エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・追い込まれた北条家と小田原評定の行方っ!! 5
マギアンティア世界統一暦・1555年・11月15日・午後19時03分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・関東地方・北条家大名王家国・北条家大名王家本拠地・相模国・箱根山地方・箱根山町・箱根山・箱根山城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
北条・九江の別荘地でもある箱根山城へと招待を受ける事に成った伊達・藤枝・政実は、護衛の軍勢らを率いて箱根山城と箱根町温泉街に宿を取る事に成った。
其処では北条家当主である北条・九江の宴席が開かれ、相模国の東側地方の要衝である玉縄城を任されて居る事から玉縄北条家と呼ばれて居る北条家一族の3人や伊豆国を守って居る家臣達の代表たる笠原・美晴・政尭も招かれて居た。
「さて、楽しんで下さって居る所なのたけれど、この辺で本題に入るわ。」
「本題とは、些か意味が分かり兼ねます。」と政実は、北条・九江からの突然言葉に、意味が分からない様子。
「政実陛下。」と改めて居直り、奥州王と言う立場に在る政実に礼を以って頭を下げて物を言い始めた九江。
と
「早雲殿。陛下はお止めください。」
「私は勇治陛下から下された奥州王と言う国王の位には在りますが、何分にも若輩者です。」
それに慌てた政実は、恥ずかしそうに自然に接して欲しいと懇願する。
意外にも政実は、まだまだ自治王国の国王としては若過ぎると言う自覚がある事から、陛下呼びされるのは、本当に大事な場でしか呼ばれたく無い事を身近な家臣達には言ってる事は、そこそこ知られて居た。
其処が可愛らしいと言う声も民衆達から漏れ聞こえる事から、結構な支持を自国民衆達から得て居る政実なのであった。
「政実殿。実はお願いが有ります。」と九江が言うと、彼女の後ろの襖戸が開き、二人の女の子達が姿を現した。
「彼女達は?」
「貴女たち、奥州王・政実殿です。ご挨拶を」
「「はい。」」
「お初にお目に掛かります政実陛下。北条・九江・早雲が次女、北条・二乃・氏康です。」
「わたしは、武田・春夜・信玄が姉妹の一人。武田・陸深・信廉と言います。」
「「宜しくお願いいたします。」と頭を下げる従姉妹二人。
「信玄殿の妹に、早雲殿の娘殿?」
「早雲殿。これは一体・・・・・・」
「貴女にお願いしたいと言うのは、この二人と此処に居る一堂に会する者達の進退に付いてです。」
「奥州王・伊達・藤枝・政実陛下。北条家当主、北条・九江・早雲は、此処にキリヤ公国連合国・宗主国王、桐谷勇治陛下に臣従を申し上げる。」と九江が頭を下げると、その場に居る全員が臣下の礼を取って居た。
「・・・・・・・・・・・・・・」
「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」
呆気に取られてしまう政実と伊達家の面々は、余りにも想定外の事にポカンとして居た。
「・・・・早雲殿。お気を確か?臣従を申し出るとは、如何なる理由が有っての事なのですが?」
「最早、この早雲、そして我が姪である信玄で有っても、武田家と北条家内の武断政治を止められないと踏んで居ります。」
「其処で武田家当主である信玄は、主戦派を手動しながら緩やかな滅亡を決意し、不肖者である私は、北条家の解体を決意した次第です。」
「何んとっ!そこまでのご決断を覚悟して居るとは、今朝方の無礼な物言いは、改めてお詫び申し上げます。」と政実も、九江の決意と決断に対して、今朝方の会談に措ける物言いに付いての事を謝罪して頭を下げた。
「いいえ、流石は奥州王、独眼竜と謳われ若き才気溢れる一廉の人物と、こうして貴女を目の当たりにした事で確信しました。」
「キリヤ公国が連合国を築いてから、いち早く彼の国の可能性に気付き、その懐に飛び込んだだけの事は在る様です。」
「・・・・・」と赤らめる政実。
此処まで褒めちぎられ事は、実の母親ですら無い事だったので、真っ赤に成ってしまって居た。
政実の母親である伊達良姫は、性格は気が強く激しい気性の中に優しさを持って居る人物で、長女の政実の事を常に気に掛けて居るが、己の気性の激しさからついつい言い過ぎてしまい喧嘩別れをしてまう事を後悔する事が多い。
そんな訳で、此処まで母親の様な雰囲気を持った九江に褒めちぎられた事が堪らく嬉しかったのであった。
「さて、話が逸れましたが、我が北条家と同盟国にして親戚関係に在る武田家の当主である信玄と共に、家内の分断は止められない。」
「その打開策には、勇治陛下とキリヤ公国本国に縋るしか無いと考え、苦渋の決断として、北条家と武田家は、敢えて家中を分断する方法を取る事に決めました。」
「その方法とは、此処に居る北条・二乃・氏康と武田・陸深・信廉の両名をキリヤ公国本国に・・・勇治陛下に仕官をさせる事を希望します。」
「出来ますれば、この二人をお気に召して頂きたく思います。」
(・・・それって、この二人を勇治の側室に差し出し、親戚関係を持ちつつ、いざ戦に成った時は、最悪の場合、何とかして血筋だけは残そうと言う物なのか?)
(早雲殿は、勇治とキリヤ公国本国に頭を下げると言って居る。)
(信玄殿は、主戦派が幅を利かせている為、勇治とキリヤ公国本国に頭を下げる事は、武家としては出来ない所まで追い込まれて居るから、妹を差し出して、武田家の存続を図ろうとして居るのか?)
「政実様。これは容易に返事が出来ない外交案件です。一度、キリヤ公国本国に報告をする必要があります。」
「ああ、特に梅晴殿。一輝様。リィーゼ殿。それに和紗殿らにも相談をする必要がある大きな外交問題だ。」
「それと政実殿。出来ればこの事は、勇治陛下の謁見の席を設けて頂く日まで、内密にお願いします。」と九江は、更なる追加条件を言い出して来た。
「私は、勇治陛下とキリヤ公国本国に臣従を申し出る計画として、手始めに北条・二乃・氏康と武田・陸深・信廉の両名をキリヤ公国本国へと遣わし、その後に起こるキリヤ公国連合国との大戦に臨む積りです。」
「早雲さまっ!もしや貴女様は、娘達や家臣達を生贄にしてでも北条家を残す覚悟を固めて居るのですか?」
「流石は片目の喜多と称される伊達家の重臣ね。でも娘達と家臣達を死地に追い込む積りは無いわ。でもそれに付いては、今の所は最悪の場合を除けばと言った所ね。」
「では・・・・」
「キリヤ公国連合国とたった一度だけ総力戦、その一戦を交える事を目的とした戦いを起こささせる。これは小田原評定で迷う北条家主戦派を黙らせる為の非情な謀略。」
「姪の信玄も、それを覚悟して貴女達、キリヤ公国連合国に決戦を挑む積りの様です。」
「政実様っ!お姉ちゃんたちと武田家のみんなを助ける為にっ!!どうかお力添えをっ!下さりませっ!!!」と武田・陸深は深々と頭をを下げて乞い願う。
「アタシもお願いっ!このままだと多くの死人が出るわ。」
「母さんはアタシを勇治陛下の嫁って言うけれど、そうするか如何かは、アタシの目で少年王を見極めた上で決めるわ。」
「だからお願い。アタシ達を助けてっ!」と、気が強くて気位が高い二乃が頭を下げて政実に頭を下げる。
思いも寄らない事に面を喰らった伊達家者達等だったが、此処まで覚悟を聞かされた事で、政実も北条家と武田家の危機を救わんと協力をしたいと感じてしまう。
「分かりました。取り敢えずは、勇治陛下を始め、梅晴殿。一輝様。リィーゼ殿。それに和紗殿と言った。この問題に対して関わり合い在る首脳と閣僚幹部とで協議会を開いた上で、改めてお返事を致します。」
「では、連絡役として、北条・二乃と武田・陸深の二人をお連れ下さい。」
こうして伊達家による北条家への説得工作は失敗に終わったが、北条・九江からの申し出で、北条家と武田家の暴走を食い止め為の謀略作戦計画が開始される事に成ったのであった。
この謀略・外交作戦計画は、密かに進められて行き、キリヤ公国連合国・アマテラス神皇国地方・東国平定計画が発動された後に巻き起こった、長鹿野ヶ原の戦いと関東・小田原城平定征伐戦へと突き進み向かう事に成る。
一方の武田家では、まだまだキリヤ公国連合国と織田家とどう対峙して行くのかが纏まらず、キリヤ公国連合国と織田家らが戦後処理に追われて居る合間に武田一族とその家臣団との間で議論を続けて行く事と成った。
後に北条・九江は、アマテラス神皇国地方に措けるキリヤ公国連合国加盟諸国との武力衝突により巻き起こった騒動は、キリヤ公国連合国中央政府に、アマテラス神皇国地方・東国平定計画による武田家・北条家の征伐遠征作戦を決断。
キリヤ公国連合国と武田・北条の両家と本格的な武力衝突と成った。
これにより主戦派が立て籠もる事に成った小田原城は、北条・一花・氏綱が中心とした徹底抗戦派閥等ともにキリヤ公国連合国軍と交戦。
しかしながら、これに対して北条・九江は、奥州独立自治王国の伊達・藤枝・政実。
アマテラス神皇国足柄幕府将軍王朝一三代目で、元足柄将軍王であった足柄・一輝・宗輝。
元結城地方領・大名王家当主であった結城・梅晴・春宗。
そして、上杉家前当主であった上杉・剣信・輝清と言った北条家とは敵味方を含めた因縁や縁ある面々からの説得を受けた事により、戦に成る前に箱根山城へと退去。
其処で北条・一花と主戦派が立て籠もって居る小田原城に向けて挙兵を宣言し、桐谷勇治とキリヤ公国連合国軍を導く形で小田原城と小田原城下町の包囲軍に加わった。
それから一月以上も耐え抜いて見たが、そんな小田原城と北条軍に対してキリヤ公国連合国本国政府側は、羽柴・陽菜・陽菜・秀良を中心としたアマテラス織田自治神皇国軍とアマテラス神皇国地方諸国連合による万里の付け城作戦により小田原城を包囲してしまう城を作り上げる事に成るが、それはまだ先のお話である。