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キリヤ公国英雄戦記物語  作者: 伊達教宗
第9章 少年王と彼女達との夏休みと南方からの使者っ!!
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第104話 少年王と夏休みと南方大国からの使者っ!!24

マギアンティア世界統一暦・1555年・11月28日・午前8時10分頃・マギアンティア世界・中央世界第一文明圏・ユーラシアン大陸南部地方・キリヤ公国連合国本国・第一連合地方・キリヤ地方・キリヤ公国・公王都キリヤ市・公王都キリヤ駅・キリヤ公国・公王族専用車両発着ホーム内にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 23号車両・アマテラス織田自治神皇国・織田家御一行様と書かれて居る通り、織田家御一行に割り当てられた車両と成って居る。


 織田家には、23号車両・24号車両に織田家の直臣と従属大名王家の大名王が乗り込み。


28号車両には、家臣団の人数が多い羽柴家・御一行様。


29号そのお隣である車両には、これまた家臣団が多い徳川家御一行様


 その隣には、25号車両 貨物室・26号車両・食堂・バー専用車両・27号車両・大浴場と言った具合にお客様用の施設が繋がれて居る。



 さて、23号車両内に割り当てられた織田家の中心的な者達で占められおり、そのメンバーは以下の通りと成って居る。




23号車両・アマテラス織田自治神皇国・織田家御一行様


1号室・織田・和紗・信長 

2号室・斎藤(織田)帰蝶

3号室・丹羽・米実・永秀 

4号室・柴田・朱里・勝家 

5号室・明智・十華・光秀 


茶室

24号車両・アマテラス織田自治神皇国・織田家御一行様

1号室・三好・慶香・長慶 

2号室・滝川・咲枝・一益  

3号室・佐々・海未・成政 

4号室・明智・紗枝・秀満 

5号室・宗・義美・義智  




 自国を空っぽにする訳にも行かない為、残念ながらここには来ていない面子も居るが、勇治の夏休み旅行の招待を受けられる重臣達は、挙って参加して来て居る。


 その中でも初めてアマテラス神皇国地方からユーラシアン大陸渡海して来た者も多かった。


「流石は、今やユーラシアン大陸随一と言われ始めて居るの大都会ね。」


「そうだろう、そうだろう。俺の夫が築いた城下都市だからなっ!!!」と自分事の様に自慢する和紗は、義理の妹としての義父である斉藤道三から和紗の実の父親である織田信秀養女として引き取った斎藤(織田)帰蝶がこの旅行の招待を受けてやって来ていた。



「あら、和紗姉様。このあたしも勇治くんと娶わせる積りで招待状を取り寄せたのでしょう?」



「そうだ。お前に見合いそうな男は、そう簡単には居ないだろう?だったら俺と一緒に桐谷公王家に嫁ぎに来いっ!!義父殿の血筋を先細りさせるのは俺が許さんし、帰蝶の面倒を見て居るのに、結婚の面倒が見れなかったと成れば、義父殿のにも無礼だろう。」


「お父様ならば、『帰蝶の器量に見合う男なんぞ、そう簡単に見つかる筈が無い。嫁に行けないのは帰蝶が良い女子だからだ』と言って、笑ってくれると思うのだけれど・・・・」


「だったら勇治の所に嫁げっ!!!お前ならば、キリヤ公国の後宮の取り仕切り役に推薦も出来るし、何時までも義父殿の墓守をしながら、片田舎に引き篭もらせて、若い時を過ごすのも勿体ない。今やっ!!いやっ!!最早、キリヤ公国連合国による大航海時代が、我がアマテラス織田自治神皇国にも来て居るのだっ!!」


「それにお互いに良い年頃なのだ。勇治の成熟を待って、あいつと子作りに励み、子供を作って、俺や死んだオヤジたちを安心させて見せろっ!!!」


「うふふ、あね義姉さまが、子供ねぇ~?ついこの前までは、結婚はニ次と言って居たのに、男が出来ると虚け姫と揶揄されて居た和紗義姉様も変われば変わる物なのねぇ~」とくすくす笑う帰蝶。


 そう帰蝶に言い返された和紗も、真面目な強面なヤンデレさんから真っ赤なデレデレな顔付きに成って知って居た。



「でも、まだ勇治くんは13歳よ。まだまだ気が早過ぎるし、あたしとも一回り年下の男の子なのよ。」


「そんな男の子に、義姉様やあたしの様な熟した女性二人が、子作りしたさに迫って、器量が悪くなったら大変よ。男って言うのは、下手をすれば女癖が悪くなるし、女でダメ成る事も多いわ。和紗義姉様だって知って居るでしょう。兄である義竜が酒と女に溺れて行った事で、最後はダメに成ったのよ。」


「その無能で、わたしの甥っ子でもある龍興も、朝倉攻めで行き方知れずに成ったのよ。ホンと男って言うのは・・・・・・」と溜息混じりに言う帰蝶は、兄である義竜が、父親である道三を討ち取って美濃国の7割の実権を手にしたが、その後はぽっくりと病死して居る。



 噂では性交渉のやり過ぎによる梅毒感染症とアルコール依存症が原因で、あっという間に病死したと言うのであった。


 そんな身内の最後を知って居るので、帰蝶は、まだまだ子供も同然の勇治との見合いを知ろと言う義姉の言う事が心配で為らなかったのである。


「ふんっ!!大丈夫だっ!!勇治はその辺小僧や男共と違って、女の色香や肉体だけと言う色目では見ていない男だっ!!」


「何せ、この俺の身体を見せ付けだけで、赤らめるくらいにしかならない純朴な少年だ。後二年もたても若いが立派なオスの成れるし、年上の配偶者どもでゆっくりと女を教え込めば問題無い。」


「何れ勇治は、多くの子孫を残す優良な男に成る奴だ。我が織田家でも、勇治からより多くの子種を取り込み、我がアマテラス織田自治神皇国と織田安土幕府将軍王朝のキリヤ公国連合国内での地盤を盤石なものとしたい。」


「だから頼む。お前も来て欲しい。」と言う和紗。


その本音は、後宮での味方が欲しいのと、顔見知りが居た方が、夜伽の時に醜態を知らす事も少なくしたいとの思惑があるようだ。


「はぁ~、其処まで和紗義姉様が惚れて、ゾッコンな相手ならばと言いたいけれど、この夏休み旅行中に果たして、あたしが気に入る相手になれるかしら?」と締め括る帰蝶。


 そんな彼女は、帰蝶姉ちゃんと言われるほど親しく成った勇治は、実の弟以上に可愛がり、そして深い男女の関係と成って多くの子を為す事に成るのは先のお話である。



 そんな義姉妹二人の様子を微笑ましく見て居た織田家重臣達らはと言うと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「はぁ~、これでやっと和紗様も落ち着かれる。」



「そうだな。後は武田家・北条家を下し、アマテラス神皇国地方の統一を為せば、晴れて我ら織田家は、5代目の将軍王朝、織田安土幕府政権を確立した事に成る。」


「織田家は此処からが踏ん張り所だっ!!」


「ですが、米実殿。それともう一つ問題が・・・・・」


「はぁ~、そうだったわ。織田家とアマテラス織田自治神皇国への忠誠と発展に寄与する覚悟が有るならば、この俺が信を置くと認めた重臣家は、キリヤ公王家へと愛妾か妾に上がれと言われて居ましたね。」


「はぁ?それって、一体、如何言う事だよ?」


「朱里殿は、その落としに成っても婿取りやお見合い話も無く、此の儘では何処にも嫁げないと和紗様に見られて居るので、和紗様の選定基準で、勇治陛下の愛妾妃又は伽役妃候補に挙がって居られます。」


「そうよ、いい加減に、身を固める覚悟をしないと、和紗様に行き先が決められてしまうわよ。」


「朱里殿。勇治陛下の後宮へと上がるのが、お嫌そうならば、早々に身を固める事をおすすめします。」


「如何しても嫌だと仰られるのならば、ご隠居なされるしか御座いませんね。」


「まぁ、今の朱里殿のご気性故に嫁の貰い手と婿取りが難しいと和紗様に見なされたら、即座にキリヤ公王家へと愛妾妃。又は伽役妃にすると仰って居られましたね。」


「あたしは、そんな話は聞いて無いぞっ!!」


「朱里。それもそうでしょう。貴方は戦っ!!戦っ!!と言って、とうとう良い年頃を過ぎに過ぎてしまって居るのです。あと3年も経てば、貴女も30歳です。次に私も三十路に成ります。それではいよいよ嫁と婿の貰い手が無く成ります。」


「其れならばせめて、織田家重臣一族家である柴田家当主として、子孫繫栄と織田家・キリヤ公国連合国との政略結婚で、我がアマテラス織田自治神皇国への忠義と貢献くらいはして欲しいと言う事です。」


「くううっ!!それを言われると言い返せないっ!!」


「武勲ばかり立てて出世して来た優秀な姫武将である貴女ですが、これから文官の才も求められる世にも成ります。その時、柴田家の跡取り無しで、将来に不安の在る御家で在るのは、世間体が良くありません。」


「間も無くアマテラス神皇国地方は、織田家に由って国土統一の時代を迎え、キリヤ公国連合国の連合加盟地方国家に成ります。その頃に柴田・朱里・勝家と言う姫武将が、如何なる立ち位置と国家貢献に寄与して居る立派な人物であるのか?」


「それが問われることに成るのですよ。」


「朱里。まさか貴女は、このまま単なる勇治陛下の妾に終わる女では在りませんよね?」


「当然だっ!!と・・・言いたいが、はぁ~、戦っ!!戦っ!!戦で、結婚相手処か、見合い相手にも恵まれないと言うか・・・・・これと言った男との付き合いにも興味も、そして、色恋沙汰にも目もくれずに懸命に走って、やって来た事が、実家の危機成るなんて考えもしなかった。」


「あたしは家督を弟の子である柴田勝政と考えて居たんだが・・・・・」


「それは最後の手段ですよ、朱里。」


「それに貴女の弟である勝豊殿のお子は三人。その内、長男である勝政殿を跡継ぎにと言う話に成れば・・・・・」



 米実が指摘する通り、柴田家は、最悪の場合・・・・・御家騒動になり兼ねなかった。


 だからこそ、和紗は先々の事を考えて、姫武将の当主らには、勇治との関係を作り上げ、その関係性と威光を持って居ながらも、キリヤ公国中央政府とキリヤ公王家との諍いを避けながら、強固な基礎固めと跡取り問題を一気に解決をし、連合国内部での織田家の発言力を高めて置きたい思惑を思い描いていた様である。


 こうした傾向が強いキリヤ公国連合国では在るが、御家騒動やクーデター等が起こった事は、本能寺の変を含めて数少ないと言われて居る。


 尤も本能寺の変に付いては、ゲルニアン帝国のヒットラン・アドルフラーが仕掛けた事なので、それを事前に察知して居たキリヤ公国中央政府の手によって逆手に取って返り討ちにしてしまう事なので、明智・十華への罰則は無く。


 それどころか敵味方を見事に欺いて見せた忠臣である謳われる人物と成っただが、その話はもう少し後に成る出来事である。


「まぁ、まだまだ時間が有りますが、私もお二方も、覚悟を決めるように努めましょう。」と明智・十華は、この話を締め括る。


 後に明智・十華は、ゲルニアン帝国のヒットラン・アドルフラーが仕掛けたと言われる本能寺の変と呼ばれる内戦の首謀者と成ってしまう。


 それは母親を人質に取られた為と成って居るが、その運命を語るのはもう少し先のお話である。 


しかしながら、織田・和紗が思い描く、キリヤ公国連合国の盟主王・桐谷勇治と連合加盟諸国に連なる有力者とのお見合い計画は、思わぬ形で実現と進行をして行く事に成るのは、もう少し先のお話であるが、それがキリヤ公国連合国の基盤を創った事に成ってしまうのは、苦笑するしか無いと言えるだろう。



「はぁ~、あたしが、この年に成って婿取りで悩む事に成ろうとは・・・とほほ・・・」


「所で米実殿は?」


「私ですか?もう覚悟を決めて居ます。此れまでに実家のご縁の伝手で、見合い話は幾つか在りましたが、織田家の重臣で、文官の纏め役もに成って居ますからね。」


「下手なお相手とは、一緒にはなれませんので、此処は勇治陛下との関係を築き、キリヤ公国連合国内での織田家の地位を支える柱と成るのも一興と思って居ます。」


「十華殿は?」


「はい。母上から早く婿をと言われて居るので、勇治陛下の愛妾妃の地位は悪くありません。子供くらいは作れるので、後は隠居までの月日を何某かの職務をしながら、子育てをしたいですね。」


「十華殿らしい手堅い人生設計ですね。」


「ですが、勇治陛下をお相手に成るので、結婚しないと成ると、母上を説得するには、愛妾妃の地位以上の地位で無いと、納得はして貰えないでしょうね。」


「それに加えて、勇治陛下は年下殿方なので、果たして年嵩の私を気に入って下さるかが・・・・・・」


「ああ、勇治陛下は年上殺しですから、大丈夫ですよ。」


「そう・・・だとは思いますが、和紗様は特別ですし、他の年上お方とのお話は・・・・・・」


「ビクトリナのジェシカさんは、勇治陛下とは懇意であると聞きます。」


「はぁ、そうなのですか?」


「我らは新参者なので、まだまだキリヤ公国連合国に伝手は知らない事も多いですので、十華殿が知らないのも無理は有りません。」


「私もそれと無く調べて行った過程で、最近に成ってしった勇治陛下の交友関係なのです。」


「勇治陛下は、とても温厚で気優しく、他人に気遣いを欠かさず自分の事は二番目で、年上女性を必ず口説いて居ないのに口説き殺して居ると言う天然の人垂らしな少年と言った感じのお方です。」


「だから誰とでも分け隔てなく対話を欠かさないので、十華殿のお気持ちが決まって居ると言うの為らば、彼のお方は真剣に貴女の事を考え下さいます。」


「・・・・だったら良いのですが・・・・・」


「まぁ、それには、もう一歩ほど段取りを取る必要性が有ると思いますが、それは和紗様のお役目なので、我らはその時が来るまで、暫し待ちましょう。」


「はい。」


「はぁ~、このままだと、あの少年王の妾にっ!!それだと・・・・ああっ!!如何すればああぁぁぁ・・・・・・・・・」と柴田・朱里は、行き成り来た家督相続問題と将来の半量問題対して、彼女は懸命に頭を悩まし続け、次の目的地である公王都・メイル市駅へと到着するまでの間、堂々巡りを続けて居たのであった。


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