表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第10章 アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・新納院・高城の戦いっ!!
254/316

エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・新納院・高城の戦いっ!!孤高忠義臣っ!!山田・理安・有信の戦いっ!!21 

マギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午前12時20分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・島津家領・南九州地方・日向国・木城地方・木城南部地方・木城高山・島津軍・日向国支城・山田・理安・有信守将拠点城・新納院・高城周辺地域・キリヤ公国連合国加盟諸国軍・長宗我部軍・本陣所にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 然しものアマテラス神皇国・九州地方平定征伐戦、略称名・九州島地方戦役での戦は終盤であるのにも関わらず、 西と南の方角から、大胆にも攻め掛かろうとする小勢の軍勢が、勇ましい雄叫びと供に現れ、10万人もの大軍である九州統一平定南東方面征伐連合国軍に真っ向から戦いを挑んだ島津・衣恵与・家久が率いる島津家残党軍の3500人。



 その軍勢らは、頑固一徹と評される武人、稲葉・一徹・良道の年の功たる説得により撤退する決断を下す。


 その一連の経緯を遠くから見ていた長宗我部・智華・元親は、安堵の声を漏らす。



「はぁ~、良かった。島津軍と真っ向勝負なんて、怪我だけでは済まないからなぁ~」



「智華っ!!何を言って居るのよっ!!長宗我部家の当主が、この程度の事で怖気づいて如何するのよっ!!」


「でも母様・・・・私は・・・・」と智華が、何かを言いたげだった時である。



「お姉ちゃんっ!!お母さんっ!!大変だよっ!!」と長宗我部家の三女である香宗我部・香美・親奏が危険を報せるべく叫んだ。


「香美っ!!如何したの?」


「新納院・高城の正門が開いて、山田・有信殿が1400人を率いて、木城高山から駆け降りて来て居るってっ!!」



「あらあら、これも薬が効き過ぎたかしらね?」


「はぁ~、母様。母様の策謀は、真面目な人ほど罠に掛かり易く、暗愚な者ほど見落とし易い。」


「本当に意地の悪いやり口なのですら、相手を弄り通すのは程々にして欲しい物です。」


「そうね、今回はやり過ぎたと思って、反省を居るわ。」


(娘に対する事も含めてですけどね・・・・・・・・)


「何か言ったかしら?」と、にこやかな笑顔で、娘の心中を見抜いたかのように言う母たる長宗我部・国枝。


 その事に智華は、しまったと思った。


「いいえ、母様に軟弱者と謗られるのは、勘弁して欲しいので、鬼の国親の娘として、山田・有信殿を取り押さえて見せましょう。」と、母親に自身の心中が看破されたと悟った智華は、素知らぬふりをしつつ、話題を別話へと逸らした。


「・・・・期待して居るわ。」と皮肉る母であった。


「姉上、待って下さい。仮にも山田殿は、武辺者でも知られる島津家の家老職に在る姫武将として名高い人物です。」


「姉上も武勇名高き長宗我部家の当主では有りますが、昔からアマテラス神皇国地方では、島津・武田の武士もののふを相手取るには、通常の5倍の力量差を見るべし・・・と言われて居ります。」


「そのような者達を相手にしては、姉上お一人では、怪我をしてしまいます。」


「我が吉良家の手勢は少ないですが、わたくしが直接、指揮を執って、姉上補佐に回ります。」


「ありがとう。みやこ。」


 長宗我部・智華は、3000人の長宗我部軍を率いて出陣するが、それを補佐しようと、長宗我部家次女である吉良・京・親実300人の軍勢を伴って、新納院・高城から飛び出し、最後の決戦を決めた山田・理安・有信の軍勢を迎え撃つべく、城塞近くへと移動するのであった。 




 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午前12時35分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・島津家領・南九州地方・木城地方・木城南部地方・木城高山・島津軍・日向国支城・山田・理安・有信守将拠点城・新納院・高城にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 島津・衣恵与・家久軍の3500人は、虚を突いた形で、包囲作戦をして居るキリヤ公国連合国軍の加盟諸国の君主軍に迫ったが、やはりと言うか、最初から分かって居た事だったが、キリヤ公国連合国軍の数と装備での有利を覆すには至らず。


 況してや島津・利美・歳久の敵討ちを掲げて挑んだ戦いは、トンだ無駄足と成ってしまう。



 何せ、戦場で死んだと言われて居た本人は、捕縛された上に宗主国王たる勇治の下で、手厚く厚遇されて居るのだから、こんな戦をして居る意味が無くなってしまって居るからだ。



 島津・衣恵与は、姉たちの今後に付いすら聞かされた為、戦場から撤退を決めて引き上げを開始。



 それを見ていた新納院・高城の立て籠もる山田・理安・有信と山田軍の者達らは、無用な援軍が撃退されたかのように見えて居た。



 小高い山頂の上から島津・衣恵与が率いて居る島津家残党軍らの動きが良く見えて居り、稲葉・一徹とのやり取りも遠巻きながらも見え難いが僅かながら見えて居た。


 そのやり取りの果てに、島津・衣恵与が撤退をして行くのが良く見えて居たが、その反対側に位置する西側方面では、甲斐宗運が率いる甲斐軍500人は、尚も新納院・高城への前進を止めては居なかった。



「家久さま・・・・・退かれるのか?これは何らかの理由で、撤退に入ったか?それとも連合国軍の何れかの武将に、説得されたと見るべきだろうか?」


「反対側の甲斐宗運殿は、連合軍の一隊を破り、尚も進撃を止めて居ない・・・・アレは、まさか・・・・・特攻か?それならば要らぬ迷惑を宗運殿に、お掛けして居る事に成るな。」


「成らば、今がその時なのだろうっ!!」


「皆の者っ!!最早これまでだっ!!これ以上の我らの意地の張り合いは、お味方に無用な犠牲者を強いる事に成りかねないっ!!」


「此処は薩摩武士らしく、敵陣の一つに突っ込んで、相果てようではないか?」


「おおっ!!遂に殿がお立ちになるのかっ!?」


「よっしゃーっ!!やってやるんど――っ!!!」


「皆も良かかっ!?」


「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「法螺貝をならせええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」



「ブオオオォォォーーーーーーっ!!ブオオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーっ!!ブオオオォォォーーーーーーっ!!ブオオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーっ!!ブオオオォォォーーーーーーっ!!ブオオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーーーーーっ!!」と法螺貝が鳴り響きながら、山田・理安は、出陣を命令じた。



「出陣するっ!!開門っ!!進めえええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ!!!」




「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



 山田軍は、騎馬姫武者である山田・理安を先頭にして、立て籠もって居た新納院・高城から出陣をして行くのであった。





 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午前12時35分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・島津家領・南九州地方・日向国・木城地方・木城南部地方・木城高山・島津軍・日向国支城・山田・理安・有信守将拠点城・新納院・高城周辺地域・キリヤ公国連合国加盟諸国軍・島津軍所属山田・理安・有信軍との合戦場にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 山田・理安・有信が率いる山田軍・1400人は、新納院・高城を飛び出して麓へと駆け下りて行く。


 麓へと降り立った先には、平原地域が広がって居り、其処には長宗我部・智華・元親が率いる長宗我部家陸戦隊・3000人と吉良・京・親実が引き居る吉良軍・1200人が待ち構えて居た。


「丸に七つ片喰紋まるにななつかたばみもんと二つ引き紋・・・と言う事は、元親殿とその一族の軍勢のようだな。」


「ふふっ!!面白いっ!!はっ?!そう言う事か?私は嵌められたのか国親殿にっ!!!」


「あのお方は、私に何一つ悟られずに、この私を城から釣り出したと言うのだな?」


「くくくくくっ!!あははははははははっ!!誠・・・本当にお人が悪いお方だ。だが・・・悪くない。悪くないぞっ!!」と馬で駆けて行く山田・理安。



 目の前に現れた長宗我部軍と数十メートル程度の距離を取って軍勢を止めた。


「貴殿を名の有る一軍の総大将とお見受けするっ!!私は島津家、島津・弘美・義弘が専属付け家老っ!!!山田・理安・有信なりっ!!!」



「貴女のお名前を伺いたいっ!!!」


「キリヤ公国連合国・アマテラス織田自治神皇国っ!!!アマテラス織田自治神皇国海軍・揚陸艦隊20隻艦隊司令官っ!!!並びに土佐国大名王家・長宗我部家・現当主にして、この長宗我部軍の総大将っ!!!長宗我部・智華・元親です。」


「宗主国王である桐谷勇治陛下、将軍王である信長公を始め、九州統一平定征伐連合国軍に参加する全ての将兵らに課せられた任務遂行の為に、貴殿を打ち果して、捕らえる者なりっ!!」


「貴女が音に聞こえし、鬼姫若殿と謳われ、彼の鬼の国親殿のご息女か?相手に取って不足無しっ!!」


「此方も先頃まではっ!!!九州島地方の覇を唱えたが、今や没落の一途を辿ってしまったが、島津家の強さ示しっ!!!安く買い叩かれない様にするべく、忠義を示さんが為っ!!!貴殿と一戦を交えたいっ!!!」


「宜しいか、鬼姫若殿?」


「良いでしょう。」と、両軍の総大将同士が馬上槍を構えて、馬を駈け出せて行く。


「はああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーっ!!!」


「ちえええぇぇぇぇすとおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーっ!!!」



 長宗我部・智華と山田・理安の二人は、槍をたった一合だけ、合わせただけの搗合いだったが、何方も良く鍛えられて居たが、如何なる達人で有っても、その時の調子と運と言う物が有る。


 そして・・・・一瞬の速さと判断力が物を言うのだ。



 その様な戦いを繰り広げられた、この勝負は・・・・・・・・・・・


「お見事・・・・・」と、山田・理安が振り返って言うと、彼女は落馬する。


「殿おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」と、山田家の家臣達らは、主に近寄り介抱する。


「島津家、島津・弘美・義弘が専属付け家老っ!!!山田・理安・有信殿っ!!!長宗我部軍の総大将っ!!!長宗我部・智華・元親が打ち破ったあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」



 長宗我部軍の将兵達らは、主の勝利に沸き立つ。


「流石は姉上っ!!!」と吉良・京も、姉の勝利を大いに喜んで居た。


「おのれっ!!こうなればっ!!」と山田家武将の一人が槍を構えて叫ぶ。


「待ちなさいっ!!」


「しかしっ!!」


「もうっ!!良いのだ。」


「元親殿・・・・私は、私の首を以ってして、貴女に、そして・・・勇治陛下、信長公らに降伏する。」


「然様にお計らい下さい。」


「それと・・・貴女のお母上様にお手間を取らせた事をお詫び致して居りましたと、お伝え下さい。」


「畏まりました。ですが、貴女方の沙汰が決まるまでは、生きて居て貰いますので、その積りでお願いします。」


「お好きに為さって下さい。それが勝者のお役目なのですから・・・・・」と山田・理安は、伝えるべき事が終わったので、そのまま黙り込んだ。


「山田殿らの武装解除をっ!!医務官の手配と手当てをっ!!」


「はっ!!」と長宗我部軍の者達らは、山田軍の将兵達の武装解除と山田・理安の手当てをするのであった。




 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午前13時03分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・島津家領・南九州地方・日向国・木城地方・木城南部地方・木城高山・島津軍・日向国支城・山田・理安・有信守将拠点城・新納院・高城周辺地域・キリヤ公国連合国加盟諸国軍・長宗我部軍・本陣所にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 山田・理安との戦いを終えた長宗我部・智華は、本陣所へと戻ると、自分専用の天幕の入る。


「ううっ!!やられたっ!!痛たたたっ!!」と脇腹を抑えてしまう。


「ああっ!!姉上っ!!」


「母さんとビクトリナ軍の医務官さんを・・・・・」と智華は、倒れてしまった。


「腰から血がっ?ああっ!!大変だっ!!凄い熱っ!!かっ、化膿症だっ!!誰か・・・」


「京っ!!叫んではダメっ!!全軍の士気に関わるから、僕の近習たちらと・・・半那殿と母さんたち以外には、知らせないでっ!!」


「・・・・分かりました。では暫しお待ちください・・・・・・」と言うと、智華の近習たらちに看病を任せ、京は海上で待機して居るビクトリナ海軍の病院艦船から医務官の手配と治療の手配をするのであった。


 山田・理安・有信との戦いで勝利した、長宗我部・智華・元親が倒れた事は伏せられ、智華は戦場での激務と過労から、やや重い程度の風邪をひいてしまい、大事を取ってビクトリナ海軍所属の病院艦船に入院する事に成った事にされた。


 大将同士の戦いで勝ったのに、手傷を負って倒れたと言う事に成れば、折角の戦勝に傷が付いた事に成り、味方の士気にも関わる事でも有るからだ。


 更には、まだ名誉・面子の為に、抵抗を続ける者達が出て来るかも知れない為、この事を智華は伏せろと言ったのであった。


 戦場で体調不良を起こす事は、アマテラス神皇国地方でも、特段に珍しい事では無い為、不名誉と為らない為の処置でもあったのである。


 智華は病院艦船で、化膿症により三日ほど見込むが、軽い縫合手術と点滴医薬品を使った、先進的医療技術により、あっという間に回復したと言う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ