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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第10章 アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・新納院・高城の戦いっ!!
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エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・追い込まれた北条家と小田原評定の行方っ!! 3

マギアンティア世界統一暦・1555年・11月15日・午後14時140分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・関東地方・北条家大名王家国・北条家大名王家本拠地・相模国・箱根山地方・箱根山町・箱根山・箱根山城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 北条家の当主である北条・九江・早雲は、隠居所であり別荘でもある箱根山城に来ていた


 此処は後にアマテラス富士山と呼称される事に成る富士山が良く見える景勝地であり、日本国に在る様な蘆ノ湖と箱根町、それに箱根山と言った数々の名所と温泉が在る所でもあった。


 北条・九江は、未だに小田原評定が終らないので、その息の詰まった空気から脱するべく、別荘地である箱根山城へと来ていた。


しかしながら九江は、とある人物の二人をこの地に招いて居た。


 九江は、箱根山城内に造られた日本庭園の様な庭が広がる本丸館の私室に座り、待ち合わせの人物達を待って居た。



「九江叔母さん。陸深です。只今、到着しました。」


「入りなさい。」


 すぅーと襖の戸が開かれると、其処にはショートヘアースタイルの気優しい風貌の顔付きで、やや大人しめな雰囲気が漂い。


 背丈はやや高い163センチで、ややスレンダーな身体付きだが凹凸の在る女性らしいボデイスタイルを持って居る女の子が現れる。


「お久しぶりです。九江叔母さん。」


「ええ、陸深も元気そうで何よりね。」と姪っ子に微笑む九江。


 姪っ子と伯母の対面の挨拶が終ると、今度は別の人物がやって来た。


「母さん。アタシです。」とニ乃も、陸深とは逆方向に在る襖戸から現れた。


「入りなさい。」


「「えっ!!」」と従姉妹同士は、襖を開いた先で互いの顔を見合わせると、ビックリした顔付きで驚いてしまう。


「陸深っ!?」


「あれっ!?ニ乃ちゃんっ!?」


「さぁ、二人ともさっさと仲に入りなさい。二人には話が在ります。」


 二乃と陸深の二人は、九江に促されて、私室へと入る。


 二人は、九江の前に座ると、彼女の話を聞く事に成った。


「さて、二人と言うより、陸深はもう知って居るのよね。」


「はい。」


「それでは、二乃だけに説明をするわね。」


「・・・・・」


「貴女達は、これからキリヤ公国連合国の宗主国。キリヤ公国本国へと行って貰います。」


「ええっ!?えええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!」と、突拍子も無い事から、驚きから叫んでしまう二乃。


「そう大きな声で、叫ぶものではありません。」


「だってだって、何でアタシがキリヤ公国本国に行く必要があるのよっ!!あっ?!・・・・・って事は、もしかして・・・陸深も?」


「うん。春夜お姉ちゃんに後は頼むって頼まれちゃってね。」


「うそ、春夜姉さまが?其処までの決意を固めて居るの?」


「彼の武田家も、北条家うちと同じ状況下に成ってしまって、今や袋小路に陥って居るらしいのよ。」


「其処で春夜は、非戦派閥筆頭である陸深とその家臣達らを国外追放とする事で、何とかして武田家の外から、武田大名王家の暴走を食い止めようと試みようとして居るみたいね。」


「と言う事は、まさか・・・・・母さん。」


「悪いわね、二乃。そして、おめでとう。」


「北条家の非戦派閥筆頭たる貴女は、折を見てキリヤ公国本国に行って貰います。(キリヤ公国公王家へお嫁行き決定っ!!)」


「それも表向きには、国外追放と言う形は取るけれど、少年王に仕官を希望したいとしながらも、私としては勇治陛下のお嫁・・・実質的に側室に出す積りで出て行って貰います。」


「えええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!なななっ、何でっ!!アタシがっ!!あんな年下の子供になんかにっ!!嫁がなきゃいけないのよっ!!」


「それもたくさん居るって言うお妾の輪の中によっ!!冗談じゃないわっ!!」と叫んだ二乃は、勇治の好色公王、ハーレム公王と言った悪い風聞を半ば信じて居るようであった。


「二乃。本当に悪いけれど、今度ばかりは、選り好みをして居る余裕が無いの。」


「北条家が、この世界で生きるか死ぬかの瀬戸際になのよ。」


「キリヤ公国と言う国は、生活と仕事にだけは不十分な事は無いから、安心なさい。それに陸深も居るから大丈夫でしょ?」


「そう言う事じゃないっ!!相手が婚約者が二人・・・って、信長が居るから三人と他にも複数の・・・・・400人以上ものお妾が居るって噂の垂らし名人の天才にして、好色ハーレム少年王って言うガキんちょなのよっ!!」


「きっとトンだエロガキなんだわっ!!そんな所に側室に入れって言うのは我慢が為らないっ!!」と言うが、最初は勇治の事が只の子供でしか無く、北条姉妹と北条家を滅亡に追いやる元凶と見て居た北条・二乃は、事在る毎に勇治の事を毛嫌いして居たが、時間が経つに連れて、その人柄に惹かれて行き、悪い奴では無いと理解するに至る。


 そうして共にキリヤ公国連合国と言う国造りをして行く仲に成った北条・二乃は、相手は年下ながらも本気で好きに成ってしまい。


 何かにつけて一緒に仕事をしたがる様に成り、キリヤ公国・公王執務官邸官房庁・秘書官庁室への入庁を希望し、その恋心から来る熱意でバリバリと仕事を取り仕切る官僚と成った。

 

 北条・二乃は勇治の事を桐谷勇治、又は勇治と呼び捨て扱いをして居たが、次第に親しくなると「ゆーくん」と呼ぶように成ってしまう中に成る。


 その夜伽は激しく乱れる程に愛したと、後世歴史書には書かれてしまったと言うのだから、ツンデレさんに良くある嫌よ嫌よも好きの内と言うのは、正に言葉通りと成ってしまう二乃なのであった。


「まぁ、そう言う事だから、彼の国から接触して来るか、気を見て此方側から伊達家や上杉家に勇治陛下との仲介をお願いし、二人にはキリヤ公国本国に行って貰います。」


「全ては意地の張り合いを続けてしまった武田家と北条家の行く末を守り抜き、その先に続く未来に繋げる為に・・・・・・・・・・・・・・」


 こうして、北条・九江の生き残り戦略たる北条・二乃は、同じく実家の姉たる武田・春夜の命令でキリヤ公国本国へと行く事に成った武田・陸深と共に、キリヤ公国本国とへ向かう機会を伺いつつ、彼の国へと渡海する事に成ったのだった。




マギアンティア世界統一暦・1555年・11月19日・午前9時10分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・アマテラス神皇国・関東地方・相模国・小田原市・小田原城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 主戦が主流と成ってしまって居る北条家を滅亡させない為に、生き残りを賭けて一族衆を分ける決断を決めた北条・九江。


 主戦が主流と成ってしまって居る故に、何れは何らかの形でキリヤ公国連合国と織田家と武力衝突と成ったしまう事を危惧して居るが、其処で一番に問題なのは三派閥と化して居る家内に措いて、1対2の構図と成ってしまって居る北条家。


今や北条家・当主一族衆たる北条姉妹らが中心と成った御家騒動と化して居た。


 姉妹同士の仲は悪く無いが、姉妹達の後ろに続く者達が対立状態に成って居る以上は、北条家の執政を取り仕切る政府事態が無政府状態に近い状態に陥ってしまった。


 この状況を打破するべく、北条大名王家・当主である北条・九江・早雲は、キリヤ公国連合国を如何に利用して、一度北条家をぶっ壊す形で再生を図ろうと画策して居た。


 


 しかしながら、北条・九江が淡々と北条家破壊再生計画とでも言えば言いのだろうか?


 その計画を進めるべく、裏工作に明け暮れた毎日を過ごして居た。


 そんな中でも小田原評定会議が飽きもせずに続けられて居た。


 会議は踊る、されど進まずとの古事が在る様に、北条家の意見は纏まらない。


 その原因なのが、キリヤ公国連合国中央政府とアマテラス織田自治神皇国政府は、アマテラス神皇国地方内で、武力闘争の継続をする事を続ける事を国是として居る大名王家の一角たる武田家を野放しにはして置けず、講和・加盟・宣戦布告の3つの内のどれかを一つを選ぶ事を勧告して居た。


 これにはアマテラス神皇国内で武力闘争を続けて居る島津家・北条家も例外では無い。


手始めにキリヤ公国連合国中央政府は、アマテラス織田自治神皇国政府と九州地方の反島津家を掲げて居る大名王家からの救援要請の求めに応じて、アマテラス九州平定征伐戦に出兵を決めて、キリヤ公国本国軍と加盟自治諸国に出兵を命じる。


その結果は島津家に取って、散々たる物であった。


 キリヤ公国連合国によるアマテラス九州平定征伐戦に措ける戦勝との一報は、アマテラス神皇国地方内で唯一の独立大名王家国と成ってしまった武田家と北条家へは、激震と成って齎されて居た。


 キリヤ公国連合国と戦争へと突入した島津家の敗戦っ!


 それはある程度の国力を有し、織田家とキリヤ公国連合国に逆らう事さえしなければ、お家の独立を保てると考えて居た2家に取って、猶予の無い喫緊の課題と成って居た。


 アマテラス神皇国の5代目の将軍王朝・アマテラス織田自治神皇国として名乗りを上げた織田・和紗・信長は、キリヤ公国連合国への加盟国と成る事を表明し、未だに抵抗と領土争いを続けている島津家、武田家、北条家の三家に対して、織田に従うか、それとも死力を尽くして戦うかを選べと宣告されて居る。


 その内の一つである島津家は、ゲルニアン帝国との密貿易とその従属国であも在った竜珠王国を武力占拠し、ゲルニアン帝国との二重従属外交させる事で、船舶による海外貿易による莫大な利益と鉄砲や大砲を大陸から仕入れる事で、軍事力の増強を図る事に成功した。


 それに加え、竜珠王国からは天城諸島・奄美諸島と二地域を割譲させ、砂糖や貝殻やサンゴ等の素材を使った装飾品の生産地を手に入れた事で、お家に莫大な資金による収入の増加により、経済基盤の確立をさせる事にも成功して居た。



 こうした積極的な内需拡大による政策と外交戦略により、いよいよ島津家は九州地方の統一平定戦に本腰を入れて行く事に成った。


 祖の矛先は中立独立地域であった龍造寺家や織田家への臣従を申し出て居た大友家とその従属国の大名王家にちょっかいを出し過ぎた事で、キリヤ公国連合国と織田家との武力衝突とに至った。


 その背景にはゲルニアン帝国のヒットラン皇帝の影がチラ付いて居たからであった。


 キリヤ公国連合国は、70万人以上もの大兵力と大規模な兵器群の投入により、九州島地方で暴れ回る島津家を制圧に成功する。


 その次は関東甲信地方と目されて居たが、それに至るまでの猶予はあった。



 さて、長々と説明してしまったが、アマテラス九州平定征伐戦が行われて居る最中に、奥州独立自治王国の国王である伊達・藤枝・政実は、5千人の軍勢と共に腹心である片目の喜多と呼ばれているお姉さん、片倉・喜多・影綱を伴って北条家の居城である相模国の小田原城へとやって来た。


 小田原城下町では、その様子を物々しい警戒監視と市井者達らが見守るの中で奥州王・伊達・藤枝は、紫の中に数多玉色染めに衣装を身に纏って現れた。


「あれが奥州の独眼竜か?」


「ああ、何でもアマテラス地方に措いて、キリヤ公国連合国にいち早く臣従を誓った姫大名王なんだと。」


「へぇー」


「しかしながら、こうして一軍が小田原市にやって来たってと言うのに、戦に成らなかったのは不思議で為らない。」


「ああ、そうだな。越後の軍神と謳われた、上杉・剣信・輝清公も、結局は迷惑な戦を仕掛けて来ただけだしな。」


「違ぇねえな。あんときゃ、成田の殿様を怒らせちゃったらしいぜっ!」


「ああ、そんな話を聞いたな。確か亀岡八幡宮での旧足柄幕府・関東甲信越地方管領職就任式を執り行うって言うから、関東地方の諸侯・国衆達らが参着して、お祭り騒ぎだったけ?」


「そうそう。上杉憲政様は、何であんな戦バカの天然朴念仁を養子に為されただろうな?」


「就任式が終って鎌倉市の若宮大路を由比ヶ浜へと下って練り歩く馬揃え行進の義で、跪いて居なかった成田の先代当主である成田親泰様は、古の古事に従って下馬をする事無くお辞儀をしたらしい。」


「ああ、確かご先祖様が第二将軍王朝・藤原家の血筋と流れを引く名門で、祖先は、その家来筋から成りあがった第三将軍王朝・源・頼美・頼朝の父親でもある源義家にも下馬をせず、挨拶を交わしたと言う名誉の家門で在るので、長泰は古例により下馬をしなかったという逸話が有ったな。」


「そんな理由から、成田家は代々如何なる地位の人物が相手であっても下馬をしなくて良い事に成って居るだよ。」


「でもなぁ~、あの当時は輝清公は、そんな礼儀作法が在るなんて知らなかったらしい。」


「何んとも戦バカで知られて居る輝清公らしい話だな。」


「だな。そんな迷惑な騒ぎが在った、この小田原城で、あの独眼竜様は、今度は如何なる御用が在るんだろうな。」


「噂では戦に成るって話だ。」


「それじゃ、何らかの通告でも言いに来たのだろう。」


「何方にしても、俺たちには良い迷惑さ。」



 小田原市の民衆達は、伊達家の行列を見ながら、近い将来に起きうる災難に溜息が漏れてしまうのであった。


 市街地を抜けた政実たち一行は、市街地の北寄りに建てられて居る小田原城・本丸近くの城門へと到着する。


「我は奥州独立自治王国、奥州王っ!!伊達・藤枝・政実っ!!」


「北条大名王家・当主である北条・九江・早雲殿に、奥州王として首脳会談を申し込みたいっ!!」


 城門前で政実は、大声で名乗りを上げて、用向きを小田原城内へと言い放った。


それを天守閣で見て居た北条・九江と一花を含めた北条家一族。


「流石は奥州王、独眼竜と謳われるだけの事は在るわね。この時期に中央政府に断りを入れて居るのかは、知らないけれど、単独でこの私と首脳会談をしたいだなんてね。」


「お母様。此処は・・・・」と一花は、政実を人質または軟禁に近い形で小田原城に留め。


 キリヤ公国連合国中央政府と勇治との交渉材料にしては、如何かと提案する。


「ダメよ。あの独眼竜を人質に取るなんて無礼を働いたら、今九州地方に来ているって言う、キリヤ公国連合国軍の70万人の軍勢が一気に、此方へと来るわよ。」


 だが、母の九江からはダメだしをされてしまう事に成る。


「それでも良いの?」


「ですがっ!!」


「あの子は戦をしに、此処にやって来たのでは無いわ。」


「ですが、お母様。キリヤ公国連合国は、我が北条家と武田家には宣戦布告にも等しい停戦勧告。」


「このアマテラス神皇国地方に措ける。あらゆる私戦を禁止する総武禁止辞令法を我ら非織田勢力に属する武家領主王家と領主家に対して、何の相談も無く布告し、法律の執行を勝手に為して居ます。」


「これでは、我らは織田家又はキリヤ公国公王家の下に付かされたも同然の横暴な扱いでは無いですかっ!!」


「此処は対抗手段が少ない我らとしても、少しでも彼の国との交渉材料を手にすべきですっ!!」


「それでもよっ!!此処で下手な小細工をして御覧なさい。それこそ、向こうに北条家へと攻め掛かる大義名分を与える事に成るわ。」


「あの信長と少年王の坊や達等の勧告と言うのは、『私達の今後の身の振り方を決めなさい』と言って居るだけなのよ。」


「詰まりは、島津姉妹達ように悪足搔きの為だけに、今の国家的な窮地と成ってる武家領主王家として、この事態を打開とようと、戦に打って出さえしなければ、北条家の独立を認めるとも捉えられるのよ。」


「でもっ!!」


「此処は大人しくして居た方が無難よ。貴女は、血気盛んな者達を抑えて置きなさい。」


「伊達の独眼竜は、わたしが相手をして置くから、何とかして先走らない様に努めなさい。」


「はい。」と一花は、母である九江に言い包められてしまった。


 北条・九江は、奥州王たる政実との首脳会談をするとの返答をし、政実を謁見の間へと招き入れたのであった。


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