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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第2章 少年王、家臣団をスカウトする編
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キリヤ公国建国史 第24回 キリヤ公国と伊達・藤枝・政実の奥州王への即位と奥州動乱事件っ!! 5 


 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月4日・午後13時40分頃の事です。


 盛岡城下の戦いと言われるキリヤ公国連合国軍・伊達・南部連合軍戦いが繰り広げられ居た頃のことでした。



 羽後国と羽前国の国境の最上軍本陣では、羽前国の8割を支配する最上義光が、領土拡大を目指して、羽州北方の羽後国へと進軍して居た。


 羽後国は、先史時代の頃より、武家の家が乱立して居る地域であり、羽後国・秋田地方の安東季愛。


 角館地方の戸沢安盛。横手地方の小野寺道義。


 仙北地方・六郷地方の六郷乗政。仙北・由利衆(仁賀保氏・矢島氏・本堂氏)。寒河江地方の寒河江基隆と言った小大名や国人衆領主らが乱立して居る地域の国州と成って居た。


 義光は、そんな弱小諸国領主らを武力で併合し、有象無象しかいない弱小勢力の者共を蹴散らして、羽州探題大将軍王を名乗ってくれようぞっ!!!と張り切って居たと言います。


 しかしながら、彼は知恵が回る割には詰めの甘いと酷評されて居る羽州の狐と呼ばれるお間抜けさんな御仁だったと伝わって居ります。


 そんな野望は叶う事は有りませんでした。



「申し上げまーーすっ!」


「ふむ、如何したのだ?」


「はっ、北西方向から安東季愛の軍勢2000人、戸沢安盛の軍勢1500人、小野寺道義の軍勢1000人。」


「六郷乗政の軍勢800人、仙北・由利衆(仁賀保氏・矢島氏・本堂氏など)等の国人連合軍合わせて3000人。合計8300人が突然、我が方の領内に現れました。」


「志村・江口らを1万人の軍勢を差し向けろっ!」


 最上軍は、今回の遠征で、かなりの力を入れ込んでいる為、3万人もの軍を掻き集めて居ました。


「報告ーーっ!」


「一体、今度は如何したのだっ!?」


「山形城に石川光明が現れ、6千人の兵で取り囲んだとの報せがっ!」


「何いいいぃぃぃーーーーーーーっ!?」


「長谷堂城の軍勢はどうして居たっ!!万が一には、救援が出る手筈だった筈・・・・・・・」



「それが、上杉軍の直江・愛華・兼継や大国・七恵・実頼の姉妹が、キリヤ公国連合国の盟主国であるキリヤ公国本国の命令で、伊達軍の援軍として参戦っ!!」


「2万人の軍勢で長谷堂城に攻め入ったとの事ですっ!」


「そっそっそんなっ!まっまさか・・・・・・・・・・・・」


 最上義光は、事態の急変に困惑し、理解が追いつけずに気が動転してしまう事に成ります。


 その後も最上軍が窮地に陥る続報が次から次へと入り、その対応に追われて行く義光でした。




 後に奥州動乱事件の戦線の一つと成った、この義光への伝令官の報告の前後より長谷堂城の戦いが始まったのです。



 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月4日・午後13時40分頃のこと、アマテラス神皇国・東北地方・羽前国・長谷堂地方・長谷堂町・長谷堂城で突如として戦端が開かれます。




 長谷堂城は、伊達領・米沢城の北東に位置して居る長谷堂城は、朝日奈岳を西に頂く高原盆地に在る丘城でした。


 長い年の間、上杉家と伊達家らの軍勢を防いで来た最上家に取っては、国境を守る重要な出城でもあった所です


 この城の守備に当たって居たのは、最上家の武将である氏家直定と楯岡直光等が率いる1万2千人の軍勢でした。


 この二人は万が一の事態に備え、山形城の後詰めと長谷堂地方の守備に徹して居り、万全の態勢で主家の後背を守って居たのです。


 そんな長谷堂城に突如として異変の報せが舞い込んで来たのです。




「たっ、大変ですっ!!氏家さまっ!楯岡さまっ!!」


 氏家直定と楯岡直光の両名は、長谷堂城の館城内で、主の最上義光が定めた戦方針に従って、南をどう守り切るのかを話して居た所に、周囲を偵察して居た物見の足軽兵が大慌てで現れたのです。


「一体、如何したと言うのだ?」


「はっ、キリヤ公国連合国へと加盟した上杉家の上杉独立自治北陸藩王国の軍勢が突如として、我が領内へと侵攻を開始しましたっ!!」


「その数は凡そっ!2万人っ!」


「何だと?!」


「これは不味いぞっ!氏家殿っ!」


「だが・・・・・・いや、2万人の大軍程度ならば、今の長谷堂城でも十分に守り切れるっ!!」


「しかしだな。本拠地である山形城の方は、如何するのだ?」


「南に在る伊達家の旧本拠地であった米沢城の伊達軍が動かないとも限らない。」


「火急の報せでござーるっ!!」


 其処へと更に現れた伝令官に対して、二人は嫌な予感がして成らなかった


「山形城に、当主伊達政実の叔父である石川光明が現れ、6千人の兵で取り囲んだとの報せが、たった今入りましたっ!!」


「何だと・・・・・」


「これは一体、如何なって居る?」


「巷の噂では、伊達政実が南部家に援軍を乞われて、それを了承したとの話が・・・・・・・」


「だが、それでは上杉軍が動く理由に成らない。」


「楯岡殿、その理由は有るぞっ!たった一つだけな。」


「まっ、まっ、まさか・・・・・・・・・・・・」


「キリヤ公国連合国か?」


 楯岡は氏家が思い付いた答えを言い当て、頷き返して正解だと無言で答えた。



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



「銃声?」


「もう来たのか?」


「兎に角っ!!直ぐに防衛態勢だっ!!急げえええぇぇぇぇぇーーーっ!!」


「ははっ!!」



 長谷堂城を守る二人は、上杉軍の戦いに即応するべく、その場で別れ、命令を各隊へと伝えるべく走り出して行ったのでした。




 一方その長谷堂城の城外では・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!




「撃て撃て撃て撃てえええええええぇぇぇぇぇぇぇーっ!!」


「正面は直江隊に任せて、我ら大国隊は裏手に回り、長谷堂城を完全に包囲するぞっ!」


 新体制と成った上杉家のトップと成った直江・愛華・兼継や大国・七恵・実頼の双子姉妹は、キリヤ公国連合国加盟体制下での盟主国からの初めての出兵要請を受けて、大いにこの戦を張り切って望んで居た。


「者共っ!!此処で手柄を立てて、上杉独立自治北陸藩王国や新ご当主であらせられる景勝様の名を高め、必ずや戦勝の一報を勇治陛下、キリヤ公国連合国で武士軍団長と成られた剣信さまにもお届けするのだっ!!」


「「「「「おうっ!!」」」」」



 上杉軍の白銀鎧姿の将兵達が長谷堂城を埋め尽くすかの様にして包囲網を形成して行きます。


 

 キリヤ公国連合国で武士軍団長と上杉・剣信・輝清は、アマテラス神皇国・北陸地方・越後国を治めていた大名王で、その武勇高き勇ましく凛々しい姿から、越後の軍神または、その上杉軍の怒涛の攻め方が雲龍の如きである事から越後の龍に例えられるほどの姫大名武将でした。



 そんな彼女は、ある日のこと、夢枕に立ったと言う軍神毘沙門天の御告げで、キリヤ公国と公王である桐谷勇治に仕えよと言われ、彼女はその日の内に、上杉家当主の座を甥に譲って、自身は供回りと共にキリヤ公国へと渡海を決意した伝承が残って居ますが、夢云々の話は兎も角として、勇治の居るキリヤ公国本国への仕官を決意して出て行った事は事実らしく。


 跡目を放り投げられた甥っ子である上杉景勝は、頭を抱えてしまったそうです。


 何せ、彼女が当主に成ってから、内部対立していた時期が有り、剣信は自分自身に人を纏め、率いる器には無いと、機内地方の高野山へと家出をしてしまったと言うエピソードが有ります。



 宇佐美・宇佐・定満と直江・秋乃・景綱の二人が、上杉家内を説得交渉して纏め、柿崎・咲良・影家や甘粕・竹深・影持と言った西越後衆と北条景広や新発田重家と言った東越後衆派閥争いを諫める事で収めた事で済ませ、剣信を迎えに行く事に成った事で、上杉家の新体制への不満を一応は収め事に成功をしました。



 しかしながら、数カ月と経たない家に東越後衆が武装蜂起し、御建城の乱が勃発してしまいました。


 それを一月立たずに征伐したと言うエピソードが残るのも、剣信を語る上で外せないエピソードと成って居ます。



 話が逸れましたが、それだけ上杉家が武勇伝に秀でた家柄である事を物語って居ると言えるでしょう。


 そんな上杉家の後継軍が攻め込んだ長谷堂城は、午後13時20分頃に長谷堂城を包囲戦を開始。


 13時40分頃には半包囲を形成し、14時過ぎに大国・七恵・実頼が率いる1万人が長谷堂城北部に到着し、大国隊を含めた5部隊が長谷堂城北門と搦め手門を含めた北口方面の3つの突入口に攻め掛かり、直江・愛華・兼継が率いる7部隊が南側門口方面からなる3つの突入口から攻め掛かりました。






 氏家直定と楯岡直光の両名は、長谷堂城内の南北に別れて、籠城軍の指揮を執って居たそうです。




 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!




「撃て撃て撃て撃てえええええええぇぇぇぇぇぇぇーっ!!」





 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!




「怯むなっ!!撃て撃て撃て撃てえええええええぇぇぇぇぇぇぇーっ!!撃ち返せえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」



「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」




 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!




「くううっ!!もう最上軍の援軍は来られない筈なのにっ!!何で粘れるのうっ!!」


「兼続さまっ!!今し方入った情報によりますると、各地の戦線は収束しつあるようですっ!!此処は無理を為さらずに、実頼さまの背後進撃を待った方がっ!!」


「いいや、降伏勧告を促し、無駄な犠牲を避けるべきでは?」と味方の武将たちの意見が分かれる。


「・・・・もう少し、様子を見よう、それでダメなら、降伏勧告を促す事する。これは景勝さまのっ!!キリヤ公国本国に仕官し、藩王としての初仕事だよっ!!」


「勇治様に戦勝を報告出来ないと言う事は、上杉家の恥と言う所か、上杉・剣信様のお顔に泥を塗る事にも成るんだっ!!」


「それよりも・・・・・」と、とある事が怖くて身震いしてしまう直江・愛華。


「「「「「それよりも?」」」」」と聞き返す味方武将たちらは首を傾げる。


「任務に失敗して、その事で引退した筈の秋乃義母上に叱れる方が怖いっ!!」



「「「「「あー」」」」」と納得する一同は、そりゃあ怖いと・・・・・先代直江家当主にして、采配の直江・秋乃・景綱と言われ、剣信旗下の武将では副軍師をして居た直江・秋乃の事を想い出すと、普段は穏やかな顔立ちなのに怒るとキリっとした目元が怖い彼女と諄~い説教をされる事がとても恐ろしい事を思い出して居た。

 



 その数分後の事である。



「今だよっ!!掛かれえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!」



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 牽制の鉄砲隊が火蓋を切り・・・・・・・・・・・・・・・・・お次は足軽歩兵隊が書く城門へと突入して行く。



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


 怒号が飛び交う戦場に、足軽歩兵達から長槍を構え突き合い顔を突き合わせた所では、槍と刀の鍔迫り合いによる金属音がぶつかり合う。


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


 両軍の怒号が飛び交い。




 キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!


 キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!


 キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!キンキンっ!!カンキンっ!!


 刃先がぶつかり鍔迫り合いの金属が奏でられて居た。



「怯むなっ!!迎え撃てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!」



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!

 

 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!


 パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



 最上軍の氏家直定は、上杉家軍の大国軍と対峙し、三つから成る北側門を守って居た。




「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「くっ!!所詮は多勢に無勢か・・・・だがしかし、簡単には負けは認めんっ!!」


「者共っ!!迎え討てえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」


「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」



「「「「「うわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」」」」」




「むむっ!!このままではお味方に被害が・・・・如何したら・・・・・」



「実頼さま。こうなれば致し方ありません。大鉄砲隊を使いましょう。」



「キリヤ公国本国政府からは、例え敵軍であっても、無駄死に成る様な事は控える様にとのお達しが・・・・」


「此処を制圧せねば、山形城は降伏せぬでしょう。それに義光が戻って来るのも戦後処理に関わります。」




「・・・・分かりました。私が責任を取りますから、指定した場所に撃ち込んで下さい。」


「承知しました。」と武将の一人は、大鉄砲隊に牽制砲撃を命じます。




すると・・・・・・・・・・・・・・・・



「構えっ!!」


 カチャカチャと鎧と大鉄砲から成る金属音が小さく響く中で、大鉄砲隊は木製の台座に大鉄砲を乗せると射撃体勢を取ります。


「放てっ!!」


ズドドッドーンッ!!!!


ズドドッドーンッ!!!!


ズドドッドーンッ!!!!


ズドドッドーンッ!!!!


ズドドッドーンッ!!!!



 大鉄砲は撃ち放たれます。



 ひゅうううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーー・・・・・ドッカ―ンっ!!



 ひゅうううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーー・・・・・ドッカ―ンっ!!



 ひゅうううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーー・・・・・ドッカ―ンっ!!



 ひゅうううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーー・・・・・ドッカ―ンっ!!


 ひゅうううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーーー・・・・・ドッカ―ンっ!!



「「「「「うわあああああぁぁぁぁーーーーっ!!」」」」」と、大鉄砲を喰らった最上軍の足軽兵たちは、思わぬ兵器の登場に、怯え怯んで逃げ出してしまいます。



「大鉄砲だとっ!!?上杉家の小娘どもめっ!!この乱戦の最中に思い切った事をするっ!!」


 

 氏家直定は、勝敗が決まったと悟ったが、熟練武将は、そんな最中でも簡単に若造どもに負けを認めるほど優しくは無かったようです。



 大鉄砲によって総崩れを起こした城内へと攻め掛かり、制圧戦に入った長谷堂城。



 そんな激しい攻防を終わらせるべく、大国・七恵は、場内の中近くの曲輪に突入陣地を構築し、陣頭指揮を執り始めた事である。





 氏家直定が、長谷堂城の複雑な起伏ある岡山城の地形を利用して、待ち伏せをして居た。


「大国の小娘よ、これぞこの度の戦で馳走に成った返礼ぞっ!!よく覚えておくが良いっ!!」と言って、手に持って居る鉄砲と率いて居た足軽鉄砲隊らに大国・七恵を狙わせていた。


「撃てっ!!


パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!パパパパパパパーンッ!



「うわっ!!」



「実頼さまっ!!」と駆け寄る大国家の家臣たち。



 大国・七恵は、氏家直定が率いる鉄砲隊に撃たれたが、キリヤ公国本国製の最新技術を駆使して造られた防弾武者鎧のお陰で、表面が凹む程度の事で済んだ事で事無きを得たそうです。



 同時刻に南門側口を守って居た楯岡直光も似た様な事をして居たらしく、此方は直江・愛華が撃たれ、愛の字が叩き居られると言う被害に遭って、肝を冷やしたそうです。



 こうした乱戦が夕方頃まで続き、長谷堂城の半分程度を制圧した所で、双子姉妹は本丸に立て籠もった2武将に長谷堂城の開城と2武将の拘束を条件として、この戦の決着としたのでした。



 当然のことながら、長谷堂城の攻め方に付いて、無理やりに攻め過ぎたと義理のお母さんである直江・秋乃さんからこっぴどく怒られ、お説教をされましたが、最後は心配しましたと言われて、肝を冷やしたと大泣きしたそうです。


 

 この戦いで直江・愛華と大国・七恵の二人は、多くのことを学んだと、後世の回顧録で語って居たそうです。


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