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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第11章 少年王と夏休みと残暑と世界情勢っ!!
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第120話 少年王と夏休みと残暑と世界情勢っ!! 4

 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月26日・午前9時32分頃・マギアンティア世界・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸・ユーラシアン大陸北西部地方・スノーランド部族国・スノーランド半島地方・部族首長都・ストックブルムズ市・同市内・ストックブルムズ湾港・キリヤ公国連合国キリヤ公国連合国軍・第一連合自治方面軍・ナデシコ自治統合軍・アセアニア地方・ナデシコ地方自治州管区・ナデシコ第三地方地域・アセアニア地方自治州区管区・第二方面軍・ポートリカ・モレスビバー市・ナデシコ自治統合陸軍駐屯地・ナデシコ自治統合陸軍・第三師団総司令部庁駐屯師団軍・ナデシコ自治統合陸軍・第三師団・スノーランド部族国派遣教導師団・スノーランド部族国派遣教導師団駐屯地司令部にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 此処は耳付け根が太く、その先端先が細長い事が特徴的である亜人族・・・・エルフ族たちが暮らす土地。


 ユーラシアン大陸北西部・スノーランド半島地方とスノーランド平原地域を国土として居る首長連合国家のスノーランド部族国。


 昔ながらの森と平原と山々と周辺海域に根差した暮らしをする事をモットーとして居る事から、部族間の喧嘩は有っても、国外との戦争・紛争をする事は無く、国土拡大の野心すら無い。


 マギアンティア世界に措いても、稀である平和で珍しい国家であるが、その反面では、排他的な性格で、国外との付き合いも薄く、国境付近や港での商業貿易をする事以外の付き合いを好まない。


 その一番の理由として、隣国であるゲルニアン帝国が掲げるユーラシアン大陸統一と言う野望。


 ユーロリアン大陸の覇者たるローマリャニア帝国からの海上遠征軍の猛威に晒されて来た歴史から来て居る。


 キリヤ公国連合国が、ゲルニアン帝国との戦争である公帝戦争へと突入した前後から、キリヤ公国連合国・外務省大臣、結城・梅晴・春宗の旧結城大名王家家臣系の外務官僚と職員からなる外交官たちの粘り強い交渉により、マギアンティア世界とスノーランド部族国の歴史上初めてと成る国交樹立をキリヤ公国連合国中央政府が果たした。



 この時に交わされのは、軍事同盟では無く、外交・商業・文化交流に関する国交樹立基本条約と万が一に備えた軍事協力協定文書の二つであった。


 詰まりは、アメリカ以外の国家と軍事同盟を好まない日本国が行う様なワンランク、ツーランク下の軍事協定書と言う体裁の有る協定書を発行するのに留めた軍事協定国家なのである。



 しかしながら、キリヤ公国連合国が公帝戦争でゲルニアン帝国を打ち破り、戦争に勝利すると、スノーランド部族国の部族首長と部族民たちらは、態度を一変させる。


『あのゲルニアン帝国を打ち破り、欲深な只のチョビ髭オヤジに過ぎない、ヒットラン・アドルフラーを追い返すとは、何と凄い事かっ!!』と口々に関心の声を口にする事に成った。



『桐谷勇治大王陛下とキリヤ公国連合国並びに加盟諸国と同盟・友好国は、我ら部族とは友である』と言い切るまでになり、交流が更に深く成る。


 それを契機にユーラシアン大陸南方諸国同盟とキリヤ公国連合加盟諸国の全ての国々と国交樹立を為し、互いに大使館と領事館を置き合う関係にまで発展。



 スノーランド部族国は歴史上類を見ないほどの好景気に沸きつつ、留学生を各地に派遣するまでになり、スノーランド部族国の部族首長たちからは、是非とも娘を桐谷勇治大王陛下の後宮へと上がらせて欲しいとか、キリヤ公国連合国の何らかの職務に付いて居る者に嫁の世話をと言う者達まで現れてしまう始末。

 


 特に友好的な行動に打って出たのは、マギアンティア世界統一暦・1555年・11月2日に、キリヤ公国連合国が介入する事に成った九州島地方戦役では、義勇軍を送ると申し出てくれた。


 しかしながら、派遣は十分に間に合って居る事から、キリヤ公国連合国中央政府とキリヤ公国連合国・外務省大臣、結城・梅晴・春宗は、これを丁寧に断ったが、スノーランド部族国・部族首長議会政府は、如何しても友の手伝いをしたいと言われてしまったので、その代わりに資材と成る木材や鉱物資源。


 小麦や海産物加工品などの食料支援をして貰う事で、互いに落着する事に成った。

 

 そんな助け合う関係が生まれたスノーランド部族国から、キリヤ公国連合国軍に倣う形で、これから時代には近代化軍の創設は必須であると言う理由から、ナデシコ陸軍の訓練教官を招く形で、軍事支援を受ける事にした。


 其処でキリヤ公国連合国中央政府とキリヤ公国連合国・国防総省。


 更にはキリヤ公国連合国・外務省らは、ナデシコ自治統合陸軍を派遣し、撫子皇国時代に製造され、半年前までキリヤ公国連合国でも現役で運用をされて居た兵器や武具と言った装備品を装備品更新する為、旧式装備品を友好国へと譲渡と言う形で引き渡す事にした。


 これは公帝戦争の時に、ユーラシアン大陸南方諸国同盟国にした事と同じであり、今でもガリアナ王国・オルトランタ商業連合国・メイルシュルフラッド独立自治公国(旧メイルシュルフラッド公国)らでは、撫子皇国時代の装備品が使われて居るが、メイルシュルフラッド独立自治公国は、キリヤ公国連合国に加盟して居るので、最新版装備品へと更新されて居るので、今では旧式装備品の方は、訓練用と成って居る。




 そんなキリヤ公国連合国の友好国と成ったスノーランド部族国の各部族を中心としたスノーランド部族戦士軍団が、ナデシコ自治統合陸軍の軍事支援と教練を受ける様に成ってから、凡そ一月がの時が流れていた。



 スノーランド部族戦士たちは、頑固者な一面は有れども、とても勤勉な性格で、新しい物に畏怖と疑いの目を向けるが、一度受け入れてしまえば、貪欲に知識や技術を求めて勉学と訓練に励む人々であった。



 キリヤ公国連合国・アセアニア地方・ナデシコ地方自治州管区・ナデシコ第三地方地域・アセアニア地方自治州区管区・ポートリカ・モレスビバー市を中心とした地域の守備に当たって居る。



 ナデシコ自治統合陸軍・第三師団から派遣された、ナデシコ自治統合陸軍・第三師団・スノーランド部族国派遣教導師団は、キリヤ公国連合国とスノーランド部族国の友好を深め、その平和を守る任務を誇りながら任務に当たって居た。


 しかしながらスノーランド部族国派遣教導師団が派遣されて一月が過ぎ様として居た時である。


 教導師団司令部と部族首長都・ストックブルムズ市に激震が走った。



 スノーランド平原地域の東部地域、ゲルニアン帝国と接して居る三地方部族領有地がゲルニアン帝国軍に攻め取られ、前線でキリヤ国際平和維持活動派遣法を元に、現地軍に当たるスノーランド部族戦士軍団供に駐留して居た、スノーランド部族国派遣教導師団の中隊300人と撫子皇国式機甲師団が、惨敗してしまったと言う知らせが舞い込んで来たのだ。



「くそがっ!!このアタシたちが居ながら、あのチョビ髭オヤジに過ぎないヒットラン皇帝と間抜け大元帥に過ぎないロンデルに出し抜かれるとはっ!!」と叫ぶのは、ナデシコ自治統合陸軍・第三師団から派遣された、ナデシコ自治統合陸軍・第三師団・スノーランド部族国派遣教導師団を直接指揮を執る事に成った高梨智秋大佐。


 彼女が激しく怒鳴り散らながら、テーブルを右手で叩き付けるが、その際にこげ茶色を基調とするナデシコ自治統合陸軍の軍服を着崩すように着こなして居た為、怒鳴り散らす際に叩き付ける動作して居ると、共にプルルンと豊かなバストが激しく揺れてしまって居た。


「まぁまぁ、逆に考えれば、これは良かったわ。」


「何だとっ!!直美っ!!アタシらはナデシコ自治統合軍の看板と勇坊の顔に泥を塗っちまったんだぞっ!!」


「まぁまぁ、落ち着いて。良かったと言うのは、このスノーランド部族国派遣教導師団を軌道に乗せる為に、一月の予定で私たちが、此処に来て居た事よ。」


「スノーランド部族国派遣教導師団は、キリヤ公国連合国とスノーランド部族国の友好を深め、その平和をスノーランド人たち自らが戦い守り通す事を手助けするのが任務よ。」



「それに対ゲルニアン帝国への牽制でも有るわ。」と淡々と状況整理をしながら、自分達に課せられ任務の再確認すると共に、その目的が何なのかを改めて説明して居るのは、三つ編みポニーテールヘアーと眼鏡を掛けて居る顔付きと、グラマスボデイな身体付きが特徴的な、お姉さん佐官級軍人である若林直美大佐。


「ああ、だからこそ、アタシらは勇坊と妙子、それに五十鈴達から、この任務を任されて居るんだ。」


「それよおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」と智秋が言い掛けた時である。


「失礼します。高梨大佐っ!!若林大佐っ!!」


「先ほど前線後から戻った。各方面小隊隊長たちや第三師団・オートバイ偵察隊からの偵察報告によれば、ゲルニアン帝国に・・・・・近代化装備による兵器を確認したとの事です。」


「詳細は、この書類とカラー写真をご確認ください。」と少佐の女性軍人は立ち去る。



「・・・・・これは・・・智秋。」と直美は、智秋に写真を手渡し、その写真を見て目を丸くした。


「・・・・こいつは・・・・・」


「間違いないわ。装甲車に戦車や自動車、それに近代式長距離砲台よ。特にこの戦車は、新トウキョウ世界の戦史資料にも有った。パラレルワールド地球世界の国家、第二次世界大戦時代のドイツ帝国が国家プロジェクトで作り出したって言う、ティガー1型戦車よ。」


「確か・・・第二次世界大戦とか言う大戦序盤で、1,600メートル以上の遠方から敵戦車を撃破が可能で、アメリカ軍・イギリス軍・ソ連軍・フランス軍の主力戦車を相手に、無敵を誇って居た主力戦車だったけど。その生産量は1350両で、それほど多くは無かったと記憶して居るわ。」


「これでアタシらが負けた原因が分かった。」


「新トウキョウが転移した際に、キリヤ公国連合国の共通条例法とも成って居る。兵器の歴史資料の共有化で貰った資料が、こんなにも早く役立つとはな。」


「道理で適わねぇ筈だ。撫子皇国軍式の武器・兵器の装備品の全ては、新トウキョウの前身国家であり、勇坊の祖国でもある日本国の自衛隊より前の前身国家軍、大日本帝国軍の装備と同じ物だ。」と言う智秋。



 そう撫子皇国軍式の武器・兵器の装備品の全ては、新トウキョウの前身国家であり、勇治の祖国でもある日本国の前身国家、大日本帝国軍の装備と全く同じ物なのだ。


 今回、被害に遭ったのは、八九式中戦車・三式中戦車・九七式中戦車などの主力戦車。


 各種射程距離や砲弾サイズが異なる野砲や榴弾砲に加えて、トラックや乗用車を陸軍使用に改造した物などが、軒並みにやれてしまったらしい。


「ヨーラッパ地方と良く似た地方であるヨーロッパ地方では、激しい戦車戦が有ったらしいけど、中戦車と重戦車ばかりだったらしいわね。」


「その最たる戦車とも言うべきティガー1戦車を相手に、撫子皇国陸軍の戦車は、歩兵支援戦闘車に過ぎないから、装甲なんて物は、榴弾と銃弾から身を守れば良いって代物だから、戦車戦を想定して居る戦車と戦えば、その装甲は紙切れ同然よ。」



「アジアン地方は、島国や密林や森林地帯に山岳地帯が多いからな。塹壕戦や密林ゲリラ戦が当たり前だったから、密林戦での支援砲撃や街道防備を突破する事だけを想定して居たから、平原地域での本格的な戦車戦なんて物は、誰も経験をして居ないぞっ!」



「その点はビクトリナも、こっちに来てから初めて陸戦をしたって言って居たわね。新トウキョウも国内ロボットテロを除けば、平和な時代だったらしいから、対外戦争での実戦も未経験な上に、九州島地方戦役が初めて・・・・と成ると、我がナデシコ軍も戦車を戦闘で使う事は有っても、戦車同士の戦車戦は、全くやった事が無いわ。」



「それが不味い事なんだがよぉ・・・・・・その前に一つだけ疑問が有るんだ。」


「疑問?」


「ああ、何でヒットラン皇帝とロンデルの二人の奴らは、如何やって近代軍事用の兵器である戦車や自動車を造ったんだ?」


「確かゲルニアン帝国は、機械化する様な工業力は、まだ無かった筈と聞いて居る。それが何で今更ながら・・・・・」


「それもそう思うけど、大方の所は、私達が知らない所で転移物でも拾ったんじゃないかしら?」


「拾ったか・・・・確かにな。レーダー探知機基地の監視網をキリヤ公国連合国と友好国と成った国々に設置はして居るが、レーダー基地だけでは、監視対象地域の移動物体の監視をして居るだけで、実際には国境付近を偵察飛行隊が直に監視をする以外に見張る手立てが無いもんな。」


「それは兎も角して、早くこの事を一輝さんや梅さん達に報せないと。」


「ああ、だがよ。それを今、報せて良いものか?」


「幾ら勇くんとキリヤ公国連合国中央政府の人達が夏休み中だからって、何も報せない訳にも行かないでしょう?」


「せめて、国防大臣の一輝さんや外務大臣の梅さんくらいには、報せないとイケないわよ。」


「確かにな。一輝と梅の二人には報せないと、リィーゼは・・・」


「リィーゼちゃんは、ここ半年間の激務が祟って居るから、此処は年上の政府首脳人と軍幹部だけで、事を進めて置きましょう。」


「それに私たちも、ナデシコ自治統合陸軍・第三師団として、夏休み旅行オルトランタ商業連合国の首都、ロッテルダム市に行く事に成って居るじゃない。」


「そうだな。勇坊たちは、今頃はメイルシュルフラッド独立自治公国の公王都・メイル市で避暑中だったな。」


「私達は軍務の都合で、ロッテルダム市に成っちゃったけれど、勇くん達には会えるでしょう?その時に話を持ち掛ければ良いわ。だけど、その前に・・・・・ね。」


「分かって居る。一輝と梅の二人には報せ・・・此処はモールス信号にして置くか?」


「モールス信号?何で・・・・ああ、通信傍受の恐れが有るからね?」



「そう言うこった。ティガー1戦車の件も有るからな。用心深いに越した事はねぇぜっ!!」と言うと、直ぐに近場に居る部下にモールス信号で、スノーランド部族国で起こった出来事に付いてを国防大臣である足柄・一輝と外務大臣である結城・梅晴の二人に電文による緊急連絡を送るのであった。


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