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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第10章 アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・新納院・高城の戦いっ!!
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エピソードブラス・アマテラス神皇国・戦国無双・萌将伝・新納院・高城の戦いっ!!孤高忠義臣っ!!山田・理安・有信の戦いっ!!14 

 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午前9時05分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・南九州島地方・アマテラス神皇国・薩摩国・鹿児嶋市・鹿児島湾及び大隅諸島近海域にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 その翌日、鹿児嶋湾を封鎖して居る九鬼隆嘉が率いるアマテラス織田自治神皇国海軍と織田・和紗・信長は、戦艦安土以下岐阜・清州・那古野・道三等の五隻。


 それと重巡・巡洋艦・駆逐艦等から成る30隻の海軍艦隊。


 更にキリヤ公国連合国軍の総司令官である山本五十鈴が率いるナデシコ自治統合海軍・第一戦隊共に全砲門を鹿児嶋や薩摩国内の島津家の拠点へと向けて睨み付けて居た。


 勇治も特戦空母・出雲に乗船し、直営旗下の護衛艦隊と共に島津家が降伏をしにやって来るのを待って居た。


 本来ならば、圧倒的に有利下の戦況の中の場合に措いて、相手方に降伏を勧めるのが、この戦争を逸早く終わらせる手っ取り早いやり方なのだが、今回に限っては、キリヤ公国連合国の方は政治的、国家的な体裁として悪い事をしては居ない。


 島津家が国策として他国領へと攻め入り、その結果、桐谷勇治とキリヤ公国本国とキリヤ公国連合国加盟諸国と敵対し、全面衝突をしてしまったのに過ぎないのである。


 詰まりは・・・・全て島津家の自業自得な行いが悪い事なのだ。


 故にキリヤ公国連合国としては、事前交渉の提示勧告が有ったのにも関わらず、戦争へと訴える決断をした島津家に、降伏を進める義理は無いと言えた。



 このアマテラス地方の内戦平定を国是として居る当事者である和紗は、「生温いっ!!艦砲射撃で一気に脅せば済むだろうっ!!」と主張する。


 それをまぁまぁと周辺のキリヤ公国連合国軍幹部の者達が、宥めて抑えてくれたお陰で、島津家・本拠地である鹿児嶋市への総攻撃が行われる事は、無かったのだった。


 和紗の性格は、ああ言った強気系ヤンデレさんなので、ある程度の強気な発言をする事で、キリヤ公国連合国内の別の意見を持って居る者たちへの鎮静剤も兼ねた役回りを買って出て居た。


 要は国内統治者には、バランスが大事だと言いたいのである。


 まぁ、勇治が優し過ぎるから、強気な発言をする事で、勇治にも危機意識を持って貰いたいと思っての姉心から来る婚約者としての和紗の発言なのである。




 採用されないのは分かって居るので、ブラフ的に言うだけで在るのだが・・・・・・・・・・・・・・・・


 それは兎も角として、採用された方針は、相手が降伏を言うまで、圧力を掛け続ける。


 これがキリヤ公国連合国中央政府と各連合加盟国政府としての総意と成って居た。  


「そろそろ降伏してくれないかなぁ・・・・・・・・・・・」とボツりと呟く勇治。



 特戦空母・出雲の艦橋に在る公王専用座席に座り、ポツリと呟く姿は、少々待つのにも飽きて来たからでもあり、頑固に抵抗を続ける島津家への苛立ちを覚えたからでもあった。


 東西南北を全ての街道・海路・領空を封鎖したキリヤ公国連合国軍は、この戦争での勝利は確定して居るとして、島津家に圧力を掛けての待ち態勢に入って居た。


 島津軍の軍勢は35万に強の軍勢が居り、その内で国外出兵をして居た30万人の内、死者が3万人、傷病人が15万人と成って居て、残りは10万人が投降し、各地に展開するキリヤ公国連合国軍に降伏して居る。


 残り5万人は薩摩国・大隅国へと逃げ延びつつ、各地方の武将達が治める本領地へと帰国。


 他にも本土軍として居残って居た5万人が居り、それらを合わせた10万人の軍勢が、島津家本領である薩摩国と大隅国の各地方に在る城に立て籠もって、キリヤ公国連合国軍と睨み合って居た。


「そろそろ降伏しても良い頃合いよね。」と五十鈴が通信で応える。


「最後までやるのなら、この安土でっ!!」


「物騒な事を言わないでよ和紗ねぇ。一定の限定なピンポイント砲撃をした方が楽なのは分かって居るけど、あの鹿児嶋市含めた戦後復興の事も在るし、島津家の人達も、国造りの人材としては魅力的だから、これ以上は、やり過ぎたと思う。」


「それにやり過ぎたら、島津の民達に怨まれる事に成り、島津家の人達も後には退けなく成っちゃうよ。」


「だからさ、今回の事は反省して貰ってさ、新しくやり直せるようにして上げれば、プラマイゼロに成るでしょ?」


「甘いなっ!(だが、其処が良いんだよなぁ・・・・・・・)」


 何を言ってるんだよっ!!この性格が捻じ曲がって居る変態っ!!と言いたく成るかも知れない和紗であった。


 とは言え、降伏を申し出て来るまでの間は、とても暇なのは事実。


 戦火が終わった九州地方の各地域では、戦で出てしまった被害の後片付けが始まって居る。


 戦争に措いて、前線よりも後方の方が忙しいと言うのは、何んとも不可思議で、誠に変な話でも在るが、今は舞華達の様なロボット部隊が、復興支援を行って大活躍して居る。 



 そんな割と暇な海上封鎖をして居るキリヤ公国連合国艦隊。


 其処へ鹿児嶋市方面から、一隻の千石船が現れる。


 島津十字の家紋が入れられた帆と旗印を掲げて、降伏の白旗を目立つ様に晒して、島津家の使者がキリヤ公国連合国の主力海軍艦隊の目の前へと現れたのである。


「えっ!?島津・弘美・義広が、降伏の使者として、やって来たって?」


「ええ、非武装で現れたけど、本人かどうかの確認は・・・・・・」


「陛下っ!!それはわたしが確認しましょうか?」と特戦空母・出雲に乗船していた島津・利美・歳久が申し出てくれた。


「頼める?」


「はい。捕虜であるわたしにしか、身元は分からないでしょうから・・・・・・・・」


「それじゃ、頼むよ。」


「はっ!!」と丸で昔から要る忠臣の様に応える利美。


 彼女は少しでも島津家と彼女の家族が有利に助かる様にと、キリヤ公国連合国側の言われる事に積極的に協力しようと動いて居た。


 捕虜として捕らえられ、どう言う扱いを受けるのかと、不安な事も在ったが、その扱いは、この世界のどの国よりも厚遇的な扱いを受ける事に感銘を受けてしまった。


 福岡城を経由して、総旗艦である特戦空母・出雲へと通された利美は、初めて勇治と拝謁した時に、神スキルを有する勇治の印象は、これは格上の人物、とても敵わない風格の持ち主と悟り、何故か自然と首を垂れてしまって居たのである。


 姉達と自分が始めた、この戦を早く終わらせる為に・・・・・・・・・・・・・・・


 島津・弘美は、自国の船よりも何百倍も在る巨大船を見つめて居た。


「織田や噂に名高い特別自治州区と聞くナデシコ領の巨大戦艦にも驚かされたが、この平たい鋼鉄船にも驚かせてくれる。」


「噂に聞く新興国の少年公王とは、如何なる者なのだろうか?」


 弘美は特戦空母・出雲艦内に在る会議室へと通された。



 其処で彼女は、終生使える主君であり、夫にも成る人物と初めて対面をする事に成った。


 しかし、そんな対面が始まろとする中で、島津家四女である島津・衣恵与・家久は、チョッとした行き違いから、大胆にもキリヤ公国連合国・九州統一平定南東方面征伐連合国軍と最後の大戦を仕掛けようとして居た。




 マギアンティア世界統一暦・1555年・11月20日・午前11時52分頃・・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸東側・アマテラス列島地方・九州島地方・島津家領・南九州地方・日向国・木城地方・木城南部地方・木城高山・島津軍・日向国支城・山田・理安・有信守将拠点城・新納院・高城周辺地域にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 キリヤ公国連合国によるアマテラス九州平定征伐戦が開始され、キリヤ公国連合国を中心としたアマテラス九州平定征伐連合国軍と島津大名王家国の島津軍との戦争は終局を迎える。


 間も無く島津家との戦は終わるとの報せを聞いたキリヤ公国連合国・九州統一平定南東方面征伐連合国軍と、その司令官である竹中・半那・治重は、新納院・高城に立て籠もる山田・理安・有信と山田軍に対して、武装解除を呼び掛けていた。


「はぁ~、頑固ですね~。」



「半那殿。済みません。如何やら薬が効き過ぎかも知れません。」と、久々に仕掛けた謀略が効き過ぎたと、反省をして居るのは、長宗我部家の先代当主にして、隠居人姫武将たる長宗我部・国枝・国親であった。



「いえいえ、私も助かった居ます。山田殿の様な人物には、力技や交渉よりも、搦め手・・・・妥協させてと言うよりも、本人に妥協を選ばせて上げる方が、良い手口と言えるでしょうね。」と、軍師として長宗我部・国枝のやり方は正解だったとフォローする竹中・半那。


「最悪の場合、キリヤ公国秘密工作諜報情報部局の忍び衆とキリヤ公国連合国特殊作戦隊を突入をさせて、山田殿たちを捕縛するしかありません。」


「今し方、一輝さまに突入部隊を此方へと回す手配をして置きました。」


「万が一、腹や首を切って自決をしようとも、回復魔法と魔法薬で如何にかするとの事ですが、止めの介錯さられた不味いので、その辺の事は、如何にかしませんとね~」と言う竹中・半那は、そろそろ新納院・高城での時間稼ぎ戦も終わりしようと考えて居たようでうある。


「それに先ほど入ったキリヤ公国連合国海軍・連合艦隊・総旗艦・お召し旗艦空母・特戦空母・出雲の勇治陛下。」


「並びにナデシコ自治統合海軍・第一戦隊旗艦撫子の山本五十鈴・キリヤ公国連合国軍総司令官から無線通信が入り、2時間前に島津・弘美・義広が島津大名王家国を代表して、キリヤ公国連合国へ降伏を申し入れたそうなのです。」


「・・・・それは朗報ですね。」


「はい。これで九州島地方での戦は終わり、アマテラス織田自治神皇国海軍と織田・和紗・信長さまのアマテラス神皇国地方天下統一平定は、間も無く完遂する事に成ります。」


「後は武田家と北条家が、アマテラス織田自治神皇国と織田・和紗・信長さまに対する態度を決め、敵対しないと名言し、国境確定条約と講和修好条約を締結すれば、キリヤ公国連合国も加盟諸国であるアマテラス織田自治神皇国政府と、その国家元首王家である織田将軍王家の決定を尊重し、武田家と北条家に対して、キリヤ公国連合国もキリヤ公国本国と加盟諸国揃って、国境確定条約と講和修好条約を締結する方針です。」


「果たして、そう上手く行くかしらね?」


「今回は、島津家の没落する光景を目の当たりして居る筈ですので、武田家と北条家が、アマテラス神皇国地方の内戦にキリヤ公国本国が介入して来た事が気に入らない筈です。」


「今は様子見と戦力増強の為に、事を起こす事を控えるでしょう。」


「今頃は奥州独立自治王国の伊達・藤枝・政実陛下が、独自に北条家の説得交渉に当たって居るとも聞きますが・・・・・」


「半那殿は、政実様の説得交渉が、徒労に終わると見て居るのね?」


「その通りと・・・・言いたいですが、さぁて・・・その辺りは如何でしょうね。」


「・・・と言うと?」


「北条家の今後に付いてですが、和紗様が主導し、その命令でアマテラス織田自治神皇国政府が、勇治陛下とキリヤ公国中央政府に対して、キリヤ公国連合国・九州統一平定征伐政策の提出を為されて居ます。」


「その政策案として武田家と北条家が独立自治国家と成るのならば構い無しとして居ますが、戦に成るのならば致し方無しとして居ますので、先ず彼の両家はキリヤ公国連合国に対して態度をハッキリとしなければ為らないと通達文を送って居ます。」


「その内政干渉とも取れる介入に対して、反発する一族衆、家臣や国人衆も多く居るらしく。」


「この所は小田原城で毎日のように、会議、会議、会議、会議、会議と朝から夕方まで会議をし捲くって居る様で、北条大名王家国の民達からは、ハッキリとした態度を決められない会議を揶揄はているらしく。」


「態度を決めない、踊り明かす会議。小田原評定と揶揄されて居るとの専らの噂です。」


「正に会議は踊る。されど進まずとは、良く言ったものですね。」等と言った、九州統一平定征伐と関連するアマテラス神皇国地方に措けるその後の情勢に付いての雑談をする半那と国枝の二人。



 そんな時だった。


 西と南の方角から、大胆にも攻め掛かろうとする小勢の軍勢が勇ましい雄叫びと供に現れたのである。


「国枝殿・・・・あれは・・・・」


「はぁ~、これまた面倒な。 半那殿・・・勝手ながら、貴女の手元に在るキリヤ公国連合国・九州統一平定南東方面征伐連合国軍、全軍の指揮権を預かりたい。」


「・・・許可します。四国地方で名高いと謳わる。鬼の国親の手腕を拝見させて頂きます。」

 


 国枝は普段の性格は、のほほんとした性格だが、頭は冴え切れる上に、戦場では鬼の様な強さを誇って居た事から、四国地方では鬼の国枝。


 又は鬼の国親と呼ばれた人物だが、今は手伝い戦にやって来た嘱託武将に過ぎず、私兵軍以外で勝手に動かせるのは、長宗我部軍くらいだろう。


 それが方面軍司令官を差し置いて、全軍の指揮権を預かると言ったのである。


 それだけ不味いかも知れないと思ったからの越権行為であった。


 後にアマテラス神皇国・九州地方平定征伐戦、略称名・九州島地方戦役に措ける最後の戦である新納院・高城攻防戦の始まりであった。


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