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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第2章 少年王、家臣団をスカウトする編
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キリヤ公国建国史 第22回 キリヤ公国と伊達・藤枝・政実の奥州王への即位と奥州動乱事件っ!! 3

 マギアンティア世界統一暦・1555年・7月2日・午後12時30分頃の事です。


 津軽地方南部から羽後街道を突き進み、羽後国北部と陸後国地方北西部地方の切り取りを目指しつつ、その第一目標として大館城へと進軍していた津軽乃為にも、急報が入った。



「なななっ!何だとっ!?弘前城と青森城が落ちただと・・・・・・・」


「はっ!北海島国・松前地方の大名王家、松前忠邦が率いる松前軍とキリヤ公国連合国・ナデシコ自治統合陸軍を合わせた、六千人もの軍勢が、突如として弘前城と青森城へと攻め掛かり、二つの城を同時に落としたとの事です。」



「攻め込まれた弘前城と青森城の留守居家老さまら方は、キリヤ公国連合国・ナデシコ自治統合陸軍の司令官殿らか、何故にキリヤ公国連合国が津軽家領内へと攻め込んだのかと尋ねると、相手側からは準自治国家加盟国と成る予定である伊達家に、南部家が救援を求めたからだとの事です。」


「何だとっ!!南部家が伊達家にだとっ!!」


「まっ、不味いぞっ!これはっ!南部家が伊達家に救援を求めて駆け込んだと成ると必然的に我々が敵と見なす家々らは、挙ってキリヤ公国連合国と組んだ事に成る。」


「・・・・・・と・・・・なると、このまま行けば、我らは正面からは、安東軍・戸沢軍・小野寺軍・六郷軍の待ち伏せを受け、背後はナデシコ自治統合陸軍と松前軍と挟み撃ちに遭うぞっ!」


「殿っ!最上様の軍勢は?」


「そんなのは、既に伊達家が抑えて居る筈に決まって居るわよっ!」


「この分だと・・・・南部家本領地を乗っ取ろうとして居る九戸の奴も詰んで居る・・・・・」


「沼田っ!!」


「ははっ!」


「直ぐに使者を出しなさい。敵対軍全部によっ!」


「私はキリヤ公国連合国に・・・・桐谷勇治公王陛下に降伏するわっ!!」


「良いのですか?」


「私の元々の目的は、治めて居る津軽地方の民達の安寧な暮らしを送らせる事に有るのよ。」


「欲に駆られて居る他の二人と心中する積もりは、更々無いわよっ!」


「それに降伏条件は、当主を含めた津軽軍の全ての身の安全の保証よっ!」


「それが叶うなら、向こう側からの要求は何でも構わないわ。」


「承知しました。」


 津軽家家老・沼田助光は、敵対勢力に有る全てに対して、謝罪とキリヤ公国連合国への降伏を持って停戦して欲しいと訴えると、宗主国軍であるキリヤ公国連合国中央政府と派遣軍は、その旨を了承し、アマテラス神皇国地方に派遣されて居るナデシコ自治統合軍は、全部隊に対して、津軽軍に対しての停戦を命じました。







 それから1日後であるマギアンティア世界統一暦・1555年・7月3日・午前9時30分頃・青森城での事でした。



 津軽乃為は拠点の一つである青森城へと戻り、キリヤ公国連合国軍・第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍に城下町を落とされ占領されて居る青森城下内に在る指定された陣屋で敗軍の将としての沙汰を待って居た。



 そして午前9時30分丁度、降伏して監視付きで捕虜と成り、青森城下の武家屋敷に拘留されて居た乃為に、ナデシコ自治統合陸軍の下士官から呼び出しが掛かる。


 彼女が呼び出された場所は、ナデシコ自治統合陸軍に制圧占領された青森城の本丸館であった。



 其処にはアマテラス人達からすれば、見た事も無いからくり装置が置かれて居る。


 乃為は指定されたマイクなる機械装置を手渡されると、目の前に置かれた物体から声が聞えて来た。



それはキリヤ公国連合国の宗主国王である桐谷勇治でした。


 勇治は・津軽・乃為に対して、この度の戦争を巻き起こした責任の取り方を問い質します。




「陛下っ!私は陛下や奥州諸侯に迷惑を掛けたお詫びの印として、同盟関係に有った九戸正恒を攻めます。」


「どうか、どうか、この津軽・乃為・信胤に、九戸攻めのご先鋒をお命じ下さりませっ!」


「ご自分の領地は、どう為さいますか?」


「陛下に差し上げまする。如何様にもご処分下さいっ!津軽の民達の事もどうかどうか・・・・・・」



「良いでしょう。噂通りの潔い方です。」


「貴女が津軽地方で独立蜂起した理由も、現地のナデシコ自治統合軍のナデシコ憲兵隊による聞き取りで、地元の領民達の為にとの理由を述べて居る様ですしね。」


「民想いの理想的な人格者なら我が国の欲する人材と言えるでしょう。」


「津軽・乃為・信胤さん。貴女さえ良ければ家に仕官しませんか?」


「僕は是非とも家に来て欲しいと考えて居ます。何ならご家中の方でも希望者は全員お連れ来て頂いて構いません。」



「津軽地方の民達の事は、全て伊達家に一任します。悪い様には成らないでしょう。」


「今なら貴方には、僕の直轄軍の一隊を率いる将としての席をご用意して、待って居ます。」


「貴女の様な人材が在野に埋もれて行くは、実に勿体ない。是非とも我が国に来てくれませんか?」


「は?はいっっ!この様な陛下に刃を向いた愚か者で宜しければ・・・・・・・」



「但し、九戸攻めの功を持って、同地の諸大名の遺恨を差し引く形で、津軽家を処分をしたとしますが、如何でしょうか?」


「ははっっ!寛大なるご処分です。私が浅はかで御座いました。心より感謝を致して居ります。」



「私は今後、キリヤ公国と勇治陛下に尽くしたく存じます。」



「では、御武運を・・・・・・・・・・・」



 二人の一通りの話は終わり、通信は切れた。





こうして、勇治は津軽家への身の保障と戦争を起こした事に関する処分を決めた。


 乃為は、九戸軍討伐軍の先陣として寝返り参加する事で、津軽家は懲罰は免除される事が決まる。



 後に津軽乃為は、桐谷勇治とキリヤ公国本国へと使え、勇治旗下の直営軍であるキリヤ公国直轄軍・キリヤ公国武士軍団の第二武士軍団を率いる指揮官と成ったのでした。


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