りを進んで行く。


 勇治は武士軍団を自身の直営旗下の遠征専用の軍団として増設した。


 キリヤ公国連合国軍の主な主力が、第一連合自治方面軍軍・ナデシコ自治統合軍だけだと外征戦力が不足する可能性も有るかも知れない。


 其処でアマテラス神皇国から仕官してきた武士や歩兵を勤めて居た足軽兵の経験者や元傭兵達をキリヤ公国連合国式に再訓練させて創設したのが、この武士軍団と言う訳だ。


 栄えある第一武士軍団の軍団長とキリヤ公国武士軍団を統括する総指揮官たる総軍団長を勤めるのは、越後国からやって来た前上杉家当主だった上杉・剣信・輝清である。


 軍神毘沙門天のお告げを聞いて、その啓示に従い上杉家の当主を退き、甥の上杉影勝に家督を譲った上で、キリヤ公国に仕官した越後の軍神とも越後の龍とも称される姫武将だ。


 勇治が第一武士軍団の軍団長に任じたのも、関東甲信越から北陸地方を跨いでの豊富な遠征経験と前線での統率力に加え、大名王の経験者だった事も付け加えて置く。

 その旗下には元の上杉家の重臣姫武将達も、剣信を慕ってキリヤ公国へと渡海して来ており、上杉家での職を辞し、故国の実家を後進に譲ってから、キリヤ公国に仕官して居る。


 そんな上杉家のベテラン揃いの第一武士軍団は、白い白銀の武者鉄鎧を着た騎馬武者と足軽歩兵を引き連れて、行進して行く姿を公王都キリヤ市民は見惚れてしまって居た。



「武士って奴は、どれもこれも派手で強そうだな。」



「それに見たか?一際目立つ黒髪の綺麗な白銀の鎧の武士軍団の大将をよっ!」


「見た見た、見たぞっ!何だか神がかって居たよな?」


「ありゃ、噂のアマテラス神皇国の北陸地方中心に名を轟かせて居る軍神と謳われて居る大将って話だぞっ!」


「通りで・・・・・・・・・」


「何でも矢でも鉄砲弾や大砲の弾でも全く中らずに、敵軍へと突撃を仕掛けて行くとか聞くぞ?」


 漏れ消えた上杉剣信の噂を話す市民達。


 それに更に続くのは、アマテラス神皇国の牙狼とも称されて居た第二武士軍団の団長である津軽乃為である。


 青い色の鉄鎧を着こなし、以前よりも眼光が鋭い物と成っていた。


 彼女は奥羽騒乱を起こして、勢力拡大を図るが、キリヤ公国連合国軍と伊達奥羽連合軍に敗れて、その後はキリヤ公国に仕官し、第二武士団の団長と成った。


 右サイドポニーテールの髪型とキリっとしたクールで明るい感じの顔立ち。


 その性格は、明るく気さくなで、誰でも物怖じせずに良く話すタイプ。


 163センチの背丈と良く鍛えられたボディスタイルであり、青龍偃月刀に良く似た長刀を得意の得物して居る。


 副団長として、津軽家の家老であった沼田助光を副団長に据え、所属して居る第二武士軍団の団員達も津軽家旧臣で固められて居る。


 第二武士軍団は非常に統率力に、とても信頼ある軍団に仕上がって居る。   


 今の彼女は故郷で騙されたり、戦で負けた事や領主と言う重荷の枷が無くなった事が、彼女を生粋の武人として、より一層に成長させたらしい。


 次に現れたのは、房総半島では、その名を槍大善と名を轟かせて居る騎馬と槍の達人と上総国・安房国を治めて居た大名王家、里見家に仕えていた第三武士団の軍団長の正木・時奈・茂家が、紫色の陣羽織を着込んで登場する。


 彼女は普段着の着物まで紫色に統一するほど、各種の紫色の服が大好きらしい。


 170センチの長身に、髪をロングストレートの中間で結っており、とてもクールな顔立ちをして居る。


 真面目で面倒見が良い気さくな性格だが、武芸モードに入ると人が豹変して、大した筋力が無さそうな細腕なのに相手を槍で薙ぎ払ってしまう程の剛腕の腕を持って居る。



 キリヤ公国に仕官した際に、主君の里見由堯とは、別々の道を歩むと決めたらしい。


 一方の里見由堯は、水軍を率いた経験からキリヤ公国海軍へと志願たらしい。


 引き連れていた3千の家臣団の内、500名が主君を支えたいと同様の配属先を希望してキリヤ公国海軍に入隊したらしい。


 重巡洋艦・安房を旗艦とし、巡洋艦2隻、駆逐艦4隻。計七隻の地方艦隊で、勇治から艦隊名を里見艦隊と命名される艦隊を指揮する事に成った。


 正木時奈は第三武士軍団に採用され、この大陸での大戦の前に、とても緊張して居る様子である。



 その後に続くのは、第四武士軍団の尼子勝美。


 彼女が16歳の時に父親である尼子常久が出雲国を吉川軍を中心とした毛利東征軍に破れ、月山戸田城が落城し、忠臣達と共に東へと逃れる。


 以降は機内西国へと勢力を伸ばして来た織田家を頼りに、東中津国地方各地を転戦するが、目立った成果は得られず、そんな時に降って湧いた起死回生の好機な話の噂を耳にした。


 その噂話を確かな話しである事を知った勝美は、直ぐに決断する。


 織田軍を抜けて、キリヤ公国へと渡り、お家再興を果たすべく武士軍団の団長と成った。



 第五武士軍団は、織田家から移籍をして来た出世好きの変わり者たる藤堂・吉与・高虎。


 ベリーショートヘアーをして居て、小柄な身体つき。


 兎に角出世、出世と出世して自分のキャリアアップをして、良い仕事先で出世をして行きたいと思って居る。


 武芸や戦だけではなく、土木工事にも明るいらしい。



 そんな彼女はキリヤ連合公国統合軍・第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合海軍艦隊が伊勢湾に現れると、その姿と国力に感銘を受け、出世を目的に織田家からキリヤ公国へと移籍転職を決めた。



 その後に更に続く人物は、尼子家の苦労人とも言われ、軍旗には七難八苦の旗を掲げて居り、キリヤ公国へと仕官した際には、その経歴を主君と共に買われた山中鹿乃は武士軍団の団長に抜擢された。


 しかし、主君より近いの番号数字は憚られるとして、主君の勝美より2段下の第六武士軍団長と成って一軍を率いて現れて居た。



 第七武士軍団は、可児・才華・長吉。


 アマテラス神皇国の美濃国出身者の武将で、167センチの背丈とボブショートヘアーをして居て、クールで気が強そうな顔立ちをして居る。


 かなり乱暴でガサツだが、とても面倒見が良い性格をして居り、とても細かい事に気が回るらしい。


 織田家内では、仕えている宿老達の家々で、他の配下武将達と良く揉める事が多く、彼女を扱える者は殆ど居ないと言われて居た。

 

 アマテラス神皇国では数々の戦場で立ち回り、笹の枝葉で身を隠しながら敵を討ち取る事から、笹の才華と称されて居る。


 キリヤ公国へと渡海したのは、更なる戦場や立身出世を求めて居たからだった。




 第八武士軍団は、前田・慶南・益利。


 織田家の宿老の滝川家の出身者だが、前田利家の兄である前田利久の養女。


 子が居なかった前田利久の養女として瀧川家から送られたが、信長が利久を武家の当主に有るまじき器量と言われ、無理やりに隠居させれられた事で、前田家の跡継ぎの話もご破算と成ってしまう。


 その後は前田家の一武将として働いくが、今一やる気の無い日々を送って居た。

 

 175センチの大柄な背丈とナイスバディなボディスタイルを持って居る女性で、兎に角派手な身形を好んだファッションを何時でも何所でもして居る変わり者。


 気に食わない事は、どんな身分の相手でも頭を下げない性格。


 結ったポニーテールを業と相手とは逆向きに見せて、頭を下げて平伏すると言うトンデモない事をした事も有る。


 自由気ままな性格の生粋の戦人で、武芸と芸事をこよなく愛して居る。


 普段から派手な色の着物や髪飾りで、派手に結った髪型が特に目立つと評判で、天下随一の姫傾奇者と言われて居る。


 元々自由気ままな性格だった彼女は、養女として送られた前田家の家庭内の事情から織田家内では浮いた存在として扱われ居た事も有り、ナデシコ自治統合海軍艦隊をその目で見た瞬間に、外国ならもっともっと自由に振る舞う事が出来ると考え、直ぐに渡海する事を決めた。



武士軍団の最後尾には、信濃国の北部地方である北信濃から剣信と共にキリヤ公国へとやって来た第九武士軍団の村上・清美・隆清。


 155センチの背丈に、ヘアースタイルは黒発ツインテールで、気の強そうな釣りを目をした少女いで、真っ赤な武者鎧に長槍を得意として居る猛将。


 元気っ子タイプの威勢の良い感じの女の子で、武田家の争いが激しく成るに連れて、北信濃国人に過ぎない自分では、何れは吞まれると考えて居た。


 そんな時に上杉・剣信・輝清と古くから国人衆として付き合いの有る真田家の真田・幸恵・幸昌の誘いに乗る形でキリヤ公国へと渡海を決めた。


 かつては真田・幸恵・幸昌と共に武田・春夜・信玄と戦い、幾度も打ち負かす事も有ったが、近年は南信濃を落として勢力を増して力を付けて来た武田信玄に負け続けて後が無く成った為に、キリヤ公国へと渡海する誘い話に乗る事を決めたらしい。



 そして、第十武士軍団の真田・幸恵・幸昌が 第九武士軍団とお揃いの真っ赤な鎧と旗指物で現れ、市民達を歓声の声を沸かせていた。



 真田家はアマテラス神皇国の信濃国・上田郷や真田の里を治めて居る国人衆である。


 巧みな謀略と用兵戦術を駆使して、周辺の勢力と凌ぎを削って居ると評判の表裏卑怯の者と称されて居る姫武将。



 少数精鋭で大軍を巧みに得意な戦地へと誘い込み、打ち負かす戦略と謀略の天才で、兵すら使わずに相手の大将を討ち取る事すら有ると言う。


 ショートロングヘアーの髪型と不敵な顔付きが特徴的で、身長はやや小柄である。


 武田家と争って領内が荒れるのは愚の骨頂と考え、上杉・剣信・輝清の誘いに乗る形で、キリヤ公国へと真田一族と真田家臣団や真田領の領民と共に渡海する事を決意する。


 後世では、六文銭の御旗を掲げて、世界中に恐れられるキリヤ公国連合国切っての軍師の将校一人と言われる様に成って行く。


 武士軍団の行軍が終わると雑賀銃歩兵軍団と言う最強の陸軍兵団が現れる。


 腰には刀を差して、軽装の防弾具と38式歩兵銃2式で固めた旧雑賀衆を中心とした元傭兵から成るキリヤ公国直轄陸軍の部隊である。



 この軍団の軍団長には、ナデシコ式の厳しい訓練を見事に耐え抜いた雑賀孫一が務めて居る。


 その行進する姿は、新参のナデシコ軍仕官達と何ら代わりのない姿を見せて居た。


 そして、勇治の直轄軍部隊の最後に現れた小田春奈達のキリヤ公国直轄陸軍・第一機甲機械化軍団である。


 春奈も九七式戦車に乗り込んで先頭立ち、自身の車両含む九七式中戦車21両と三式中戦車21両を引き連れて行進して行く。


 その顔付きは、故郷で逃げ回って居た時の頼りない顔付きでは無く、自信に満ち溢れていた。


 その後ろには、勇治の旗下の近代化歩兵軍団や機械化車両部隊と砲兵部隊。


 工兵部隊と補給部隊が通り過ぎて行く。



 最後に直轄軍の海軍将官と海軍士官達に加え、海軍陸戦隊の行進が始まった。


 勇治直轄のキリヤ公国直轄軍は3軍編成で、キリヤ公国直轄海軍は、勇治直轄軍の一つで、他にも空軍が在るが今回は創設が間も無い事も有った為に訓練が間に合わず、パレードへの参加は見送られた。




 銃を持ったキリヤ公国海軍兵が、出陣式やって来た艦隊司令官とその旗下に在る艦長と乗組員である海軍士官達共に行進をして行く。


 司令官と艦長と陸戦隊司令官等は、隊列の最前列で自動車に乗って現れる。



 その中の先頭は、キリヤ公国直轄軍所属の海軍に在籍している里見七香を含めた海軍の白い軍服の海軍士官部隊と陸戦隊が茶色い軍服の陸戦隊仕官部隊に別れて行進して行く。



 行進パレードで演奏された行進曲は、何故か日本国の軍艦マーチに似ている曲が採用されて居たりする。




 お次に現れたのは、キリヤ公国連合国加盟国旗下の軍隊である。


 先頭に現れたのは、伊達家が治めて居る奥州独立自治王国軍である。


 独特な名前である為に、通称は伊達軍とされて居た。


 伊達家の元々の本領本土は、奥州地方の羽前国の米沢地方である。


 其処から勢力圏を拡大させて行ったのが、陸前国・磐城東地域の仙道地域10群地方、相馬地方と岩代国・黒川地方、陸中国の一関地方を伊達王家本領と定められて居る。


 北条家領土から更に南端に位置して居る大笠原諸島地域と言う場所が在る。


 此処はアマテラス神皇国とキリヤ公国連合国との今現在の領海の接点の境目は、ローレライ大海洋を東周りで大笠原諸島地域と言う群諸島の領海を通じて奥州独立自治王国と繋がる事で辛うじて保たれて居た。


その両国との距離は凡そ300キロ以上である。大笠原諸島地域はキリヤ公国連合国の本国たるキリヤ公国が管理して居るが、主権は奥州独立自治王国が持って居る事に成って居る。


 今現在の伊達家では離島の管理は難しく、キリヤ公国連合国側では、アマテラス神皇国地方の離島に当たる。


 しかしながら、僻地の諸島を自国の物にする訳にも行かない為に、伊達家からキリヤ公国の委任統治を委託する体裁を取って居た。



 その他の地域は、旧大名王家の領地で、アマテラス神皇国地方の最北地方にある松前家が治めて居た北海島国


 北海島古来の原住民族であるアイヌル民族の自治統治に任せて居る唐太島国・万年島列島地方国。


 南部家が治めて居る陸奥国・陸中国・陸後国。


 最上家が治めて居た羽前国。


 羽後国の国衆達が治めて居た羽後国。


 佐竹家が治めて居た常陸国・下総国。


 佐竹家傘下の下野国の国衆達が治めて居た下野国と言った地域を統治支配下する事が奥州動乱事件後の戦後処理で決まった。


 それらはキリヤ公国統治方法に習って各地に地方知事長官を決め、旧大名王であった各地の有力者をそのまま配置させて治めて居る。



 国内統一戦後と言う事も有って、1万3千人の兵力しか派遣が出きなかったが、その金ぴかと黒塗りの塗装で、艶やかで派手さと優美な色合いの勇壮な姿を公王都キリヤ市民や世界各国の大使や使節特使等に見せ付けていた。


「流石は伊達家の軍だ。」


「ああ、本当に伊達者だ。」


「カッコイイぞっ!!!」


 市民達は、伊達軍を喝采を上げて褒め称える。


「はぁー、姫様。この格好での伊達軍のパレード参加派遣は、流石にやり過ぎです。」


「あはははっ、これも勇治陛下への忠義の為さ、私はあの少年の姉の成ろう決めた。」


「またまた姫様は、その様なへそ曲がりな事を・・・・・・・・」


「姫様は伊達家が、これから奥州を色々と立て直すのに、どれだけの出費が居ると思って居るのですか?」



「出兵はキリヤ公国連合国加盟国の義務と成って居ますが、少ない出兵でも良い筈です。」


「キリヤ公国連合国中央政府も、それを十分に理解してを居ますし、無理には出さなくても良いと言われて居る筈なのに、それをわざわざ多めに出さなくても・・・・・・・」


「それなのに姫様は予定派兵人数である2倍以上もの人数の出兵派遣を決めてしまわれた。」


「今の我が伊達家と奥州独立自治王国は、建国して間もない事とも在って、財政的にとても苦しい立場なのですよっ!」


「分かって居る。分かって居る。でも苦しいからと言って、下を向いて居てはダメだ。」


「それに・・・・この国での陛下は、身内が少ない。」


「友人や知り合いが増えても、身内に近い者にしか出来ない話がしたいと言う相手や相談ごとが出きる相手が欲しく成る事も在るだろう。」


「その1人に成る為には、こう言った派手な事をすれば、そう言った近しい立場と成れるし、更にはこうやって派手な事をし、場を盛り上げる事で、彼の少年の関心を買って貰い、興味を持ってくれる事で、我が伊達家を大事にしてくれると言うのが、私の真の狙いと言う訳さ。」



「詰まり、これは伊達家の将来を見据えた先行投資だと?」



「ふっ、そうだよ喜多。」



「それに、この国の軍装は、10年と経たずに一変するだろう。」



「早くから新しい戦に成れて置かないと、置いてけぼりを喰らう事にも成るぞっ!喜多っ!」




 政実は色々と強かに、先々の事を考えて居る事を腹心である片倉喜多に言う。


 喜多もその事に驚きつつ、発想の違いに驚いて居たのだった。



 伊達軍の後に、公王都キリヤ市中央通りに現れたのは、キリヤ公国連合国へと加盟した事で、国名変更したメイルシュルフラッド独立自治公国軍の登場である。


 500人の兵力の内、100人を騎兵、次に騎士・歩兵・銃歩兵・砲兵と言う順番で行進して行く。



外国地方勢力として、初めてキリヤ公国に臣従したメイルシュルフラッド独立自治公国と伊達家・奥州独立自治王国は、出陣式の行進順番では、メイルシュルフラッド独立自治公国と何方を先にするかで、出陣式典実行委員会は色々と悩んだ。


 その悩み抜いた結果、メイルシュルフラッド独立自治公国の女公王であるリィーゼが、一歩退く形で伊達家に、先頭一番手の順番の席を譲られる事と成った。


 これは国土・面積・家柄等を加味すると、伊達家の方が歴史的に古いとされたからである。


 この世界の王位参列順の慣例に倣うのが通例である。


 メイルシュルフラッド独立自治公国は、家柄と建国歴が80年程度で、伊達家はアマテラス神皇国内で400年程度の歴史を持った古い家柄だった為であった。


 此処でも作戦計画の為に、ゲルニアン帝国を始めとする国々には、メイルシュルフラッド独立自治公国がキリヤ公国連合国へと加盟した事は伏せて在りメイルシュルフラッド公国軍がキリヤ公国連合国本国政府に招かれ、このパレードに特別参加をして居る一軍として、行進をして居る。


 その背後に上杉剣信から家督を譲られた甥の上杉影勝を藩王として、アマテラス神皇国から独立宣言をし、キリヤ公国連合国に加盟した上杉独立自治北陸藩王国。


 その軍勢は、上杉影勝に率いられ毘沙門天の毘の字と乱れ龍文字に日章旗が掲げられ、竹に上杉雀紋の旗刺し軍旗が居並んでの行進をして居た。 



 上杉独立自治北陸藩王国軍の通称は、上杉軍とされ、白と黒の乱れ色の甲冑を着込んだ軍勢が、周囲の人々を威圧感を出しながら現れ通り過ぎて行く。



その中には、長谷堂城の戦いで活躍した、直江・愛華・兼継や大国・七恵・実頼の双子姉妹も参陣して居た。


 更に更にその後ろに続くのは、毛利安芸藩王独立自治国と言う国名予定で、通称を毛利軍と呼ばれる事に成って居る毛利家が率いる軍勢が現れる。


 毛利家はこの戦が終わった後に、毛利独立自治安芸藩王国と名乗る事と成り、キリヤ公国連合国に、正式な加盟をする事が宣言されて居た。



 父親である毛利基就が隠居を表明して居る関係で、次期当主である毛利・輝実・隆宗が、総大将代理として着陣して来て居た。


 緑色の鎧軍装で現れた毛利家本軍、その中に一際殺気立って居る山吹色の鎧を纏った軍勢が有った。


「やるけぇのうっ!やっちゃるけぇのうっ!あの小僧にわしの実力を見せ付けちゃるけぇのうっ!」



 やる気が斜め上に出て居る毛利家次女の吉川春美であった。


 その後ろには、武者行列とは別の軍隊が現れた。


 毛利軍内で新設された毛利独立自治安芸藩王国海軍である。


 勇治から毛利家に下賜された7隻の近代式軍艦から成る小さな海軍だ。


 その司令官と成って居る小早川隆美も出陣式に参加し、美しくも可憐で勇壮な城の海軍服姿も見られた。


 隆美が着て居るのは、白の洋服と黒のスカート姿が、とってもクール見栄える様な格好であった。


 その後ろには、黒い鎧姿の小早川陸軍と茶色い軍服姿をした銃軽装歩兵姿の小早川陸戦隊が行軍して行く。


 キリヤ公国連合国傘下の4カ国の行進が終わると、キリヤ公国連合国内に措いて、今の時点で最大の軍事力と勢力を誇るナデシコ自治統合軍の登場である。


 先ず、最初に現れたのは、キリヤ公国連合国軍の統合司令官兼ナデシコ自治統合軍の総司令官てもある山本五十鈴提督を先頭にして、護衛の陸海空軍の士官達と共にナデシコ自治統合軍の先頭を高機動車に乗りながら突き進んで行く。 


 次にキリヤ公国連合国軍副司令官兼ナデシコ自治統合軍副司令官でもある板垣妙子陸軍元帥が、陸軍将官達と共に高機動車に乗り込んで、第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍・旗下所属のナデシコ自治統合陸軍共に登場する。


 続く部隊はナデシコ自治統合陸軍の歩兵大隊を先頭にして、機械化車両軍部隊を大量投入してのご登場だ。



 その更に後ろには自動車・トラック・戦車・自走砲・牽引式大砲と様々な兵器を並べて大行進であった。


 その後ろに続けて進むのは、ナデシコ自治統合海軍である。



 ナデシコ自治統合海軍の司令官・艦長以下海軍幹部達を先頭にして、小銃を持った海軍仕官部隊の大行進と自動車とトラック部隊を使った行進である。


 最後は各地の空軍による航空隊の飛行パレードで、この出陣式のパレードは締め括られたのだった。


 この式典を偵察に来ていたゲルニアン帝国のスパイ達は、在りのままの事を本国に伝えた。


 だが、近代軍隊の概念を持って居ないマギアンティア世界の大国や各国らには、子供が新しい玩具を見せびらかせて居ると言って、鼻で笑って居たと言うのだから、何とも暢気な事なのだろう。


 真実と言うのは都合よく捻じ曲げられて、解釈してしまう物である。



 ゲルニアン帝国の政府首脳と軍幹部に加え、更にはヒットラン皇帝等は、このキリヤ公国連合国に対する初期の認識を履き違えた為に、自国を没落させ、遂には自国を滅亡させてしまう事に成ってしまう事に成る。




 そんな破滅へと向かうゲルニアン帝国とキリヤ公国連合国との長きに渡る戦いはこれが始まりであり、両国の陣営は、間も無く始まる公帝戦争へと突入しようとして居た。



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