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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第1章 少年王とキリヤ公国建国創生記編
36/310

第3話 少年王とナデシコ地方自治州区の設置

マギアンティア世界統一暦・1555年・5月1日・午後19時30分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・ガリアナ王国・ガリアナ王国東部地方領主・テレジア侯爵家領・テレジア侯爵家領北東部地域・メイルシュル山脈連峰南東部地方・ロカルノ村・ロカルノ山・ロカルノ山森林地帯・アルテジア神殿にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



この世界がそろそろ春が終わりの差し掛かる5月が始まった初日の事である。


 ガリアナ王国・ガリアナ王国東部地方領主・テレジア侯爵家領の北に在るメイルシュル山脈連峰南東部地方内の山深き盆地に、人口が200人しか居ないロカルノ村と言う山村があった。



 其処から北へ4キロ歩いた所に、今は忘れ去られた神殿が遺跡として、朽ちた様な古びた形で残って居る。


 その近くにやや古ぼけた一軒の家が建って居た。


 そんな人気すら無く、忘れ去られた様な神殿には、背が高く、母性愛に満ちた美しいグラマスなナイスバディのスタイルを持っており、神々しい白の装束を纏い、桃色の美しい髪を靡かせ、丸で母親の様な笑顔を掘られて居る女性の女神像が、古ぼけた姿で鎮座して居た。


 その前には、青い円が描かれ、雲と大地の模様と、その周りには太陽と月が描かれ、その周囲に数多の星々が描かれて居たサークル模様画が書かれて居る。


 そして、そのサークル模様画を中心とした南へと進み見ると、朽ちかけた大理石型の椅子が置かれ、天井にはフレスコ画とシャンデリアで飾られ、誇りと蜘蛛の巣で塗れて居た。


 そんな寂しい雰囲気が漂う神殿の中央に在るサークル模様画のど真ん中が、突如として眩い球体上の青白い光が輝き出す。


  

 その周囲では、発光球体を中心に、突風が吹き荒れる。


 空気と物が揺れ動くガタガタと言う物音を立てながら、その様相は、丸で彼の未来世界から過去の世界を救わんと送り出された地獄で会おうぜっ!ベイビーっ!と言って居たアンドロイドの様な感じで、一人の少女が、これまたアンドロイド映画の映画に登場する屈強なアー何んとかさんと同じく、右手を地面に付きながら、素っ裸の格好で現れて居た。



 その姿は、金髪のツインテールで、背丈が165センチくらいで、見た目の外見姿は、人間の年齢で言えば、17歳くらいだろうか。


 やや気が強そうな感じの顔付きをしていて、目つきが吊り目である。体つきは・・・・・・・・まぁまぁな感じな残忍な身体付きをして居た。


「ふぅ、如何やら勇治が居るマギアンティア世界に、到着をしたみたいね。」


「アルテジア様から、その昔、マギアンティア世界の元に成った世界を見守る為に、造ったって言う、アルテジア神殿に、このあたしを送ってくれると言って居たけど・・・・・・・・」


 少女は辺りをきょろきょろと見回すと、聞かされていた通りの場所であると確認する。


「うん、間違いわ。アルテジア様の石像も在る事だし、此処に間違い無いわね。」と言う少女は、同じく事前に言われて居た場所へと向かう。


 彼女は、新米世界神ユイテルシア。


 かつて 勇治を事故死させた張本人で、やる気と気合と勝気な性格が災いして、やる事が全部空回りするツンデレなドジっ子さん新米女神である。


 勇治を異世界マギアンティアへと送り出しからと言う物。


 彼女は、勇治を事故死させてしまった事を悔やんで居り、それならば償いでもして来たら良いわと、彼女に取っての主神に当たる女神アルテジアから言われたユイテルシアは、異世界マギアンティアへと降りるべく、その姿を人間族の少女の身体を受肉させ、人間として地上世界へと下界して来たのである。


「ええっと・・・・確かこの古ぼけた家が、大昔にアルテジア様が暮らして居たってと言う古民家なのね。」


 ユイテルシアは、誰も居る気配がしない古民家の玄関ドアに手を掛けると、中へと入って行く。


 ギイイイィィィーーーと言う古ぼけた戸の音を立てながら、中に入ると・・・・・・・・・・


「お帰りなさい。ユイ。」


「ええっ!?アルテジア様っ!?何で此処にっ!?」


「うふふ、此処では、お母さんでしょう?」


 ユイテルシアは、彼女の主神である女神アルテジアとそっくりそのままだが、やや見姿が違う女性が、リビングルームで待って居た事に驚く。


 女神アルテジアは、背の高い母性愛に満ちた美しいグラマスなナイスバディのスタイルを持っており、神々しい白の装束を纏い、桃色の美しい髪を靡かせ、丸で母親の様な女神様。



 それが艶やかなウェーブが掛かって居る金髪ロングヘアースタイルで、爆乳ボデイスタイルを持った母性愛が溢れ出る雰囲気を醸し出し、服装は青色と白を基調とした農婦の格好をして居た人間族の女性であった。


 

 二人がお互いの存在を見つけ合うのと同時に、古民家の中は、一気にランブの明かりが灯された。


「急に灯りが・・・・・」


「驚かせて御免なさいね。久しぶりに、この家に来てみたけれど、随分と古ぼけたしまったわね。」


「アルテジア様、これは一体・・・・・」


「ユイっ!!此処では、お母さんでしょ?ねっ!!」とにっこりと微笑み、無理やりに母と呼ばせる女神アルテジア。


 それには何か理由があると感じたユイテルシアは、渋々母親と呼ぶ事にしたようだった。


「はっ、はい。お母さん。」


「宜しい。」


「まぁ、これから話ことは、少しばかり長話にも成るし、立ち話も疲れます。先ずはお座りなさい。それとこれを・・・・・」と、魔法で取り出し、彼女に差し出したは、桃色を基調としたワンピースタイプの服である。


「下着はと聞きたいですが、今は取り敢えずはと言う所なのでしょう。まぁ、何時までも素っ裸の格好なのは、今の身体には悪いですから、助かります。」と手渡された服を着て行くユイテルシア。


 ユイテルシアとアルテジアは、リビングルームに置かれて居る古ぼけたテーブルを挟んで向かい合う形で、椅子に座り込む。


「それで、これは如何言う事なのですか?確か新米神や従属下級神以外で、特別な理由でも無い限りは、世界球内の地上世界へと降りる事は禁じられて居るときつく言われてはありませんかっ!!」


「ええ、その通りです。貴女の言う通り、中級の中位神以上の神が数多の世界球に・・・地上世界へと降りたり、極端な干渉する事は、神々の戒律で禁忌とされて居ます。」


「で・す・が、中級下位神であれば地上世界へと降りても構いませんし、それクラスの分身体を送る事も構いません。」


「と言う事は・・・・・・・・」


「今のわたくしは、中級下位神の力を持たさせた、わたくしの分身体にして、人間族に擬態させた身体で、地上世界へと降り立ったと言う事なのです。」


 ややこしいが、女神アルテジアが言ったままの通りで、アルテジアは、とある理由から、地上世界へと降り立ったユイテルシアを見守る為に地上世界へと分身体を送り込んだらしい。


 加えてもう一つ説明をすると、今も女神アルテジアは、神界にある彼女の領域世界で、世界神としての仕事を続けて居る。


 此処に居る分身体の感覚や視覚も自在に感じれるし、見ても居るのだ。


「はぁ~、そんな裏技で地上世界へと降りて来るなんて・・・・・」


「まぁまぁ、ユイ。これにはちゃんとした理由が有るのです。」


「これから貴女は、勇治くんの下に向かうのでしょう?」


「まぁね。それがあたしの罪滅ぼしだからね。」


「それならば、貴女の素性を保証する人物は必須な筈です。」


「それくらいの事は、孤児とか、神聖魔法でも使って記憶操作や適当にやれば・・・・・・」


「それならば、最初から母親が居た方が何かと便利でしょう?」


「それりゃ、そうだけど・・・・・・・・」


「それと、勇治くんが、この世界に降り立ってから、彼の状況も随分と変わったみたいね。今じゃ、彼は王様に成った様なの。」


「おっ、王様ですって?」


「ええ、キリヤ公国と言うらしいわ。セレジアさんって言う、可愛らしい婚約まで居るのよ。」


「何時の間に・・・・・・」と、勇治の身の回りでの境遇の移り行く変化に、驚くユイテルシア。


 神々からすれば、人間達の過ぎ去る時の速さは、そんな物なのだろうと言う事を実感させらてしまうと言えるだろう。


「人間が生きる時は、わたくし達からすれば、瞬きをするようなくらいに短いわ。」


「其処で貴女に提案が在るの。」


「これから王様に成った勇治くんの元に行くなら、孤児とか記憶操作なんかで、人間社会に溶け込むよりも、最初からこの世界で産まれた人物として溶け込む方が、この世界への負担も少なく済むわ。」

 

「それにわくたくしは、この世界の元に成った世界で、その世界の成り立ちを見守る主神としての新米神時代の時に、ロカルノ村の山奥に古くから伝わり在る女神アルテジアを祭り、アルテジア神殿の神官を務めて来た一族の末裔に当たる人間族の夫婦の子として産まれ落ち、100年間のお勤めをした事が在ります。」


「その時に暮らしたのが、ロカルノ村とアルテジア神殿です。」


「最も、今のロカルノ村の人々は、わたくしの事なんて、すっかり忘れて居るみたいですね。」と残念そうにする女神アルテジア。


「まぁ、あの頃のわたくしの行いで、この世界でのわたくしへの信仰が落ちぶれてしまったのは、若気の至りなのは自覚をして居る積りですけどね・・・・・・・・」


実はマギアンティア世界には、アルテジア神殿とアルテジア神教が栄えた後に、絶対神アルテッツァとアルテッツァ神殿と言うのが急速に勢力を伸ばし、何時しかアルテジア神殿とアルテジア神教に取って代わってしまい。


 気が付いた時には、女神アルテジアを知って居るのは、ごくわずかな地域だけに成って居た。



 絶対神アルテッツァとアルテッツァ神殿とは?


 元々マギアンティア世界には、女神アルテジアが降臨し、地上世界を創ったとされて居た。そして、女神アルテジアが地上世界でヒト族たちらはを導いて世界を創って行く姿と教えを説いて居たのが、アルテジア神教だった。


 これはガリアナ王国東部地方領主・テレジア侯爵家領・北東部・メイルシュル山脈連峰南東部地方に在るロカルノ村の山奥に在る神殿が発祥地であったが、女神アルテジアが地上世界を去って以降は、その教えと主神像が形骸化をして行き、遂には似ても似つかない想像神が主神として祀り上げられてしまった。


 それが絶対神アルテッツァ神と言って、男装の麗人風の顔付きと身のこなしをして居るが、女性では無く男性神と言う設定で、そんな石像が造られて、各地の神殿祀られて居る。


 何でも女神アルテジアに破門された信徒たちが、仕返しをする為にでっち上げた宗教と偽宗教が、長い年月の果てに本物と成ってしまったらしく。


 女神を嫌った破門信徒たちは、女神アルテジアの事を男だったと言う嘘を言いふらして嫌がらせ行為をして居たのだと言う。


 その事が発覚したのは、キリヤ公国の建国・・・・キリヤ公国連合国への躍進する過程で、再び地上世界へとやって来た女神アルテジア本人から聞かされ事に端を発するのだが、それはもう少しだけ先の事に成る。


 まぁそんな訳で、女神アルテジアの若気の至りをやらかした時代も含めて、神々の世界に生きる彼女に取って、人の世と言うのは、瞬きするほどに早く過ぎ去る事なのだろう。


 それと付け加えて置くならば、ロカルノ村は、女神アルテジアが、新米主神の時に最初に造り上げた世界であり、ユイテルシアが引き起こした神災によって、マギアンティアの一部と成って居た。


 其処で彼女は、大自然と生命溢れる世界を目指して、100年間の間だけ、その新しい世界を見守る義務を担うお勤めを果たすべく、人間の赤ん坊として産まれ、初期時代を過ごした事が在った。


 その際に、主神としてアルテジア教成る宗教を事前に用意し、その世界では女神アルテジアを主神宗教として崇められて居た。


 そうする事で神は、下界にすまう人々の信仰心と言う想いの力を吸い上げる事で、力を増し、徳を高めて行く事で、新たな世界を次から次へと産み出す事が出来る様に成るのだ。


 そんな世界で女神アルテジアは、ロカルノ村の山奥に古くから伝わり在る女神アルテジアを祭り、アルテジア神殿の神官を務めて来た一族の末裔に当たる人間族の夫婦の子として産まれ落ち、大切に育てられ、赤ん坊→子供→少女→青年女性・成人女性へと至り、20歳の時に結婚。


その後は子供8人も産み、家族との幸せな日々を過ごして行く。


 やがて月日は流れ、身体が段々と老いて行きながらも、楽しい日々は続いて居たが、その先に待って居たのは悲しい別れと見送りする日々であった。


 人間として産み、育ててくれた両親達との死別。


 子供達の成人とそれぞれの道へと進み、孫が出来る頃に成ると、夫とは死別し、やがてはひ孫の顔を見る事に成ると、100を迎えた、その歳が明けてから10日後に、老衰で肉体の機能が停止する。


 その後、ロカルノ村は女神アルテジアの子孫達が大いに盛り立てて行く時代が長く続き、アルテジア教も大いに信仰されて行ったと言う。


 しかし、女神アルテジアに破門され、彼女の事を嫌った破門信徒たちの手に由って、女神への仕返しをする為にでっち上げた宗教と偽宗教が、長い年月をかけてすり替わり、何のご利益も齎さない文字通りの想像神と成ってしまった為、女神アルテジアの事を次第に忘れられてしまったと言う。


 そしてそんなマギアンティア世界と成った世界中に。アルテジア神教への止めの一撃として、ユイテルシアが引き起こした神災の影響で、忘れ去られてしまって居るらしい。


 そんなかつての思い出深い土地と家の姿を残念そうに見渡して居た。


「・・・・・」


「御免なさい。少し感傷深くなってしまいましたね。」


「いえ、此処はアルテジア様に取って、大事な場所なのですね。」


「ええ、だからこそ、此処では多少の無理が利きます。」


「無理ですか?」


「はい。貴女がこの地上世界で在るマギアンティア世界へと降り立ち、勇治くんが天寿を全うし、その後の歴史を造り、その行く末を見届けるのが、これから貴女にして貰う償いとお勤めと成ります。」


「その為に、わざわざ貴女を人間族の少女として送り込みましたが、この世界で神々の干渉を小さく出来る土地は限られて居ます。」


「それがロカルノ村とアルテジア神殿と言う訳なのですか?」


「ええ、此処はかつてわたくしが、新米世界主神として、最初のお勤めの為に、暮らした大切な場所。」


「此処ならば神聖魔法の力を行使し、干渉した事が在るから、この世界への負荷に掛かる力も、最小限に成ると言う訳です。」


「此処の住人達の血筋には、その昔、わたくしが人間族に化けて居た頃から続く、わたくしの子孫に当たります。」


「ですが、そう言っても、彼らには神として力は持って居ません。只の人間族に過ぎない人々なのです。」


「しかし、わたくしが干渉する事で、記憶や歴史をほんの少しだけ改変する事が可能と成ります。」


「歴史を改変?」


「ええ、今の分身体としてのわたくしの名は、アルテナ・テルシーア。アルティと呼ばれる人物です。」


「ロカルノ村の山奥に古くから伝わり在る女神アルテジアを祭り、アルテジア神殿の神官を務めて来た一族の末裔の一人と言う事に成って居るわ。」


「この世界でのわたくしは、かつの昔の様に、ロカルノ村の山奥に古くから伝わり在る女神アルテジアを祭り、アルテジア神殿の神官を務めて来た一族の末裔の血を引く家系にある家へと分身体を37年前の時代。」


「このロカルノ村の山奥に在るアルテジア神殿で、代々主祭神官を務めて来た一族の両親達の元に産まれましたが、今やローカルと成ってしまった女神を祭る神殿には、収入が少なく、貧しい暮らしの日々。」


「わたくしが20歳の時に両親たちは病没し、それを機に神官をして居た一族達は、貧困を理由に神殿を棄てて新たな職を求めて下山を決意。」 


「その年の初めに、わたくしは、ガリアナ王国で旅猟師をして居た夫である人物が、怪我で動けなく成って居た所に遭遇し、やがて二人は愛し合う様に成ると、その二人は結婚し、その年末の暮れにユイ、貴女を出産。」


「その後、一家は穏やかで家族睦まじい日々を送って居たが、それも唐突に終わりを告げてしまいます。」


「わたくしは10年前に夫とは死別し、貴女と二人暮らしを続けて居たが、貴女は母親の家計を助ける事を決意すると言う設定にします。」


「其処で貴女は、最近に成って建国されたキリヤ公国の首都である公王都キリヤ市で、王宮務めの侍女募集をして居ると言う噂話を聞き付けて、出稼ぎに行くと言う事に成る様に仕向けて置くから、安心して行ってらっしゃい。」


「何だかご都合主義なような。」


「まぁまぁ、細かい事は良いのよ。」


「それにロカルノ村とテルシーア一族、そしてアルテナ・テルシーアが過ごした37年間の歴史もちゃんと整えてあり、わたくしが、この家で子供として産まれ、大人へと至り。」


「そして・・・・ああ、、思い出すだけで、胸が張り裂けそうだわっ!」


「ハァハァハァハァ、あの人との初めて抱かれた日や結婚初日の初夜なんかの激しいセックスは・・・・ハァハァハァハァ・・・・」と、仮初めの夫とのひと時を思い出したアルテジアは、獣が発情をしたかのように興奮してしまう。


 彼女は、そんな経験を何度かして居るが、今回は本当に数百年振りに男性との夜伽を楽しんだらしい。


 まぁ、夜伽の相手として選ばれた旅猟師の男性は、本当ならば森の中で、クマと格闘する羽目に陥った事で、その場で死んで居る筈だが、今回の一件の為に10年間だけと寿命を延ばす契約を持ち掛けた。


 彼は死に掛け、虚ろ行く中で女神との間に死期を延ばす契約を結び、その記憶操作をした上で、アルテジアが擬態したアルテナ・テルシーアと出会う。


 記憶操作を受けた彼は、故郷に居る母親に対して、生活費を送金をして居るらしく、クマとの死闘が在った3日後に、送金する日を控えていた。


 それが心残りだった為に、寿命を延ばす為の条件として、アルテジアが指名したアルテナ・テルシーアとの結婚すると言う条件を呑んだ。


 それからの彼は、記憶操作を受けて居り、アルテナと過ごした日々は、ある意味、偽りの日々だったとは言え、とても幸せな日々を送り、10年の天寿を全うした。


 彼の役目は、アルテジアが擬態したアルテナ・テルシーアと出会い、恋愛をした上で、結婚。


 アルテナとの間に新米世界神ユイテルシアが擬態し、扮するユイン・テルシーアを産んだと言う史実を作る事である。


 女神アルテジアは、そんな日々を追体験するかのように思い出して居た。

 

 特に久しぶりに体験する旦那様と成った男性との甘い日々に悶えながら・・・・・・・・・・・


「あっ、あのー、お母さん?」


「はっ!?御免なさい。貴女のサポートをする為、この身体の歴史造りを理由にして居るとは言え、久しぶりに殿方との激しい夜の営みに興奮してしまって・・・・・・・・」


「はぁ?そんなに良い物なのですか?あたしからすれば、単に動物同士が盛って居る風にしか見えないんですけど・・・・・・・」と、ユイは人間たちの子孫繫栄と男女のコミュニケーションの一つで繫殖行為に付いて、身も蓋も無い事を言ってしまう。


「そうね。貴女も何れは一度は覚える事よ。」


「世界の主神たる世界神に成れば、世界を創造し、その世界を安定軌道へと導く為に、その世界の地上へと降り立つ。」


「そして、その世界で世界神は、人間に擬態し、初期時代の行く末を見届けるのがお勤め。」


「勿論、その世界に紛れて見守るのだから、人間として過ごす為にも恋愛と結婚は必須だし、子作りの為に性交行為をも体験する事でしょう。」


「今回一件も将来、ユイが世界神に成る為、貴女に取っても良い経験と成るでしょう。」


「だからこそ、今回の償いで、貴女は大いに人間としての生を謳歌をしなさい。たった一度きりの出会いしかない。この時代のマギアンティア世界で、笑って、泣いて、怒って、愛し哀する事を学ぶのです。一人の人間としてね・・・・・・」


「お母さんの仰って居られる事が、今のあたしには良く分かりません。人間を始めとするヒト族達は、死に向かって生きる意味。」


「それが本当に良い物なのでしょうか?その中にあたし達、神々が紛れて暮らしても、それは紛い物の物まねに過ぎません。」


「本当に一瞬にして終わってしまう、物語りかも知れませんのに・・・・・・・・」


「それは・・・・直に分かりますよ。わたくしも幾度か経験をして居る事です。今回だって、貴女と言う娘をお腹を痛めて産んだ記憶は、とても大切な日々でした。」


「あの人との楽しい日々も、悲しい別れもね。」


「さて、このお話は、この辺で終わりしましょうか、お次は明日からのお話に成ります。」


「ユイ、貴女は明日の朝に、此処を出発をなさい。」



「そして、ロカルノ村を出て、真っ直ぐに南に在るガリアナ王国のテレジア侯爵領の主都・テレジカーラ市へと向かいなさい。順調に進んで行けば、七日後のお昼近くには、その都市には到着をする事でしょう。」



「其処では明日からから7日後に、ガリアナ王国のテレジア侯爵領の主都・テレジカーラ市内のテレジカーラ市商工・冒険総合協会内に在る職業斡旋課で、キリヤ公国王宮侍女の人材募集の張り紙が、張り出される予定よ。」



「貴女は、其処で募集の受付を済ませて、キリヤ公国・公王都キリヤ市に向かいなさい。」


「貴女が公王都キリヤ市に到着をする頃には、公王都キリヤ市も、それなりの大都市に成って居ると思うから・・・・・」と女神として予知能力を駆使して、公王都キリヤ市の未来の様子を伝える女神アルテジア。


 その言葉に間違いは無い。


「分かりました。アルテ・・・じゃなかった。お母さんの言う通りに行って見るわ。」


「所でお母さん・・・と言うか、その分身体は、あたしが旅立ったら消えてしまうの?」


「いいえ、貴女がこの世界で生きて居る限りは、此処に居るわ。時折り母親としての姿を見せる必要もあるでしょうしね。」


「有り難う。あたしは幸せな娘なのね・・・・・・」


「さぁさぁ、今日は遅いからお休みなさい。旅支度は、このわたくしが用意をして置きます。」


「旅立つ時は、麓まで道案内も兼ねて、見送りに行きます。だから早くお休み。」とユイテルシアこと、ユイを寝室へと誘う。


 その部屋は、ユイが人間として17年間を過ごした日々が詰まって居るかの様なに成って居た。


 ユイはベットに横に成ると直ぐに眠りに就く事が出来た。


 眠っている間のユイは、懐かしい日々の夢を見て居た。


 それは子共の頃から昨日まで出来事が走馬灯に様に流れて行く。


 丸で記憶の確認をさせられるかのようでもあった。


 こうして、マギアンティア世界へと降り立った、女神アルテジアと新米世界神ユイテルシアの二人の神々は、それぞれの理由から、この世界で人間として暮らし始める事に成ったのであった。



 マギアンティア世界統一暦・1555年・5月2日・午前7時45分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・ガリアナ王国・ガリアナ王国東部地方領主・テレジア侯爵家領・テレジア侯爵家領北東部地域・メイルシュル山脈連峰南東部地方・ロカルノ村・ロカルノ山・ロカルノ山森林地帯・アルテジア神殿にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 女神アルテジアと新米世界神ユイテルシアの二人は、ロカルノ村の山奥に古くから伝わり在る女神アルテジアを祭り、アルテジア神殿の神官を務めて来た一族の末裔と言う存在としてマギアンティア世界へと入り込む。


 女神アルテジアは、分身体を作り出し地上世界へとアルテナ・テルシーアと言う女性として産まれ落ち、 新米世界神ユイテルシアは、ユイン・テルシーアと言う アルテナ娘として地上世界へと降臨する。


 二人は 古ぼけたアルテジア神殿の近くに在る古民家で、マギアンティア世界での初めての朝を迎えた。


「お早う御座います。」


「お早う、ユイ。眠そうね?」


「はい。眠るのが初めてなので、さじ加減が分からないです。」


 神々が眠ると言う行為する必要性は無い。


 主神へと至ると、地上世界へとお勤めをする事が在るので、其処で睡眠を初体験をする事が多い。


 ユイは初めての睡眠を体験するが、初めてぐうぐうと気持ち良く眠って居た為に、寝起きが辛かったらしい。


「時期に慣れると思うけど、肉体や性格によっては寝起きが辛いと言う神々も居るわ。」


「そんな事も修行の内だと思って、頑張ってコントロールなさい。」


「ふぁーい。」と言いながら、ふらふらと歩くユイは、急にぐううぅぅぅぅーーーと言うお腹の音が聞こえて来た。


「うっ!今度は空腹が襲って来たわ。一気に眠気が・・・・・・」


「あらあら、忙しい子ね。さぁさぁ、朝ごはんよ。」と母親たるアルテナに扮する女神アルテジアは、ベーコンと目玉焼き、黒パン。


 そしてクリームシチューと紅茶の朝ごはんを作って居た。


「うわぁ、これはお母さんの手作りなの?」


「ええ、この世界で20年以上も作って居るメニューね。と言っても直に作ったのは数百年振りに成るわ。」


 如何やらこの時代に成るまで間は、アルテナと言う女性の事をオート操作モードで動かして居た肉体で、日々の生活を送らせて居たらしい。


 実際に調理をするのも何処かの世界での見守りのお勤めをやって居た以来らしく、実に数百年振りの事の様である。


「ええっと、確か・・・・頂きまーすっ!」とユイは、人間として食事をする際の挨拶をする。


 如何やら昨晩に見た夢で、人間として生きて行く為に必要な礼儀作法を正しく学んだらしい。


「はい、召し上がれ。」と言いながら、アルテナも食事を始める。


 食事行為も神々に取っては無意味な事である。


 だが、人間の身体を受肉をして居る時は、必要な事なので、こうして食べて居るのであった。


「んん?!おっ、美味しいっ!」とクリームシチューを食べたユイは、初めての食事に大感動をして居た。


 続けて焼き立てパンや目玉焼きにベーコンと食べて行くと、目を輝かせて食べて行く。


「そう、良かったわ。うん、暫く振りに作った割には、腕は全然、落ちては居ないわね。」


 食事タイムはあっという間にに過ぎ去り、後片付けをを済ませた二人は、旅支度を済ませると、ロカルノ村へと向かう為に、ロカルノ山の麓に在るロカルノ山森林地帯を30分近くの時間を掛けて通り抜けて行く。



 ロカルノ山森林地帯の涼しい風を受けながら、その景色は段々と視界が開けて行くと、その眼下にはロカルノ村の田畑が見えて来た。


「おや、のアルテナ様じゃないですか?お早う御座います。」


「お早う御座います。」とアルテナたる女神アルテジアは、母性たっぷりの笑顔で挨拶を交わして居た。


「おっ、お早う。」とユイは恥ずかしがりながらも怯えたように挨拶を交わす。


「珍しいですね。母娘二人揃って村に顔をお出しに成るとは?」


 二人が出会ったのは、ロカルノ村で田畑を生業として居る40歳の男性村人であった。


(お母さん。)と心配そうにに成るユイ。


 ユイは、ロカルノ村の歴史と記憶を改変して在るとは言え、勇治以外の人間と出会うのは初めてだった事から、ちょっとだけ怖くなったらしい。


(大丈夫よ。この人も村の人達も記憶操作が刷り込まれて居るし、昔から過ごした事実も在るから、絶対に怪しまれる事は無いわ。)とアルテジアは、ユイを宥めるかのように諭して、安心させたながらも、目の前に農夫との会話を続けた。


「実は娘が街へ出たいと言うので、道案内も兼ねて見送りに行く所なんです。」


「おや、ユイちゃんがですかい?」


「ええ、この通りわたくし達は、マイナー女神様をお祭りをして居る御家なので、暮らし向きを少しでも良くしたいと、この子が言ってくれました。」


「心配な事もありますが、娘が一生、山奥で暮らさせるのも良くないと思い。」


「旅をさせて見る事にしたのです。」



「そりゃあ、凄い。とても親孝行な娘さんだぁ、気を付けて行ってらっしゃい。」


「はい。行ってきます。」と言うと、農夫と別れた二人。



 其処から村へと入り、顔見知りだと言う村人たちと触れ合いながら、村を抜け終えた二人は、3つの別れ道へと到着する。


「さぁ、ユイ。此処でお別れね。この真ん中の道を真っ直ぐに行くと、テレジア侯爵領の主都・テレジカーラ市へと通じて居るわ。」


「うん、何から何まで有り難う。お母さん。」


「行ってらっしゃい。ユイ。次に会える日まで元気でね。また会える日を楽しみにして居るわ。」


「あたしも楽しみにして居るわ。次はお母さんに成長したあたし姿を見せるわね。だから今は、行って来ますっ!」


 そう言うとアルテナとユイと抱き合い、手を振りながら別れた。


 ユイが見えなくなった所で、アルテナは、住まいのあるロカルノ山のアルテジア神殿へと帰ると、アルテナの身体をスリープオートモードへと切り替え、怪しまれない様に生活をさせる女神アルテジアであった。






マギアンティア世界統一暦・1555年・5月1日・午後13時30分・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・キリヤ公国連合国本国・キリヤ地方・キリヤ公国・公王都キリヤ市・キリヤ城・儀礼式典迎賓館・謁見の間にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 この世界がそろそろ春の終わりが、差し掛かる月でもある5月のこと。


 キリヤ公国政府は、異世界の地球と言う世界の撫子皇国と言う国が統治して居た国土や委任統治領が、このマギアンティア世界に異世界転移して来てしまった事を世界中に向けて正式に報じた。


 キリヤ公国政府は、自国領と地続きと成って居る転移地域の土地を管理して居る撫子皇国臨時行政政府と数日掛けて協議した結果、その撫子皇国領土の全てを、準独立自治国権限を有するキリヤ公国連合国・特別独立地方自治州行政区・ナデシコ地方自治州区。 


 通称名・ナデシコ地方自治州区として、キリヤ公国に領土編入をしたと国内外に向けて宣言発表する。



 キリヤ公国として編入されたナデシコ地方自治州区は、マギアンティア世界統一暦・1555年・4月30日午後15時00分。


 キリヤ公国宰相内閣府会議とキリヤ公国中央政府議会に提出された法案であるキリヤ公国・新国土編入統治基本法が採択された。


 これはナデシコ領の編入に伴い改正され、この時に新たに制定されたキリヤ公国・新国土編入統治基本法で定められた形で、ナデシコ領は正式にキリヤ公国の国土を形成する地方自治政府と成った。


 そして、旧撫子臨時行政政府は、代表の山本五十鈴とキリヤ公国・公王である桐谷勇治との交渉の中で、ナデシコ領の独立自治を保ったままの国土編入を求め、勇治は、これを了承した形での決着であった。


 これによりキリヤ公国連合国・特別独立地方自治州行政区・ナデシコ地方自治州区として、キリヤ公国に編入されたナデシコ領は、今回の様な一件に対応するべく制定された新憲法であるキリヤ公国・国土統治基本法第二条項目の定める条文、以下の通りの規定で編入される事と相成ったのである。


 一項・地方自治州区とは、キリヤ公国の直轄領内で、多数の地区を纏め統括統治する地方自治州庁のこと。


 二項・元独立国か独立国の地方行政府の在った地域が、キリヤ公国及び桐谷勇治を盟主とし、独立自治国又は準独立国の扱いを宗主国政府と国家元首の認可を受けた連合国として加盟すること。


 又はキリヤ公国との交渉の末に国土を保護領と言う形を経て、直轄独立自治州区と定めた特別独立自治州行政区のこと。


 三項・特別独立自治州行政区を置く際の準独立自治国権限は、中央政府と対等であるが、基本的には中央政府から要請及び命令はを受けるかどうかの判断は、特別自治州区行政府の判断に委ねられ、万が一キリヤ公国から離脱したい場合は、離脱予定の半年から1年前に中央政府に申し出る事とすること。



 ・・・・・など言った文言の有る法律で定められて居るので、ナデシコ地方自治州区の扱いは、新憲法のキリヤ公国国土統治基本法・第二条・第二項目・第三項目に則って、キリヤ公国の直轄内の直轄独立自治州区と定めた特別独立自治州行政区と決まり、準独立国権限を有する地位を持ったキリヤ公国内では特別な地域と成ったのである。


 また、補足備考欄として、キリヤ公国政府と公王である勇治かその土地を準独立国と似た権限維持しても良いと認可した場合は、その地位を認めると付け加えて有るのだ。




 それによってキリヤ公国の国家の組織体制に大きな変化が見られた。



 中央政府たる僕達・・・キリヤ公国政府は、これまで通りなのだが、キリヤ公国中央政府議会には、ナデシコ地方自治州区内での選挙で、選抜された国会議員と多くの官僚が登用される。


 キリヤ公国中央政府議会の国会議員と成った彼らの仕事は、中央政府で取り決められたり、審査したりする様なナデシコ地方自治州区に関する政策の実行や審査をする為に、中央行政府へとやって来ていた。


 そして、キリヤ公国軍は、新たに軍部を大きく一新する事にした。


 国力と軍事力が、ナデシコ地方自治州区の統治地域によって飛躍的に広がり、機械産業の発達が見込まれて居るので、一気に兵力と軍事力の増大にも繋がって居た。


 最初に組織されたキリヤ公国騎士団は、予備兵や警備隊を含めた総動員数が3千人から6千人くらいの規模で、主にキリヤ公国の本土である内陸地方のキリヤ地方を防衛するだけの軍として組織された。


 軍隊としての人数が限られていた為に、キリヤ地方だけを防衛する貧弱な軍隊で、主体は陸軍と名ばかりの陸軍だったり、海軍の方も帆船型の30隻の軍艦に、ガルバリン大砲が左右に10門つづ取り付けられて居るだけだった。



 そんな国軍を再編制する事に成り、キリヤ公国軍は、キリヤ公国直轄軍と言う軍隊を結成する。


 キリヤ公国直轄軍は、公王である勇治が動かす事の出来る直営軍の一つで、別名はキリヤ公国本国軍とも言う。


 第一キリヤ公国騎士団と第二キリヤ公国騎士団の二つを創設。


 更にもう一つの直轄軍として、キリヤ公国近衛軍を編成し、首都である公王都キリヤ市の防衛と勇治の行く先々での護衛と王族関係者や国家首脳クラスの護衛が主任務とされる軍として編成された。


 そのキリヤ公国近衛軍としての部隊は、キリヤ公国近衛騎士団が作られ、近衛騎士団長として抜擢されたのは、勇治の婚約者にしてガリアナ国王の王女であるセレジアの近衛騎士隊長していたマリアナ・テレジアである。


 マリアは、一つ年上のセレジアの幼馴染みで、キリヤ公国と隣接しているテレジア侯爵領の跡取り娘。


 燃える様な真っ赤な頭髪で、ウェーブの掛かったロングヘアーをしているクールで頼れる感じの騎士と言った女性だ。


 彼女はセレジアの婚約とキリヤ公国の建国の際に、セレジアが勇治と共に公王都キリヤ市とキリヤ城が完成すると、キリヤ公国に国籍と軍籍を移籍させ、同じくセレジアの近衛隊の騎士隊をしていた貴族の女性達も一緒に移り住んで来ていた。


 それ以来、キリヤ公国軍の創設期に措ける初期の総責任をに成って居たが、この度、山本五十鈴がキリヤ公国軍の総責任者として抜擢され為に、近衛騎士団長として人事の異動が成され、肩の荷が下りたと言って居た。



 次にナデシコ自治州区の編入に伴い、キリヤ公国軍の大幅な増員が見込まれた事により、各地方の防衛軍として、キリヤ公国地方軍が創設された。この軍は簡単に言ってしまえば、地方州軍の事だ。


 このキリヤ公国地方軍の役目とは万が一、キリヤ公国が対外戦争で遠征軍が国外に派遣されている間の国土防衛と予備軍として役割が求められて居る軍であった。


 最後に創設したのは、遠征軍と独立自治国軍として扱われるキリヤ公国連合自治方面軍の創設だった。


 この軍は独立自治国と直轄独立自治州区に定められた地域の軍の事で、これは各方面を守り、遠征のする為の独立軍の総称である。


 勇治は将来を見越しつつ、ナデシコ軍の強力な力と独立自治州区軍としての権限維持しつづける為に、この制度立ち上げた。


 今後キリヤ公国として、対外戦争と転移物事件を解決する度に、連合自治方面軍の数を地域ごとに定めて区割りして管轄をしている軍として行く為に創設された採用案なのであった。


 それらの総軍の事をキリヤ公国連合国軍と呼称する事にし、後にこの名は異世界マギアンティアに措ける最強の国軍と呼ばれる事に成り、マギアンティアの警備官国とまで呼ばれるまでに組織が拡大して行くのである。



 その最初の方面軍として組織を再編成されたのが第一連合自治方面軍軍・ナデシコ自治統合軍なのだった



 他に再編成と立ち上げた部署には、警察機構の増員や海上警備隊・公安局・秘密工作情報部局などの組織を新たに創設する事と成った。


 国土防衛と国外からの侵攻に付いては、今の所はキリヤ公国連合国軍と成って再編された第一連合自治方面軍軍・ナデシコ自治統合軍に一任されている。


 キリヤ公国連合軍・総司令長官職兼ナデシコ自治統合海軍・総合海軍提督長官と成った山本五十鈴。


 それと陸軍の最高司令官として、新たに人事異動と成った板垣妙子は、キリヤ公国連合国軍・統合副司令長官職兼ナデシコ自治統合陸軍元帥へと任じられた。


 この二人がキリヤ公国軍部の舵取りを任される事と相成った。


 本当は五十鈴には、国防大臣に成って欲しいと勇治は頼んだのだが、断られてしまっていた。


 彼女が言うには、これ以上、ナデシコ自治州区の中央行政府関係者の人間が、キリヤ公国の中央政府の政治や軍に口を挟み過ぎるのは不味いし、時期尚早であると言うのだ。


 今は様々な役職が空席のこの国は、内閣すら立って居ないので、早く良い人材を見付けたいと思って居る勇治。


 だが、今だ小国と見られて居るキリヤ公国に、良い人材がやって来る筈も無く。


 スカウトするか、目の前に現れるの待つだけと言う歯痒い想いをさせられて居る勇治達なのであった。


 そして、キリヤ公国軍の軍幹部として召集された面々に、ナデシコ自治統合軍の軍幹部から烏柿肇、南雲夕霧、小沢美月、黒島亀代、渡辺祥子、角田晴海、山口多美、近藤信代等と言った、早々たるメンバーで占められて居る。


 ナデシコ自治統合軍の内訳は、陸軍が約23万人で、海軍が27万人と転移した軍の大半が海軍と言う偏って居る部分も有るが、現時点では申し分のない戦力であった。


 兵器の装備面でも軍艦総数が2千隻前後、陸軍の車両総数が4千前後ある。航空戦力が全種類を含めて5千機も在るのだ。


 序でに各装備の生産設備も充実して居て、港や町を整備さえして居れば、何所へでも出撃が可能と成っていた。

 

 撫子皇国が此処までの軍備を整えて居たのも、前の世界でアトランタ合衆国と言う国とソビエル社会主義連邦国と言う二大列強国との戦い備えて居たとの話だ。


 そんな強力な軍備の凡そ3割をキリヤ公国が丸々貰うのも気が退けるなぁと勇治が言って居た。




 次に説明するのは、キリヤ公国連合国・特別独立地方自治州行政区・ナデシコ地方自治州区。 




 通称名・ナデシコ地方自治州区の構成に付いて、ナデシコ地方自治州区の構成は、神奈川県と良く似た地域の一帯を含めた横須賀市を県庁する三浦川県。


 その県庁所在地である横須賀市の在る三浦半島地方と三浦諸島を含む地域をヨコスカ自治州区を同地方自治州区の本拠地とし、横須賀市を州都と州庁を置く事を定め、行政地区の円滑な統治を進める為に市町村の統廃合を行った。


 それは次の通りと成った。


 鎌倉市・三浦市・七浜市・小田原市の5都市で構成されている居るが、伊豆半島地区も含まれて居るが、此方は南伊豆市・熱海市・三島市の三つから構成され、主都と主都とされて居るのが三島市と成って居る。


 また三浦諸島の行政監督権は、横須賀市に属して居る。


 また、転移していた撫子皇国が委任統治を請け負っていた外部地方である東南アジアンと呼ばれる地域も含まれ、これらも全体的に指す場合のみ、ナデシコ地方自治州区またはナデシコ領と呼称される事がある。


 また、三浦半島地方と三浦諸島を含む三浦川県一帯のナデシコ地方自治州区本土だけを指す場合は。ナデシコ地方自治州区本土領と呼称する事に成った。


 東南アジアン地方は、亜熱帯気候を持った島や大陸半島の地域の事で、撫子皇国に対して、国際連盟から委任統治保護領として、現地の行政統治を任されていた地域である。


 地域構成として、ガラオ・マラック諸島・フィリーピン諸島・エンドネシア列島・カリマンウータン島・ガレーシア半島・ボルネジア島から成るガレーシア地方の事を指している。


 国土の位置としては、三浦諸島の北東部へと300キロ先の位置に在る。


 キリヤ列島のヤマト島の北側からは160キロ先の位置に在る。



 キリヤ公国は、この地域をナデシコ地方自治州管区・ナデシコ第二地方地域・東南アジアン地方自治州区とした。


 東南アジアン地方自治州区を4つに分割し、大きな地域であるガレーシア地方地方行政支庁とエンドネシア列島地方行政支庁の二つの地域に分け、残る諸島地域であるガラオ・マラック諸島自治州区・フィリーピン諸島自治州区と定めた。



 その他にキリヤ公国から300キロ離れたキリヤ列島の東や南東地方の海域に転移したアセアニア地方には、アセアニア自治州区を設置するが、此方の説明は後で説明させて頂く。


 イリコンド島地方自治区、シンダポール半島地方自治区と結構な地域が、キリア公国に編入される事と成った。


 それからこの地から北へ300キロちょっと行った所には、アマテラス神皇国と言う和風文化を持った島国が在る。


 今は内戦状態で、大名王家と呼ばれる小国の王達が、国土の覇権を巡って、武力を使って、覇を競って居ると聞く。


 

 これ等の地域は キリヤ列島の北東側から南東方向をへとグルリと囲む様にして転移して居た。


 特に北東のゲルニアン帝国の領海を侵しているフィリーピン諸島自治区とガラオ・マラック諸島自治区は頻繁に、ゲルニアン帝国海軍の軍艦が此方の動向を窺う様にして、威力偵察を目的に出没を繰り返して居るとの話だ。



 ナデシコ地方自治州管区・ナデシコ第三地方地域・アセアニア地方・アセアニア自治州区に付いて。


 アセアニア地方は南洋に浮かぶ、常夏の島諸島地域が点在している地域の総称である。


キリヤ列島の南側に転移して来た地域で、その島々は広範囲に点在して来ていた。


 その物凄く広い海洋諸島の地域に対してキリヤ公国は、以下の行政区の区割りを行った。



 ミッドナイト諸島自治区・ミクロメシア諸島自治区・パプリカ・ニューギリア自治区。


 ミィーシャルン諸島自治区・ゾルモン諸島自治区・トラク諸島自治区。バヌアーツ諸島自治区。


 

 国土の位置に付いてだが、キリヤ列島をグルリと東周りに回りながらフィリーピン諸島を南へと進むとミッドナイト諸島自治区。


 その下へと進むとミクロメシア諸島自治区を通って、州都・ポートリカ・モレスビバー市の在るパプリカ・ニューギリア自治区。


 其処から西へと時計回りに回って進み、トラク諸島自治区へと至り、更に東へと向かった先に在るのは、ミィーシャルン諸島自治区。其処からキリヤ列島を下回りに西へと戻りながら進むと、イリコンド島地方自治区に成る。


 其処から更にキリヤ公国本国方面へと向かうと、キリヤ公国に近い位置に転移したシンダポール半島地方自治区に至る。


 最後にミッドナイト諸島自治区から更に200キロ離れた東の果ての地域に転移したのが、ゾルモン諸島自治区である。


 其処から東へ50キロ離れるとバヌアーツ諸島自治区と成って居る。



 僕は人事と自治区の区割りが終わると予算と人事の異動を命じし、現地の地方自治州区と自治区、市町村長や議会議員の選挙を実施させた。


 キリヤ公国は基本的には民主制を取って居るが、元首である僕のトップダウンでの意見も反映される事がある。


 今の所は、厄介ごとに関しての話は無いし、必要な案件の指示と意見を出していた。



 時はマギアンティア世界統一暦・1555年・5月1日・午後13時30分。


 この日、キリヤ公国・公王都キリヤ市にそびえ立つキリヤ城。


 その城内に建てられている儀礼式典迎賓館・謁見の間。



 謁見の間には、数こそ少ないがキリヤ公国騎士団と行政官僚達や侍従隊の者達。


 勇治とセレジア、マリアにレイラ達等は正装姿で居並ぶ。


 そして、新国土であるナデシコ地方自治州区から編入式典へと参加する行政府の首脳陣達とナデシコ軍の幹部や行政府官僚達は、勇治と五十鈴が執り行って居るナデシコ地方自治州区編入式を見守って居た。



 マギアンティア世界に措いて史上初にして、稀なる国体体勢に入る事に成る。


 それは公王を盟主に頂く統合連邦共和国、キリヤ公国統合連邦共和国へと躍進する一大イベントと成る出来事が有った。


「昨日、キリヤ公国宰相内閣府会議とキリヤ公国中央政府議会に提出された法案であるキリヤ公国・新国土編入統治基本法が採択され、その法案が本日付けを持って施行される事に成りました。」



「これにより我がキリヤ公国は、撫子皇国領であったナデシコ地方自治州区を準独立自治国家権限を有する特別独立地方自治州行政区として編入する事を宣言しますっ!!!」


「此処に居る山本五十鈴を引き続き当面の間はナデシコ地方自治州区代表首長とし、同地域の安定が為されるまでの間は、政務と軍務を統括する事とします。」


「更には山本五十鈴をナデシコ地方自治州区の地方自治州区軍である第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の陸海軍の総司令官とすると共に、キリヤ公国連合国軍の総司令官も併せて兼務をお願い致します。」


「そして、ナデシコ陸軍大将の板垣妙子を第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍の陸海軍の副総司令官とすると共に、キリヤ公国連合国軍の副総司令官も併せて兼務をお願い致します。」


「二人にはそれでもキリヤ公国連合国軍内で、統合司令官兼海軍提督と統合副司令官兼陸軍元帥の地位を与え、我が国に措ける国防の一切の責任を任せる事にします。」


「「謹んで拝命を致します。」」と五十鈴と妙子の二人は、勇治の前へと進み、セレジアから勇治へと手渡しされたナデシコ領の首長任命委任状と統合司令官兼海軍提督と統合副司令官兼陸軍元帥任命状等の書類を手渡された。


 二人が書状を受け取ると、式典に参加する全員が大喝采の拍手で、この式典の事を称えた。


「今日、此処にキリヤ公国は、ナデシコ地方自治州区との連合体制を敷く事に成り、国名をキリヤ公国連合国と成りますっ!!!」


「キリヤ公国連合国全ての本国と加盟国の国民達の為にこれからも頑張って行きましょうっ!!!」と勇治か更なる国家体制を宣言すると、この式典に参加する全員が、勇治の事を更なる大きな大喝采の拍手で称えた。


 これにより国体の再編成が終った事で、キリヤ公国は、ナデシコ地方自治州区との連合体制の構築により、キリヤ公国連合国へと国名を変更させる事に成り、国名変更を全世界に向けて宣言するのであった。




マギアンティア世界統一暦・1555年・5月5日・午前9時10分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸北部地方・ゲルニアン帝国・帝都ベルリナ市・ベルリナ帝城宮殿・皇帝執務室にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ゲルニアン帝国は、マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸の北部全土7割を支配して居る列強国である。


 その支配地域の広さを例えると、地球で言えばシベリアからインドシナ半島とインド辺りくらいの広さを誇って居た。


 この国以外で、ユーラシアン大陸の北部に唯一残って居るとすれば、北西部のスノーランド部族国と北東部のアーラスカン共和国と日本列島に似た形をしたアマテラス神皇国の三ヶ国くらいだろう。


 何れの国も帝国が軍を派遣しても旨味の無い痩せた土地と辺鄙な土地柄で、軍事的に脅威にも成らないと彼らからは見られて居た。


 しかしながら、大陸南側は別である。



 多くの耕作地域と豊かな水資源や大自然が広がって居て、人口がとても多いし、土地柄も魅力的だったからだ。


 これらの土地を狙って居るゲルニアン帝国は、南方地域へと度々軍隊を派兵して居るが、何れも地の利を活かした戦いを繰り広げる南方諸国の連合軍に撃退されて居た。



 そして、キリヤ地方と今は呼んで居る元ガリアナ王国領の東部領イーステァ地方と呼ばれたキリヤ公国の国土は、今の今までゲルニアン帝国でさえも見向きもしなかった土地である。


 人口が少ないし、未開拓で占領しても旨味が無いと思って居たからだった。


 そんな土地がある日突然、素晴らしい程に開拓され、未知の異界から土地と技術を持った人材に民。


 そして、大陸を征服を出きるだけの大量の兵器群が現れたではないか。



 ゲルニアン帝国から見れば、キリヤ公国の国土は、今までの空っぽの箱では無くなり、宝石と金貨の詰まった豪華な宝箱に見えたに違いない。


 それに転移災害によって、ナデシコ地方自治州区の土地が、ゲルニアン帝国内へと侵食する様に食い込んでいる。


 これを黙って見過ごせば、天災による人知の力では、如何にもならない事とは言え、自国の国土の一部を新参の途上国に取られてしまったと、世界中の諸外国からは見られるだろう。


 そうなる前にゲルニアン帝国の支配者であるヒットラン・アドルフラー皇帝は、ゲルニアン帝国の外務大臣であるヘスター・ダッケン外務大臣を撫子皇国領へと遣わし、彼らに取っての好条件であるゲルニアン帝国の地方自治政府領を首長である五十鈴と撫子皇国臨時行政政府に提案する。


 しかしながら、そんな無条件降伏に等しい条件を誰が呑むものかと言いたい。


 そんな馬鹿げた事を提案するのは、北の某大国に居座る大統領くらいだろう。


 提案をされた方が冷ややかな眼つきで断ると突きつける事は間違いないほどに馬鹿げた提案であった。


 勿論、五十鈴達は真っ向からゲルニアン帝国のヒットラン皇帝とヘスター外務大臣に向かって断ると言い切った。


 しかしながら、それでめげないのが覇権国家と言うものなのである。


 其処でゲルニアン帝国の皇帝と中央政府は、この事を口実にして、南方地域統一平定戦争を仕掛けようと目論んで居た。


 ナデシコ地方自治州区に付いての自然災害の一件は、彼の国に取っては、南部地域統一平定戦争を仕掛ける為の格好の口実の一つに過ぎないのだった。


 

 ヒットラン皇帝は、キリヤ公国連合国が、日に日に国内が発展し、国土が変貌を遂げて行く姿を目の当たりにし、彼の地が欲しく成って堪らなく成ってしまっていた。


 ついこの間まで、辺鄙な未開の過疎地域に過ぎなかったキリヤ地方は、今や振れば振る程にお宝が打ち出ると言う、打ち出の小槌の様な物である。


 叩けば金貨がザクザクと唸り出て来る代物に彼の目には見えて居たのである。


 そして、この地域を欲する元々の大まかな理由は、ナデシコ領の国土浸食による無断の国境変更された事が発端と成って居た。


 これは如何なる国であろうとも簡単には引き下がらない事なのだ。


 以上の理由からゲルニアン皇帝とゲルニアン帝国としてプライドを掛けて、勝手気ままにして居るキリヤ公国の若き公王である勇治の事を亡き者にせんと行動を開始する。


「ロンデルよ、キリヤ公国とその小僧は、我らの国境や国土に領海を侵し、異界から現れた土地を一国で独占して居る」


「これは許される事では無い。」


「仰る通りで御座います皇帝陛下。」


「如何なる理由が在ろうとも、我々を差し置いて、勝手に国境を変更するなど、浅はかで、身の程知らずも甚だしい限りで有りますな。」


「しかも生意気にも国土が広がった事で国名をキリヤ公国連合国と大層、分不相応な名へと変更して居ります。」


「しかしだなロンデルよ。ナデシコの者共は、わしらが見た事も無いような、珍妙な兵器を扱うと聞く。」


「このまま迂闊に手を出せば、此方は手酷い火傷を負うやも知れんぞ?」


「はい。彼の国にナデシコの領に関しての外交交渉の使者を送り、話し合いを持ち掛けて見ては見ましたが、生意気にも我らの提案を断って参りました。」


「ふふっ、だが貴公こそ、意地が悪いぞ。どうせ断るのを分かってて、ヘスターを差し向けたのだろう?」


「はい。流石は皇帝陛下。その通りで御座います。」


「ナデシコの者共めは、へスター大臣との交渉決裂した際に仕掛けた軍勢では、ナデシコ軍に蹴散らされました。」


「これにより彼の地方政府とは、我が帝国と紛争と成りましたが、これは次なる一手のを打つための小手調べに過ぎません。」


「彼の少年王が此方の思惑に掛かり、我がゲルニアン帝国と全面戦争と成れば、如何なる兵器を何千、何万を持とうとも、兵力で圧倒してしまえば、手も足も出せないまま、あっと言う間にキリヤ公国や南部諸国は我が国の物で御座います。」


「ふっ、では早速、その策略を実行に移せ。」


「彼の国の小僧が、撫子皇国領での交渉を素直に受けたら、その時は何かを企む兆し、受けなければ只の小僧に過ぎない。」


「そして、万が一にも我が帝国を打ち破る様な事に成れば・・・・・・ふっ、その様な事は絶対に無いな。」


「何れにしろ、抜かるなよっ!ロンデルっ!」


「ははっ!お任せ下さりませっ!」



 彼は電撃戦のロンデル大元帥と言う異名持つ人物で、ゲルニアン帝国・軍務省の軍務大臣を務めながらも、ゲルニアン帝国軍の大元帥で在り、大胆な戦術を取ることで知られて居る。



 そんな異名を持ち、彼が仕えて居るゲルニアン帝国皇帝・ヒットラン・アドルフラー皇帝の腹心であるロンデル・エルバン大元帥は平服して、キリヤ公国とユーラシアン大陸を武力統一作戦に意欲を燃やして、作戦に取り掛かるのであった。


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[一言] あ~あ…これは…約500年差ですよ…
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