第106話 少年王と夏休みと南方大国からの使者っ!! 26
マギアンティア世界統一暦・1555年・11月28日・午前8時10分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・キリヤ公国連合国本国・第一連合地方・キリヤ地方・キリヤ公国・公王都キリヤ市・公王都キリヤ駅・キリヤ公国・公王族専用車両発着ホーム内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
28号車両・羽柴家・御一行様と成って居る通り、織田家に使えて居る羽柴家から都合が付いて居る者達が勇治主宰の夏休み旅行へとやって来ていた。
それは以下の通りと成って居る
1号室・羽柴・陽菜・秀良
2号室・蜂須賀・頃代・正勝
3号室・前野・恵那・康長
4号室・福島・市夏・正則
5号室・加藤・虎実・清正
残念ながら重臣達の大半が、夏休みの輪番制に引っ掛かり、バラバラに夏休みを取る事に成ってしまった為、妹である羽柴・竹菜・秀長や浅野・寧々・長政。
羽柴家の軍師にして、美濃国州の天才とか、アマテラス切っての天才軍師との呼び声高い竹中・半那・治重と播磨国州の秀才と謳われて居る人物の黒田・雫・隆孝。
そして、今川家の遠江国統治下時代での地方国人領主時代から手の軍事・外交・内政での腕の高さから、アマテラス神皇国地方内では、遠江国の出来人と呼ばれて居る才女、松下・佳代・之綱。
その他の羽柴家・姫武将軍団らの者達も、各々の職務上の都合が合わず、この旅行には欠席と相成ってしまって居た。
その理由には、九州島地方戦役での後始末がで残って居るからであった。
九州島地方戦役では多大なる資金や物資を使用しての参戦と戦後復興処理が在る事から、羽柴家は内政と外交を得意とする軍団である事から、九州地方の監督官として、和紗から仕事を丸投げにされて居た。
「はぁ~、一先ず九州島地方の後始末から解放されたよ。疲れたよぉ~」
「陽菜ちゃん。それを言うなら、このあたし達も・・・・・・」
「頃代の言う通りだ。流石に私も疲れて居る。」
「はぁ~、幾らキリヤ公国本国政府の財政支援が有るからと言って、そろそろ羽柴家の国庫がぁ~」
「確かにね。陽菜ちゃん。そろそろ羽柴家も一息を入れるべきだと思うよ。」
「だな。浅井・朝倉を攻め滅ぼした恩賞である羽柴家本国領だった北近江5万石の長浜領は、今や佳代さんの仕切りで、取り纏められてしまって居る飛び地領に成りつつある。」
「其処から毛利攻めの為に、摂津国の大坂市・大坂城を数年掛かりで完成させたのに、直ぐに姫路城の改修工事だよ。」
「それから小早川・影長さんの調略のせいで、せっかく雫ちゃんが纏めてくれた播磨国の国人衆たちの大反乱。」
「赤松家を含めた数家が、織田家の味方として居残るだけで、播磨国は大戦に成っちゃったんだよね。」
「それからは、大変だったな。荒木城の荒木村重を説得するって出て行った雫が戻らないから、裏切ったと言う者も多い中で、投獄されたって言う不確かな情報を手に入れたけれど、其処からは黒田家の主家だった小寺家が織田家に反乱。」
「勝美さんの尼子軍が囲まれたって聞いて、直ぐに上月城に援軍を派遣したり、黒田職隆さんを中心とした黒田家による雫ちゃんの救出作戦。」
「荒木城攻めに、三木城の兵糧攻め。其処から何やかんやの・・・あれよ、あれよと言う間に、四国地方平定戦。九州島地方の平定戦と立て続けに戦が続けて来たからな。」
「そろそろ本当に羽柴家は不味い。今の羽柴家の財政破綻が無いのは、キリヤ公国本国の財政支援のお陰だからな。」
「とてもじゃないが、75万石程度の国力しか無い。今の羽柴家の財政力だと、破綻するしかなく成る。」
「そろそろ、新しい領地か新しい金策でもやらないと、お金が足りないぞっ!!」
「恵那ちゃん。それくらい分かって居るよぉ。」
「今は石田・咲枝ちゃん。浅野・将右衛門さんと寧々ちゃん達なんかが、これからの事を考えて居る所なんだよ。」
「それでもなぁ~、近い将来・・・武田と北条家討伐軍に呼ばれると成ると・・・・はぁ~」ってな具合に、羽柴家の財政力は追い詰められる所まで追い詰められて居た。
今現在の羽柴家の所領、北近江5万石・長浜領・播磨国州50万石と摂津国州20万石。
合計で75万石。
一石の単位が現在の凡その金銭的価値で10万円から20万円だとする。
現在アマテラス神皇国地方の価値を日本円に置き換える一石は約10万円。
50石で、500万円。
100石で1千万円。
1000石で1千億円。
一万石で1兆円。
それを75万を日本円に換算すると・・・・・・75挑円もの規模に成る。
日本の国家予算は一般会計100兆円程度、特別会計は200兆円規模。
これはあくまでも概算見積もりなので、必ずしもその通りでは無い事を付け加えると、羽柴家の財政力と言うのは、ちょっとした国家予算程度の財政力を持って居ると言えるだろう。
これか畿内地方の港や琵琶湖の東湖畔を押さえて居る事が、羽柴家の租税歳入を良くして居る一因だからであった。
それを以ってしても、立て続けに行った遠征に続く遠征のせいで、財政の逼迫をさせてしまって居る事に加えて、大友家への援助や九州島地方各地への復興支援。
それらのせいで、羽柴家は立って居るのが、やっとの状態と成って居た。
因みに・・・それを支えて居るのが、和紗が治める織田家本国が3割で、キリヤ公国本国が7割から成る200兆イエンと補助金100兆イエンで赤字部分の殆んど中央政府と主家によって相殺をされて居るが、それだけでは自分達が使う分の予算が足りないので、新たな金策を模索して居ると言う訳である。
「陽菜姉さんっ!!」
「陽菜ねぇっ!!いざと成ったらあたし達が、他家やキリヤ公国本国で傭兵でもやって稼ぎますからっ!!」
「お給料は最低賃金で構いませんっ!!ですから、早く借金返済や復興事業を軌道に乗せましょうっ!!!」と言う母親である木下仲の妹の嫁ぎ先の娘達、陽菜の従姉妹たちたる福島・市夏・正則と加藤・虎実・清正の二人は、姉従姉妹である陽菜の助けに成りたいと、経費の節減の為にと、給料の削減を申し出る。
「二人共・・・・・」
「あのね。二人共。二人の給料分くらいじゃ、羽柴家の財政力の節減には・・・・」と頃代が言い掛けた時である。
「ああっ!!そうだっ!!確か・・・中央政府が開拓事業をやるかも知れないって聞いた事が在るぞっ!!!」
福島・市夏と加藤・虎実の二人が傭兵稼業としてでも陽菜を助けると言う言葉にハッとする恵那。
彼女はキリヤ公国宰相内閣府会議で話し合われて居た議事録を織田家を経由して送られて来た書類を読んで居た中で、とある項目を思い出して居た。
羽柴家は、アマテラス織田自治神皇国・将軍王・織田・和紗・信長の重臣一家の一つであり、恵那と頃代の二人は、経産関連と農水関連に携わる政務を担当している家老職に従事している傍らで、軍部では羽柴家が国持と成ってからは、得意として居る後方支援部署へと下がり、後方支援や補給物資の運搬を担当して居る。
そんな恵那が、キリヤ公国宰相内閣府会議で話し合われて居た議事録を思い出して、思わずアッ!?と叫んでしまったのである。
「恵那ちゃん?」
「キリヤ公国連合国内には、まだまだ未開拓地が多い。それに加えて、急速に拡大して行くキリヤ公国本国と連合国国土を支える為に物流網を最優先にした為、キリヤ地方本土・キリヤ列島地方。」
「ナデシコ地方自治州区・メイルシュルフラッド公国独立自治国。ビクトリナ共和独立自治国と言った地域では、まだまだ未開拓地が多いから、これから如何にかして行かないと、国家として、非常に勿体無いって話に、キリヤ公国宰相内閣府会議では、成って居たな。」
「それが如何かしたの?」と聞き返す陽菜。
「其処に投資をするか、もしくは羽柴家に恩賞として欲しいって申し出るのさ。」
「でも、恵那ちゃん。欲しいからって、他国の土地は投資にするにしても、中央政府の管理下に在る土地なんて、そう簡単に貰える物なの?」
「キリヤ地方本土・キリヤ列島地方くらいなら、可能性が有る。次にナデシコ地方自治州区だろう。あの地方自治州区は、撫子皇国時代に委任統治保護領と成って居た亜熱帯地方が在ると聞く。」
「自治州は、地下資源や素材資源が豊富で、漁場も耕作地も在る豊かな土地だから、羽柴家の仕切りで開拓事業を進められれば・・・・・・」
「でもさ、それって博打だよね?」
「だな。確かにその通りだ。だけどな。今以上に収入を多くするのには、九州島地方をそっくりそのまま貰うか、他の土地を編入でもしないと、借金が増える一方で、それらが返し終える頃には・・・・・」
「ううっ!!私たちは・・・すっかりおばちゃんか・・・・・・」
「おばあちゃんに成って居るって言うの?」
「流石にそれだと、旦那様を探す暇も無い。」
「それに加えて、この話には続きが有ってな。」
「キリヤ公国連合国の中央政府・外務省が、大華天帝国・クーロンとの国交開設に向けて、本格的に動き出して居るとの事だ。」
「えっ!?あの南方世界の大国が、キリヤ公国連合国を有力な一国として認められたの?」
「如何やら、そうらしい。」
「実は彼の国が、キリヤ公国連合国に興味を持ったのは、南で起きて居る海賊問題や東西線に国境線を接して居る隣国との紛争が原因らしい。」
「其処で彼の国が言うには「最近に成って勢力圏を我が国の南方地域と接して居る大華天帝国・クーロンの飛び地領土と成って居るクーロン北大海洋の洋上に浮かぶ島々。」
「大弯亜大陸・ファン列島諸島・海南島諸島等の島々を委任統治領として売り渡す代わりに、キリヤ公国連合国の軍事力・経済力・人材育成力の支援を引き換えに欲しいと」と言って来て居る。」
「これは、新たな時代へと入ってしまった事により、国内兵力を余らせ始めて居るアマテラス神皇国地方に取って、良い話だと思わないか?」
「それって、キリヤ公国連合国の軍事力・経済力・人材育成力の支援を大弯亜大陸・ファン列島諸島・海南島諸島等の島々を委任統治領を引き換えに欲しいって言う話?」
「そうだ。これに羽柴家が一枚嚙めないかと申し出て見るのも、面白くはないか?」
「確かにね。やって見る価値は有ると思うよ。陽菜ちゃんは如何したい?」
「・・・・やろう。それを担保に借り入れや投資をして、開拓事業を成功させれば・・・・・・・」
「一先ずは羽柴家が金策で落ち着ける事には、成る筈さ。」
「うん。羽柴家のみんなの夏休み旅行が終ったら、早速、大坂城で、今後についての会議を開くよ。よぉーしっ!!やるぞおおおおおぉぉぉぉぉーーーーーっ!!!」
「おおっ!!陽菜姉さんが元気に成ったっ!!」
「虎実。何だか良く分からないけど、陽菜ねぇが元気に成ってくれて良かったなっ!!!」
福島・市夏と加藤・虎実の二人は、姉従姉妹の陽菜に、昔ながらの明るさが戻ったと喜ぶ。
この前野・恵那が思い付いた事が切っ掛けで、ファン列島諸島の100ある諸島の東ファン列島地方領を委任自治統治領とする開拓事業を始める切っ掛けと成って、後に勇治の持ってる直轄領地を分け与えられ、豊臣独立自治大公国を建国。
晴れて陽菜は、大公豊臣・陽菜・秀良と呼ばれた人物と成る事にも成るのは、もう少しだけ先のお話。