第158話 少年王と夏休み旅行はまだまだこれからっ!! 4
マギアンティア世界統一暦・1555年・7月24日・午前10時15分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸・ゲルニアン帝国・フェリス侯爵領・アルベルゴ・フェリス侯爵直轄領・メイルシュルフラッド独立自治公国及びキリヤ公国連合国統合軍にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんな中でランガル城塞市内の住民達らは、戦闘開始前にシェーミッヒ将軍の判断で、安全地帯へと避難を終えていた。
「怯むなっ!」
「撃ち返せっ!!!撃ち返せっ!!!押し返すのだああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!!!」
シェーミッヒ将軍は、必死に将兵を鼓舞し、奮戦を促す。
パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!
パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!
パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!
パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!
パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!
パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!
パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!
パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!パンパンパンッ!!!
単発式のマスケット銃とカルバリン砲クラスの大砲の装備と騎士甲冑が主な装備であるゲルニアン帝国軍では、火力の差は歴然と成って居る。
だが、彼らは退く事は叶わない。祖国と自分達の名誉の為に、決して退いてはならないのだった。
「シェーミッヒ将軍閣下っ!我が方の大砲大隊の2割が消失してしまいました。」
「くっ、それでもっ!!この地で敵軍を死守せよっ!!!」
「敵に隙を見せては成らんっ!!!」
「ははっ!!怯むなあああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!撃ち捲くるのだあああああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーっ!!」
「「「「「「「おおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!!!」」」」」」」
ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!
ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!
ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!
ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!
ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!ダダッ、ダダアァァーーーーンッ!!
「くっ!だが、敵の大砲や銃の連射速度が尋常ではないぞっ!?」
シェーミッヒ将軍側の大砲大隊も必死に撃ち返すが、彼の大砲部隊の一門の大砲が1発撃ち放つと、キリヤ公国連合軍側は100発は撃ち返して来るから堪ったものでは無かった。
「山岳地帯のメイルシュルフラッド公国内で、攻撃を受けた時は、奇襲や武器の弾込めの速度に、工夫を凝らしただけかと思った物だが、あれはそう言った類の物ではない。」
「あの軍勢には、完全に連射が出きる銃砲を以ってして、我が軍に攻撃をして来て居る。」
「一体、如何なって居るのだ、この戦はっ!?我が国は、一体全体、何所の誰と戦って居るのだっ!?」
それでもシェーミッヒ将軍は、尚も抵抗をし続けて居た。
ゲルニアン帝国の本国政府が無線通信機を中心とした情報伝達網が無く、最前線での情報が得られず、情報の共有化が為されない為の弊害であった。
「剣信よっ!!今度こそっ!!シェーミッヒ将軍の首をっ!!」
「うんっ!!分かって居るっ!!第一武士軍団っ!!全部隊へッ!!ランガル城塞市を完全に包囲しっ!!シェーミッヒ将軍を討ち取れっ!!」
「おうっスっ!!」正面一番槍は柿崎・咲良・影家が貰うっよ~っ!!!!柿崎第1大隊っ!!突撃いいいいいぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーっ!!!!」
「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!!!」」」」」と怒号を叫ぶのは、柿崎・咲良が率いる第一武士軍団・第一大隊が、剣信の元馬廻隊であり現在は第一武士軍団・団長警護大隊と成って居る一部隊を残して、ランガル城塞市の正面門からランガル城塞の正門前へと突撃して行く。
「くっ!!正面を早速取って来たか・・・・・・相変わらず馬鹿な奴だっ!!仕方がない、此処は搦め手から入るか・・・・我が第四大隊は、東門を奪取するっ!!続けえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!!!」
「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!!!」」」」」と怒号を叫ぶのは、第一武士軍団・第四大隊を率いる甘粕・竹深・影持が、柿崎・咲良が率いる第一武士軍団・第一大隊に先手を取られたので、正門奪取の手柄を諦めて、その代わりに東門を奪取しようと動き出して居た。
「はぁ~、如何して家の家臣団と言うのは、何時もっ!!何時もっ!!脳筋なのかしら?フォローに回る身にも成って欲しいわね。」
「全くです。秋乃さまっ!!お下知をっ!!」
「分かって居ますっ!!我ら直江第3大隊は、西門前を奪取しますっ!!」
「第五大隊長の小島・弥嶋に通達っ!!北門を今度こそ奪取なさいっ!!」
「ははっ!!」
「我らも突撃いいいいいぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーっ!!!!」
「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」と怒号を叫ぶ第一武士軍団・第3大隊も、西門前を奪取しようと突撃を仕掛ける。
まぁ、采配の直江・秋乃・景綱と言われ、とてもけしからん巨乳を持って居り、ぱっつんな前髪と超ロングヘアーをして居る綺麗所のお姉さん姫武将で有る秋乃なのだが、やっぱり上杉家の武将の一人であると言えた。
シェーミッヒ将軍は、3日間ほど粘ってランガル城塞市を死守しようとしたが、最終的に火力の違いと守り切れないと判断して、撤退を開始。
この攻城決戦で出た死傷者は、3万人だと言われて居る。
ランガル城塞市を三日間城内外の攻防戦を繰り広げられたが、上杉家を中心としたキリヤ公国連合国武士軍団が巧みに攻め掛かり、武勇を振るい、最新式の兵器を駆使して戦った事で、3日目の11時頃には、柿崎隊がランガル城塞に一番槍との一報が入ると直ぐに城塞を脱出する。
「くっ!!高々島国の田舎サムライ如きに後れを取ろうとはっ!!」と数千人程度の供回り部隊と供に北門ゲートから脱出をしようとした時である。
「シェーミッヒ・バンデル将軍閣下とお見受けするっ!!」と馬を走らせ、馬上で立ち上がりつつ、抜刀の体制を取った姫武士が数千人の軍勢と供に北門ゲートで待ち構えて居た。
「何奴っ!?」
「詰まらなぬ、一武人に過ぎませんが、将軍閣下には名乗るのが礼儀っ!!と飛び掛かる姫武士。
「キリヤ公国連合国軍・第一武士軍団・第五大隊長っ!!小島・弥嶋・貞興っ!!押して参るっ!!はあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!」とシェーミッヒに愛刀で斬り付けた。
「将軍っ!!」と叫んだ護衛官が盾に成って斬り伏せられる。」
「くっ!!邪魔が入りました・・・・」
「将軍っ!!この者は上杉家の上杉・剣信の護衛衆筆頭で、斬撃の小島・弥嶋・貞興と言われる程に、剣術に優れた腕前を持って居る姫武士ですぞっ!!」
「その辺の名の有る刺客よりも強さを誇る腕前が有りますっ!!」
「此処は我らで惹き付けますが故っ!!お早くお退きをっ!!」
「すまんっ!!」とヒヒーーンッ!!軍馬を北へ向け掛けて行く。
「逃すなああああぁぁぁぁぁーーーっ!!」と、第五大隊と第一武士軍団・第五大隊長・小島・弥嶋もシェーミッヒ隊と乱戦へと突入する。
しかしながら、シェーミッヒ将軍は、乱戦を切り抜け、北へと逃げる事に成功したのであった。
リィーゼは、追撃をせずにランドー地方の掌握する事に勤めた。
ゲルニアン帝国は、この地を捨てて逃げ出した為に、統治者が必要に成ると判断したからだった。
「この後ランドー地方は、今回の公帝戦争の戦功が有ったとして、キリヤ公国連合国中央政府は、メイルシュルフラッド独立自治公国の地方州の一つとして編入されたと言うのは、知っての通りだな。」
「斯くしてランドー地方の戦いは終結したと言う訳さ。」と締め括り、一輝は話を終えた。
「面白かったわ。」
「上杉の連中は、アマテラス神皇国地方内に措いても厄介な軍団だったしな。当然の結果と言うことだろうな。あのちょび髭のヒットランも、戦を仕掛けた国や将兵達の相手が悪かった訳だなぁ~」と苦笑交じりに感想を述べた和紗。
「おおっと、そろそろ到着するようだな。」
「楽しく雑談をして居たら、長旅もあっという間に過ぎるわね。」とレオーネが述べた所で、公王専用お召列車キリヤ号・一号列車は目的地であるフェリス侯爵独立自治領国のフェリス家の長女、ロイチェルが治めて居る内陸領地のダンドー地方自治州区の州都である州都・バルサレ市に到着しようと、列車はゆっくりとした停車態勢を取り始めた。
「ピンポンッ!!パンポンッ!!毎度KR公社のご乗車、ご利用を有り難う御座いますっ!」
「ご利用のお客様方にお報せを致しま~すっ!!」
「間も無く、公王専用お召列車キリヤ号・一号列車は、ランブック市・ランブック市駅・キリヤ公国連合国・北西部鉄道株式会社・南西中央国際鉄道線・フェリス侯爵独立自治領国・ダンドー地方自治州区・州都バルサレ市駅に到着を致しま~すっ!!」
「お客様に措かれましては、お降りの際は忘れ物にご注意くださいませっ!!」
「次回の発車時刻は、三日後の12月2日・午前8時30分頃を予定して居りま~すっ!!どのお客様の方々も、お乗り遅れのないようご注意を下さいませ~っ!!」
「ピンポンッ!!パンポンッ!!」とアナウンスが終わると間も無くダンドー地方自治州区・州都バルサレ市駅が見えて来たのであった。